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トーク:初等数学公式集
1
615
298610
178237
2026-04-18T13:14:19Z
Tkkn46tkkn46
89925
/* 記事の分割提案 */ 返信
298610
wikitext
text/x-wiki
カテゴリ作成の際、「図形」と「面積」は別々にしました。
「図形」では、面積・体積以外の公式をお願いします。
直線の式、2点間の距離など。
面積等を図形分野に入れたほうがいいというのであれば、ノートのほうに意見をお願いします。
--[[利用者:Ninomy|Ninomy]] 2004年9月5日 (日) 14:40 (UTC)
いろいろと議論が出てますが、まずは公式を全て埋めて初版を完成させてからにしましょう。
どこにいれて良いか分からないようなものについてはここで議論を。--[[利用者:Ninomy|Ninomy]] 2004年9月10日 (金) 11:35 (UTC)
== 公式の証明 ==
公式の証明で、高校レベルで理解できる初等的なものがあるならばそれを付したほうがいいのではないでしょうか。しかし、公式集の参照性を考えれば証明は別ページに書いたほうがいいように思われます。--[[利用者:じゅん|じゅん]] 2004年9月9日 (木) 14:12 (UTC)
:公式集はあくまで公式を載せることのみに専念すれば良いのではないでしょうか。証明は本記事のいずれか該当する単元で、公式をとりあげたときに適宜行えばよいのではないかと思います。--[[利用者:218.42.227.79|218.42.227.79]] 2004年9月9日 (木) 15:32 (UTC)
:私も、218.42.227.79氏に同感です。ここはあくまで公式集です。証明は別ページでもいいと思います。その別ページというのも、一つのページにまとめると結構かさばりそうなので、カテゴリごとに作ったほうがよいかと。単元で取り上げた際に行うのもいいとは思いますが、長い証明の場合はそれがメインととられてしまう恐れがありますし、別ページで行った方がよいと思います。このようにするのであれば、後日ページを作成しておきます。。。--[[利用者:Ninomy|Ninomy]] 2004年9月10日 (金) 08:01 (UTC)
:公式集自体は索引のように使うのが良いのではないかと思いますので、それぞれの単元で取り上げることは必要かと思います。証明用ページもカテゴリごとというよりは公式ごとのほうが小回りが利くかもしれません。かさばるものは単独ページでとか、数行もいらないものは記事中に書くとか、適宜使い分けるのがよさそうです。もうすこし教科書記事の充実を計ってから改めて議論しては如何でしょうか。--[[利用者:Lots|Lots]] 2004年9月10日 (金) 10:24 (UTC)
== 記事名について ==
物理公式・化学公式などもあるので、タイトルを数学公式集にしたほうが良いかと思います。
いや、これは数学カテゴリにあるのでその必要は無いと思われます。
一般に「公式」といったら、数学公式でしょうし。--[[利用者:Ninomy|Ninomy]]
:今のこの記事が数学にカテゴライズされているからといって、「公式集」というページ名を数学で占有して良いということにはならないとは思いますが、今のところは現状維持でも良いかと思います。他の分野の方が必要になったら、そのときにこちらで表明されれば良いかと思います。ページ移動をかけるくらいは(ページ名が重複しない限りは)すぐにできますから、今結論を出す必要もないのではないかと思います。--[[利用者:Lots|Lots]] 2004年9月10日 (金) 10:24 (UTC)
:「公式集」から「初等数学公式集」に移動しました。--[[利用者:Lots|Lots]] 2004年9月12日 (日) 15:26 (UTC)
== 定義が混じってますけど… ==
ベクトルの(和・差・スカラー倍・大きさ・内積)あたりとか、公式ではなく定義が載っていますけど、それで良いんですか?--[[利用者:Lots|Lots]] 2004年9月15日 (水) 16:16 (UTC)
うっかりしてました。すいません。--[[利用者:218.110.247.94|218.110.247.94]] 2004年9月16日 (木) 05:32 (UTC)
218.110.247.94は私です。--[[利用者:じゅん|じゅん]] 2004年9月16日 (木) 05:35 (UTC)
定義はなしの方向でいいとおもいます。定義についてはその単元の教科書ページでやればいいことですし。資料としての役割を持たせる上でも、定義は削ったほうがよろしいかと。ただ、「・・・のとき、」というようなものはいいですよ。たぶん。--[[利用者:Ninomy|Ninomy]] 2004年9月16日 (木) 09:08 (UTC)
== ピリオド? ==
数式の最後にピリオドが打ってあったり、「。」が打ってあったり、なにもなかったりしてますが、これはなにを表しているのでしょうか。--[[利用者:じゅん|じゅん]] 2004年9月16日 (木) 05:42 (UTC)
: これは数式スタイルの話ですので、一度ちゃんと確認をしておく必要のあることです。ちょっと未だ徹底できていないので、ごちゃ混ぜですが。
:# いま、この公式集は式が箇条書きで書き並べられていますが、箇条書きでも文章が終わっている限りはそれぞれの文章の最後には句読点が必要です。数式まで含めて文章ですから、きちんと句読点を打たねばなりません。
:# あとは、句点/読点 と ピリオド/コンマ の話ですが普通は統一されているのがよいはずです。
:#* 日本語版ウィキペディアなどではピリオド・コンマではなく句読点を使うスタイルになっている一方、括弧やコロンは和文用と欧文用を状況によって使い分けるようになっています([[w:Wikipdia:日本語環境]]を参照)。
:#* さらに見ると、慣用的に欧文文字のみの部分ではピリオドとコンマが用いられています。
:#* TeX では和文文字は使えません。
: こういうことを踏まえると、たとえば大きな数式(特に別行立てのもの)で文章が終わるような場合に判断に困ります。式のみで一文であればピリオドが似つかわしいのですが、和文がまじっているとどちらがよいのか正直わかりません。
: 専門書を参考にしようにも、まともな理系の文書であれば句読点は一切使われず、ピリオド・コンマで統一されていますから、これは参考になりません。
: 完全に句読点に統一しようとするのでもよいのかもしれませんが、いろいろと面倒がありますし、場所によっては欧文文字とのバランスがおかしいと感じる部分が生じます。--[[利用者:Lots|Lots]] 2004年9月16日 (木) 09:37 (UTC)
== より簡単な数学の公式について ==
ここに挙げてある公式は高等学校の範囲の公式が多いですが、
中学校以下の公式をふやした方が良いと思います。
特に、初等幾何の公式が不足していると思うのですが、追加しても良いのですか。--[[利用者:Philosacurus|Philosacurus]] 2006年9月9日 (土) 23:55 (UTC)
:構いません。ぜひ追加してください。--[[利用者:Ninomy|Ninomy]]<small>-[[利用者‐会話:Ninomy|chat]]</small> 2006年9月10日 (日) 08:56 (UTC)
私は複素数を含む展開公式を書き込みましたが、よろしいでしょうか?消す場合は必ずノートページに書き込みをしてください。--[[特別:投稿記録/58.41.221.31|58.41.221.31]] 2009年3月22日 (日) 23:24 (UTC)sho.katayama.
私は自らが書き込んだ複素数を含む展開公式を消しました。--[[特別:投稿記録/58.41.221.31|58.41.221.31]] 2009年3月24日 (火) 02:25 (UTC)sho.katayama
== ページ名について ==
初等数学公式集という名前になっていますが、初等数学という用語があまり使われていなく、範囲があいまいなので、記事名を見た人がどの範囲の公式を収録しているのか分かりづらいと思います。
なので、大学入学程度数学公式集など、記事名を見た人が範囲を理解しやすい名前にした方がいいと思います。 [[利用者:Euler0117|Euler0117]] ([[利用者・トーク:Euler0117|トーク]]) 2020年12月13日 (日) 06:13 (UTC)
:数学の学習はまず小学校算数があって,中学校数学,高校数学,そのあとは大学以降の数学ですが,これはもう上方に開かれている数学ですから,そういう言葉があるかどうかは知りませんが,一般数学といっていいと思います。このページはリンク元が多いので混乱しやすくなっているようですが,まず第一にこの一般数学の頁だと思います。前方が開いている数学の前提として知っていることが望ましい公式ということで,初等数学なのではないでしょうか。ですから私自身はページ名はこのままでよいと思いますが, Eulerさんの指摘する問題,課題自体は解消を目指すことが望ましいですよね。ですから具体的なその解決策としては,たとえば,こことは別に,高校数学公式,中学数学公式,などの頁を新たに作る。あるいはリンクやリダイレクトなどを工夫して,問題の解決を図る。…と,いうところですかね…。私自身は数学分野についてここで積極的に書いていく意図はないので, Eulerさんをはじめとするこの分野の執筆に興味のある方々が,ガンガン掘り進んでいただければ…と,思います。ただ問題は多々あって,高校数学公式といっても,ほとんどここと内容が重複しますよね。ですから記事名に関しては高校生,大学受験生の便宜を図るか,あるいはその先で数学一般にかかわっている人たちの便宜を図るかで,どっちつかずで両立は難しいと思います。たとえば大学入学程度数学公式集というリダイレクトページを作るとか,私自身はその逆でもいいですよ。--[[利用者:Honooo|Honooo]] ([[利用者・トーク:Honooo|トーク]]) 2020年12月13日 (日) 11:16 (UTC)
::初等数学公式集には、中学範囲の公式も掲載されていますが、初等数学公式集には、中学範囲外の公式も乗っているので、中学生がこの公式集を参照して勉強することは難しいと思います。なので、中学数学公式集、高校数学公式集、大学数学公式集に分けて、それぞれの学年が勉強しやすいように公式集を分けようと思います。数学を勉強する一般の人のためにこの初等数学公式集は、高校数学公式集などと重複を覚悟で、残してもいいのかなと思います。[[利用者:Euler0117|Euler0117]] ([[利用者・トーク:Euler0117|トーク]]) 2020年12月13日 (日) 16:27 (UTC)
== 記事の分割提案 ==
記事が大きくなって、一覧性が損なわれるようになったので、以下の分割を行い、リンクでとばすこととしたいのですが、いかがでしょうか。
# 初等幾何
# 初等代数
# 集合
# 初等関数の性質
# 三次元空間
# 初等解析
# 確率・統計
さらに分割した方がいい記事もありますが、まず、この形で。--[[利用者:Mtodo|Mtodo]] ([[利用者・トーク:Mtodo|トーク]]) 2021年5月5日 (水) 19:11 (UTC)
:いいですよ。このページは有用だと思うし気にはしてるんですが、やっぱり Web上の Wikiってなんか怖くて、自分で公式を見たい時や確かめたい時は結局手元の理科年表なり、数学辞典なり見てしまうんですよ…。生活の習慣として、このページとうまくかかわっていくと、もうちょっとうまく活用できるかもしれませんね…。あまり記憶力はないので、多量の公式は覚えていないんですが、公式を頼りに読んでいっても数学の勉強にはなりますよね。--[[利用者:Honooo|Honooo]] ([[利用者・トーク:Honooo|トーク]]) 2021年5月6日 (木) 11:12 (UTC)
:分割すること自体はよいと思いますが、まとめ方に関して。「初等幾何」の中にある「図形と方程式」と、「初等関数の性質」の中にある「一次関数」、それに「三次元空間」は1つにまとめたほうが収まりがよいです。「図形と方程式」の中に他2つを入れるのがいいかな、と思ったのですが、「三次元空間」が加筆されてきたところを見ると、この3つをひとまとめにした「解析幾何」という節を別で建てた方がいいかもしれませんね。そうすると「初等解析」は紛らわしいので「数列と微積分」ぐらいに改名するのがよいかも。いかがでしょう。--[[利用者:K.ito|K.ito]] ([[利用者・トーク:K.ito|トーク]]) 2021年5月8日 (土) 02:11 (UTC)
::なるほど。
::雑駁に言うと、座標をつかって表現するもの(「1.8 図形と方程式」「4.1 一次関数」「5 三次元空間」)をまとめると言うことでしょうか。たしかに、そちらの方が見通しが良いように思えますが、「ベクトル」や「行列」中の「2.5.1 一次変換」とかはどうしましょうか。あと複素数の位置付けはどうしたものかなとも。
::このついでに気になったものを整理すると、
::「1 初等幾何」に「平面図形」をおいて、「三角形」「円」「多角形」とおいて「三角形」の下に「三角法」をおいて「三平方の定理」〜「余弦定理」を置く。
::「6.1.6 関数の極限」は「6.2 微積分」の下に。
{| class="translations" style="background-color:#FFFFE0;border-collapse:collapse;width:100%"
|-
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:1 初等幾何
:1.1 三平方の定理
:1.2 正弦定理
:1.3 余弦定理
:1.4 多角形
:1.5 円
:1.6 三角形
:1.7 立体図形
:1.8 図形と方程式
:1.9 面積と体積
:1.9.1 平面図形の面積
:1.9.2 立体図形の面積
:1.9.3 体積
:1.10 ベクトル
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:2 初等代数
:2.1 展開公式
:2.2 絶対不等式
:2.3 方程式
:2.4 数の性質
:2.4.1 整数
:2.4.2 分数
:2.4.3 複素数
:2.5 行列
:2.5.1 一次変換
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:3 集合
::
:
:4 初等関数の性質
:4.1 一次関数
:4.2 二次関数
:4.3 関数のグラフの移動
:4.4 三角関数
:4.5 指数関数・対数関数
::
:
:5 三次元空間
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:6 初等解析
:6.1 数列と極限
:6.1.1 一般項
:6.1.2 数列の和
:6.1.3 数列の和の性質(線形性)
:6.1.4 漸化式と一般項
:6.1.5 数列・級数の極限
:6.1.6 関数の極限
:6.2 微積分
:6.2.1 微分
:6.2.2 積分
:6.2.3 基本関数の微分・積分公式
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:7 確率・統計
:7.1 順列・組合せ
:7.2 確率
:7.3 平均値・分散・標準偏差
|}
::その他、ご意見があれば、よろしくお願いします。--[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2021年5月8日 (土) 11:33 (UTC)
:::そうです。座標を用いる幾何はひとまとめ、という発想です(一次関数の節には実質的には関数の性質はなくて直線の幾何的公式しかありませんので)。私個人の感覚としては、ベクトルは座標とは独立に考えられる幾何的対象で、座標平面(空間)を調べるにも応用できるものというイメージですし、行列と複素数は代数的対象で、一次変換や複素数平面はその座標平面(空間)への応用というイメージで、いずれも解析幾何そのものではないので、まとめる必要はない(現行の位置でOK)と思っています。が、これは人により分かれるところだと思うので強く主張するつもりもないです。初等幾何の整理案や関数の極限を微積分へ持っていくのは賛成です。--[[利用者:K.ito|K.ito]] ([[利用者・トーク:K.ito|トーク]]) 2021年5月9日 (日) 02:11 (UTC)
(インデント戻します)いただいたご意見を取り入れ再編成してみました。ただ、再編にあたってちょっと引っかかる事項があったので、以下の整理をしてみました。
#「図形と方程式」の中身を見ると、「円」と「平面上の三点による三角形」と言う内容だったので、「じゃあ楕円はいらないのか、放物線は、双曲線は」と思い至り、「二次曲線」の項を立てた方がいいかな、であれば、「二次関数」は合わせた方がいいかなと整理しました。
#「初等解析」は紛らわしいので「数列と微積分」とのご意見でしたが、高校レベルで「数列」と「微積分」の複合する局面はあまりない反面、各々相当の分量を占める単元であるため、「数列」と「微積分」に分ける。
#「確率・統計」に「統計」の節を作る。
{| class="translations" style="background-color:#FFFFE0;border-collapse:collapse;width:100%"
|-
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:1 初等幾何
:1.1 平面図形
:1.1.1 三角形
:<del>1.1.1.1 三角法</del>
:1.1.1.<del>1.</del>1 三平方の定理
:1.1.1.<del>1.</del>2 正弦定理
:1.1.1.<del>1.</del>3 余弦定理
:1.1.2 円
:1.1.3 多角形
:1.2 立体図形
:1.3 面積と体積
:1.3.1 平面図形の面積
:1.3.2 立体図形の面積
:1.3.3 体積
:1.4 ベクトル
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:2 初等代数
:2.1 展開公式
:2.2 絶対不等式
:2.3 方程式
:2.4 数の性質
:2.4.1 整数
:2.4.2 分数
:2.4.3 複素数
:2.5 行列
:2.5.1 一次変換
::
:
:3 集合
::
:
:4 初等関数の性質
:4.1 三角関数
:4.2 指数関数・対数関数
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:5 解析幾何
:5.1 平面
:5.1.1 関数のグラフの移動
::(←「4.3 関数のグラフの移動」)
:5.1.2 直線
::(←「4.1 一次関数」)
:5.1.3 二次曲線
:5.1.3.1 円
::(←「1.8 図形と方程式」)
:5.1.3.2 楕円
:5.1.3.3 放物線
::(←「4.2 二次関数」)
:5.1.3.4 双曲線
:5.1.4 その他の図形
::(←「1.8 図形と方程式」)
:5.2 三次元空間
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:6 数列
:6.1 一般項
:6.2 数列の和
:6.3 数列の和の性質(線形性)
:6.4 漸化式と一般項
:6.4.1 二項間漸化式
:6.4.2 三項間漸化式
:6.4.3 フィボナッチ数列(参考?)
:6.5 数列・級数の極限
::
:
:7 微積分
:7.1 関数の極限
:7.2 微分
:7.2 積分
:7.2 基本関数の微分・積分公式
|style="padding:0 0.5em;vertical-align:top;width:20%"|
:8 確率・統計
:8.1 順列・組合せ
:8.2 確率
:8.3 統計
:8.3.1 平均値・分散・標準偏差
:8.3.2 確率分布・二項分布(追加)
:8.3.3 正規分布(追加)
|}
以上ですが、いかがでしょうか。--[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2021年5月12日 (水) 16:27 (UTC)
:二次曲線と統計については異論ありません。数列と微積分については、記事分割しないのであればその配列なら数列の極限と関数の極限が連続するのでいいですが、分割するならば一覧性が悪くなるかなという気もしなくはないです。あと、「三角形 > 三角法」という二段構えは階層が深くなりすぎませんか。--[[利用者:K.ito|K.ito]] ([[利用者・トーク:K.ito|トーク]]) 2021年5月15日 (土) 01:58 (UTC)
::三角法は、確かに階層が深すぎますね。数列と微積分ですが、微積分あたりは一大テーマなので、今後、量が増えるかなとも予想しています。あと、確率分布と正規分布は学習指導要領にあるため追加しておきます。--[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2021年5月15日 (土) 19:18 (UTC)
(インデント戻します)新たなご意見がないようなので、分割作業にかかりたいと思います。分割単位としては、第一階層のみとし、それ以下は、今後肥大化があれば検討すれば良いかと考えます。--[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2021年6月5日 (土) 12:43 (UTC)
:>...それ以下は、今後肥大化があれば検討すれば良いかと考えます。
::検討よろしくお願いします。
:--[[利用者:Tkkn46tkkn46|Tkkn46tkkn46]] ([[利用者・トーク:Tkkn46tkkn46|トーク]]) 2026年4月18日 (土) 13:14 (UTC)
p6hjeh6ia8ccvxlojps8zr3zlfn42h6
解析力学
0
2074
298598
298475
2026-04-18T12:57:40Z
Nermer314
62933
298598
wikitext
text/x-wiki
{{Pathnav|メインページ|自然科学|物理学|frame=1|small=1}}
本書を読むための前提知識は、基本的な解析学の知識で十分である。
* [[解析力学 はじめに|はじめに]]
== 質点系の力学 ==
=== ニュートンの運動の法則 ===
;第一法則
:ある座標系が存在し、その座標系では、すべての力が働いていない質点は、静止するか直線上を一定の速度で運動をする(これを慣性系という)。
;第二法則
:慣性系において、質点に加わる力は質点の質量と加速度の積に等しい。
;第三法則
:二つの質点1,2が互いに力を及ぼし合うとき、質点1が質点2に作用する力と、質点2が質点1に作用する力とは、大きさが等しく逆向きである。
<math>N</math> 個の質点の系を考える。この系の自由度は <math>3N</math> だから、その座標を <math>x_1,\dots, x_{3N}</math> と書く事が出来る。各 <math>i</math> について、第二法則は、
<math>m_i \ddot x_i = F_i </math>
となる。ここで、関数 <math>U(x_1,\dots, x_{3N})</math> が存在して、
<math>F_i = -\frac{\partial U(x_1,\dots, x_{3N})}{\partial x_i}</math>
と書く事が出来るとき、これを保存力という。質点系に保存力のみが働く場合、ラグランジアンを
<math>L = \sum_i \frac{1}{2}m_i \dot {x_i}^2 - U </math>
と定義すると、運動方程式は、
<math>\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot x_i} - \frac{\partial L}{\partial x_i} = 0</math>
と変形することが出来る。これをオイラー・ラグランジュ方程式という。この方程式の重要なことは、これが座標変換によって形を変えないということである。
実際に、<math>q_i = q_i(x,t)</math> のように座標変換するとき、
<math>\frac{dx_i}{dt} = \frac{dq_k}{dt}\frac{\partial x_i}{\partial q_k} + \frac{\partial x_i}{\partial t}</math>
から、
<math>\frac{\partial \dot x_i}{\partial \dot q_k} = \frac{\partial x_i}{\partial q_k}</math>
となる。また、
<math>\frac{d}{dt}\frac{\partial q_k}{\partial x_i} = \frac{\partial x_l}{dt}\frac{\partial}{\partial x_l}\left(\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\right) = \frac{\partial}{\partial x_l}\left( \frac{dx_l}{dt} \frac{\partial q_k}{\partial x_l} \right) = \frac{\partial \dot q_k}{\partial x_l}</math>
となる。従って、
<math>\begin{align}
\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot x_i} - \frac{\partial L}{\partial x_i} &= \frac{d}{dt}\left(\frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) - \frac{\partial L}{\partial x_i} \\
&= \frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\frac{d}{dt}\left(\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) + \frac{d}{dt}\left(\frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\right)\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} - \frac{\partial q_k}{\partial x_i} \frac{\partial L}{\partial q_k} - \frac{\partial \dot q_k}{\partial x_i}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} \\
&= \frac{\partial q_k}{\partial x_i}\left[\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i}\right]
\end{align}</math>
ここで、<math>\det \left(\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\right) \neq 0</math> ならば、線形方程式 <math>\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\left[\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i}\right] = 0</math> を解いて、
<math>\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i} = 0</math>
を得る。
== 変分原理 ==
オイラー・ラグランジュ方程式は変分原理からも導出することができる。それはラグランジアン <math>L(q_1,q_2,\cdots,q_K,\dot q_1,\dot q_2,\cdots,\dot q_K)</math> の運動に沿った積分
<math>S = \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t),\dot q(t),t) </math>
が極値を取る経路が実現されるというものである。
まずは簡単な例として、関数 <math>f(x) </math> を最小にする <math>x </math> について考えよう。<math>f(x) </math> が最小値を取るとき、<math>f'(x) = 0 </math> となるのだった。<math>f'(x) = 0 </math> となることは、<math>x </math> を微小量 <math>\delta x </math> だけ変化させたとき、<math>f(x) </math> の変化量 <math>\delta f := f(x+\delta x) - f(x) </math> は <math>\delta f = 0 </math> になるということである。
ここからの類推で、<math>S(q,\dot q) </math> を最小にする <math>q(t) </math> について、<math>q(t) </math> を少しだけ変化させて <math>q(t) + \delta q(t) </math> (ただし、境界条件 <math>\delta q_i(t_0) = \delta q_i(t_1) = 0 </math> を課す)としたときの <math>S </math> の変化量 <math>\delta S = S(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t) ) - S(q,\dot q) </math> は <math>\delta S = 0 </math> となると考えることが出来る。
<math>\begin{align} \delta S &= S(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t) ) - S(q,\dot q)\\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t)\}) - \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t),\dot q(t)) \\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \, [L(q(t) + \delta q(t) ,\dot q(t) + \delta \dot q(t)\}) - L(q(t),\dot q(t))] \\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \sum_{k=1}^{K} \left(\frac{\partial L}{\partial q_k}\delta q_k + \frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\delta \dot q_k(t)\right) \\
&= \sum_{k=1}^{K} \int_{t_0}^{t_1} dt \left(\frac{\partial L}{\partial q_k}\delta q_k + \frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\delta \dot q_k(t)\right) \\
&= \sum_{k=1}^{K}\left[ \frac{\partial L}{\partial \dot q_k} q_k(t)|_{t_0}^{t_1} + \int_{t_0}^{t_1} dt \delta q_k(t)\left(\frac{\partial L}{\partial q_k}- \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right)\right] \\
&= \sum_{k=1}^{K}\int_{t_0}^{t_1} dt \delta q_k(t)\left(\frac{\partial L}{\partial q_k}- \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) \\
&= 0
\end{align} </math>
ここで、 <math>\delta q_k(t) </math> は任意であるので、オイラー=ラグランジュ方程式
<math>\frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} - \frac{\partial L}{\partial q_k} = 0 </math>
を得る。
==一般化運動量==
一般化運動量 <math>p_i</math> を
:<math>
p_i = \frac {\partial L}{\partial {\dot q_i} }
</math>
で定義する。デカルト座標を使った場合、質量 <math>m</math> の粒子のラグランジアンは、 <math>L = \frac{1}{2} m (\dot x^2 + \dot y^2 + \dot z^2) -U(x,y,z)</math> であるから、
<math>p_x = \frac{\partial L}{\partial \dot x} = m\dot x</math>
となって、通常の運動量に一致する。また、極座標では、<math>L = \frac{1}{2} m (\dot r^2 + r^2\dot \theta^2 ) -U(r,\theta)</math> より、
<math>p_r = \frac{\partial L}{\partial \dot r} = m\dot r,\, p_\theta = \frac{\partial L}{\partial \dot \theta} = mr^2 \dot \theta </math>
となる。<math>\theta</math> に共役な運動量は角運動量に一致する。
== 保存則 ==
ラグランジアン <math>L</math> が陽に <math>t</math> に依存しないならば、
<math>\begin{align}
\frac{dL}{dt} &= \frac{dq_i}{dt} \frac{\partial L}{\partial q_i} + \frac{d\dot q_i}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i}\\
&= \dot q_i \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i} + \ddot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} \\
&= \frac{d}{dt}\left(\dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i}\right)
\end{align}</math>
となる。変形すると、
<math>\frac{d}{dt}\left(\dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L\right) = 0</math>
となる。従って、
<math>E = \dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L</math>
は保存する。この量 <math>E</math> はエネルギーと呼ばれる。
ラグランジアンに
<math>\dot x_i = \dot q_k \frac{\partial x_i}{\partial q_k}</math>
を代入して一般座標で書くと、
<math>\begin{align}
L &= \frac 1 2 m_i \dot x_i^2 - U(x) \\
&= \frac 1 2 m_i \frac{\partial x_i}{\partial q_k}\frac{\partial x_i}{\partial q_l} \dot q_k \dot q_l - U(q) \\
&= \frac 1 2 a_{kl}(q) \dot q_k \dot q_l - U(q)
\end{align}</math>
となる。ここで、<math>a_{kl}(q) = m_i\frac{\partial x_i}{\partial q_k}\frac{\partial x_i}{\partial q_l} </math> とした。
運動エネルギーの部分を <math>T(q,\dot q) = \frac 1 2 a_{kl}(q) \dot q_k \dot q_l </math> と置くと、同次関数に対するオイラーの定理より、
<math>\dot q_i \frac{\partial T} {\partial \dot q_i} = 2T</math>
となるから、
<math>\begin{align}
E &= \dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L\\
&= \dot q_i \frac{\partial T}{\partial \dot q_i} - L\\
& = 2T -(T-U)\\
&= T+U
\end{align}</math>
を得る。エネルギーとは、運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの和であるということが分かる。
== 重力二体問題 ==
質量 <math>m_1,m_2</math> の質点が重力を及ぼし合うときの運動を考える。質点の座標をそれぞれ <math>\boldsymbol r_1, \boldsymbol r_2</math> とすればラグランジアンは、
<math>L = \frac 1 2 m_1 \dot\boldsymbol r_1^2 + \frac 1 2 m_2 \dot\boldsymbol r_2^2 + \frac{Gm_1m_2}{|\boldsymbol r_1 - \boldsymbol r_2|}</math>
となる。ここで、重心 <math>\boldsymbol r_c = \frac{m_1\boldsymbol r_1 + m_2 \boldsymbol r_2}{m_1+m_2}</math> と相対位置ベクトル <math>\boldsymbol r = \boldsymbol r_2 - \boldsymbol r_1</math> を使って、
<math>L = \frac 1 2 M \dot\boldsymbol r_c^2 + \frac 1 2 m \dot\boldsymbol r^2 + \frac{Gm M}{r}</math>
と書き直すことができる。ここで、<math>M = m_1 + m_2</math> は全質量、<math>m = \frac{m_1m_2}{m_1+m_2}</math> は換算質量である。<math>\boldsymbol r_c</math> は循環座標だから、<math>M \dot\boldsymbol r_c</math> は保存する。すなわち、ラグランジアンの <math>\frac 1 2 M \dot\boldsymbol r_c^2</math> の部分は定数だから取り除いて、
<math>L = \frac 1 2 m \dot\boldsymbol r^2 + \frac{Gm M}{r}</math>
とすることができる。すなわち、質量 <math>m</math> を持った質点の距離に反比例するポテシャルでの運動に帰着される。このように中心対称の場での運動では、角運動量は保存されるから、質点の運動は中心を通るある面に限られる。この面で極座標を導入し、<math>\alpha = Gm M</math> とすると、
<math>L = \frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) + \frac{\alpha}{r}</math>
となる。エネルギーは、
<math>\begin{align}E &= \dot r \frac{\partial L}{\partial \dot r} + \dot \varphi \frac{\partial L}{\partial \dot \varphi} -L \\&=
\frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) - \frac{\alpha}{r}\\
&=\frac 1 2 m \dot r^2 + \frac{J^2}{2m r^2} - \frac \alpha r \end{align}</math><ref><math>U_{\rm eff}(r) = -\frac{\alpha}{r} + \frac{J^2}{2m r^2} </math> と定義すると、<math>E = \frac 1 2 m \dot r^2 + U_{\rm eff}(r)</math> と書くことができる。すなわち、運動は有効ポテンシャル <math>U_{\rm eff}(r) </math> の中で移動する一次元運動と見なすことができる。</ref>
ただし、<math>\varphi</math> が循環座標であるから、角運動量 <math>J = m r^2 \dot \varphi </math> が保存されることを使った。この式を <math> dt </math> について解くと、
<math>dt = \frac{dr}{\sqrt{\frac{2}{m}(E+\frac{\alpha}{r})-\frac{J^2}{m^2 r^2}}}</math><ref>平方根を取るときに、正負の符号が付くが、これは運動が右回りになるか左回りになるかの違いしかないから、正の方を選ぶことにする。</ref>
となる。運動量保存から <math>d\varphi = \frac{J}{m r^2} dt </math> を使うと、
<math>d\varphi = \frac{\frac{J}{r^2}dr}{\sqrt{2m(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{J^2}{r^2}}} = \frac{\frac{1}{r^2}dr}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2}}} </math>
となる。<math>u = \frac 1 r</math> と変数変換して、積分すると、
<math>\begin{align}
\varphi &= \int \frac{-du}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \alpha u)-u^2}}\\
&= \int \frac{-du}{\sqrt{-\left(u-\frac{m\alpha}{J^2}\right)^2 + \frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4} }}\\
&= \arccos\frac{u-\frac{m\alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} + C
\end{align}</math>
となる<ref>積分 <math>\varphi = \int \frac{\frac{1}{r^2}dr}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2}}} </math> で、<math>\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2} = \left(c_1 - \frac{1}{r} \right)\left(\frac 1 r - c_2 \right) </math> と置き、<math>\frac 1 r = \frac{c_1 + c_2}{2} + \frac{c_1 - c_2}{2}\cos\theta</math> と変数変換することで、 <math>\varphi = \int \frac{\frac{c_1 - c_2}{2}\sin \theta d\theta}{\sqrt{\left(\frac{c_1 - c_2}{2}\right)^2(1-\cos^2 \theta )}} = \theta = \arccos \frac{\frac{1}{r} - \frac{c_1+c_2}{2}}{\frac{c_1-c_2}{2}} = \arccos \frac{\frac{1}{r}-\frac{m \alpha}{J^2}}{\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} </math>と計算することもできる。</ref>。ここで、積分定数はこれが0になるように選ぶ。さらに、
<math>p = \frac{J^2}{m\alpha},\, e= \sqrt{1+\frac{2EJ^2}{m\alpha^2}}</math>
とすると、
<math>\varphi = \arccos \frac{\frac p r - 1}{e} </math>
あるいは、
<math>r = \frac{p}{1+e\cos\varphi}</math>
を得る。
従って惑星の軌道は二次曲線になる。<math>E < 0</math> のときは、<math>e<1</math> となるから、惑星の軌道は楕円になる。また、<math>E\ge 0</math> のときは、<math>e\ge 1</math> となるから、惑星の軌道は放物線あるいは双曲線となる。放物線になる場合は無限遠に於いて速度が0となる。
軌道長半径 <math> a </math> を
<math>a = \frac{r(\varphi=0)+r(\varphi=\pi)}{2} = \frac{p}{1-e^2} = -\frac{\alpha}{2E} </math>
で定義する。軌道が楕円の場合は軌道長半径は長軸の半分の長さである。双曲線の場合は軌道長半径は負の値となり、絶対値は双曲線の半軸に等しい。
放物線の場合は軌道長半径は無限大になる。
=== 惑星の運動 ===
ここでは、天体の軌道が楕円となる場合、すなわち <math>E < 0</math> の場合を扱う。
時刻 <math>t</math> と軌道上の惑星の位置の関係を求める。エネルギー保存の式まで立ち返って、それを <math>\dot r</math> について解くと、
<math>\dot{r} = \sqrt{\frac{2}{m}\left(E+\frac{\alpha}{r}\right)-\frac{J^2}{m^2 r^2}}</math>
となる。ここで、
<math>E = -\frac{\alpha}{2a},\, J = \sqrt{m \alpha a(1-e^2)}</math>
を代入すると、
<math>\dot{r} = \frac 1 r \sqrt{\frac{\alpha}{m a}} \sqrt{-r^2 + 2ar - a^2(1-e^2)} = \frac 1 r \sqrt{\frac{\alpha}{m a}} \sqrt{-(r-a)^2 + a^2e^2}</math>
となる。さて、今までは楕円の焦点を原点とした座標で計算を進めていたが、これを楕円の中心を原点とした座標に移行するほうが便利である。この座標では楕円の方程式は
<math>\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1</math>
となる。極座標で書くと、
<math>x = a\cos u,\, y = b\sin u</math>
[[ファイル:Eccentric_and_True_Anomaly.svg|サムネイル|Pは惑星の位置。P'はPをy軸と平行にその外接円(青)に射影した位置である。fは真近点角、Eが離心近点角である。]]
となる。ここで導入した <math>u</math> は楕円の中心から測った角度で、離心近点角という。対して、<math>\varphi</math> は楕円の焦点から測った角度で真近点角という。右図より、
<math>r \cos \varphi = a\cos u - ae</math>
となる。これに、軌道の極方程式
<math>r = \frac{a(1-e^2)}{1+e\cos\varphi}</math>
すなわち
<math>r + re\cos\varphi = a(1-e^2)</math>
を代入すると、
<math>r = a(1-e\cos u)</math>
また、
<math>\dot r = ae\sin u \dot u</math>
[[ファイル:Аномалии.gif|サムネイル|Bは惑星。Cは惑星の軌道の外接円にy軸に平行にBを射影した仮想上の天体。Dは外接円を一定速度(平均運動)で動く仮想上の天体。直線SBと直線SOのなす角が真近点角。角SOCが離心近点角。角SODが平均近点角である。また、右上のMは平均近点角、Eは離心近点角である。]]
を得る。この式を <math>\dot r</math> の式に代入すると、
<math>\dot u = \sqrt{\frac{\alpha}{m a^3}} \frac{1}{1 - e \cos u} </math>
となる。
平均運動を<math>n = \sqrt{\frac{\alpha}{m a^3}}</math> で定義すると、
<math>ndt = (1 - e \cos u)du </math>
となる。積分すると、
<math>n(t-t_0) = u - e \sin u</math>
を得る。<math>t_0</math> は積分定数で、<math>t = t_0</math> のとき、<math>u = 0</math> となるから近点通過時刻に対応する。
平均近点角 <math>l</math> を
<math>l = n(t-t_0)</math>
で定義する<ref>平均近点角は時間変数を1周が <math> 2\pi </math> となるように調整したものである。</ref>と、
<math>l = u - e\sin u</math>
を得る。この方程式はケプラー方程式と呼ばれる。この方程式を <math>u</math> について解けば、惑星の運動が分かる。惑星が近日点を通過してから次に近日点を通過する時刻を <math>t_1</math> とする。このとき、<math>u = 2\pi</math> となる。惑星の周期は <math>T = t_1 - t_0</math>だから、ケプラー方程式より、
<math>T = \frac{2\pi}{n}</math>
を得る。また、平均運動とは惑星の周期に対応する角振動数であったことも分かる。平均運動の定義より、
<math> n^2 a^3 = \frac{\alpha}{m} = GM</math>
となる。周期で表すと
<math>\frac{a^3}{T^2} = \frac{GM}{4\pi^2}</math>
を得る。これはケプラー第三法則である。
ケプラー方程式で、
<math>u - l = e\sin u</math>
とすると、<math>u-l</math> は周期 <math>2\pi </math> の周期関数で奇関数である。従って、
<math>e\sin u = \sum_{k=1}^{\infty} b_k \sin kl</math>
とフーリエ展開できる。フーリエ係数は、
<math>b_k = \frac 2 \pi \int_{0}^\pi e\sin u \sin kl dl </math>
となる。部分積分して、
<math>\begin{align}
\int_{0}^\pi e\sin u \sin kl \, dl &= \left[-\frac{1}{k} e \sin u \cos kl\right]_0^\pi + \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \frac{d(e\sin u)}{dl} \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \frac{d(u-l)}{dl} \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, du - \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, du \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos k(u - e \sin u) \, du \\
\end{align}</math>
となる。最後の積分は、ベッセル関数 <math>J_n(x) = \frac 1 \pi \int_0^\pi \cos(n\theta-x\sin\theta)d\theta </math> で表せるから、
<math>b_k = \frac 2 k J_k(ke) </math>
となる。従って、
<math>\begin{align}
u &= l + e \sin u \\
&= l + \sum_{k=1}^\infty \frac 2 k J_k(ke) \sin kl
\end{align} </math>
を得る。
=== ケプラーの法則 ===
<math>m_1</math> を太陽、<math>m_2</math> を惑星とする場合、<math>m_1</math> が <math>m_2</math> よりも十分に大きいと近似することができる。このとき、重心は太陽の位置に近似できる。また、<math>m_1 + m_2 \approx m_1</math> となる。このとき、次のケプラーの法則が成り立つ<ref>太陽と惑星以外にも、地球と月、地球と人工衛星のように、片方の質量が一方に比べて無視できるほど小さいならばケプラーの法則が成り立つ。</ref>。
;第一法則
:惑星の軌道は、太陽を焦点の一つとする楕円である。
;第二法則
:太陽と惑星を結ぶ線分が単位時間に掃く面積は一定である。
;第三法則
:公転周期の2乗と軌道長半径の3乗の比は惑星によらず一定である。
:[[ファイル:Eccentric_and_True_Anomaly.svg|サムネイル|再掲]]
第二法則はケプラー方程式を幾何学的に表現したものである。簡単のために時間の原点を <math>t_0 </math> に取る。ケプラー方程式
<math>nt = u - e\sin u</math>
を、
<math>\frac t T = \frac{u - e \sin u}{2 \pi}</math>
と変形する。
ここで、扇形 <math>\rm AFP' </math> <math>=</math> 扇形 <math>\rm ACP' </math> <math>-</math> 三角形 <math>\rm FCP' </math> <math>= \frac 1 2 a^2 u - \frac 1 2 ae \times a\sin u</math> より、 <math>\frac 1 2 (u - e\sin u)</math> は、扇形 <math>\rm AFP' </math> の面積を <math>a^2</math> で割ったものに等しい。点 <math>\rm P </math> の <math>x </math> 座標を <math>\xi </math> とすると、 扇形 <math>\rm AFP</math> の面積について、
扇形 <math>\rm AFP</math> <math>= \int_\xi^a \frac b a \sqrt{a^2 - x^2} dx - \frac 1 2 (ae-\xi) \frac b a \sqrt{a^2 - \xi^2} = \frac b a </math> 扇形 <math>\rm AFP' </math> となる。
よって、ケプラー方程式より、 <math>t \propto \frac 1 2 (u - e \sin u) \propto \rm{AFP}</math> を得る。
扇形 <math>\rm AFP </math> は太陽と惑星を結ぶ線分が掃く面積であるから、これが時間 <math>t </math> に比例することはケプラー第二法則に他ならない。
ケプラーの第三法則は太陽を公転するすべての惑星について述べたものである。惑星の公転周期の2乗と軌道長半径の3乗の比は<math>\frac{a^3}{T^2} = \frac{G(m_1+m_2)}{4\pi^2}</math> であるから惑星の質量にも依存するが、<math>m_1 + m_2 \approx m_1</math> と近似できる場合は、すべての惑星についてこの比が一定となる。
=== ケプラー軌道要素 ===
[[Image:Eulerangles.svg|thumb|300px|オイラー角の図。中心が太陽で、青のxy平面が黄道面でx軸は春分点の方向。赤のXY平面が軌道面でX軸の方向が近日点。緑のN軸は昇交点に対応する。]]
三次元空間中の惑星の軌道を決定するために、6つのパラメータが必要になる。軌道の形状は軌道長半径 <math>a</math> と離心率 <math>e</math> で決定される。
軌道の方向を決定するには、太陽系に基準となる基準面と方向を設定しなくてはいけない。基準面には黄道面を使うことが多い。黄道面は地球の公転する軌道面である。太陽と地球の中心を結んだ線分が地球表面と交わる点が赤道を南から北に交差する瞬間を春分という。このときの地球の方向を基準方向にする。[[File:Euler2a.gif|thumb|上図のオイラー角 α, β, γ の順に動かしたアニメーション。]]
基準面には、太陽系の全角運動量ベクトルに垂直な平面である不変面や、赤道面を使うこともある。
この基準面と方向から、惑星の軌道面と近点の方向へのオイラー角によって軌道の方向を決定できる。オイラー角 <math>\alpha, \beta, \gamma</math> に対応して、それぞれ昇交点黄経 <math>\Omega</math> 、軌道傾斜角 <math>i</math> 、近点引数 <math>\omega</math> と呼ばれる。
最後に、惑星の軌道上の位置を特定するために、近点通過時刻が必要になる。
== ラザフォード散乱 ==
原点に固定された正の電荷 <math>Z_1 e</math> を持つ原子核と正の電荷 <math>Z_2 e</math> と質量 <math>m</math> を持つ荷電粒子のラグランジアンは、
<math>L = \frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) - \frac{\alpha}{r} </math><ref>重力場中の運動では引力が働くが、ラザフォード散乱では斥力が働くから、ポテンシャルの符号が逆になっている。我々は係数 <math>\alpha</math> が正となるように設定している。</ref>
となる。原子核は十分重いため移動しないと考えていい。また、<math>\alpha = \frac{Z_1 Z_2 e^2}{4\pi \varepsilon_0}</math> である。
ラグランジアンはケプラー問題と同じ形だから、その軌道は
<math>\varphi = \arccos\frac{\frac 1 r +\frac{m \alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2 m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}}</math>
となる。<math>\varphi_0</math> を粒子が無限遠に飛んでいった方向と、粒子が原子核に最接近する点と原子核を結んだ線分が為す角とすると、
[[ファイル:Rutherford scattering geometry 2.svg|中央|サムネイル|350x350ピクセル|図の <math>\Phi</math> が <math>\varphi_0</math> で、<math>\theta</math> は散乱角である。]]
<math>\varphi_0 = \varphi(\infty) - \varphi(r_{\rm min}) = \arccos\frac{\frac{m \alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} </math><ref><math>r_{\rm min}</math> では <math>\dot r = 0</math> となるから、有効ポテンシャルを <math>U_{\rm eff}(r) = \frac{\alpha}{r} + \frac{J^2}{2m r^2}</math> とすると、<math>E = U_{\rm eff}(r_{\rm min})</math> となる。この式を変形すると、<math>\left(\frac{1}{r_{\rm min}} + \frac{m \alpha}{J^2} \right)^2 = \frac{2mE}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}</math> となる。従って、<math>\varphi(r_{\rm min}) = 0.</math></ref>
となる。ここで、無限遠での速度を <math>v_\infty</math> 衝突径数を <math>b</math> とすると、<math>J = mv_\infty b,\, E = \frac 1 2 m v_\infty^2</math> となるから、<math>J^2=2mb^2E</math> である。これを代入すると
<math>\varphi_0 = \arccos\frac{\frac{\alpha}{2Eb}}{\sqrt{1 + \left(\frac{\alpha}{2Eb}\right)^2}} </math>
となる。散乱角を <math>\theta</math> とすると、<math>\varphi_0 = \pi - 2\theta</math> となる。これを使って書き換えると、
<math>b = \frac{\alpha}{2E} {\tan\varphi_0} = \frac{\alpha}{2E} \frac{1}{\tan^2 \frac {\theta}{2}}</math>
[[ファイル:ScatteringDiagram.svg|サムネイル]]
を得る。
ポテンシャルによる散乱のされやすさを見るために散乱断面積を定義する。一定の速度と密度を持った粒子束を散乱中心に向かって射出する。ここで、射出された粒子束の、単位面積単位時間あたりの粒子の個数を <math>N</math> とする。 <math>dn</math> を単位時間あたりに散乱角 <math>\theta</math> から <math>\theta + d\theta</math> の間に散乱される粒子の個数とする。直感的にもわかるように <math>dn</math> が大きいほど散乱されやすいことを意味する。散乱断面積を
<math>d\sigma = \frac{dn}{N}</math>
と定義する。これは面積の次元を持つ(<math>dn</math> は単位時間あたりの量で、<math>N</math> は単位時間単位面積あたりの量だから)。また、散乱角<math>\theta \sim \theta + d\theta</math> に対応する衝突径数を <math>b \sim b + db</math> とすると、入射粒子が <math>b \sim b + db</math> の円環の中にある確率、つまり <math>b \sim b + db</math> の円環の面積が散乱断面積を与える。
<math>d\sigma = 2\pi b db</math>
立体角 <math>d\Omega</math> についての関係式
<math>d\Omega = 2\pi \sin \theta d\theta</math>
で割れば、
<math>\frac{d\sigma}{d\Omega} = \frac{b}{\sin\theta} \left|\frac{db}{d\theta}\right|</math>
を得る。これを微分散乱断面積という。絶対値を付けたのは <math>\frac{db}{d\theta}</math> が負になることもあるからである。これにラザフォード散乱の衝突径数の式を代入すると、
<math>\frac{d\sigma}{d\Omega} = \left(\frac{\alpha}{4E}\right)^2 \frac{1}{\sin^4\frac \theta 2}</math>
となる。
== 振動 ==
==正準方程式==
ハミルトニアン <math>H</math> を
<math>H = \sum_i \dot q_i p_i - L</math>
で定義する。ハミルトニアンの全微分は、
<math>\begin{align}
dH &= \sum \dot q_i dp_i + \sum p_i d\dot q_i - dL\\
&= \sum \dot q_i dp_i + \sum p_i d\dot q_i - (\sum\dot p_i dq_i + \sum p_i d\dot q_i)\\
&= \sum \dot q_i dp_i - \sum \dot p_i d q_i
\end{align} </math>
となる。従って、ハミルトニアンは、<math>p,q</math> の関数 <math>H(q,p)</math> である。また、
<math>dH = \sum \frac{\partial H}{\partial p_i}dp_i + \sum \frac{\partial H}{\partial q_i}dq_i</math>
と比較すれば、
:<math> \dot{q}_i=\frac{\partial{}H}{\partial{}p_i} </math>
:<math> \dot{p}_i=-\frac{\partial{}H}{\partial{}q_i} </math>
が成り立つ。これを'''正準方程式'''という。
== 正準変換 ==
変数変換 <math>Q_i = Q_i(q,p,t),\, P_i = P_i(q,p,t)</math> についてある関数 <math>H'(Q,P)</math> が存在し、
<math> \dot{Q}_i=\frac{\partial{}H'}{\partial{}P_i} ,\, \dot{P}_i=-\frac{\partial{}H'}{\partial{}Q_i} </math>
が成立するとき、この変換を正準変換という。新旧変数の間の関係を求めよう。変分原理からは、
<math>\delta \int (p_i dq_i - Hdt) = 0</math>
となる。同様に新変数に対しても、
<math>\delta \int (P_i dQ_i - H'dt) = 0</math>
が成り立つ。すなわち、この被積分関数の差はある関数 <math>F</math> の全微分でなくてはならない。すなわち、
<math>p_i dq_i - Hdt = P_i dQ_i - H'dt + dF </math>
となる。整理すると、
<math>dF = p_i dq_i - P_i dQ_i + (H' - H) dt </math>
となる。<math>F</math> は <math>q,Q,t</math> の関数ということも分かる。また、
<math>p_i = \frac{\partial F}{\partial q_i},\, P_i = -\frac{\partial F}{\partial Q_i},\, H' = H + \frac{\partial F}{\partial t} </math>
を得る。関数 <math>F</math> を正準変換の母関数という。一般に母関数は新旧変数の関数 <math>F(q,p,Q,P,t)</math> である。母関数の変数が <math>q,P</math> で表される場合について、正準変換の公式を求めておこう。
<math>d(F+P_iQ_i) = p_i dq_i + Q_i dP_i + (H' - H) dt </math>
と書き換える。母関数 <math>\Phi = F + P_i Q_i</math> を定義すると、
<math>p_i = \frac{\partial \Phi}{\partial q_i},\, Q_i = \frac{\partial \Phi}{\partial P_i},\, H' = H + \frac{\partial \Phi}{\partial t} </math>
を得る。
==ポアソン括弧==
関数 <math>f(q,p,t)</math> の時間微分は、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \frac{dq_i}{dt}\frac{\partial f}{\partial q_i} + \frac{dp_i}{dt}\frac{\partial f}{\partial p_i}</math>
となる。正準方程式より、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \frac{\partial H}{\partial p_i}\frac{\partial f}{\partial q_i} - \frac{\partial H}{\partial q_i}\frac{\partial f}{\partial p_i}</math>
となるから、ポアソン括弧を、
<math>\{f,H\} = \frac{\partial f}{\partial q_i}\frac{\partial H}{\partial p_i} - \frac{\partial f}{\partial p_i}\frac{\partial H}{\partial q_i}</math>
で定義すると、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \{f,H\} </math>
と書くことができる。一般の関数 <math>f,g</math> に対しては、
<math>\{f,g\} = \frac{\partial f}{\partial q_i}\frac{\partial g}{\partial p_i} - \frac{\partial f}{\partial p_i}\frac{\partial g}{\partial q_i}</math>
と定義する。関数 <math>f</math> が時間に陽に依存しない場合は
<math>\frac{df}{dt} = \{f,H\} </math>
となる。特に、
<math>\dot p_i = \{p_i,H\},\dot q_i = \{q_i,H\}</math>
となるが、これは正準方程式である。
次のポアソン括弧の一般的な性質は簡単に示すことができる。<math>f,g,h</math> は関数、<math>c</math> は定数である。
<math>\{f,g\} = -\{g,f\}</math>
<math>\{f,c\} = 0</math>
<math>\{f+g,h\} = \{f,h\} + \{g,h\}</math>
<math>\{fg,h\} = f\{g,h\} + g\{f,h\}</math>
また、ヤコビ恒等式と呼ばれる次の恒等式が成り立つ。
<math>\{f,\{g,h\}\} + \{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\} = 0</math>
例えば、<math>\{f,\{g,h\}\}</math> を展開して出てくる項は、 <math>\frac{\partial f}{\partial p_j}\frac{\partial^2 g}{\partial q_j \partial p_i} \frac{\partial h}{\partial q_i}</math> のように <math>g</math> あるいは <math>h</math> の二階偏導関数とその他の2関数の一階偏導関数の積である。そこで、左辺の内 <math>f</math> の二階偏導関数が登場する項だけを集めて計算しよう。<math>\{f,\{g,h\}\}</math> に <math>f</math> の二階偏導関数は登場しないから、それが登場するのは、
<math>\{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\}</math>
である。ここで、ポアソン括弧を線形微分演算子として
<math>\begin{align}
D_g(\varphi) &= \{g,\varphi \} \\&= \left(\frac{\partial g}{\partial q_i} \frac{\partial}{\partial p_i} - \frac{\partial g}{\partial p_i} \frac{\partial}{\partial q_i}\right)\varphi\\
&=\xi_i\frac{\partial \varphi}{\partial x_i}
\end{align}</math>
と書く。簡単のために <math>x_i = q_i,\, x_{K+i} = p_i \quad (i = 1,\dots, K)</math>と定義し <math>q,p</math> をひとまとめに扱った。<math>K</math> は系の自由度である。また、<math>\xi_i =- \frac{\partial g}{\partial q_i} ,\, \xi_{K+i} = \frac{\partial g}{\partial p_i} </math> は <math>q_i,p_i</math> の関数である。同様に、
<math>D_h = \eta_i\frac{\partial}{\partial x_i}</math>
と置く。そうすると、<math>f</math> の二階偏導関数が登場する部分について、
<math>\begin{align}
\{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\} &= \{g,\{h,f\}\} - \{h,\{g,f\}\}\\
&= D_gD_hf - D_h D_gf \\
&= \xi_i\frac{\partial}{\partial x_i} \left(\eta_j\frac{\partial f}{\partial x_j} \right) - \eta_i\frac{\partial}{\partial x_i}\left(\xi_j \frac{\partial f}{\partial x_j}\right) \\
&= \xi_i\frac{\partial \eta_j}{\partial x_i} \frac{\partial f}{\partial x_j} - \eta_i \frac{\partial \xi_j}{\partial x_i} \frac{\partial f}{\partial x_j}
\end{align}</math>
となる<ref>数学的に言うと、ポアソン括弧は多様体上のベクトル場として考えることができ、ベクトル場の括弧積はまたベクトル場になるということである。</ref>。<math>f</math> の二階偏導関数は打ち消し合って、残っているのは <math>g,h</math> についての二階偏導関数である。 <math>g,h</math> についてもその二階偏導関数を持つ項は打ち消し合うから、結局、表式は0となる。
== ハミルトン–ヤコビ方程式 ==
正準変換によって、新ハミルトニアンが恒等的に0となる変換を求めてみよう。新しい運動量を <math>\alpha_i</math>、新しい座標を <math>\beta_i</math> とすると、正準方程式は、
<math> \dot{\beta}_i=0 ,\, \dot{\alpha}_i=0 </math>
となるから、<math>\alpha_i, \beta_i</math> は定数となる。この変換の母関数を <math>S(q,\alpha,t)</math> とすると、正準変換の公式より、
<math>H + \frac{\partial S}{\partial t} = H' = 0</math>
となる。旧ハミルトニアンの中の運動量を <math>p_i = \frac{\partial S}{\partial q_i}</math> によって書き換えると、
<math>\frac{\partial S}{\partial t} + H\left(q,\frac{\partial S}{\partial q},t\right) = 0 </math>
を得る。この偏微分方程式をハミルトン–ヤコビ方程式という。
ハミルトン–ヤコビ方程式の解 <math>S</math> が求まったら、代数方程式
<math>\beta_i = \frac{\partial S(q,\alpha,t)}{\partial \alpha_i} </math>
を <math>q_i</math> について解くことによって、座標 <math>q_i</math> を定数 <math>\alpha_i, \beta_i</math> 及び時間の関数によって表すことができる。運動量は
<math>p_i = \frac{\partial S}{\partial q_i} </math>
によって求まる。
== 参考文献 ==
* エリ・デ・ランダウ、イェ・エム・リフシッツ著、広重徹、水戸巌訳『力学(増訂第3版)』東京図書(1974)
* 須藤靖『解析力学・量子論』東京大学出版会(2019)
==脚注==
<references group="注" />
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[[Category:解析力学|*]]
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<references />
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298598
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wikitext
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本書を読むための前提知識は、基本的な解析学の知識で十分である。
* [[解析力学 はじめに|はじめに]]
== 質点系の力学 ==
=== ニュートンの運動の法則 ===
;第一法則
:ある座標系が存在し、その座標系では、すべての力が働いていない質点は、静止するか直線上を一定の速度で運動をする(これを慣性系という)。
;第二法則
:慣性系において、質点に加わる力は質点の質量と加速度の積に等しい。
;第三法則
:二つの質点1,2が互いに力を及ぼし合うとき、質点1が質点2に作用する力と、質点2が質点1に作用する力とは、大きさが等しく逆向きである。
<math>N</math> 個の質点の系を考える。この系の自由度は <math>3N</math> だから、その座標を <math>x_1,\dots, x_{3N}</math> と書く事が出来る。各 <math>i</math> について、第二法則は、
<math>m_i \ddot x_i = F_i </math>
となる。ここで、関数 <math>U(x_1,\dots, x_{3N})</math> が存在して、
<math>F_i = -\frac{\partial U(x_1,\dots, x_{3N})}{\partial x_i}</math>
と書く事が出来るとき、これを保存力という。質点系に保存力のみが働く場合、ラグランジアンを
<math>L = \sum_i \frac{1}{2}m_i \dot {x_i}^2 - U </math>
と定義すると、運動方程式は、
<math>\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot x_i} - \frac{\partial L}{\partial x_i} = 0</math>
と変形することが出来る。これをオイラー・ラグランジュ方程式という。この方程式の重要なことは、これが座標変換によって形を変えないということである。
実際に、<math>q_i = q_i(x,t)</math> のように座標変換するとき、
<math>\frac{dx_i}{dt} = \frac{dq_k}{dt}\frac{\partial x_i}{\partial q_k} + \frac{\partial x_i}{\partial t}</math>
から、
<math>\frac{\partial \dot x_i}{\partial \dot q_k} = \frac{\partial x_i}{\partial q_k}</math>
となる。また、
<math>\frac{d}{dt}\frac{\partial q_k}{\partial x_i} = \frac{\partial x_l}{dt}\frac{\partial}{\partial x_l}\left(\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\right) = \frac{\partial}{\partial x_l}\left( \frac{dx_l}{dt} \frac{\partial q_k}{\partial x_l} \right) = \frac{\partial \dot q_k}{\partial x_l}</math>
となる。従って、
<math>\begin{align}
\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot x_i} - \frac{\partial L}{\partial x_i} &= \frac{d}{dt}\left(\frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) - \frac{\partial L}{\partial x_i} \\
&= \frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\frac{d}{dt}\left(\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) + \frac{d}{dt}\left(\frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\right)\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} - \frac{\partial q_k}{\partial x_i} \frac{\partial L}{\partial q_k} - \frac{\partial \dot q_k}{\partial x_i}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} \\
&= \frac{\partial q_k}{\partial x_i}\left[\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i}\right]
\end{align}</math>
ここで、<math>\det \left(\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\right) \neq 0</math> ならば、線形方程式 <math>\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\left[\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i}\right] = 0</math> を解いて、
<math>\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i} = 0</math>
を得る。
== 変分原理 ==
オイラー・ラグランジュ方程式は変分原理からも導出することができる。それはラグランジアン <math>L(q_1,q_2,\cdots,q_K,\dot q_1,\dot q_2,\cdots,\dot q_K)</math> の運動に沿った積分
<math>S = \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t),\dot q(t),t) </math>
が極値を取る経路が実現されるというものである。
まずは簡単な例として、関数 <math>f(x) </math> を最小にする <math>x </math> について考えよう。<math>f(x) </math> が最小値を取るとき、<math>f'(x) = 0 </math> となるのだった。<math>f'(x) = 0 </math> となることは、<math>x </math> を微小量 <math>\delta x </math> だけ変化させたとき、<math>f(x) </math> の変化量 <math>\delta f := f(x+\delta x) - f(x) </math> は <math>\delta f = 0 </math> になるということである。
ここからの類推で、<math>S(q,\dot q) </math> を最小にする <math>q(t) </math> について、<math>q(t) </math> を少しだけ変化させて <math>q(t) + \delta q(t) </math> (ただし、境界条件 <math>\delta q_i(t_0) = \delta q_i(t_1) = 0 </math> を課す)としたときの <math>S </math> の変化量 <math>\delta S = S(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t) ) - S(q,\dot q) </math> は <math>\delta S = 0 </math> となると考えることが出来る。
<math>\begin{align} \delta S &= S(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t) ) - S(q,\dot q)\\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t)\}) - \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t),\dot q(t)) \\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \, [L(q(t) + \delta q(t) ,\dot q(t) + \delta \dot q(t)\}) - L(q(t),\dot q(t))] \\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \sum_{k=1}^{K} \left(\frac{\partial L}{\partial q_k}\delta q_k + \frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\delta \dot q_k(t)\right) \\
&= \sum_{k=1}^{K} \int_{t_0}^{t_1} dt \left(\frac{\partial L}{\partial q_k}\delta q_k + \frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\delta \dot q_k(t)\right) \\
&= \sum_{k=1}^{K}\left[ \frac{\partial L}{\partial \dot q_k} q_k(t)|_{t_0}^{t_1} + \int_{t_0}^{t_1} dt \delta q_k(t)\left(\frac{\partial L}{\partial q_k}- \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right)\right] \\
&= \sum_{k=1}^{K}\int_{t_0}^{t_1} dt \delta q_k(t)\left(\frac{\partial L}{\partial q_k}- \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) \\
&= 0
\end{align} </math>
ここで、 <math>\delta q_k(t) </math> は任意であるので、オイラー=ラグランジュ方程式
<math>\frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} - \frac{\partial L}{\partial q_k} = 0 </math>
を得る。
==一般化運動量==
一般化運動量 <math>p_i</math> を
:<math>
p_i = \frac {\partial L}{\partial {\dot q_i} }
</math>
で定義する。デカルト座標を使った場合、質量 <math>m</math> の粒子のラグランジアンは、 <math>L = \frac{1}{2} m (\dot x^2 + \dot y^2 + \dot z^2) -U(x,y,z)</math> であるから、
<math>p_x = \frac{\partial L}{\partial \dot x} = m\dot x</math>
となって、通常の運動量に一致する。また、極座標では、<math>L = \frac{1}{2} m (\dot r^2 + r^2\dot \theta^2 ) -U(r,\theta)</math> より、
<math>p_r = \frac{\partial L}{\partial \dot r} = m\dot r,\, p_\theta = \frac{\partial L}{\partial \dot \theta} = mr^2 \dot \theta </math>
となる。<math>\theta</math> に共役な運動量は角運動量に一致する。
== 保存則 ==
ラグランジアン <math>L</math> が陽に <math>t</math> に依存しないならば、
<math>\begin{align}
\frac{dL}{dt} &= \frac{dq_i}{dt} \frac{\partial L}{\partial q_i} + \frac{d\dot q_i}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i}\\
&= \dot q_i \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i} + \ddot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} \\
&= \frac{d}{dt}\left(\dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i}\right)
\end{align}</math>
となる。変形すると、
<math>\frac{d}{dt}\left(\dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L\right) = 0</math>
となる。従って、
<math>E = \dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L</math>
は保存する。この量 <math>E</math> はエネルギーと呼ばれる。
ラグランジアンに
<math>\dot x_i = \dot q_k \frac{\partial x_i}{\partial q_k}</math>
を代入して一般座標で書くと、
<math>\begin{align}
L &= \frac 1 2 m_i \dot x_i^2 - U(x) \\
&= \frac 1 2 m_i \frac{\partial x_i}{\partial q_k}\frac{\partial x_i}{\partial q_l} \dot q_k \dot q_l - U(q) \\
&= \frac 1 2 a_{kl}(q) \dot q_k \dot q_l - U(q)
\end{align}</math>
となる。ここで、<math>a_{kl}(q) = m_i\frac{\partial x_i}{\partial q_k}\frac{\partial x_i}{\partial q_l} </math> とした。
運動エネルギーの部分を <math>T(q,\dot q) = \frac 1 2 a_{kl}(q) \dot q_k \dot q_l </math> と置くと、同次関数に対するオイラーの定理より、
<math>\dot q_i \frac{\partial T} {\partial \dot q_i} = 2T</math>
となるから、
<math>\begin{align}
E &= \dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L\\
&= \dot q_i \frac{\partial T}{\partial \dot q_i} - L\\
& = 2T -(T-U)\\
&= T+U
\end{align}</math>
を得る。エネルギーとは、運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの和であるということが分かる。
== 重力二体問題 ==
質量 <math>m_1,m_2</math> の質点が重力を及ぼし合うときの運動を考える。質点の座標をそれぞれ <math>\boldsymbol r_1, \boldsymbol r_2</math> とすればラグランジアンは、
<math>L = \frac 1 2 m_1 \dot\boldsymbol r_1^2 + \frac 1 2 m_2 \dot\boldsymbol r_2^2 + \frac{Gm_1m_2}{|\boldsymbol r_1 - \boldsymbol r_2|}</math>
となる。ここで、重心 <math>\boldsymbol r_c = \frac{m_1\boldsymbol r_1 + m_2 \boldsymbol r_2}{m_1+m_2}</math> と相対位置ベクトル <math>\boldsymbol r = \boldsymbol r_2 - \boldsymbol r_1</math> を使って、
<math>L = \frac 1 2 M \dot\boldsymbol r_c^2 + \frac 1 2 m \dot\boldsymbol r^2 + \frac{Gm M}{r}</math>
と書き直すことができる。ここで、<math>M = m_1 + m_2</math> は全質量、<math>m = \frac{m_1m_2}{m_1+m_2}</math> は換算質量である。<math>\boldsymbol r_c</math> は循環座標だから、<math>M \dot\boldsymbol r_c</math> は保存する。すなわち、ラグランジアンの <math>\frac 1 2 M \dot\boldsymbol r_c^2</math> の部分は定数だから取り除いて、
<math>L = \frac 1 2 m \dot\boldsymbol r^2 + \frac{Gm M}{r}</math>
とすることができる。すなわち、質量 <math>m</math> を持った質点の距離に反比例するポテシャルでの運動に帰着される。このように中心対称の場での運動では、角運動量は保存されるから、質点の運動は中心を通るある面に限られる。この面で極座標を導入し、<math>\alpha = Gm M</math> とすると、
<math>L = \frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) + \frac{\alpha}{r}</math>
となる。エネルギーは、
<math>\begin{align}E &= \dot r \frac{\partial L}{\partial \dot r} + \dot \varphi \frac{\partial L}{\partial \dot \varphi} -L \\&=
\frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) - \frac{\alpha}{r}\\
&=\frac 1 2 m \dot r^2 + \frac{J^2}{2m r^2} - \frac \alpha r \end{align}</math><ref><math>U_{\rm eff}(r) = -\frac{\alpha}{r} + \frac{J^2}{2m r^2} </math> と定義すると、<math>E = \frac 1 2 m \dot r^2 + U_{\rm eff}(r)</math> と書くことができる。すなわち、運動は有効ポテンシャル <math>U_{\rm eff}(r) </math> の中で移動する一次元運動と見なすことができる。</ref>
ただし、<math>\varphi</math> が循環座標であるから、角運動量 <math>J = m r^2 \dot \varphi </math> が保存されることを使った。この式を <math> dt </math> について解くと、
<math>dt = \frac{dr}{\sqrt{\frac{2}{m}(E+\frac{\alpha}{r})-\frac{J^2}{m^2 r^2}}}</math><ref>平方根を取るときに、正負の符号が付くが、これは運動が右回りになるか左回りになるかの違いしかないから、正の方を選ぶことにする。</ref>
となる。運動量保存から <math>d\varphi = \frac{J}{m r^2} dt </math> を使うと、
<math>d\varphi = \frac{\frac{J}{r^2}dr}{\sqrt{2m(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{J^2}{r^2}}} = \frac{\frac{1}{r^2}dr}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2}}} </math>
となる。<math>u = \frac 1 r</math> と変数変換して、積分すると、
<math>\begin{align}
\varphi &= \int \frac{-du}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \alpha u)-u^2}}\\
&= \int \frac{-du}{\sqrt{-\left(u-\frac{m\alpha}{J^2}\right)^2 + \frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4} }}\\
&= \arccos\frac{u-\frac{m\alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} + C
\end{align}</math>
となる<ref>積分 <math>\varphi = \int \frac{\frac{1}{r^2}dr}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2}}} </math> で、<math>\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2} = \left(c_1 - \frac{1}{r} \right)\left(\frac 1 r - c_2 \right) </math> と置き、<math>\frac 1 r = \frac{c_1 + c_2}{2} + \frac{c_1 - c_2}{2}\cos\theta</math> と変数変換することで、 <math>\varphi = \int \frac{\frac{c_1 - c_2}{2}\sin \theta d\theta}{\sqrt{\left(\frac{c_1 - c_2}{2}\right)^2(1-\cos^2 \theta )}} = \theta = \arccos \frac{\frac{1}{r} - \frac{c_1+c_2}{2}}{\frac{c_1-c_2}{2}} = \arccos \frac{\frac{1}{r}-\frac{m \alpha}{J^2}}{\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} </math>と計算することもできる。</ref>。ここで、積分定数はこれが0になるように選ぶ。さらに、
<math>p = \frac{J^2}{m\alpha},\, e= \sqrt{1+\frac{2EJ^2}{m\alpha^2}}</math>
とすると、
<math>\varphi = \arccos \frac{\frac p r - 1}{e} </math>
あるいは、
<math>r = \frac{p}{1+e\cos\varphi}</math>
を得る。
従って惑星の軌道は二次曲線になる。<math>E < 0</math> のときは、<math>e<1</math> となるから、惑星の軌道は楕円になる。また、<math>E\ge 0</math> のときは、<math>e\ge 1</math> となるから、惑星の軌道は放物線あるいは双曲線となる。放物線になる場合は無限遠に於いて速度が0となる。
軌道長半径 <math> a </math> を
<math>a = \frac{r(\varphi=0)+r(\varphi=\pi)}{2} = \frac{p}{1-e^2} = -\frac{\alpha}{2E} </math>
で定義する。軌道が楕円の場合は軌道長半径は長軸の半分の長さである。双曲線の場合は軌道長半径は負の値となり、絶対値は双曲線の半軸に等しい。
放物線の場合は軌道長半径は無限大になる。
=== 惑星の運動 ===
ここでは、天体の軌道が楕円となる場合、すなわち <math>E < 0</math> の場合を扱う。
時刻 <math>t</math> と軌道上の惑星の位置の関係を求める。エネルギー保存の式まで立ち返って、それを <math>\dot r</math> について解くと、
<math>\dot{r} = \sqrt{\frac{2}{m}\left(E+\frac{\alpha}{r}\right)-\frac{J^2}{m^2 r^2}}</math>
となる。ここで、
<math>E = -\frac{\alpha}{2a},\, J = \sqrt{m \alpha a(1-e^2)}</math>
を代入すると、
<math>\dot{r} = \frac 1 r \sqrt{\frac{\alpha}{m a}} \sqrt{-r^2 + 2ar - a^2(1-e^2)} = \frac 1 r \sqrt{\frac{\alpha}{m a}} \sqrt{-(r-a)^2 + a^2e^2}</math>
となる。さて、今までは楕円の焦点を原点とした座標で計算を進めていたが、これを楕円の中心を原点とした座標に移行するほうが便利である。この座標では楕円の方程式は
<math>\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1</math>
となる。極座標で書くと、
<math>x = a\cos u,\, y = b\sin u</math>
[[ファイル:Eccentric_and_True_Anomaly.svg|サムネイル|Pは惑星の位置。P'はPをy軸と平行にその外接円(青)に射影した位置である。fは真近点角、Eが離心近点角である。]]
となる。ここで導入した <math>u</math> は楕円の中心から測った角度で、離心近点角という。対して、<math>\varphi</math> は楕円の焦点から測った角度で真近点角という。右図より、
<math>r \cos \varphi = a\cos u - ae</math>
となる。これに、軌道の極方程式
<math>r = \frac{a(1-e^2)}{1+e\cos\varphi}</math>
すなわち
<math>r + re\cos\varphi = a(1-e^2)</math>
を代入すると、
<math>r = a(1-e\cos u)</math>
また、
<math>\dot r = ae\sin u \dot u</math>
[[ファイル:Аномалии.gif|サムネイル|Bは惑星。Cは惑星の軌道の外接円にy軸に平行にBを射影した仮想上の天体。Dは外接円を一定速度(平均運動)で動く仮想上の天体。直線SBと直線SOのなす角が真近点角。角SOCが離心近点角。角SODが平均近点角である。また、右上のMは平均近点角、Eは離心近点角である。]]
を得る。この式を <math>\dot r</math> の式に代入すると、
<math>\dot u = \sqrt{\frac{\alpha}{m a^3}} \frac{1}{1 - e \cos u} </math>
となる。
平均運動を<math>n = \sqrt{\frac{\alpha}{m a^3}}</math> で定義すると、
<math>ndt = (1 - e \cos u)du </math>
となる。積分すると、
<math>n(t-t_0) = u - e \sin u</math>
を得る。<math>t_0</math> は積分定数で、<math>t = t_0</math> のとき、<math>u = 0</math> となるから近点通過時刻に対応する。
平均近点角 <math>l</math> を
<math>l = n(t-t_0)</math>
で定義する<ref>平均近点角は時間変数を1周が <math> 2\pi </math> となるように調整したものである。</ref>と、
<math>l = u - e\sin u</math>
を得る。この方程式はケプラー方程式と呼ばれる。この方程式を <math>u</math> について解けば、惑星の運動が分かる。惑星が近日点を通過してから次に近日点を通過する時刻を <math>t_1</math> とする。このとき、<math>u = 2\pi</math> となる。惑星の周期は <math>T = t_1 - t_0</math>だから、ケプラー方程式より、
<math>T = \frac{2\pi}{n}</math>
を得る。また、平均運動とは惑星の周期に対応する角振動数であったことも分かる。平均運動の定義より、
<math> n^2 a^3 = \frac{\alpha}{m} = GM</math>
となる。周期で表すと
<math>\frac{a^3}{T^2} = \frac{GM}{4\pi^2}</math>
を得る。これはケプラー第三法則である。
ケプラー方程式で、
<math>u - l = e\sin u</math>
とすると、<math>u-l</math> は周期 <math>2\pi </math> の周期関数で奇関数である。従って、
<math>e\sin u = \sum_{k=1}^{\infty} b_k \sin kl</math>
とフーリエ展開できる。フーリエ係数は、
<math>b_k = \frac 2 \pi \int_{0}^\pi e\sin u \sin kl dl </math>
となる。部分積分して、
<math>\begin{align}
\int_{0}^\pi e\sin u \sin kl \, dl &= \left[-\frac{1}{k} e \sin u \cos kl\right]_0^\pi + \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \frac{d(e\sin u)}{dl} \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \frac{d(u-l)}{dl} \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, du - \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, du \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos k(u - e \sin u) \, du \\
\end{align}</math>
となる。最後の積分は、ベッセル関数 <math>J_n(x) = \frac 1 \pi \int_0^\pi \cos(n\theta-x\sin\theta)d\theta </math> で表せるから、
<math>b_k = \frac 2 k J_k(ke) </math>
となる。従って、
<math>\begin{align}
u &= l + e \sin u \\
&= l + \sum_{k=1}^\infty \frac 2 k J_k(ke) \sin kl
\end{align} </math>
を得る。
=== ケプラーの法則 ===
<math>m_1</math> を太陽、<math>m_2</math> を惑星とする場合、<math>m_1</math> が <math>m_2</math> よりも十分に大きいと近似することができる。このとき、重心は太陽の位置に近似できる。また、<math>m_1 + m_2 \approx m_1</math> となる。このとき、次のケプラーの法則が成り立つ<ref>太陽と惑星以外にも、地球と月、地球と人工衛星のように、片方の質量が一方に比べて無視できるほど小さいならばケプラーの法則が成り立つ。</ref>。
;第一法則
:惑星の軌道は、太陽を焦点の一つとする楕円である。
;第二法則
:太陽と惑星を結ぶ線分が単位時間に掃く面積は一定である。
;第三法則
:公転周期の2乗と軌道長半径の3乗の比は惑星によらず一定である。
:[[ファイル:Eccentric_and_True_Anomaly.svg|サムネイル|再掲]]
第二法則はケプラー方程式を幾何学的に表現したものである。簡単のために時間の原点を <math>t_0 </math> に取る。ケプラー方程式
<math>nt = u - e\sin u</math>
を、
<math>\frac t T = \frac{u - e \sin u}{2 \pi}</math>
と変形する。
ここで、扇形 <math>\rm AFP' </math> <math>=</math> 扇形 <math>\rm ACP' </math> <math>-</math> 三角形 <math>\rm FCP' </math> <math>= \frac 1 2 a^2 u - \frac 1 2 ae \times a\sin u</math> より、 <math>\frac 1 2 (u - e\sin u)</math> は、扇形 <math>\rm AFP' </math> の面積を <math>a^2</math> で割ったものに等しい。点 <math>\rm P </math> の <math>x </math> 座標を <math>\xi </math> とすると、 扇形 <math>\rm AFP</math> の面積について、
扇形 <math>\rm AFP</math> <math>= \int_\xi^a \frac b a \sqrt{a^2 - x^2} dx - \frac 1 2 (ae-\xi) \frac b a \sqrt{a^2 - \xi^2} = \frac b a </math> 扇形 <math>\rm AFP' </math> となる。
よって、ケプラー方程式より、 <math>t \propto \frac 1 2 (u - e \sin u) \propto \rm{AFP}</math> を得る。
扇形 <math>\rm AFP </math> は太陽と惑星を結ぶ線分が掃く面積であるから、これが時間 <math>t </math> に比例することはケプラー第二法則に他ならない。
ケプラーの第三法則は太陽を公転するすべての惑星について述べたものである。惑星の公転周期の2乗と軌道長半径の3乗の比は<math>\frac{a^3}{T^2} = \frac{G(m_1+m_2)}{4\pi^2}</math> であるから惑星の質量にも依存するが、<math>m_1 + m_2 \approx m_1</math> と近似できる場合は、すべての惑星についてこの比が一定となる。
=== ケプラー軌道要素 ===
[[Image:Eulerangles.svg|thumb|300px|オイラー角の図。中心が太陽で、青のxy平面が黄道面でx軸は春分点の方向。赤のXY平面が軌道面でX軸の方向が近日点。緑のN軸は昇交点に対応する。]]
三次元空間中の惑星の軌道を決定するために、6つのパラメータが必要になる。軌道の形状は軌道長半径 <math>a</math> と離心率 <math>e</math> で決定される。
軌道の方向を決定するには、太陽系に基準となる基準面と方向を設定しなくてはいけない。基準面には黄道面を使うことが多い。黄道面は地球の公転する軌道面である。太陽と地球の中心を結んだ線分が地球表面と交わる点が赤道を南から北に交差する瞬間を春分という。このときの地球の方向を基準方向にする。[[File:Euler2a.gif|thumb|上図のオイラー角 α, β, γ の順に動かしたアニメーション。]]
基準面には、太陽系の全角運動量ベクトルに垂直な平面である不変面や、赤道面を使うこともある。
この基準面と方向から、惑星の軌道面と近点の方向へのオイラー角によって軌道の方向を決定できる。オイラー角 <math>\alpha, \beta, \gamma</math> に対応して、それぞれ昇交点黄経 <math>\Omega</math> 、軌道傾斜角 <math>i</math> 、近点引数 <math>\omega</math> と呼ばれる。
最後に、惑星の軌道上の位置を特定するために、近点通過時刻が必要になる。
=== ケプラー運動の時間平均 ===
いろいろな物理量のケプラー運動に渡る時間平均を計算する。いくつかは離心近点角で計算するほうが簡単である。ケプラー方程式を微分して、
<math>ndt = a(1-e\cos u)du</math>
<math>dt = \frac{T}{2\pi a}rdu</math>
となる。これを使って計算すると、
<math>\begin{align}\langle r \rangle &= \frac 1 T \int_0^T rdt\\
&= \frac{1}{2\pi a} \int_0^{2\pi} r^2 du\\
&= \frac{a}{2\pi} \int_0^{2\pi} (1-e\cos u)^2 du\\
&= a\left(1+ \frac 1 2 e^2 \right)
\end{align}</math>
<math>\begin{align}\left\langle \frac 1 r \right\rangle &= \frac 1 T \int_0^T \frac 1 r dt\\
&= \frac{1}{2\pi a} \int_0^{2\pi} du\\
&= \frac{1}{a}
\end{align}</math>
を得る。また、エネルギー保存の式
<math>E = -\frac{\alpha}{2a} = \frac 1 2 m v^2 - \frac{\alpha}{r}</math>
より、
<math>\begin{align}\left\langle \frac 1 2 m v^2 \right\rangle &= \left\langle \frac \alpha r - \frac{\alpha}{2a} \right\rangle \\&= \alpha\left\langle \frac 1 r \right\rangle - \frac{\alpha}{2a} \\&= \frac{\alpha}{2a}\end{align}</math>
であるから、
<math>\left\langle v^2 \right\rangle = \frac{\alpha}{ma}</math>
を得る。次に軌道平均速度を計算する。
<math>v = \sqrt{\frac{\alpha}{m}\left(\frac{2}{r} - \frac 1 a\right)}</math>
より、
<math>\begin{align}\left\langle v \right\rangle &= \frac{1}{2\pi a} \int_0^{2\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{m}\left(\frac{2}{r} - \frac 1 a\right)} rdu\\
&= \frac{1}{2\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} \int_0^{2\pi} \sqrt{1-e^2\cos^2 u} \, du\\
&= \frac{2}{\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} \int_0^{\frac{\pi}{2}} \sqrt{1-e^2\sin^2 u} \, du\\
&= \frac{2}{\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} E(e)
\end{align}</math>
となる。ここで、<math>E(k) = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \sqrt{1-k^2\sin^2 \theta} \, d\theta = \frac \pi 2 F\left(\frac 1 2, -\frac 1 2; 1; k^2 \right)</math> は第二種完全楕円積分である。超幾何関数を使うと
<math>\left\langle v \right\rangle = \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} F\left(\frac 1 2, -\frac 1 2; 1; e^2 \right)</math>
となる。
== ラザフォード散乱 ==
原点に固定された正の電荷 <math>Z_1 e</math> を持つ原子核と正の電荷 <math>Z_2 e</math> と質量 <math>m</math> を持つ荷電粒子のラグランジアンは、
<math>L = \frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) - \frac{\alpha}{r} </math><ref>重力場中の運動では引力が働くが、ラザフォード散乱では斥力が働くから、ポテンシャルの符号が逆になっている。我々は係数 <math>\alpha</math> が正となるように設定している。</ref>
となる。原子核は十分重いため移動しないと考えていい。また、<math>\alpha = \frac{Z_1 Z_2 e^2}{4\pi \varepsilon_0}</math> である。
ラグランジアンはケプラー問題と同じ形だから、その軌道は
<math>\varphi = \arccos\frac{\frac 1 r +\frac{m \alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2 m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}}</math>
となる。<math>\varphi_0</math> を粒子が無限遠に飛んでいった方向と、粒子が原子核に最接近する点と原子核を結んだ線分が為す角とすると、
[[ファイル:Rutherford scattering geometry 2.svg|中央|サムネイル|350x350ピクセル|図の <math>\Phi</math> が <math>\varphi_0</math> で、<math>\theta</math> は散乱角である。]]
<math>\varphi_0 = \varphi(\infty) - \varphi(r_{\rm min}) = \arccos\frac{\frac{m \alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} </math><ref><math>r_{\rm min}</math> では <math>\dot r = 0</math> となるから、有効ポテンシャルを <math>U_{\rm eff}(r) = \frac{\alpha}{r} + \frac{J^2}{2m r^2}</math> とすると、<math>E = U_{\rm eff}(r_{\rm min})</math> となる。この式を変形すると、<math>\left(\frac{1}{r_{\rm min}} + \frac{m \alpha}{J^2} \right)^2 = \frac{2mE}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}</math> となる。従って、<math>\varphi(r_{\rm min}) = 0.</math></ref>
となる。ここで、無限遠での速度を <math>v_\infty</math> 衝突径数を <math>b</math> とすると、<math>J = mv_\infty b,\, E = \frac 1 2 m v_\infty^2</math> となるから、<math>J^2=2mb^2E</math> である。これを代入すると
<math>\varphi_0 = \arccos\frac{\frac{\alpha}{2Eb}}{\sqrt{1 + \left(\frac{\alpha}{2Eb}\right)^2}} </math>
となる。散乱角を <math>\theta</math> とすると、<math>\varphi_0 = \pi - 2\theta</math> となる。これを使って書き換えると、
<math>b = \frac{\alpha}{2E} {\tan\varphi_0} = \frac{\alpha}{2E} \frac{1}{\tan^2 \frac {\theta}{2}}</math>
[[ファイル:ScatteringDiagram.svg|サムネイル]]
を得る。
ポテンシャルによる散乱のされやすさを見るために散乱断面積を定義する。一定の速度と密度を持った粒子束を散乱中心に向かって射出する。ここで、射出された粒子束の、単位面積単位時間あたりの粒子の個数を <math>N</math> とする。 <math>dn</math> を単位時間あたりに散乱角 <math>\theta</math> から <math>\theta + d\theta</math> の間に散乱される粒子の個数とする。直感的にもわかるように <math>dn</math> が大きいほど散乱されやすいことを意味する。散乱断面積を
<math>d\sigma = \frac{dn}{N}</math>
と定義する。これは面積の次元を持つ(<math>dn</math> は単位時間あたりの量で、<math>N</math> は単位時間単位面積あたりの量だから)。また、散乱角<math>\theta \sim \theta + d\theta</math> に対応する衝突径数を <math>b \sim b + db</math> とすると、入射粒子が <math>b \sim b + db</math> の円環の中にある確率、つまり <math>b \sim b + db</math> の円環の面積が散乱断面積を与える。
<math>d\sigma = 2\pi b db</math>
立体角 <math>d\Omega</math> についての関係式
<math>d\Omega = 2\pi \sin \theta d\theta</math>
で割れば、
<math>\frac{d\sigma}{d\Omega} = \frac{b}{\sin\theta} \left|\frac{db}{d\theta}\right|</math>
を得る。これを微分散乱断面積という。絶対値を付けたのは <math>\frac{db}{d\theta}</math> が負になることもあるからである。これにラザフォード散乱の衝突径数の式を代入すると、
<math>\frac{d\sigma}{d\Omega} = \left(\frac{\alpha}{4E}\right)^2 \frac{1}{\sin^4\frac \theta 2}</math>
となる。
== 振動 ==
==正準方程式==
ハミルトニアン <math>H</math> を
<math>H = \sum_i \dot q_i p_i - L</math>
で定義する。ハミルトニアンの全微分は、
<math>\begin{align}
dH &= \sum \dot q_i dp_i + \sum p_i d\dot q_i - dL\\
&= \sum \dot q_i dp_i + \sum p_i d\dot q_i - (\sum\dot p_i dq_i + \sum p_i d\dot q_i)\\
&= \sum \dot q_i dp_i - \sum \dot p_i d q_i
\end{align} </math>
となる。従って、ハミルトニアンは、<math>p,q</math> の関数 <math>H(q,p)</math> である。また、
<math>dH = \sum \frac{\partial H}{\partial p_i}dp_i + \sum \frac{\partial H}{\partial q_i}dq_i</math>
と比較すれば、
:<math> \dot{q}_i=\frac{\partial{}H}{\partial{}p_i} </math>
:<math> \dot{p}_i=-\frac{\partial{}H}{\partial{}q_i} </math>
が成り立つ。これを'''正準方程式'''という。
== 正準変換 ==
変数変換 <math>Q_i = Q_i(q,p,t),\, P_i = P_i(q,p,t)</math> についてある関数 <math>H'(Q,P)</math> が存在し、
<math> \dot{Q}_i=\frac{\partial{}H'}{\partial{}P_i} ,\, \dot{P}_i=-\frac{\partial{}H'}{\partial{}Q_i} </math>
が成立するとき、この変換を正準変換という。新旧変数の間の関係を求めよう。変分原理からは、
<math>\delta \int (p_i dq_i - Hdt) = 0</math>
となる。同様に新変数に対しても、
<math>\delta \int (P_i dQ_i - H'dt) = 0</math>
が成り立つ。すなわち、この被積分関数の差はある関数 <math>F</math> の全微分でなくてはならない。すなわち、
<math>p_i dq_i - Hdt = P_i dQ_i - H'dt + dF </math>
となる。整理すると、
<math>dF = p_i dq_i - P_i dQ_i + (H' - H) dt </math>
となる。<math>F</math> は <math>q,Q,t</math> の関数ということも分かる。また、
<math>p_i = \frac{\partial F}{\partial q_i},\, P_i = -\frac{\partial F}{\partial Q_i},\, H' = H + \frac{\partial F}{\partial t} </math>
を得る。関数 <math>F</math> を正準変換の母関数という。一般に母関数は新旧変数の関数 <math>F(q,p,Q,P,t)</math> である。母関数の変数が <math>q,P</math> で表される場合について、正準変換の公式を求めておこう。
<math>d(F+P_iQ_i) = p_i dq_i + Q_i dP_i + (H' - H) dt </math>
と書き換える。母関数 <math>\Phi = F + P_i Q_i</math> を定義すると、
<math>p_i = \frac{\partial \Phi}{\partial q_i},\, Q_i = \frac{\partial \Phi}{\partial P_i},\, H' = H + \frac{\partial \Phi}{\partial t} </math>
を得る。
==ポアソン括弧==
関数 <math>f(q,p,t)</math> の時間微分は、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \frac{dq_i}{dt}\frac{\partial f}{\partial q_i} + \frac{dp_i}{dt}\frac{\partial f}{\partial p_i}</math>
となる。正準方程式より、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \frac{\partial H}{\partial p_i}\frac{\partial f}{\partial q_i} - \frac{\partial H}{\partial q_i}\frac{\partial f}{\partial p_i}</math>
となるから、ポアソン括弧を、
<math>\{f,H\} = \frac{\partial f}{\partial q_i}\frac{\partial H}{\partial p_i} - \frac{\partial f}{\partial p_i}\frac{\partial H}{\partial q_i}</math>
で定義すると、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \{f,H\} </math>
と書くことができる。一般の関数 <math>f,g</math> に対しては、
<math>\{f,g\} = \frac{\partial f}{\partial q_i}\frac{\partial g}{\partial p_i} - \frac{\partial f}{\partial p_i}\frac{\partial g}{\partial q_i}</math>
と定義する。関数 <math>f</math> が時間に陽に依存しない場合は
<math>\frac{df}{dt} = \{f,H\} </math>
となる。特に、
<math>\dot p_i = \{p_i,H\},\dot q_i = \{q_i,H\}</math>
となるが、これは正準方程式である。
次のポアソン括弧の一般的な性質は簡単に示すことができる。<math>f,g,h</math> は関数、<math>c</math> は定数である。
<math>\{f,g\} = -\{g,f\}</math>
<math>\{f,c\} = 0</math>
<math>\{f+g,h\} = \{f,h\} + \{g,h\}</math>
<math>\{fg,h\} = f\{g,h\} + g\{f,h\}</math>
また、ヤコビ恒等式と呼ばれる次の恒等式が成り立つ。
<math>\{f,\{g,h\}\} + \{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\} = 0</math>
例えば、<math>\{f,\{g,h\}\}</math> を展開して出てくる項は、 <math>\frac{\partial f}{\partial p_j}\frac{\partial^2 g}{\partial q_j \partial p_i} \frac{\partial h}{\partial q_i}</math> のように <math>g</math> あるいは <math>h</math> の二階偏導関数とその他の2関数の一階偏導関数の積である。そこで、左辺の内 <math>f</math> の二階偏導関数が登場する項だけを集めて計算しよう。<math>\{f,\{g,h\}\}</math> に <math>f</math> の二階偏導関数は登場しないから、それが登場するのは、
<math>\{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\}</math>
である。ここで、ポアソン括弧を線形微分演算子として
<math>\begin{align}
D_g(\varphi) &= \{g,\varphi \} \\&= \left(\frac{\partial g}{\partial q_i} \frac{\partial}{\partial p_i} - \frac{\partial g}{\partial p_i} \frac{\partial}{\partial q_i}\right)\varphi\\
&=\xi_i\frac{\partial \varphi}{\partial x_i}
\end{align}</math>
と書く。簡単のために <math>x_i = q_i,\, x_{K+i} = p_i \quad (i = 1,\dots, K)</math>と定義し <math>q,p</math> をひとまとめに扱った。<math>K</math> は系の自由度である。また、<math>\xi_i =- \frac{\partial g}{\partial q_i} ,\, \xi_{K+i} = \frac{\partial g}{\partial p_i} </math> は <math>q_i,p_i</math> の関数である。同様に、
<math>D_h = \eta_i\frac{\partial}{\partial x_i}</math>
と置く。そうすると、<math>f</math> の二階偏導関数が登場する部分について、
<math>\begin{align}
\{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\} &= \{g,\{h,f\}\} - \{h,\{g,f\}\}\\
&= D_gD_hf - D_h D_gf \\
&= \xi_i\frac{\partial}{\partial x_i} \left(\eta_j\frac{\partial f}{\partial x_j} \right) - \eta_i\frac{\partial}{\partial x_i}\left(\xi_j \frac{\partial f}{\partial x_j}\right) \\
&= \xi_i\frac{\partial \eta_j}{\partial x_i} \frac{\partial f}{\partial x_j} - \eta_i \frac{\partial \xi_j}{\partial x_i} \frac{\partial f}{\partial x_j}
\end{align}</math>
となる<ref>数学的に言うと、ポアソン括弧は多様体上のベクトル場として考えることができ、ベクトル場の括弧積はまたベクトル場になるということである。</ref>。<math>f</math> の二階偏導関数は打ち消し合って、残っているのは <math>g,h</math> についての二階偏導関数である。 <math>g,h</math> についてもその二階偏導関数を持つ項は打ち消し合うから、結局、表式は0となる。
== ハミルトン–ヤコビ方程式 ==
正準変換によって、新ハミルトニアンが恒等的に0となる変換を求めてみよう。新しい運動量を <math>\alpha_i</math>、新しい座標を <math>\beta_i</math> とすると、正準方程式は、
<math> \dot{\beta}_i=0 ,\, \dot{\alpha}_i=0 </math>
となるから、<math>\alpha_i, \beta_i</math> は定数となる。この変換の母関数を <math>S(q,\alpha,t)</math> とすると、正準変換の公式より、
<math>H + \frac{\partial S}{\partial t} = H' = 0</math>
となる。旧ハミルトニアンの中の運動量を <math>p_i = \frac{\partial S}{\partial q_i}</math> によって書き換えると、
<math>\frac{\partial S}{\partial t} + H\left(q,\frac{\partial S}{\partial q},t\right) = 0 </math>
を得る。この偏微分方程式をハミルトン–ヤコビ方程式という。
ハミルトン–ヤコビ方程式の解 <math>S</math> が求まったら、代数方程式
<math>\beta_i = \frac{\partial S(q,\alpha,t)}{\partial \alpha_i} </math>
を <math>q_i</math> について解くことによって、座標 <math>q_i</math> を定数 <math>\alpha_i, \beta_i</math> 及び時間の関数によって表すことができる。運動量は
<math>p_i = \frac{\partial S}{\partial q_i} </math>
によって求まる。
== 参考文献 ==
* エリ・デ・ランダウ、イェ・エム・リフシッツ著、広重徹、水戸巌訳『力学(増訂第3版)』東京図書(1974)
* 須藤靖『解析力学・量子論』東京大学出版会(2019)
==脚注==
<references group="注" />
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[[Category:解析力学|*]]
{{NDC|423|かいせきりきかく}}
<references />
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298616
298615
2026-04-18T15:18:25Z
Nermer314
62933
/* ケプラー運動の時間平均 */
298616
wikitext
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本書を読むための前提知識は、基本的な解析学の知識で十分である。
* [[解析力学 はじめに|はじめに]]
== 質点系の力学 ==
=== ニュートンの運動の法則 ===
;第一法則
:ある座標系が存在し、その座標系では、すべての力が働いていない質点は、静止するか直線上を一定の速度で運動をする(これを慣性系という)。
;第二法則
:慣性系において、質点に加わる力は質点の質量と加速度の積に等しい。
;第三法則
:二つの質点1,2が互いに力を及ぼし合うとき、質点1が質点2に作用する力と、質点2が質点1に作用する力とは、大きさが等しく逆向きである。
<math>N</math> 個の質点の系を考える。この系の自由度は <math>3N</math> だから、その座標を <math>x_1,\dots, x_{3N}</math> と書く事が出来る。各 <math>i</math> について、第二法則は、
<math>m_i \ddot x_i = F_i </math>
となる。ここで、関数 <math>U(x_1,\dots, x_{3N})</math> が存在して、
<math>F_i = -\frac{\partial U(x_1,\dots, x_{3N})}{\partial x_i}</math>
と書く事が出来るとき、これを保存力という。質点系に保存力のみが働く場合、ラグランジアンを
<math>L = \sum_i \frac{1}{2}m_i \dot {x_i}^2 - U </math>
と定義すると、運動方程式は、
<math>\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot x_i} - \frac{\partial L}{\partial x_i} = 0</math>
と変形することが出来る。これをオイラー・ラグランジュ方程式という。この方程式の重要なことは、これが座標変換によって形を変えないということである。
実際に、<math>q_i = q_i(x,t)</math> のように座標変換するとき、
<math>\frac{dx_i}{dt} = \frac{dq_k}{dt}\frac{\partial x_i}{\partial q_k} + \frac{\partial x_i}{\partial t}</math>
から、
<math>\frac{\partial \dot x_i}{\partial \dot q_k} = \frac{\partial x_i}{\partial q_k}</math>
となる。また、
<math>\frac{d}{dt}\frac{\partial q_k}{\partial x_i} = \frac{\partial x_l}{dt}\frac{\partial}{\partial x_l}\left(\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\right) = \frac{\partial}{\partial x_l}\left( \frac{dx_l}{dt} \frac{\partial q_k}{\partial x_l} \right) = \frac{\partial \dot q_k}{\partial x_l}</math>
となる。従って、
<math>\begin{align}
\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot x_i} - \frac{\partial L}{\partial x_i} &= \frac{d}{dt}\left(\frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) - \frac{\partial L}{\partial x_i} \\
&= \frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\frac{d}{dt}\left(\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) + \frac{d}{dt}\left(\frac{\partial \dot q_k}{\partial \dot x_i}\right)\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} - \frac{\partial q_k}{\partial x_i} \frac{\partial L}{\partial q_k} - \frac{\partial \dot q_k}{\partial x_i}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} \\
&= \frac{\partial q_k}{\partial x_i}\left[\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i}\right]
\end{align}</math>
ここで、<math>\det \left(\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\right) \neq 0</math> ならば、線形方程式 <math>\frac{\partial q_k}{\partial x_i}\left[\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i}\right] = 0</math> を解いて、
<math>\frac{d}{dt} \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - \frac{\partial L}{\partial q_i} = 0</math>
を得る。
== 変分原理 ==
オイラー・ラグランジュ方程式は変分原理からも導出することができる。それはラグランジアン <math>L(q_1,q_2,\cdots,q_K,\dot q_1,\dot q_2,\cdots,\dot q_K)</math> の運動に沿った積分
<math>S = \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t),\dot q(t),t) </math>
が極値を取る経路が実現されるというものである。
まずは簡単な例として、関数 <math>f(x) </math> を最小にする <math>x </math> について考えよう。<math>f(x) </math> が最小値を取るとき、<math>f'(x) = 0 </math> となるのだった。<math>f'(x) = 0 </math> となることは、<math>x </math> を微小量 <math>\delta x </math> だけ変化させたとき、<math>f(x) </math> の変化量 <math>\delta f := f(x+\delta x) - f(x) </math> は <math>\delta f = 0 </math> になるということである。
ここからの類推で、<math>S(q,\dot q) </math> を最小にする <math>q(t) </math> について、<math>q(t) </math> を少しだけ変化させて <math>q(t) + \delta q(t) </math> (ただし、境界条件 <math>\delta q_i(t_0) = \delta q_i(t_1) = 0 </math> を課す)としたときの <math>S </math> の変化量 <math>\delta S = S(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t) ) - S(q,\dot q) </math> は <math>\delta S = 0 </math> となると考えることが出来る。
<math>\begin{align} \delta S &= S(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t) ) - S(q,\dot q)\\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t) + \delta q(t),\dot q(t) + \delta \dot q(t)\}) - \int_{t_0}^{t_1} dt \, L(q(t),\dot q(t)) \\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \, [L(q(t) + \delta q(t) ,\dot q(t) + \delta \dot q(t)\}) - L(q(t),\dot q(t))] \\
&= \int_{t_0}^{t_1} dt \sum_{k=1}^{K} \left(\frac{\partial L}{\partial q_k}\delta q_k + \frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\delta \dot q_k(t)\right) \\
&= \sum_{k=1}^{K} \int_{t_0}^{t_1} dt \left(\frac{\partial L}{\partial q_k}\delta q_k + \frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\delta \dot q_k(t)\right) \\
&= \sum_{k=1}^{K}\left[ \frac{\partial L}{\partial \dot q_k} q_k(t)|_{t_0}^{t_1} + \int_{t_0}^{t_1} dt \delta q_k(t)\left(\frac{\partial L}{\partial q_k}- \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right)\right] \\
&= \sum_{k=1}^{K}\int_{t_0}^{t_1} dt \delta q_k(t)\left(\frac{\partial L}{\partial q_k}- \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k}\right) \\
&= 0
\end{align} </math>
ここで、 <math>\delta q_k(t) </math> は任意であるので、オイラー=ラグランジュ方程式
<math>\frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_k} - \frac{\partial L}{\partial q_k} = 0 </math>
を得る。
==一般化運動量==
一般化運動量 <math>p_i</math> を
:<math>
p_i = \frac {\partial L}{\partial {\dot q_i} }
</math>
で定義する。デカルト座標を使った場合、質量 <math>m</math> の粒子のラグランジアンは、 <math>L = \frac{1}{2} m (\dot x^2 + \dot y^2 + \dot z^2) -U(x,y,z)</math> であるから、
<math>p_x = \frac{\partial L}{\partial \dot x} = m\dot x</math>
となって、通常の運動量に一致する。また、極座標では、<math>L = \frac{1}{2} m (\dot r^2 + r^2\dot \theta^2 ) -U(r,\theta)</math> より、
<math>p_r = \frac{\partial L}{\partial \dot r} = m\dot r,\, p_\theta = \frac{\partial L}{\partial \dot \theta} = mr^2 \dot \theta </math>
となる。<math>\theta</math> に共役な運動量は角運動量に一致する。
== 保存則 ==
ラグランジアン <math>L</math> が陽に <math>t</math> に依存しないならば、
<math>\begin{align}
\frac{dL}{dt} &= \frac{dq_i}{dt} \frac{\partial L}{\partial q_i} + \frac{d\dot q_i}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i}\\
&= \dot q_i \frac{d}{dt}\frac{\partial L}{\partial \dot q_i} + \ddot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} \\
&= \frac{d}{dt}\left(\dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i}\right)
\end{align}</math>
となる。変形すると、
<math>\frac{d}{dt}\left(\dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L\right) = 0</math>
となる。従って、
<math>E = \dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L</math>
は保存する。この量 <math>E</math> はエネルギーと呼ばれる。
ラグランジアンに
<math>\dot x_i = \dot q_k \frac{\partial x_i}{\partial q_k}</math>
を代入して一般座標で書くと、
<math>\begin{align}
L &= \frac 1 2 m_i \dot x_i^2 - U(x) \\
&= \frac 1 2 m_i \frac{\partial x_i}{\partial q_k}\frac{\partial x_i}{\partial q_l} \dot q_k \dot q_l - U(q) \\
&= \frac 1 2 a_{kl}(q) \dot q_k \dot q_l - U(q)
\end{align}</math>
となる。ここで、<math>a_{kl}(q) = m_i\frac{\partial x_i}{\partial q_k}\frac{\partial x_i}{\partial q_l} </math> とした。
運動エネルギーの部分を <math>T(q,\dot q) = \frac 1 2 a_{kl}(q) \dot q_k \dot q_l </math> と置くと、同次関数に対するオイラーの定理より、
<math>\dot q_i \frac{\partial T} {\partial \dot q_i} = 2T</math>
となるから、
<math>\begin{align}
E &= \dot q_i \frac{\partial L}{\partial \dot q_i} - L\\
&= \dot q_i \frac{\partial T}{\partial \dot q_i} - L\\
& = 2T -(T-U)\\
&= T+U
\end{align}</math>
を得る。エネルギーとは、運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの和であるということが分かる。
== 重力二体問題 ==
質量 <math>m_1,m_2</math> の質点が重力を及ぼし合うときの運動を考える。質点の座標をそれぞれ <math>\boldsymbol r_1, \boldsymbol r_2</math> とすればラグランジアンは、
<math>L = \frac 1 2 m_1 \dot\boldsymbol r_1^2 + \frac 1 2 m_2 \dot\boldsymbol r_2^2 + \frac{Gm_1m_2}{|\boldsymbol r_1 - \boldsymbol r_2|}</math>
となる。ここで、重心 <math>\boldsymbol r_c = \frac{m_1\boldsymbol r_1 + m_2 \boldsymbol r_2}{m_1+m_2}</math> と相対位置ベクトル <math>\boldsymbol r = \boldsymbol r_2 - \boldsymbol r_1</math> を使って、
<math>L = \frac 1 2 M \dot\boldsymbol r_c^2 + \frac 1 2 m \dot\boldsymbol r^2 + \frac{Gm M}{r}</math>
と書き直すことができる。ここで、<math>M = m_1 + m_2</math> は全質量、<math>m = \frac{m_1m_2}{m_1+m_2}</math> は換算質量である。<math>\boldsymbol r_c</math> は循環座標だから、<math>M \dot\boldsymbol r_c</math> は保存する。すなわち、ラグランジアンの <math>\frac 1 2 M \dot\boldsymbol r_c^2</math> の部分は定数だから取り除いて、
<math>L = \frac 1 2 m \dot\boldsymbol r^2 + \frac{Gm M}{r}</math>
とすることができる。すなわち、質量 <math>m</math> を持った質点の距離に反比例するポテシャルでの運動に帰着される。このように中心対称の場での運動では、角運動量は保存されるから、質点の運動は中心を通るある面に限られる。この面で極座標を導入し、<math>\alpha = Gm M</math> とすると、
<math>L = \frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) + \frac{\alpha}{r}</math>
となる。エネルギーは、
<math>\begin{align}E &= \dot r \frac{\partial L}{\partial \dot r} + \dot \varphi \frac{\partial L}{\partial \dot \varphi} -L \\&=
\frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) - \frac{\alpha}{r}\\
&=\frac 1 2 m \dot r^2 + \frac{J^2}{2m r^2} - \frac \alpha r \end{align}</math><ref><math>U_{\rm eff}(r) = -\frac{\alpha}{r} + \frac{J^2}{2m r^2} </math> と定義すると、<math>E = \frac 1 2 m \dot r^2 + U_{\rm eff}(r)</math> と書くことができる。すなわち、運動は有効ポテンシャル <math>U_{\rm eff}(r) </math> の中で移動する一次元運動と見なすことができる。</ref>
ただし、<math>\varphi</math> が循環座標であるから、角運動量 <math>J = m r^2 \dot \varphi </math> が保存されることを使った。この式を <math> dt </math> について解くと、
<math>dt = \frac{dr}{\sqrt{\frac{2}{m}(E+\frac{\alpha}{r})-\frac{J^2}{m^2 r^2}}}</math><ref>平方根を取るときに、正負の符号が付くが、これは運動が右回りになるか左回りになるかの違いしかないから、正の方を選ぶことにする。</ref>
となる。運動量保存から <math>d\varphi = \frac{J}{m r^2} dt </math> を使うと、
<math>d\varphi = \frac{\frac{J}{r^2}dr}{\sqrt{2m(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{J^2}{r^2}}} = \frac{\frac{1}{r^2}dr}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2}}} </math>
となる。<math>u = \frac 1 r</math> と変数変換して、積分すると、
<math>\begin{align}
\varphi &= \int \frac{-du}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \alpha u)-u^2}}\\
&= \int \frac{-du}{\sqrt{-\left(u-\frac{m\alpha}{J^2}\right)^2 + \frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4} }}\\
&= \arccos\frac{u-\frac{m\alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} + C
\end{align}</math>
となる<ref>積分 <math>\varphi = \int \frac{\frac{1}{r^2}dr}{\sqrt{\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2}}} </math> で、<math>\frac{2m}{J^2}(E + \frac{\alpha}{r})-\frac{1}{r^2} = \left(c_1 - \frac{1}{r} \right)\left(\frac 1 r - c_2 \right) </math> と置き、<math>\frac 1 r = \frac{c_1 + c_2}{2} + \frac{c_1 - c_2}{2}\cos\theta</math> と変数変換することで、 <math>\varphi = \int \frac{\frac{c_1 - c_2}{2}\sin \theta d\theta}{\sqrt{\left(\frac{c_1 - c_2}{2}\right)^2(1-\cos^2 \theta )}} = \theta = \arccos \frac{\frac{1}{r} - \frac{c_1+c_2}{2}}{\frac{c_1-c_2}{2}} = \arccos \frac{\frac{1}{r}-\frac{m \alpha}{J^2}}{\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} </math>と計算することもできる。</ref>。ここで、積分定数はこれが0になるように選ぶ。さらに、
<math>p = \frac{J^2}{m\alpha},\, e= \sqrt{1+\frac{2EJ^2}{m\alpha^2}}</math>
とすると、
<math>\varphi = \arccos \frac{\frac p r - 1}{e} </math>
あるいは、
<math>r = \frac{p}{1+e\cos\varphi}</math>
を得る。
従って惑星の軌道は二次曲線になる。<math>E < 0</math> のときは、<math>e<1</math> となるから、惑星の軌道は楕円になる。また、<math>E\ge 0</math> のときは、<math>e\ge 1</math> となるから、惑星の軌道は放物線あるいは双曲線となる。放物線になる場合は無限遠に於いて速度が0となる。
軌道長半径 <math> a </math> を
<math>a = \frac{r(\varphi=0)+r(\varphi=\pi)}{2} = \frac{p}{1-e^2} = -\frac{\alpha}{2E} </math>
で定義する。軌道が楕円の場合は軌道長半径は長軸の半分の長さである。双曲線の場合は軌道長半径は負の値となり、絶対値は双曲線の半軸に等しい。
放物線の場合は軌道長半径は無限大になる。
=== 惑星の運動 ===
ここでは、天体の軌道が楕円となる場合、すなわち <math>E < 0</math> の場合を扱う。
時刻 <math>t</math> と軌道上の惑星の位置の関係を求める。エネルギー保存の式まで立ち返って、それを <math>\dot r</math> について解くと、
<math>\dot{r} = \sqrt{\frac{2}{m}\left(E+\frac{\alpha}{r}\right)-\frac{J^2}{m^2 r^2}}</math>
となる。ここで、
<math>E = -\frac{\alpha}{2a},\, J = \sqrt{m \alpha a(1-e^2)}</math>
を代入すると、
<math>\dot{r} = \frac 1 r \sqrt{\frac{\alpha}{m a}} \sqrt{-r^2 + 2ar - a^2(1-e^2)} = \frac 1 r \sqrt{\frac{\alpha}{m a}} \sqrt{-(r-a)^2 + a^2e^2}</math>
となる。さて、今までは楕円の焦点を原点とした座標で計算を進めていたが、これを楕円の中心を原点とした座標に移行するほうが便利である。この座標では楕円の方程式は
<math>\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1</math>
となる。極座標で書くと、
<math>x = a\cos u,\, y = b\sin u</math>
[[ファイル:Eccentric_and_True_Anomaly.svg|サムネイル|Pは惑星の位置。P'はPをy軸と平行にその外接円(青)に射影した位置である。fは真近点角、Eが離心近点角である。]]
となる。ここで導入した <math>u</math> は楕円の中心から測った角度で、離心近点角という。対して、<math>\varphi</math> は楕円の焦点から測った角度で真近点角という。右図より、
<math>r \cos \varphi = a\cos u - ae</math>
となる。これに、軌道の極方程式
<math>r = \frac{a(1-e^2)}{1+e\cos\varphi}</math>
すなわち
<math>r + re\cos\varphi = a(1-e^2)</math>
を代入すると、
<math>r = a(1-e\cos u)</math>
また、
<math>\dot r = ae\sin u \dot u</math>
[[ファイル:Аномалии.gif|サムネイル|Bは惑星。Cは惑星の軌道の外接円にy軸に平行にBを射影した仮想上の天体。Dは外接円を一定速度(平均運動)で動く仮想上の天体。直線SBと直線SOのなす角が真近点角。角SOCが離心近点角。角SODが平均近点角である。また、右上のMは平均近点角、Eは離心近点角である。]]
を得る。この式を <math>\dot r</math> の式に代入すると、
<math>\dot u = \sqrt{\frac{\alpha}{m a^3}} \frac{1}{1 - e \cos u} </math>
となる。
平均運動を<math>n = \sqrt{\frac{\alpha}{m a^3}}</math> で定義すると、
<math>ndt = (1 - e \cos u)du </math>
となる。積分すると、
<math>n(t-t_0) = u - e \sin u</math>
を得る。<math>t_0</math> は積分定数で、<math>t = t_0</math> のとき、<math>u = 0</math> となるから近点通過時刻に対応する。
平均近点角 <math>l</math> を
<math>l = n(t-t_0)</math>
で定義する<ref>平均近点角は時間変数を1周が <math> 2\pi </math> となるように調整したものである。</ref>と、
<math>l = u - e\sin u</math>
を得る。この方程式はケプラー方程式と呼ばれる。この方程式を <math>u</math> について解けば、惑星の運動が分かる。惑星が近日点を通過してから次に近日点を通過する時刻を <math>t_1</math> とする。このとき、<math>u = 2\pi</math> となる。惑星の周期は <math>T = t_1 - t_0</math>だから、ケプラー方程式より、
<math>T = \frac{2\pi}{n}</math>
を得る。また、平均運動とは惑星の周期に対応する角振動数であったことも分かる。平均運動の定義より、
<math> n^2 a^3 = \frac{\alpha}{m} = GM</math>
となる。周期で表すと
<math>\frac{a^3}{T^2} = \frac{GM}{4\pi^2}</math>
を得る。これはケプラー第三法則である。
ケプラー方程式で、
<math>u - l = e\sin u</math>
とすると、<math>u-l</math> は周期 <math>2\pi </math> の周期関数で奇関数である。従って、
<math>e\sin u = \sum_{k=1}^{\infty} b_k \sin kl</math>
とフーリエ展開できる。フーリエ係数は、
<math>b_k = \frac 2 \pi \int_{0}^\pi e\sin u \sin kl dl </math>
となる。部分積分して、
<math>\begin{align}
\int_{0}^\pi e\sin u \sin kl \, dl &= \left[-\frac{1}{k} e \sin u \cos kl\right]_0^\pi + \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \frac{d(e\sin u)}{dl} \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \frac{d(u-l)}{dl} \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, du - \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, dl \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos kl \, du \\
&= \frac{1}{k}\int_0^\pi\cos k(u - e \sin u) \, du \\
\end{align}</math>
となる。最後の積分は、ベッセル関数 <math>J_n(x) = \frac 1 \pi \int_0^\pi \cos(n\theta-x\sin\theta)d\theta </math> で表せるから、
<math>b_k = \frac 2 k J_k(ke) </math>
となる。従って、
<math>\begin{align}
u &= l + e \sin u \\
&= l + \sum_{k=1}^\infty \frac 2 k J_k(ke) \sin kl
\end{align} </math>
を得る。
=== ケプラーの法則 ===
<math>m_1</math> を太陽、<math>m_2</math> を惑星とする場合、<math>m_1</math> が <math>m_2</math> よりも十分に大きいと近似することができる。このとき、重心は太陽の位置に近似できる。また、<math>m_1 + m_2 \approx m_1</math> となる。このとき、次のケプラーの法則が成り立つ<ref>太陽と惑星以外にも、地球と月、地球と人工衛星のように、片方の質量が一方に比べて無視できるほど小さいならばケプラーの法則が成り立つ。</ref>。
;第一法則
:惑星の軌道は、太陽を焦点の一つとする楕円である。
;第二法則
:太陽と惑星を結ぶ線分が単位時間に掃く面積は一定である。
;第三法則
:公転周期の2乗と軌道長半径の3乗の比は惑星によらず一定である。
:[[ファイル:Eccentric_and_True_Anomaly.svg|サムネイル|再掲]]
第二法則はケプラー方程式を幾何学的に表現したものである。簡単のために時間の原点を <math>t_0 </math> に取る。ケプラー方程式
<math>nt = u - e\sin u</math>
を、
<math>\frac t T = \frac{u - e \sin u}{2 \pi}</math>
と変形する。
ここで、扇形 <math>\rm AFP' </math> <math>=</math> 扇形 <math>\rm ACP' </math> <math>-</math> 三角形 <math>\rm FCP' </math> <math>= \frac 1 2 a^2 u - \frac 1 2 ae \times a\sin u</math> より、 <math>\frac 1 2 (u - e\sin u)</math> は、扇形 <math>\rm AFP' </math> の面積を <math>a^2</math> で割ったものに等しい。点 <math>\rm P </math> の <math>x </math> 座標を <math>\xi </math> とすると、 扇形 <math>\rm AFP</math> の面積について、
扇形 <math>\rm AFP</math> <math>= \int_\xi^a \frac b a \sqrt{a^2 - x^2} dx - \frac 1 2 (ae-\xi) \frac b a \sqrt{a^2 - \xi^2} = \frac b a </math> 扇形 <math>\rm AFP' </math> となる。
よって、ケプラー方程式より、 <math>t \propto \frac 1 2 (u - e \sin u) \propto \rm{AFP}</math> を得る。
扇形 <math>\rm AFP </math> は太陽と惑星を結ぶ線分が掃く面積であるから、これが時間 <math>t </math> に比例することはケプラー第二法則に他ならない。
ケプラーの第三法則は太陽を公転するすべての惑星について述べたものである。惑星の公転周期の2乗と軌道長半径の3乗の比は<math>\frac{a^3}{T^2} = \frac{G(m_1+m_2)}{4\pi^2}</math> であるから惑星の質量にも依存するが、<math>m_1 + m_2 \approx m_1</math> と近似できる場合は、すべての惑星についてこの比が一定となる。
=== ケプラー軌道要素 ===
[[Image:Eulerangles.svg|thumb|300px|オイラー角の図。中心が太陽で、青のxy平面が黄道面でx軸は春分点の方向。赤のXY平面が軌道面でX軸の方向が近日点。緑のN軸は昇交点に対応する。]]
三次元空間中の惑星の軌道を決定するために、6つのパラメータが必要になる。軌道の形状は軌道長半径 <math>a</math> と離心率 <math>e</math> で決定される。
軌道の方向を決定するには、太陽系に基準となる基準面と方向を設定しなくてはいけない。基準面には黄道面を使うことが多い。黄道面は地球の公転する軌道面である。太陽と地球の中心を結んだ線分が地球表面と交わる点が赤道を南から北に交差する瞬間を春分という。このときの地球の方向を基準方向にする。[[File:Euler2a.gif|thumb|上図のオイラー角 α, β, γ の順に動かしたアニメーション。]]
基準面には、太陽系の全角運動量ベクトルに垂直な平面である不変面や、赤道面を使うこともある。
この基準面と方向から、惑星の軌道面と近点の方向へのオイラー角によって軌道の方向を決定できる。オイラー角 <math>\alpha, \beta, \gamma</math> に対応して、それぞれ昇交点黄経 <math>\Omega</math> 、軌道傾斜角 <math>i</math> 、近点引数 <math>\omega</math> と呼ばれる。
最後に、惑星の軌道上の位置を特定するために、近点通過時刻が必要になる。
=== ケプラー運動の時間平均 ===
いろいろな物理量のケプラー運動に渡る時間平均を計算する。いくつかは離心近点角で計算するほうが簡単である。ケプラー方程式を微分して、
<math>ndt = a(1-e\cos u)du</math>
<math>dt = \frac{T}{2\pi a}rdu</math>
となる。これを使って計算すると、
<math>\begin{align}\langle r \rangle &= \frac 1 T \int_0^T rdt\\
&= \frac{1}{2\pi a} \int_0^{2\pi} r^2 du\\
&= \frac{a}{2\pi} \int_0^{2\pi} (1-e\cos u)^2 du\\
&= a\left(1+ \frac 1 2 e^2 \right)
\end{align}</math>
<math>\begin{align}\left\langle \frac 1 r \right\rangle &= \frac 1 T \int_0^T \frac 1 r dt\\
&= \frac{1}{2\pi a} \int_0^{2\pi} du\\
&= \frac{1}{a}
\end{align}</math>
を得る。また、エネルギー保存の式
<math>E = -\frac{\alpha}{2a} = \frac 1 2 m v^2 - \frac{\alpha}{r}</math>
より、
<math>\begin{align}\left\langle \frac 1 2 m v^2 \right\rangle &= \left\langle \frac \alpha r - \frac{\alpha}{2a} \right\rangle \\&= \alpha\left\langle \frac 1 r \right\rangle - \frac{\alpha}{2a} \\&= \frac{\alpha}{2a}\end{align}</math>
であるから、
<math>\left\langle v^2 \right\rangle = \frac{\alpha}{ma}</math>
を得る。次に軌道平均速度を計算する。
<math>v = \sqrt{\frac{\alpha}{m}\left(\frac{2}{r} - \frac 1 a\right)}</math>
より、
<math>\begin{align}\left\langle v \right\rangle &= \frac{1}{2\pi a} \int_0^{2\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{m}\left(\frac{2}{r} - \frac 1 a\right)} \, rdu\\
&= \frac{1}{2\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} \int_0^{2\pi} \sqrt{1-e^2\cos^2 u} \, du\\
&= \frac{2}{\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} \int_0^{\frac{\pi}{2}} \sqrt{1-e^2\sin^2 u} \, du\\
&= \frac{2}{\pi} \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} E(e)
\end{align}</math>
となる。ここで、<math>E(k) = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \sqrt{1-k^2\sin^2 \theta} \, d\theta = \frac \pi 2 F\left(\frac 1 2, -\frac 1 2; 1; k^2 \right)</math> は第二種完全楕円積分である。超幾何関数を使うと
<math>\left\langle v \right\rangle = \sqrt{\frac{\alpha}{ma}} F\left(\frac 1 2, -\frac 1 2; 1; e^2 \right)</math>
となる。
== ラザフォード散乱 ==
原点に固定された正の電荷 <math>Z_1 e</math> を持つ原子核と正の電荷 <math>Z_2 e</math> と質量 <math>m</math> を持つ荷電粒子のラグランジアンは、
<math>L = \frac 1 2 m (\dot r^2 + r^2 \dot \varphi^2) - \frac{\alpha}{r} </math><ref>重力場中の運動では引力が働くが、ラザフォード散乱では斥力が働くから、ポテンシャルの符号が逆になっている。我々は係数 <math>\alpha</math> が正となるように設定している。</ref>
となる。原子核は十分重いため移動しないと考えていい。また、<math>\alpha = \frac{Z_1 Z_2 e^2}{4\pi \varepsilon_0}</math> である。
ラグランジアンはケプラー問題と同じ形だから、その軌道は
<math>\varphi = \arccos\frac{\frac 1 r +\frac{m \alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2 m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}}</math>
となる。<math>\varphi_0</math> を粒子が無限遠に飛んでいった方向と、粒子が原子核に最接近する点と原子核を結んだ線分が為す角とすると、
[[ファイル:Rutherford scattering geometry 2.svg|中央|サムネイル|350x350ピクセル|図の <math>\Phi</math> が <math>\varphi_0</math> で、<math>\theta</math> は散乱角である。]]
<math>\varphi_0 = \varphi(\infty) - \varphi(r_{\rm min}) = \arccos\frac{\frac{m \alpha}{J^2}} {\sqrt{\frac{2m E}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}}} </math><ref><math>r_{\rm min}</math> では <math>\dot r = 0</math> となるから、有効ポテンシャルを <math>U_{\rm eff}(r) = \frac{\alpha}{r} + \frac{J^2}{2m r^2}</math> とすると、<math>E = U_{\rm eff}(r_{\rm min})</math> となる。この式を変形すると、<math>\left(\frac{1}{r_{\rm min}} + \frac{m \alpha}{J^2} \right)^2 = \frac{2mE}{J^2} + \frac{m^2 \alpha^2}{J^4}</math> となる。従って、<math>\varphi(r_{\rm min}) = 0.</math></ref>
となる。ここで、無限遠での速度を <math>v_\infty</math> 衝突径数を <math>b</math> とすると、<math>J = mv_\infty b,\, E = \frac 1 2 m v_\infty^2</math> となるから、<math>J^2=2mb^2E</math> である。これを代入すると
<math>\varphi_0 = \arccos\frac{\frac{\alpha}{2Eb}}{\sqrt{1 + \left(\frac{\alpha}{2Eb}\right)^2}} </math>
となる。散乱角を <math>\theta</math> とすると、<math>\varphi_0 = \pi - 2\theta</math> となる。これを使って書き換えると、
<math>b = \frac{\alpha}{2E} {\tan\varphi_0} = \frac{\alpha}{2E} \frac{1}{\tan^2 \frac {\theta}{2}}</math>
[[ファイル:ScatteringDiagram.svg|サムネイル]]
を得る。
ポテンシャルによる散乱のされやすさを見るために散乱断面積を定義する。一定の速度と密度を持った粒子束を散乱中心に向かって射出する。ここで、射出された粒子束の、単位面積単位時間あたりの粒子の個数を <math>N</math> とする。 <math>dn</math> を単位時間あたりに散乱角 <math>\theta</math> から <math>\theta + d\theta</math> の間に散乱される粒子の個数とする。直感的にもわかるように <math>dn</math> が大きいほど散乱されやすいことを意味する。散乱断面積を
<math>d\sigma = \frac{dn}{N}</math>
と定義する。これは面積の次元を持つ(<math>dn</math> は単位時間あたりの量で、<math>N</math> は単位時間単位面積あたりの量だから)。また、散乱角<math>\theta \sim \theta + d\theta</math> に対応する衝突径数を <math>b \sim b + db</math> とすると、入射粒子が <math>b \sim b + db</math> の円環の中にある確率、つまり <math>b \sim b + db</math> の円環の面積が散乱断面積を与える。
<math>d\sigma = 2\pi b db</math>
立体角 <math>d\Omega</math> についての関係式
<math>d\Omega = 2\pi \sin \theta d\theta</math>
で割れば、
<math>\frac{d\sigma}{d\Omega} = \frac{b}{\sin\theta} \left|\frac{db}{d\theta}\right|</math>
を得る。これを微分散乱断面積という。絶対値を付けたのは <math>\frac{db}{d\theta}</math> が負になることもあるからである。これにラザフォード散乱の衝突径数の式を代入すると、
<math>\frac{d\sigma}{d\Omega} = \left(\frac{\alpha}{4E}\right)^2 \frac{1}{\sin^4\frac \theta 2}</math>
となる。
== 振動 ==
==正準方程式==
ハミルトニアン <math>H</math> を
<math>H = \sum_i \dot q_i p_i - L</math>
で定義する。ハミルトニアンの全微分は、
<math>\begin{align}
dH &= \sum \dot q_i dp_i + \sum p_i d\dot q_i - dL\\
&= \sum \dot q_i dp_i + \sum p_i d\dot q_i - (\sum\dot p_i dq_i + \sum p_i d\dot q_i)\\
&= \sum \dot q_i dp_i - \sum \dot p_i d q_i
\end{align} </math>
となる。従って、ハミルトニアンは、<math>p,q</math> の関数 <math>H(q,p)</math> である。また、
<math>dH = \sum \frac{\partial H}{\partial p_i}dp_i + \sum \frac{\partial H}{\partial q_i}dq_i</math>
と比較すれば、
:<math> \dot{q}_i=\frac{\partial{}H}{\partial{}p_i} </math>
:<math> \dot{p}_i=-\frac{\partial{}H}{\partial{}q_i} </math>
が成り立つ。これを'''正準方程式'''という。
== 正準変換 ==
変数変換 <math>Q_i = Q_i(q,p,t),\, P_i = P_i(q,p,t)</math> についてある関数 <math>H'(Q,P)</math> が存在し、
<math> \dot{Q}_i=\frac{\partial{}H'}{\partial{}P_i} ,\, \dot{P}_i=-\frac{\partial{}H'}{\partial{}Q_i} </math>
が成立するとき、この変換を正準変換という。新旧変数の間の関係を求めよう。変分原理からは、
<math>\delta \int (p_i dq_i - Hdt) = 0</math>
となる。同様に新変数に対しても、
<math>\delta \int (P_i dQ_i - H'dt) = 0</math>
が成り立つ。すなわち、この被積分関数の差はある関数 <math>F</math> の全微分でなくてはならない。すなわち、
<math>p_i dq_i - Hdt = P_i dQ_i - H'dt + dF </math>
となる。整理すると、
<math>dF = p_i dq_i - P_i dQ_i + (H' - H) dt </math>
となる。<math>F</math> は <math>q,Q,t</math> の関数ということも分かる。また、
<math>p_i = \frac{\partial F}{\partial q_i},\, P_i = -\frac{\partial F}{\partial Q_i},\, H' = H + \frac{\partial F}{\partial t} </math>
を得る。関数 <math>F</math> を正準変換の母関数という。一般に母関数は新旧変数の関数 <math>F(q,p,Q,P,t)</math> である。母関数の変数が <math>q,P</math> で表される場合について、正準変換の公式を求めておこう。
<math>d(F+P_iQ_i) = p_i dq_i + Q_i dP_i + (H' - H) dt </math>
と書き換える。母関数 <math>\Phi = F + P_i Q_i</math> を定義すると、
<math>p_i = \frac{\partial \Phi}{\partial q_i},\, Q_i = \frac{\partial \Phi}{\partial P_i},\, H' = H + \frac{\partial \Phi}{\partial t} </math>
を得る。
==ポアソン括弧==
関数 <math>f(q,p,t)</math> の時間微分は、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \frac{dq_i}{dt}\frac{\partial f}{\partial q_i} + \frac{dp_i}{dt}\frac{\partial f}{\partial p_i}</math>
となる。正準方程式より、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \frac{\partial H}{\partial p_i}\frac{\partial f}{\partial q_i} - \frac{\partial H}{\partial q_i}\frac{\partial f}{\partial p_i}</math>
となるから、ポアソン括弧を、
<math>\{f,H\} = \frac{\partial f}{\partial q_i}\frac{\partial H}{\partial p_i} - \frac{\partial f}{\partial p_i}\frac{\partial H}{\partial q_i}</math>
で定義すると、
<math>\frac{df}{dt} = \frac{\partial f}{\partial t} + \{f,H\} </math>
と書くことができる。一般の関数 <math>f,g</math> に対しては、
<math>\{f,g\} = \frac{\partial f}{\partial q_i}\frac{\partial g}{\partial p_i} - \frac{\partial f}{\partial p_i}\frac{\partial g}{\partial q_i}</math>
と定義する。関数 <math>f</math> が時間に陽に依存しない場合は
<math>\frac{df}{dt} = \{f,H\} </math>
となる。特に、
<math>\dot p_i = \{p_i,H\},\dot q_i = \{q_i,H\}</math>
となるが、これは正準方程式である。
次のポアソン括弧の一般的な性質は簡単に示すことができる。<math>f,g,h</math> は関数、<math>c</math> は定数である。
<math>\{f,g\} = -\{g,f\}</math>
<math>\{f,c\} = 0</math>
<math>\{f+g,h\} = \{f,h\} + \{g,h\}</math>
<math>\{fg,h\} = f\{g,h\} + g\{f,h\}</math>
また、ヤコビ恒等式と呼ばれる次の恒等式が成り立つ。
<math>\{f,\{g,h\}\} + \{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\} = 0</math>
例えば、<math>\{f,\{g,h\}\}</math> を展開して出てくる項は、 <math>\frac{\partial f}{\partial p_j}\frac{\partial^2 g}{\partial q_j \partial p_i} \frac{\partial h}{\partial q_i}</math> のように <math>g</math> あるいは <math>h</math> の二階偏導関数とその他の2関数の一階偏導関数の積である。そこで、左辺の内 <math>f</math> の二階偏導関数が登場する項だけを集めて計算しよう。<math>\{f,\{g,h\}\}</math> に <math>f</math> の二階偏導関数は登場しないから、それが登場するのは、
<math>\{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\}</math>
である。ここで、ポアソン括弧を線形微分演算子として
<math>\begin{align}
D_g(\varphi) &= \{g,\varphi \} \\&= \left(\frac{\partial g}{\partial q_i} \frac{\partial}{\partial p_i} - \frac{\partial g}{\partial p_i} \frac{\partial}{\partial q_i}\right)\varphi\\
&=\xi_i\frac{\partial \varphi}{\partial x_i}
\end{align}</math>
と書く。簡単のために <math>x_i = q_i,\, x_{K+i} = p_i \quad (i = 1,\dots, K)</math>と定義し <math>q,p</math> をひとまとめに扱った。<math>K</math> は系の自由度である。また、<math>\xi_i =- \frac{\partial g}{\partial q_i} ,\, \xi_{K+i} = \frac{\partial g}{\partial p_i} </math> は <math>q_i,p_i</math> の関数である。同様に、
<math>D_h = \eta_i\frac{\partial}{\partial x_i}</math>
と置く。そうすると、<math>f</math> の二階偏導関数が登場する部分について、
<math>\begin{align}
\{g,\{h,f\}\} + \{h,\{f,g\}\} &= \{g,\{h,f\}\} - \{h,\{g,f\}\}\\
&= D_gD_hf - D_h D_gf \\
&= \xi_i\frac{\partial}{\partial x_i} \left(\eta_j\frac{\partial f}{\partial x_j} \right) - \eta_i\frac{\partial}{\partial x_i}\left(\xi_j \frac{\partial f}{\partial x_j}\right) \\
&= \xi_i\frac{\partial \eta_j}{\partial x_i} \frac{\partial f}{\partial x_j} - \eta_i \frac{\partial \xi_j}{\partial x_i} \frac{\partial f}{\partial x_j}
\end{align}</math>
となる<ref>数学的に言うと、ポアソン括弧は多様体上のベクトル場として考えることができ、ベクトル場の括弧積はまたベクトル場になるということである。</ref>。<math>f</math> の二階偏導関数は打ち消し合って、残っているのは <math>g,h</math> についての二階偏導関数である。 <math>g,h</math> についてもその二階偏導関数を持つ項は打ち消し合うから、結局、表式は0となる。
== ハミルトン–ヤコビ方程式 ==
正準変換によって、新ハミルトニアンが恒等的に0となる変換を求めてみよう。新しい運動量を <math>\alpha_i</math>、新しい座標を <math>\beta_i</math> とすると、正準方程式は、
<math> \dot{\beta}_i=0 ,\, \dot{\alpha}_i=0 </math>
となるから、<math>\alpha_i, \beta_i</math> は定数となる。この変換の母関数を <math>S(q,\alpha,t)</math> とすると、正準変換の公式より、
<math>H + \frac{\partial S}{\partial t} = H' = 0</math>
となる。旧ハミルトニアンの中の運動量を <math>p_i = \frac{\partial S}{\partial q_i}</math> によって書き換えると、
<math>\frac{\partial S}{\partial t} + H\left(q,\frac{\partial S}{\partial q},t\right) = 0 </math>
を得る。この偏微分方程式をハミルトン–ヤコビ方程式という。
ハミルトン–ヤコビ方程式の解 <math>S</math> が求まったら、代数方程式
<math>\beta_i = \frac{\partial S(q,\alpha,t)}{\partial \alpha_i} </math>
を <math>q_i</math> について解くことによって、座標 <math>q_i</math> を定数 <math>\alpha_i, \beta_i</math> 及び時間の関数によって表すことができる。運動量は
<math>p_i = \frac{\partial S}{\partial q_i} </math>
によって求まる。
== 参考文献 ==
* エリ・デ・ランダウ、イェ・エム・リフシッツ著、広重徹、水戸巌訳『力学(増訂第3版)』東京図書(1974)
* 須藤靖『解析力学・量子論』東京大学出版会(2019)
==脚注==
<references group="注" />
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<references />
9xnlhf50fk08dve67b68s5tczmf5pga
トランプ
0
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2026-04-19T07:47:29Z
AkiR27User
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トランプゲームの分類はいちおう完成しました
298643
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ここでは、カードゲームの一種としての[[w:トランプ|トランプ]]およびトランプゲームについて解説します。なお、ここで掲載しているルールは一例にすぎず、様々なルールがあります。一部のゲームを除き「公式ルール」は存在しないので、自由にオリジナルルールなどを作ってもよいでしょう。
== トランプに関する基本知識 ==
* [[トランプ/基本知識|トランプの基本知識]]
* [[トランプ/マナー・エチケット|トランプのマナー・エチケット]]
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* [[トランプゲームの分類]]
== トランプゲーム ==
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* 1人用
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== 関連項目 ==
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倫理学
0
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298611
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2026-04-18T14:48:22Z
椎楽
32225
「トロッコ問題」を一旦コメントアウト(理由:日本のネットミームで面白おかしく取り上げられただけで倫理学上の重要問題ではない。もっと適切な問いが加藤尚武らのテクストにある。そっちを紹介した方が有益)+本当に重要な用語を用語集的に提示。
298611
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* [[メディア倫理]]{{進捗|00%|2009-07-18}}
* [[生命倫理学]]
*[[環境倫理学]]
*[[情報倫理学]]
*[[動物倫理学]]
== 基本的な術語 ==
=== 倫理学全般 ===
* 公正
* 功利主義
* 自然主義的誤謬
* 自己決定
* 正義
=== 生命倫理 ===
=== 環境倫理 ===
* 自然の生存権
* 持続可能な開発
* 世代間倫理
<!--
=== トロッコ問題 ===
倫理学の用語に、「トロッコ問題」という思考実験がある。詳しくはwikipediaの『[[w:トロッコ問題]]』という記事を調べてもらえればよいが、基本的な知識を知らないと検索の仕方自体が分からなくなるので、wikibooksの本ページで大まかに「トロッコ問題」とは概ね(おおむね)どういう問題かを解説する。
[[File:Trolley problem.png|600px|centre]]
トロッコ問題とは、図のように、制御不能になったトロッコ(現代的に例えるなら電車でもイイだろう)の先が二股に分かれており、それぞれに人がいる場合、どうするのが道徳的だろうか? または、線路を切り替えた場合に罪悪感が生じる人がいるがなぜか? というような、倫理や道徳について考察するための思考実験のひとつである。
より正確には、もし線路を切り替えないと、多くの人が死ぬ(図の場合では5人が死ぬ)。
線路を切り替えると、被害の人数自体は少なくなる(図の場合では1人が死ぬ)。
この場合、切り替え制御地点にいる自分は、どうすべきか?
このトロッコ問題は、倫理について考察するための思考実験なので、前提として、どちらかを見殺しにしない限り、他の方法では助けられらないとする。(決して鉄道工学などの現実的・客観的な制御を考えるための問題ではない。道徳・倫理に関する問題である。)
線路を切り替えたら、被害の人数自体は少なくなるが、しかし自分が1人を殺すために積極的に行動した事になり、考えようによっては罪悪感にさいなまされる。
一方、線路を切り替えなければ、より多くの人が死ぬ。
・・・というような問題である。
=== 関連する問題 ===
* カルネアデスの板
「カルネアデスの板」という思考実験がある。
これはたとえば、出航している船で、船が難破して壊れて、船に乗ることができず、複数の乗客が海に放り出されたとする。そして場合など、1人ぶんを浮かすことの出来る板(たとえば壊れた船の切れ端)を、2人の元・乗客が奪い合った場合の倫理問題である。
自分1人が助かるために、相手を突き飛ばして水死させることの是非を問う問題である。(より詳しい状況設定についてはウィキペディア『[[w:カルネアデスの板]]』を参照。)
カルネアデスの板は、哲学・倫理学以外にも、よく刑法の理論などで紹介される事がある。
よく、刑法の『緊急避難』という外延の規定について、カルネアデスの板が取り上げられる。刑法では、程度の差はあるが、他に自分の助かる手段の無い場合に、他者を犠牲にすることが法的にも許される場合があり、このような場合を『緊急避難』という。
これ以上の刑法学についての「カルネアデスの板」については、刑法学の専門書を読んでもらうとして、本wikibooks『倫理学』ページでは刑法学についての深入りを省略するとしよう。
さて、歴史学的には、「カルネアデス」とは古代ギリシアの哲学者の名前であるが、その古代ギリシア人の名前を冠している事からも分かるように、古代から取り上げられている古い、典型的な倫理学の問題のひとつでもある。
なお、哲学思想のひとつの「功利主義」という考え方では、もし道徳にとらわれて相手を水死させなかった場合、浮き板は1人ぶんの浮力しかないので、2人とも死んでしまうので、1人でも多くの人を助かるために、相手を水死させるのは、比較的・相対的には良いとする(のが「功利主義」的な考え方である)。
誤解なきように言うが、哲学・倫理学は決して功利主義を信用するわけではない。単に、そういう考え方もある、と紹介しているだけである。
なお、功利主義は、哲学者ベンサムが体系化した。「最大多数の最大幸福」などの格言でも有名な哲学者が、ベンサムである。
「最大多数」というように、より多くの人がカルネアデスの板で助かるのだったら、そちらが合理的であろう、というのが功利主義的な考え方だと、哲学の一般的には考えられている、とされている
=== この節を作ったわけ ===
「トロッコ問題」はよく倫理問題を考える際に使われる用語であるが、しかし日本では意外とそれを書籍で体系的に扱った文献は少ない。
『思考実験』などを題材としたと銘打ってる書籍を読んでも、物理学の『シュレーディンガーの猫』のような倫理と関係のない話題を、上述のトロッコ問題などと同列に扱っている書籍も多く、あまり倫理問題を中心に思考実験を扱った書籍は、少なくとも入門書レベルでは探すのが困難である。
「哲学入門」のような本を読んでも、そこに書いてあるのは高校『倫理』の教科書のような、どこの哲学者が○○論を主張したというような哲学史が細かく書いてあるくらいな入門書が多い。そういう歴史を扱う書籍も必要だが、しかし、歴史ではなく実際の考え方を練習したい場合には哲学史の書籍は不適切であろう。
少なくとも、近年の入門書の出版傾向は、残念ながら、そういう傾向であり、つまり「トロッコ問題」などの学術的な書籍を探すのが、なかなか難しい。(運がよければ、トロッコ問題などを紹介している書籍もあるかもしれない。だが、紹介の記述量はあまり多くないだろう(哲学史的な記述に幅を取られている書籍が多いので)。)
また、(リンリではなくロンリの)『論理学』などの書籍を読んでも、たとえば『文科系の論理学』などのような題名を銘打っている書籍を読んですら、内容はほとんどが、数学の一分野である記号論理学の内容のアレンジであり、若干、たとえばゲーデルの不完全性定理などの有名な論理数学の話題が紹介されていたり、あるいは「証明論」など数学基礎論のいくつかが紹介されていたりなどする。よって、とてもでないが『トロッコ問題』などのような倫理的な問題を考えるには適さないのが、『論理学』の教科書である。
社会学や心理学などで『トロッコ問題』などの用語が語彙として使われる場合があるが、しかし社会学や心理学の入門書などを読んでも、少なくとも入門書では「トロッコ問題」などを体系的に紹介しているとは言えないような出版状況である。それらの入門書によっては「トロッコ問題」は紹介すらされて無い場合も多く、たとえば社会学の入門書の索引などのタ行の項目を見ても、「トロッコ問題」という語句自体が無いレベルである場合も多い。
なお、話題は若干脱線するが、たとえば「悪魔の証明」や「わら人形論法」などの論法や証明法あるいは詭弁に関する話題は、残念ながら「文科系の論理学」的な題名の書籍には、記述されていない場合が多い。具体的には、「悪魔の証明」、「循環論」、「わら人形論法」、「道徳主義の誤謬(ごびゅう)」、「自然主義の誤謬」、「前後即因果の誤謬」、・・・さまざまな論法や詭弁や誤謬の例が文科系の論理学では知られているが、しかしそれらを扱った入門書は乏しく、入門レベルの教科書には、記述が全く見当たらないのが(少なくとも入門書レベルでは)のが、残念ながら現状である。
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[[Category:人文科学|りんりかく]]
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トランプ/ババ抜き
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2026-04-19T07:48:02Z
AkiR27User
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text/x-wiki
{{Pathnav|Main Page|ゲーム|トランプ|frame=1}}
[[{{PAGENAME}}]]とは、[[トランプ]][[ゲーム]]の1つで、カードを1枚ずつ隣の人から引き、反対側の隣にいる人に引かせて、最後にジョーカーを手元に残した人を負けとするゲームである。
なお、この本では派生ゲームの「[[ジジ抜き]]、[[トランプ/ババ抜き#7抜き|7抜き]]」についても解説する。
== 遊び方 ==
3人以上で遊ぶゲームで、52枚の数札とジョーカー1枚を、各プレイヤーに均等に配り、各自で同じ数字のペアがあれば場に捨て、プレイ順を決める。稀にこの時点で手札が無くなる(つまり、すべてのカードがペアになる)事があり、その場合はその人が1位になる。
プレイ順が1番になった人は2番の人の手札から何か1枚を適当に引く。引いたカードと自分の手札でペアを作る事が出来れば、それを場に出す。ペアがなければ、引いたカードを自分の手札に加える。
次に、2番の人は、3番の人の手札から同様に1枚引き、ペアがあれば出す。これを繰り返し、手札がなくなった順に1位・2位…としていく。するとペアがないジョーカーが必然的に最後まで残る。そのジョーカーを最後に持っていた人が最下位となる。
== 派生ゲーム ==
=== オールドメイド ===
52枚のカードからQを1枚除いた51枚のカードを用意し、残った51枚のカードを均等に人数分配る。これ以降はババ抜きと同じ遊び方であり、最後に1枚のQを残した持っていた人が最下位となる。なお、「オールドメイド」は未婚女性を意味する言葉であり、この3枚目のQが「オールドメイド」である。
=== ジジ抜き ===
ルールは、52枚のカードを用意し、まずこの中から無作為に1枚抜き取り、このカード(これがジジである)が何なのか誰にも分からないようにしておき、残った51枚のカードを均等に人数分配る。これ以降はババ抜きと同じ遊び方であり、ジジを最後に持っていた人が最下位となる。
しかしペアにならないカードが最後まで分からない(ただし、2人でプレイしている場合、相手から引いたカードと自分の手札でペアを作れない場合、ゲーム途中でそのカードがジジであると分かってしまう)ことがババ抜きとの違いである。<blockquote>
=== 7抜き ===
7抜き<ref>[簡単に]
ジジ抜きのジジが7になったバージョン</ref>ではまず、ジョーカーを使わず52枚だけを用意する<ref>ジョーカーを使うローカルルールが存在する</ref>(シャッフルする前に7のカードを取り出しておく)。次に4枚ある7のカードだけを取り出し、その中から1枚だけを抜き出す(残りの7は他の数字と同じように扱われる)最後まで手札が残ったプレイヤーが負けとなり、その人が持っていた7<ref>ゲームで使用する7は3枚。
ゲーム中に2枚の7がペアになるため、
1枚7が余ることとなる</ref>こそが、“ババ”だったと明らかになる。</blockquote>
== 関連項目 ==
* [[トランプ]]
* [[w:ババ抜き|ババ抜き Wikipedia]]
{{DEFAULTSORT:ははぬき}}
[[category:ゲーム]]
[[category:テーブルゲーム]]
[[category:カードゲーム]]
[[category:トランプ]]
<references />
[[カテゴリ:ボードゲーム]]
[[カテゴリ:パーティー系]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
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中学校社会 歴史/高度経済成長と日本の役割
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椎楽
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/* 日本の外交 */ 驚愕すべき内容の削除。
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text/x-wiki
== 高度経済成長と東京オリンピック ==
=== 高度経済成長 ===
朝鮮戦争による特需による好景気もあり、日本経済は復興していき、工業は戦前の水準にまで、もどった。
1956年に政府が出した経済白書では「もはや戦後ではない。」とまで書かれている。
1950年代のなかごろから重化学工業が発達していった。
[[ファイル:Hayato Ikeda.jpg|thumb|200px|池田勇人(いけだ はやと)]]
1960年に、内閣の池田勇人(いけだ はやと)首相は、「所得倍増計画」(しょとくばいぞう)を目標にかかげた。
好景気により、日本人の所得は増え、1968年には所得が倍増し、目標が達成された。
この好景気は1970年代の前半まで、つづく。
「三種の神器」(さんしゅのじんぎ)
白黒テレビ・電気式洗濯機・電気式冷蔵庫の3つの製品が普及し、「テレビ・洗濯機・冷蔵庫」が「三種の神器」と言われた。
この1960年〜1970年代ころの好景気による日本の経済力の成長のことを、<big>高度経済成長</big>(こうど けいざいせいちょう)と言う。
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[[ファイル:BillyMills Crossing Finish Line 1964Olympics.jpg|thumb|left|250px|東京オリンピック。10,000メートルで優勝したミルズ(アメリカ)]]
=== 東京オリンピックと万国博覧会 ===
アジアで最初のオリンピック(Olympic)が、1964年に東京で開かれた。(東京オリンピック)
また、東京オリンピックに合わせて新幹線(しんかんせん)もつくられ、東海道新幹線(とうかいどう しんかんせん)が開通した。
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[[ファイル:Osaka Expo'70 Korean Pavilion.jpg|thumb|300px|大阪での万国博覧会。]]
1970年には、大阪で万国博覧会(ばんこくはくらんかい、英: Universal Exposition, 仏: Exposition universelle)が、ひらかれた。そんな中で戦後の文化も形成されていった。(詳しくは中学校社会 歴史/検定教科書で紹介されているコラム的話題などのページを参照してください。)
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== 沖縄返還 ==
1972年に沖縄はアメリカから日本に返還された。
== 日本の外交 ==
=== 中華人民共和国との国交回復 ===
1960年頃からソ連と中国との対立が激しくなった。
一方で、アメリカはソ連との冷戦を有利にすすめるため、中華人民共和国との関係修復を試みた。1972年にはアメリカのニクソン大統領が突然中国を訪れ、世界を驚かせた。
日本も、1972年の田中角栄内閣が中華人民共和国と'''日中共同声明'''を発表した。これによって、台湾との国交は破棄された。また1978年には、'''日中平和友好条約'''を結んだ。
=== 韓国との国交 ===
朝鮮半島の大韓民国とは、1965年に'''日韓基本条約'''を結び、国交が回復した。なお、北朝鮮とは、2021年の時点では、まだ日本との国交は、むすばれていない。
[[Category:中学校歴史|こうとけいさいせいちようとにほんのやくわり]]
== 高度経済成長のひずみ ==
高度経済成長期以降、製造業などの発展もあって、住民が農村から臨海部などの都市部へと移住した。それにともない、農村の'''過疎化'''(かそか)が進んだ。
都市でも、人口の過密化、ゴミ問題、自動車の騒音や渋滞、などの都市問題が発生した。
高度経済成長期には、臨海部を中心に大きな工業地帯が形成された。工業地帯では、廃棄物や廃液などの処理を十分に行わなかったため、大気や川・海などが汚染された。
特に、熊本県の水俣病、三重県の四日市ぜんそく、富山県のイタイイタイ病、新潟県の新潟水俣病は、'''四大公害病'''と言われた。
しかし、1960年代に入るまで、政府は対策に及び腰だった。
1960年代に入り、人々の関心が高まり、政府も規制を始めた。
1967年に'''公害対策基本法'''(1993年には環境基本法へと更新)
1971年には'''環境庁'''が設置された(2001年からは'''環境省''')。
また、水俣病・四日市ぜんそく・イタイイタイ病・新潟水俣病の四代公害病訴訟では、1970年代、すべて住民側が勝訴し、国や地方公共団体や企業の責任が問われた。
== 石油危機 ==
1973年、中東で、ユダヤ人の国家イスラエルと、周辺のアラブ諸国とのあいだで、第4次'''中東戦争'''が起きた。
この対応として、アラブ諸国の石油産出国が、石油価格の大幅な値上げを行っ。これにより、世界的に物価が上昇するなどの、「'''石油危機'''」と言われる経済の混乱が起きた。日本では'''オイルショック'''とも言う。
石油危機の以前からも高度経済成長によって土地や商品価格も上昇していた経済問題になっていたが<!-- 中2なので「インフレ」などの経済用語を用いません。参考書でも控えめ。 -->、それに石油危機がますます拍車をかけた。
これもあって、日本の経済成長率は1974年には戦後初めてマイナスになった。この1974年をもって、日本の戦後の高度経済成長期の終わりとするのが慣例である。
== 備考 ==
{{コラム|(※ 範囲外: )「もはや戦後ではない」の文脈|
1955年の経済白書に「もはや戦後」ではないと書かれたことで、日本の復興を宣言していると思うかもしれない。そういう側面もあるかもしれないが、じっさいに白書の前後の文章を読んでみると、じつは、だいぶ意味合いが違っている。
じっさいの文章には、「もはや戦後ではない」は、以下のように文章がつづく。
「もはや戦後ではない。われわれは今や異なった事態に当面しようとしている。回復を通じての成長は終わった。今後の成長は近代化によって支えられる。」
:(中略)
「新しきものの摂取は常に抵抗を伴う。」(中略)「近代化--トランスフォーメーション--とは、自らを改造する過程である。その手術は苦痛なしにはすまされない。明治の初年我々の先人は、この手術を行って、遅れた農業日本をともかくアジアでは進んだ工業国に改造した。その後の日本経済はこれに匹敵するような大きな構造変革を経験しなかった。そして自らを改造する苦痛を避け、自らの条件に合わせて外界を改造(トランスフォーム)しようという試みは、結局軍事的膨張につながったのである。 」
:(中略)
「我々は日々に進みゆく世界の技術とそれが変えてゆく世界の環境に一日も早く自らを適応せしめねばならない。もしそれを怠るならば、先進工業国との間に質的な技術水準においてますます大きな差がつけられるばかりではなく、長期計画によって自国の工業化を進展している後進国との間の工業生産の量的な開きも次第に狭められるであろう。」
:(中略)
「このような世界の動向に照らしてみるならば、幸運のめぐり合わせによる数量景気の成果に酔うことなく、世界技術革新の波に乗って、日本の新しい国造りに出発することが当面喫緊の必要事ではないであろうか。 」
と1955年の経済白書に書かれたのである。
}}
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解析学基礎/多変数関数の微積分
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/* 極値 */
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wikitext
text/x-wiki
{{Advanced|解析学基礎/ベクトル解析}}
==序論==
===多変数関数の定義===
独立変数が2つであるような関数<math>z=f(x, y)</math>を'''二変数関数'''という。独立変数が3つであるような関数<math>w=f(x, y, z)</math>を'''三変数関数'''という。一般に、独立変数が<math>n</math>個であるような関数<math>y=f(x_1, x_2, \cdots, x_n)</math>を'''<math>n</math>変数関数'''という。<math>n</math>が2以上であるとき、'''多変数関数'''という。
「関数」という語の定義から、多変数関数は(定義域・値域に於いて)「独立変数の組の各々に対して対応する従属変数が必ず存在する」「独立変数の組を一意に定めたら従属変数が一意に定まる」という性質を満たす。
なお、ここで独立変数の組<math>(x_1, x_2, \cdots, x_n)</math>を<math>\mathbb{R}^n</math>上の点と捉えると、多変数関数とはベクトルをスカラーへ写す写像('''スカラー関数''')<math>F:\mathbb{R}^n \to \mathbb{R}</math>と考えることができる。拠って、以下で扱う話題はベクトル関数('''[[解析学基礎/ベクトル解析|ベクトル解析学]]''')で一般化され得る。
一般に、<math>n</math>変数関数のグラフは<math>n+1</math>次元空間ではじめて描画され得る。そのため、多変数関数の議論では(簡単な場合を除き)「グラフを考えて図形的に解釈する」手法はあまり通用しない。
多変数関数の考え方は変数が幾つであっても本質的には同じなので、以下の議論は全て(最も基本的な)二変数関数で扱うものとする。
===多変数関数の極限===
二変数関数の極限は、定性的には一変数関数と同様にして以下のように定義される。
:<math>z=f(x, y)</math>に於いて<math>(x, y)</math>を実定数の組<math>(a, b)</math>に<math>(a, b)</math>とは異なる値を取りながら限りなく近づけたとき、<math>z</math>が一定値<math>L</math>に近づくならば「<math>(x, y)\to(a, b)</math>のとき<math>z</math>は<math>L</math>に'''収束'''('''収斂''')する」といい、<math>\lim_{(x, y)\to(a, b)}f(x, y)=L</math>のように書く。
収束する値を'''極限値'''、収束しない場合を'''発散'''というのも同様である。
なお、ここで<math>(x, y), (a, b)</math>を<math>xy</math>平面上の点と見れば位置ベクトルを用いて
:<math>\lim_{\scriptscriptstyle\left(\begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array}\right) \to \left(\begin{array}{c} a \\[-6pt] b \end{array}\right)}</math>
のように書くことができる。また、
:<math>\lim_{\scriptstyle x \to a \atop \scriptstyle y \to b}</math>
のような書き方も許容される。
但し、
:<math>\lim_{x \to a, y\to b}</math>
のような書き方は'''反復極限'''(各変数を独立に飛ばすような極限)
:<math>\lim_{x \to a} \lim_{y \to b}</math>
と受け止められるので推奨しない(この場合は<math>x</math>と<math>y</math>を同時に飛ばしているので)。
同一値に飛ばす場合は
:<math>\lim_{x, y\to c}</math>
のような書き方も見られる。
ここからは、二変数関数の極限を定量的に考えていく。
一変数関数の場合を復習しておくと、「関数<math>y=f(x)</math>が<math>x \to a</math>で有限値<math>L</math>に収束する」とは<math>x \neq a</math>とすると<math>\varepsilon-\delta</math>論法を用いて
:<math>\forall \varepsilon>0,\, \exist \delta>0,\, \forall x \in \mathbb{R} \left( |x-a| < \delta \implies |f(x)-L| < \varepsilon \right)</math>
で定義された。
二変数関数でも同様な定義にしたいので、<math>||</math>を適切に取り換える必要がある。高校数学を思い返してみると、<math>||</math>の意味は「実数の絶対値」から「ベクトル(複素数)の大きさ」に拡張されていた。つまり、先程と同様に変数の組<math>(x, y)</math>を<math>xy</math>平面上の点を表す位置ベクトルと見ればよい(より一般にはベクトル空間のノルム<math>\|\|</math>を用いる)。
つまり、<math>\begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} \neq \begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix}</math>として
:<math>\forall \varepsilon>0,\, \exist \delta>0,\, \forall {\scriptstyle\left(\begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array}\right)} \in \mathbb{R}^2 \left( {\scriptstyle\left\| \left(\begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array}\right) - \left(\begin{array}{c} a \\[-6pt] b \end{array}\right) \right\|} < \delta \implies |f(x, y)-L| < \varepsilon \right)</math>
とすればよい。
一変数の場合、<math>x \to a</math>の近づけ方は<math>x \to a^+</math>(右側極限)と<math>x \to a^-</math>(左側極限)の二通りしかなかった。しかし、二変数の場合は<math>xy</math>平面上のありとあらゆる方向からあらゆる経路で近づくことが考えられる。
つまり、二変数関数の収束は「2つの片側極限が一致」すれば良かった一変数の場合に比べ遙かに厳しい条件であることがわかる。
先程「反復極限のように表してはいけない」と述べたのは、反復極限では「どのような近づけ方であっても一意に収束する」ことが示せないからである。
それでは、実際に二変数関数の極限を求めるにはどうしたらよいであろうか?
<math>\varepsilon - \delta</math>法による上述の定義では、「全ての近づき方に就て一意に収束する」ことを言うしかないが、近づけ方は無数に考えられるので実務的に不可能である。ここで、「直線的に近づく」場合に限っては無数にある近づき方を纏めて判定できる方法がある。
それは、'''二次元極座標'''('''円座標''')を利用する方法である。
高校数学の復習だが、極座標とは極を原点に取ったときに変数変換<math>\begin{cases} x=r\cos\theta \\ y=r\sin\theta \end{cases}</math>で定まる座標系だった。ここで<math>r = \left\| \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} \right\|, \theta = \arctan \frac{y}{x}</math>である。
例えば<math>(x, y)\to(0, 0)</math>の極限を考えるとき、<math>g(r, \theta)=f(x, y)</math>と変換すると上記の関係式から<math>\lim_{(x, y)\to(0, 0)}f(x, y)=\lim_{r\to0}g(r, \theta)</math>と表すことができる。ここで<math>g(r, \theta)</math>を計算したときに<math>r</math>が消えた場合、<math>g</math>は<math>\theta</math>にのみ依存するので<math>r\to0</math>の極限は存在しないと考えることに注意。
二変数関数でも極限に関する線型性などの性質はそのまま成り立つ。
*例題
**極限<math>\lim_{(x, y)\to(0, 0)} \frac{x^2y}{x^3+y^2}</math>を求めよ。
*解答
**<math>\lim_{(x, y)\to(0, 0)} \frac{x^2y}{x^3+y^2} = \lim_{r\to0}\frac{r^3\cos^2\theta\sin\theta}{r^3\cos^3\theta+r^2\sin^2\theta} = \lim_{r\to0}\frac{r\sin\theta\cos^3\theta}{r\cos^3\theta+\sin^2\theta}=\frac{0}{\sin^2\theta}=0</math>
***なお、<math>(x, y)\neq(0, 0)</math>より<math>\sin\theta=0</math>や<math>\cos\theta=0</math>、つまり<math>\theta=\frac{n}{2}\pi(n\in\mathbb{Z})</math>の場合は除外できるので<math>\frac{0}{\sin^2\theta}</math>は不定形ではない。
==偏微分==
===連続性===
二変数関数の連続性は、一変数関数と同様である。
:*二変数関数<math>z=f(x, y)</math>が「<math>(a, b)</math>で連続」とは、<math>\lim_{(x, y)\to(a, b)}f(x, y)=f(a, b)</math>が成り立つこと。
:*<math>(a, b)</math>で連続な<math>f(x, y), g(x, y)</math>に就て、<math>g(a, b)\neq0, c=\mathrm{const}.</math>とすると
:::<math>cf(a, b), f(a, b)\pm g(a, b), f(a, b)g(a, b), \frac{f(a, b)}{g(a, b)}</math>
::は全て<math>(a, b)</math>で連続。
:*任意の<math>(a, b)\in\mathbb{R}^2</math>で連続ならば「<math>\mathbb{R}^2</math>で連続」である。
===偏微分の定義===
<math>z=f(x, y)</math>の<math>(a, b)</math>近傍での変化の様子を調べるとき、極限の節で述べたように<math>(x, y)</math>の動かし方・方向は無数にあるのでそれらを全て扱う厳しい。そこで、代表的に<math>x, y</math>軸のそれぞれの方向で動かしたときの値の変化を観察し、それを併せることで変化の様子がある程度理解される。
ここで<math>(x, y)</math>を<math>x</math>軸で動かすときは<math>y</math>を<math>b</math>に、<math>y</math>軸で動かすときには<math>x</math>を<math>a</math>に固定していることに注意すると、二変数関数<math>f(x, y)</math>は実質的に一変数関数<math>f(x, b), f(a, y)</math>と見做せる。
一変数関数のある点に於ける変化の度合いはその点での微分係数で表された。則ち、<math>x/y</math>軸方向で動かした変化の様子は<math>f(x, b)/f(a, y)</math>の<math>x=a/y=b</math>での微分係数を見ればよい。
これらの微分係数を<math>f(x, y)</math>の<math>(a, b)</math>に於ける<math>x/y</math>に関する'''偏微分係数'''といい、<math>f_{\partial x}(a, b)/f_{\partial y}(a, b)</math>のように表す。
ここで、記号「<math>\partial</math>」は「デル」「パーシャル」「ラウンドディー」「ラウンディー」「ラウンド」などと読まれる。
一変数関数での微分係数の定義式より、偏微分係数の定義式は以下のようになる。
:<math>f_{\partial x}(a, b)=\lim_{h\to0}\frac{f(a+h, b)-f(a, b)}{h}</math>
:<math>f_{\partial y}(a, b)=\lim_{k\to0}\frac{f(a, b+k)-f(a, b)}{k}</math>
偏微分係数が存在するとき、<math>f(x, y)</math>はその点で'''偏微分可能'''という。
変数<math>(x,y)</math>が<math>xy</math>平面上の領域<math>D</math>を動く時を考える。
このとき、各点<math>(x, y)\in D</math>に対し、その点での偏微分係数<math>f_{\partial x}(x, y)/f_{\partial y}(x, y)</math>を与える関数を<math>f(x, y)</math>の<math>x/y</math>に関する'''偏導関数'''という。
偏導関数を求める操作を'''偏微分'''という。これに対し、一変数関数の微分を'''常微分'''という。
形式的には偏微分係数の定点を変数に置き換えればいいので、
:<math>f_{\partial x}(x, y)=\lim_{h\to0}\frac{f(x+h, y)-f(x, y)}{h}</math>
:<math>f_{\partial y}(x, y)=\lim_{k\to0}\frac{f(x, y+k)-f(x, y)}{k}</math>
のように定義される。
常微分に様々な記法があったように、偏微分にも様々な記法が存在する。
*<math>z=f(x, y)</math>の<math>x</math>に関する偏導関数の場合
::<math>f_{\partial x}(x, y),~ f_x(x, y),~ z_{\partial x},~ z_x,~ \frac{{\partial z}}{{\partial x}},~ \frac{{\partial f}}{{\partial x}},~ \frac{{\partial f}}{{\partial x}}(x, y)~, \partial{x}f(x, y),~ u_x\big|_{x, y}</math>
なお、偏微分係数は<math>(x, y)</math>を<math>(a, b)</math>に取り替えた記法の他、代入記号「<math>|</math>」を用いて
:<math>\frac{\partial{z}}{\partial{x}}\Bigg|_{x=a, y=b},~ \frac{\partial{z}}{\partial{x}} \Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = a \\[-6pt] y = b \end{array} },~ \frac{\partial{z}}{\partial{x}}\Bigg|_{(x, y)=(a, b)},~ \frac{\partial{z}}{\partial{x}}\Bigg|_{\scriptscriptstyle \left( \begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array} \right) = \left( \begin{array}{c} a \\[-6pt] b \end{array} \right)}</math>
などと書く記法も存在する。
偏導関数の計算は偏微分係数に立ち戻ると「偏微分変数以外の独立変数を固定してできる一変数関数」に関する常微分なので、'''偏微分したい変数以外は定数と見做して常微分'''すればよい。
例えば、<math>f(x, y)=x^5y^3</math>の場合、
:<math>x</math>に関する偏導関数は<math>y</math>を定数と見ることによって<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}} = \left(\frac{d}{dx}x^5\right)y^3 = 5x^4y^3</math>と求まる。
:同様に、<math>y</math>に関する偏導関数は<math>x</math>を定数と見ることによって<math>\frac{\partial{f}}{\partial{y}} = x^5\left(\frac{d}{dy}y^3\right) = 3x^5y^2</math>と求まる。
===全微分===
前節で二変数関数の変化の様子を測る道具として偏微分を定義したが、偏微分のみでは<math>f(x, y)</math>の変化の様子が全て分かったとは到底言えない。
例えば、区分的に定義された二変数関数<math>f(x, y) = \begin{cases} \frac{xy}{x^2+y^2} ({\scriptscriptstyle \left( \begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array} \right)}{\scriptstyle \neq \vec{0}}) \\ 0 \qquad({\scriptscriptstyle \left( \begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array} \right)}{\scriptstyle = \vec{0}}) \end{cases}</math>を考える。
この関数は<math>x, y</math>軸(則ち直線<math>y=0, x=0</math>)上では値が常に0な定数関数である。よって軸上の全ての点で微分可能なので、原点に於いて<math>x, y</math>とも偏微分可能である。
しかし、区分的に定義された上の式の<math>x, y\to0</math>の極限をとってみると、
:<math>\lim_{(x, y)\to(0, 0)}\frac{xy}{x^2+y^2}=\lim_{r\to0}\frac{r^2\sin\theta\cos\theta}{r^2}=\sin\theta\cos\theta</math>
より原点に近づけた極限は存在しない。従ってこの<math>f(x, y)</math>は原点を不連続点に持つ。
このように、常微分で成り立った「ある点で微分可能ならばその点で連続」という定理は偏微分では成り立たない。
そこで、この定理を多変数関数でも成り立たせるような新たな微分を考える。
一変数関数の常微分係数の定義式は
:<math>f'(a)=\lim_{h\to0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}</math>
であったが、これは<math>h\to0</math>で<math>\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\to f'(a)</math>ということなので、'''[[高等学校数学III/微分法#ランダウの記号|ランダウの記号]]'''('''オーダー記法''')を用いて
:<math>f(a+h)-f(a)=hf'(a)+O(h)\quad (h\to0)</math>
という式が出来上がる。
これを二変数に拡張するとき、<math>hf'(a)</math>の項を「極限で飛ばす変数と導関数の内積<sup>※</sup>」と考えることによって、以下のような表示を得る。
:<math>f(a+h, b+k)-f(a, b)=\begin{pmatrix} \frac{\partial{f}}{\partial{x}}(a, b) & \frac{\partial{f}}{\partial{y}} (a, b) \end{pmatrix} \begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix} + O\left(\left\|\begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix}\right\|\right) \quad \left(\begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix} \to \vec{0}\right)</math>
これをそのまま'''(完)全微分'''の定義式とする。
※複素数の内積<math>\langle z, w \rangle = z\bar{w}</math>より、実数同士の積<math>ab</math>は内積<math>\langle a, b \rangle</math>と考えることができる。詳しくは[[関数解析学]]を参照。
この式が成り立つとき(諄いが二変数関数の極限値はあらゆる方向あらゆる経路で近づいても一致する必要がある)、<math>f(x, y)</math>は<math>(a, b)</math>で'''(完)全微分可能'''という。
また、<math>\begin{pmatrix} \frac{\partial{f}}{\partial{x}}(a, b) & \frac{\partial{f}}{\partial{y}} (a, b) \end{pmatrix}</math>を'''(完)全微分係数'''という。
*全微分係数が偏微分係数の組で表されることの証明
:全微分係数を<math>(\alpha, \beta)</math>とおく。
:<math>f(x, y)</math>が<math>(a, b)</math>で全微分可能であるとき、<math>k=0</math>と固定して<math>h\to0</math>の極限をとると、
:全微分の定義式より<math>f(a+h, b)-f(a, b)=\alpha h + O(|h|) \quad(h\to0)</math>
:<math>\therefore \lim_{h\to0} \frac{f(a+h, b)-f(a, b)}{h}=\lim_{h\to0} \left\{ \alpha + \frac{O(|h|)}{h} \right\} = \alpha + 0 = \alpha</math>
:最左辺は<math>f</math>の<math>x</math>に関する偏微分係数に等しいので<math>\alpha = \frac{\partial{f}}{\partial{x}}(a, b)</math>
:<math>y</math>に就ても同様。//
ここで証明したことから、以下が成り立つ。
{{定理|}}
<math>f(x, y)</math>が<math>(a, b)</math>で全微分可能<math>\implies</math><math>(a, b)</math>で<math>x, y</math>のどちらに関しても偏微分可能
{{定理終わり}}
ここから、全微分可能は偏微分可能より強い条件であると判る。
更に、先ほど全微分を「微分可能なら連続」という定理を成り立たせる微分として導入したので、この定理が成り立つ筈である。
*証明
:<math>(x, y)</math>を全微分可能な点<math>(a, b)</math>の充分近傍にとる。
:<math>x-a=h, y-b=k</math>とすると<math>x=a+h, y=b+k</math>であり、<math>(x, y)\to(a, b)\iff h, k\to0</math>なので
:<math>\lim_{(x, y)\to(a, b)} \{f(x, y)-f(a, b)\}</math>
:<math>=\lim_{(h, k)\to(0, 0)} \{f(a+h, b+k)-f(a, b)\}</math>
:<math>=\lim_{(h, k)\to(0, 0)} \left\{\alpha h+ \beta k + O\left(\sqrt{h^2+k^2}\right)\right\}</math>
:<math>=\alpha\cdot0+\beta\cdot0</math>
:<math>=0</math>
:よって極限の分配法則より
:<math>\lim_{(x, y)\to(a, b)}f(x, y)-\lim_{(x, y)\to(a, b)}f(a, b)=0</math>
:<math>\therefore \lim_{(x, y)\to(a, b)}f(x, y)=f(a, b)</math>
:従って、<math>f(x, y)</math>は全微分可能な点で連続である。
なお、全微分と常微分は完全に対応するため、両者を区別せずにただ「微分」と呼ぶ文献も存在する。実際、関数が一変数か多変数かは文脈で容易に判断されるので、両者を区別しなくとも実務的な支障はない。
余談だが、全微分は偏導関数に各独立変数の微小量を掛けて足し合わせた式
:<math>df = \frac{\partial{f}}{\partial{x}}dx + \frac{\partial{f}}{\partial{y}}dy</math>
でも表される。
一変数関数に於いて、常微分可能性は「点<math>(a, f(a))</math>を通る接線の存在性」に対応した。
それでは、全微分可能性の幾何的意味は何であろうか?
一変数の話に立ち戻ると、関数の接線とは「接点の充分近傍に於ける関数の一次近似」であった。つまり、次元を1つ上げると曲面<math>z=f(x, y)</math>は「点<math>(a, b, f(a, b))</math>を通る且つ方程式が<math>x, y, z</math>の一次方程式である」図形で一次近似される筈である。
高校数学を思い出すと、<math>xyz</math>空間で一次方程式<math>ax+by+cz+d=0</math>は平面の方程式であった。更に、ベクトル<math>\begin{pmatrix} a \\ b \\ c \end{pmatrix}</math>はこの平面に垂直な法線ベクトルであった。
<math>f(x, y)</math>が全微分可能ならば<math>x, y</math>に関して偏微分可能なので、一変数関数<math>f(x, b), f(a, y)</math>はそれぞれ<math>x, y</math>に関して常微分可能であり、曲面<math>z=f(x, y)</math>を平面<math>y=b/x=a</math>で切った切り口の曲線の接線の傾きは<math>f_{\partial x}(a, b)/f_{\partial y}(a, b)</math>となる。よってこれらの接線に対してそれぞれ方向ベクトル<math>\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ f_{\partial x}(a, b) \end{pmatrix}, \begin{pmatrix} 0 \\ 1 \\ f_{\partial y}(a, b) \end{pmatrix}</math>をとれる。
求める平面はこれらの接線を共に含む筈なので、<math>\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ f_{\partial x}(a, b) \end{pmatrix}, \begin{pmatrix} 0 \\ 1 \\ f_{\partial y}(a, b) \end{pmatrix}</math>の両方に直交するようなベクトルが求める平面の法線ベクトルである。
よってこれらの外積を計算して、
:<math>\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ f_{\partial x}(a, b) \end{pmatrix} \times \begin{pmatrix} 0 \\ 1 \\ f_{\partial y}(a, b) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \cdot f_{\partial y}(a, b) - f_{\partial x}(a, b) \cdot 1 \\ f_{\partial x}(a, b) \cdot 0 - 1 \cdot f_{\partial y}(a, b) \\ 1 \cdot 1 - 0 \cdot 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -f_{\partial x}(a, b) \\ -f_{\partial y}(a, b) \\ 1 \end{pmatrix}</math>
求める平面は<math>(a, b, f(a, b))</math>を通るので、方程式の一般形に代入して
:<math>-f_{\partial x}(a, b)(x-a) - f_{\partial y}(a, b)(y-b) + 1 (z-f(a, b))=0</math>
:<math>\therefore z-f(a, b)=f_{\partial x}(a, b)(x-a) + f_{\partial y}(a, b)(y-b)</math>
この平面を、曲線<math>z=f(x, y)</math>の点<math>(a, b, f(a, b))</math>に於ける'''接平面'''という。
則ち、全微分可能性は接平面の存在性に対応することが判った。
{{演習問題|二変数関数<math>f(x, y)=x^3+y^3</math>が(1)任意点で全微分可能であることを示し、(2)点<math>(1, 1, 2)</math>に於ける接平面の方程式を<math>z=ax+by+c</math>の形で求めよ。|(1)
全微分可能性を示すには、<math>\lim_{h, k\to0} \left\{ f(a+h, b+k)-f(a, b)-\begin{pmatrix} \alpha & \beta \end{pmatrix} \begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix} \right\}=0</math>・・・(*)を示せばよい。<br><math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=3x^3, \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=3y^2</math>より、<br><math>f(a+h, b+k)-f(a, b)-\begin{pmatrix} \alpha & \beta \end{pmatrix} \begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix}</math><br><math>=(a+h)^3+(b+k)^3-(a^3+b^3)-(3a^2h+3b^2k)</math><br><math>=3ah^2+h^3+3bk^2+k^3</math><br><math>=O\left(\left\|\begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix}\right\|\right)</math><br>ここで<math>O\left(g(x, y)\right)</math>とは<math>\lim_{(x, y)\to(a, b)}\frac{f(x, y)}{g(x, y)}=0</math>を満たす<math>f(x, y)</math>のことだったので、<br><math>\left|\frac{O\left(\sqrt{h^2+k^2}\right)}{\sqrt{h^2+k^2}}\right|</math>が0に収束する点<math>(a, b)</math>が存在することを示せばよい。<br>変数変換<math>\begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix}=r\begin{pmatrix} \cos\theta \\ \sin\theta \end{pmatrix}</math>により、<br><math>\left|\frac{O\left(\sqrt{h^2+k^2}\right)}{\sqrt{h^2+k^2}}\right|=\left|\frac{3ar^2\cos^2\theta+r^3\cos^3\theta+3br^2\sin^2\theta+r^3\sin^3\theta}{r}\right|</math><br><math>=|3r(a\cos^2\theta+b\sin^2\theta)+r^2(\cos^3\theta+\sin^3\theta)|</math><br><math>\leqq3r|a\cos^2\theta+b\sin^2\theta|+r^2|\cos^3\theta+\sin^3\theta|</math>(<math>\because</math>三角不等式)<br><math>\leqq3r(a+b)+2r^2 (\because |\sin\theta|, |\cos\theta|\leqq1)</math><br>最後の式で<math>r\to0</math>とした極限は0に収束し、不等式<math>0 \leqq |3r(a\cos^2\theta+b\sin^2\theta)+r^2(\cos^3\theta+\sin^3\theta)| \leqq 3r(a+b)+2r^2</math>と挟み撃ちの原理より<br><math>\lim_{h, k\to0}\left|\frac{O\left(\sqrt{h^2+k^2}\right)}{\sqrt{h^2+k^2}}\right|=0</math>なので、(*)が示された。//<br>
(2)
(1)で求めた偏導関数から<math>f_{\partial x}(1, 1)=3, f_{\partial y}(1, 1)=3</math>なので、<br>一般形に代入して<math>z-2=3(x-1)+3(y-1) \iff z=3x+3y-4</math>//
}}
===高階偏導関数===
<math>z=f(x, y)</math>の偏導関数<math>\partial{x} f(x, y), \partial{y}f(x, y)</math>は一般に<math>x, y</math>の二変数関数である。そのため、これらが偏微分可能であればさらに偏微分することが可能である。
今、<math>f(x, y)</math>の<math>x, y</math>について偏導関数が存在し、それぞれ偏微分可能であればそれぞれ更に<math>x, y</math>についての導関数が存在する。そのため、積の法則より二回偏微分した偏導関数('''二階偏導関数''')は4種類存在することになる。
<math>\partial{x} f(x, y)</math>の<math>x</math>に関する偏導関数を<math>f_{\partial x^2}(x, y),~ f_{xx}(x, y),~ z_{\partial x^2},~ z_{xx},~ \frac{\partial^2{z}}{\partial{x^2}},~ \frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(x, y),~ \partial{x^2} f(x, y)</math>などと表す。<br><math>\partial{x} f(x, y)</math>の<math>y</math>に関する偏導関数を<math>f_{\partial y\partial x}(x, y),~ f_{xy}(x, y),~ z_{xy},~ z_{\partial y\partial x},~ \frac{\partial^2{z}}{\partial{y}\partial{x}},~ \frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}}(x, y),~ \partial{y}\partial{x} f(x, y)</math>などと表す。<br><math>\partial{y} f(x, y)</math>の<math>x</math>に関する偏導関数を<math>f_{\partial x\partial y}(x, y),~ f_{yx}(x, y),~ z_{yx},~ z_{\partial x\partial y},~ \frac{\partial^2{z}}{\partial{x}\partial{y}},~ \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(x, y),~ \partial{x}\partial{y} f(x, y)</math>などと表す。<br><math>\partial{y} f(x, y)</math>の<math>y</math>に関する偏導関数を<math>f_{\partial y^2}(x, y),~ f_{yy}(x, y),~ z_{\partial y^2},~ z_{yy},~ \frac{\partial^2{z}}{\partial{y^2}},~ \frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}(x, y),~ \partial{y^2} f(x, y)</math>などと表す。
ここで、<math>\partial</math>を用いるか否かで<math>x, y</math>の順序が入れ替わっていることに注意。
また、それぞれの二階偏導関数が存在するかは一階偏導関数の偏微分可能性に依存するので、上の4種類が必ず揃う訳ではない。
先程の<math>f(x,y)=x^5y^3</math> の場合、
*<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}=\frac{\partial}{\partial{x}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\right)=\frac{\partial}{\partial{{x}}}(5x^4 y^3)=5\left(\frac{d}{dx}x^4\right)y^3=5\sdot 4 x^3 y^3=20 x^3 y^3</math>
*<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}}=\frac{\partial}{\partial{y}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\right)=\frac{\partial}{\partial{{y}}}(5x^4 y^3)=5x^4\left(\frac{d}{dy}y^3\right)=5x^4\sdot 3y^2=15 x^4 y^2</math>
*<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}=\frac{\partial}{\partial{x}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\right)=\frac{\partial}{\partial{{x}}}(3x^5 y^2)=3\left(\frac{d}{dx}x^5\right)y^2=3\sdot 5 x^4 y^2=15 x^4 y^2</math>
*<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}=\frac{\partial}{\partial{y}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\right)=\frac{\partial}{\partial{{y}}}(3x^5 y^2)=3x^5\left(\frac{d}{dy}y^2\right)=3x^5\sdot 2y=6 x^5 y</math>
である。
ここで<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}=\frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}}</math>が成り立っているが、これは応用上用いられるような「まとも」な関数ならば偏微分の順番が可換であることによる。
*「まとも」でない例
*::<math>f(x,y)=\begin{cases}\frac{xy(x^2-y^2)}{x^2+y^2} & (x,y) \ne (0,0) \\ 0 & (x,y)=(0,0)\end{cases}</math>
*:とすると、
*::<math>f(x,0)=f(0,y)=0</math>より
*::<math>\partial{x} f(0,0)=\partial{y} f(0,0)=0</math>
*:一方、<math>(x,y) \ne (0,0)</math>のとき、
*::<math>\frac{\partial f}{\partial x}=\frac{y(x^4+4x^2y^2-y^4)}{(x^2+y^2)^2}</math>
*::<math>\frac{\partial f}{\partial y}=\frac{x(x^4-4x^2y^2-y^4)}{(x^2+y^2)^2}</math>
*::<math>\therefore \partial{x} f(0,y)=-y, \ \partial{y} f(x,0)=x</math>
*:従って
*::<math>\partial{x}\partial{y}f(0,0)=\lim_{h \to 0}\frac{h-0}{h}=1</math>
*::<math>\partial{y}\partial{x}f(0,0)=\lim_{k \to 0}\frac{-k-0}{k}=-1</math>
*:である。
「まとも」な関数が具体的にどのような関数であるかは、以下の定理により与えられる。
{{定理|(偏微分順序の可換性)}}
点<math>(a,b)</math>に於いて<math>f_{xy}(a, b), f_{yx}(a, b)</math>ともに連続ならば、
:<math>f_{xy}(a, b) = f_{yx}(a, b)</math>
{{定理終わり}}
;証明の導入
まず、<math>f_{xy}(a, b)</math>とは定義に従うと
:<math>f_{xy}(a,b)= \frac{\partial{f_x}}{\partial{{y}}} =\lim_{k\to 0} \frac {f_x(a,b+k) - f_x(a,b) }{k} = \lim_{k\to 0} \frac {\lim_{h\to 0} \frac{f(a+h,b+k)-f(a,b+k)}{h} - \lim_{h\to 0} \frac {f(a+h,b)-f(a,b)}{h} } {k} </math>
:<math>= \lim_{k\to 0} \lim_{h\to 0} \frac {\frac{f(a+h,b+k)-f(a,b+k)}{h} - \frac {f(a+h,b)-f(a,b)}{h} } {k}= \lim_{k\to 0} \lim_{h\to 0} \frac { \{f(a+h,b+k)-f(a,b+k) \} - \{ f(a+h,b)-f(a,b) \} } {hk}</math>
:<math>= \lim_{k\to 0} \lim_{h\to 0} \frac { f(a+h,b+k)-f(a,b+k) - f(a+h,b) + f(a,b) } {hk}</math>
であり、同様に<math>f_{xy}(a, b)</math>とは定義に従うと
:<math>f_{yx}(a,b)= \frac{\partial{f_y}}{\partial{{x}}} =\lim_{h\to 0} \frac {f_y(a+h,b) - f_y(a,b) }{h} = \lim_{h\to 0} \frac {\lim_{k\to 0} \frac{f(a+h,b+k)-f(a+h,b)}{k} - \lim_{k\to 0} \frac {f(a,b+k)-f(a,b)}{k} } {h} </math>
:<math>= \lim_{h\to 0} \lim_{k\to 0} \frac {\frac{f(a+h,b+k)-f(a+h,b)}{k} - \frac {f(a,b+k)-f(a,b)}{k} } {h}= \lim_{h\to 0} \lim_{k\to 0} \frac { \{f(a+h,b+k)-f(a+h,b) \} - \{ f(a,b+k)-f(a,b) \} } {hk}</math>
:<math>= \lim_{k\to 0} \lim_{h\to 0} \frac { f(a+h,b+k) - f(a+h,b) -f(a,b+k) + f(a,b) } {hk}= \lim_{k\to 0} \lim_{h\to 0} \frac { f(a+h,b+k)-f(a,b+k) - f(a+h,b) + f(a,b) } {hk}</math>
である。
よって、この定理は式 <math>\frac{f(a+h, b+k)-f(a, b+k)-f(a+h,b)+f(a,b)}{hk}</math> における <math>\lim_{k\to 0}</math> と<math>\lim_{h\to 0}</math> (反復極限)の可換を証明している。
;証明
やや天下り的だが、
:<math>F=f(a+h, b+k)-f(a, b+k)-f(a+h, b)+f(a, b)</math>
と置くと
:<math>F=\{f(a+h, b+k)-f(a+h, b)\}-\{f(a, b+k)-f(a, b)\}=\{ f(a+h, b+k)-f(a, b+k) \} - \{ f(a+h, b)-f(a, b) \}
</math>
である。
技巧的だが、この式を参考に
:<math>\phi(x):=f(x, b+k)-f(x, b)</math>
:<math>\psi(y):=f(a+h, y)-f(a, y)</math>
とすると、
:<math>F = \phi(a+h)-\phi(a) = \psi(b+k)-\psi(b)</math>
という風に<math>F</math>を1変数関数に置き換えられる。
ここで、1変数関数に於けるラグランジュの平均値の定理を適用すると、
:<math>F=\phi(a+h)-\phi(a)=h\phi'(c)</math>
を満たす<math>c \in (a, h)</math>が存在するので、
:<math>\theta_1 \in (0, 1)</math>
として
:<math>c=a+\theta_1h</math>
と書いておく。
ここで偏微分係数の定義に立ち戻ると、<math>\frac{d\phi}{dx}=\frac{\partial{f}}{\partial{x}}(x, b+k)-\frac{\partial{f}}{\partial{x}}(x, b)</math>である。
なので
:<math>F = \phi(a+h)-\phi(a)=h\phi'(a+\theta_1h) = h \{ f_x(a+\theta_1h, b+k)-f_x(a+\theta_1h, b) \}</math>
また、<math>\phi'(a+\theta_1h)</math>を<math>y</math>の関数と考えることにより、偏微分係数の定義を再び用いて
:<math>F=h \{ f_x(a+\theta_1h, b+k)-f_x(a+\theta_1h, b) \}=hk f_{xy}(a+\theta_1h, b+\theta_2k) \quad(\theta_2 \in (0, 1))</math>
を得る。
一方、
:<math>F = \psi(b+k)-\psi(b)</math>
と表した場合も、同様の式変形によって
:<math>F=\psi(b+k)-\psi(b)=k\psi'(b+\theta_3k)=k\{f_y(a+h, b+\theta_3k)-f_y(a, b+\theta_3k)\}=hkf_{yx}(a+\theta_4h, b+\theta_3k) \quad(\theta_3, \theta_4 \in (0, 1))</math>
よって
:<math>F=hk f_{xy}(a+\theta_1h, b+\theta_2k)=hkf_{yx}(a+\theta_4h, b+\theta_3k)</math>
<math>h, k\neq0</math>より
:<math>f_{xy}(a+\theta_1h, b+\theta_2k)=f_{yx}(a+\theta_4h, b+\theta_3k)</math>
この式について、 <math>h, k\to 0</math>の極限をとれば、極限をとる順番に関係なく
:<math>f_{xy}(a, b) = f_{yx}(a, b)</math>//
<!--* 参考文献
証明の導入の参考として、
:http://w3e.kanazawa-it.ac.jp/math/category/bibun/henbibun/henkan-tex.cgi?target=/math/category/bibun/henbibun/henbibun-junnjokoukan.html (金沢工業大学 KIT数学ナビゲーション『偏微分の順序交換』) 、サイト確認日:2016年7月23日
証明中の数式の記法の参考として、
:サイエンス社『微分積分概論[新訂版]』、高橋泰嗣 加藤幹雄、2013年11月10日発行、新訂第一版、-->
二階偏導関数が偏微分可能な場合、その偏導関数たちを'''三階偏導関数'''という。三階偏導関数が偏微分可能な場合、その偏導関数たちを'''四階偏導関数'''という。同様に次数を上げていくことができる。次数が2以上の場合を'''高階偏導関数'''という。
一変数の場合と異なり、次数が上がるたびにそれぞれ<math>x, y</math>について偏導関数を考えるため、<math>n</math>階偏導関数の(最大)個数は<math>2</math>個から<math>n</math>個とる重複順列 <math>{}_2 \Pi_n</math>に等しい。
但し、上で証明した定理を繰り返し用いると偏微分の順序が関係なくなるので、「どの変数で何回偏微分したか」のみが重要である。具体的には、一致する偏導関数たちを全体で<math>1</math>個と数えると、(偏微分が可換な)<math>n</math>階導関数の(最大)個数は<math>2</math>個から<math>n</math>個とる重複組合せ <math>{}_2 \mathrm{H}_n</math>に等しくなる。
点<math>(a, b)</math>で二変数関数<math>f(x,y)</math>の<math>k</math>階偏導関数(<math>k=1, 2, \cdots, n</math>)が全て存在し、且つそれらが全て連続であるとき、<math>f(x, y)</math>は<math>(a, b)</math>で'''<math>n</math>階連続微分可能'''といい、「<math>f</math>は<math>(a, b)</math>で<math>C^n</math>(級)関数である」という。また、定義域の全てで連続微分可能である場合は<math>f \in C^n</math>と書く。
<math>n\to\infty</math>でいえるときは<math>C^\infty</math>級関数という。
応用上で用いられる関数の殆どは<math>C^\infty</math>級関数である。
これを用いて先程の定理を言い換えると、
:<math>(a, b)</math>で<math>f</math>が<math>C^2</math>級<math>\implies f_{xy}(a, b)=f_{yx}(a, b)</math>
である。
===合成関数微分===
二変数関数に対しても合成関数を考えることができるが、合成元の関数は一変数と二変数の二通り考えることができる。
先ずは、一変数関数の場合を考える。
一変数関数<math>f(x, y)</math>に対し、<math>\begin{cases} x=\phi(t) \\ y=\psi(t) \end{cases}</math>となるような媒介変数<math>t</math>が存在するとする。このとき、合成関数<math>F(t)=f(\phi(t), \psi(t))</math>を考えることができる。
<math>F</math>は勿論一変数関数なので、<math>t</math>で微分するには常微分可能性を考えればよい。則ち、極限
:<math>\lim_{h\to0}\frac{F(t+h)-F(t)}{h}</math>
が有限値<math>L</math>に収束すればよい。
ここで<math>\begin{cases} \Delta x := \phi(t+h)-\phi(t) \\ \Delta y := \psi(t+h)-\psi(t) \end{cases}</math>とする。<math>\phi(t), \psi(t)</math>が常微分可能とすると<math>\phi(t), \psi(t)</math>は連続なので<math>h\to0</math>で<math>\Delta x , \Delta y\to0</math>である。よって
:<math>L=\lim_{h\to0}\frac{f(\phi(t)+\Delta x), \psi(t)+\Delta y)-f(\phi(t), \psi(t))}{h}</math>
更に<math>f</math>が全微分可能とするとどの方向から<math>\Delta x, \Delta y\to0</math>としても
:(分母)<math>=\frac{\partial{f}}{\partial{x}} \Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = \phi(t) \\[-6pt] y = \psi(t) \end{array} }\cdot\Delta x+\frac{\partial{f}}{\partial{y}} \Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = \phi(t) \\[-6pt] y = \psi(t) \end{array} }\cdot\Delta y</math>
よって
:<math>L=\lim_{h\to0} \left\{ \frac{\partial{f}}{\partial{x}} \Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = \phi(t) \\[-6pt] y = \psi(t) \end{array} }\cdot\frac{\Delta x}{h}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}} \Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = \phi(t) \\[-6pt] y = \psi(t) \end{array} }\cdot\frac{\Delta y}{h} + O\left(\left\|\begin{pmatrix} \Delta x \\ \Delta y \end{pmatrix}\right\|\right) \right\}</math>
ここで
:<math>\lim_{h\to0}\frac{\Delta x}{h}=\phi'(t), \quad \lim_{h\to0}\frac{\Delta y}{h}=\psi'(t)</math>
また、
:<math>\frac{O(\sqrt{(\Delta x)^2+(\Delta y)^2})}{|h|} = \frac{O(\sqrt{(\Delta x)^2+(\Delta y)^2})}{\sqrt{(\Delta x)^2+(\Delta y)^2}}\cdot\sqrt{\left(\frac{\Delta x}{h}\right)^2+\left(\frac{\Delta y}{h}\right)^2}</math>
より
:<math>\lim_{h\to\pm0}\frac{O(\sqrt{(\Delta x)^2+(\Delta y)^2})}{|h|} = 0\cdot\sqrt{\{\phi'(t)\}^2+\{\psi'(t)\}}</math>
よって
:<math>\frac{dF}{dt}=\frac{\partial{f}}{\partial{x}} \Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = \phi(t) \\[-6pt] y = \psi(t) \end{array} }\cdot\frac{d\phi}{dt}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}} \Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = \phi(t) \\[-6pt] y = \psi(t) \end{array} }\cdot\frac{d\psi}{dt}</math>
と求まる。
{{定理|(合成関数の常微分)}}
<math>f(x, y)</math>が全微分可能で<math>x=\phi(t), y=\psi(t)</math>の何れも常微分可能であるとき、合成関数<math>F(t)=f(\phi(t), \psi(t))</math>は常微分可能で
:<math>\frac{dF}{dt}=\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{dx}{dt}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{dy}{dt}</math>
{{定理終わり}}
ここでは代入記号を省略する略記法を用いていることに注意。右辺を見ると、一変数関数の合成関数微分と同様に'''連鎖律'''('''チェーン・ルール'''/'''チェイン・ルール''')が成り立っていることが判る。
二変数の場合は、偏微分の定義に立ち戻って一変数の場合に帰着すれば容易にわかる。
{{定理|(合成関数の偏微分)}}
<math>f(x, y)</math>が全微分可能で<math>x=\phi(u, v), y=\psi(u, v)</math>の何れも<math>u/v</math>で偏微分可能であるとき、合成関数<math>F(u, v)=f(\phi(u, v), \psi(u, v))</math>は<math>u/v</math>で偏微分可能で
:<math>\frac{\partial{F}}{\partial{u}}=\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}</math>
:<math>\frac{\partial{F}}{\partial{v}}=\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial{x}}{\partial{v}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial{y}}{\partial{v}}</math>
{{定理終わり}}
*証明
合成関数の常微分の証明の計算に於いて<math>t=u, v</math>とそれぞれ置くことで直ちに成り立つ。
一変数関数の場合と同様に合成関数の二階微分も考えられるが、一変数の場合より遙かに煩雑である。
例えば、<math>\frac{\partial^2{F}}{\partial{u^2}}</math>を考える。
:<math>\frac{\partial^2{F}}{\partial{u^2}}=\frac{\partial}{\partial{u}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}\right)</math>
:<math>=\frac{\partial}{\partial{u}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}\right) + \frac{\partial}{\partial{u}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}\right)</math>(<math>\because</math>和の微分)
:<math>=\left(\frac{\partial}{\partial{u}}\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\cdot\frac{\partial{x}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\cdot\frac{\partial}{\partial{u}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}\right)+\left(\frac{\partial}{\partial{u}}\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\cdot\frac{\partial{y}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\cdot\frac{\partial}{\partial{u}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}\right)</math>(<math>\because</math>積の微分)
:<math>=\frac{\partial}{\partial{u}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\right)\frac{\partial{x}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial^2{x}}{\partial{u^2}}+\frac{\partial}{\partial{u}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\right)\frac{\partial{y}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial^2{y}}{\partial{u^2}}</math>
:<math>=\left(\frac{\partial{\frac{\partial{f}}{\partial{x}}}}{\partial{x}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}+\frac{\partial{\frac{\partial{f}}{\partial{x}}}}{\partial{y}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}\right)\frac{\partial{x}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial^2{x}}{\partial{u^2}}+\left(\frac{\partial{\frac{\partial{f}}{\partial{y}}}}{\partial{x}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}+\frac{\partial{\frac{\partial{f}}{\partial{y}}}}{\partial{y}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}\right)\frac{\partial{y}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial^2{y}}{\partial{u^2}}</math>(<math>\because</math>合成関数の偏微分)
:<math>=\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}\left(\frac{\partial{x}}{\partial{u}}\right)^2+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial^2{x}}{\partial{u^2}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}\left(\frac{\partial{y}}{\partial{u}}\right)^2+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial^2{y}}{\partial{u^2}}</math>//
ここで、<math>f</math>が<math>C^2</math>級であれば更に変形して
:<math>\frac{\partial^2{F}}{\partial{u^2}}=\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}\left(\frac{\partial{x}}{\partial{u}}\right)^2+\frac{\partial{f}}{\partial{x}}\frac{\partial^2{x}}{\partial{u^2}}+2\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}\frac{\partial{x}}{\partial{u}}\frac{\partial{y}}{\partial{u}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\frac{\partial^2{y}}{\partial{u^2}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}\left(\frac{\partial{y}}{\partial{u}}\right)^2</math>
合成関数微分の計算は、[[解析学基礎/偏微分方程式|偏微分方程式]]に役立てられている。
例えば、<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}=0</math>(ポアソン方程式)という二階線型偏微分方程式を考える。
<math>f(x, y)</math>を極座標表示<math>F(r, \theta)</math>に直すとき、変換公式<math>\begin{cases} x=r\cos\theta \\ y=r\sin\theta \end{cases}</math>は<math>f</math>に二変数関数<math>\phi(r, \theta)=r\cos\theta, \psi(r, \theta)=r\sin\theta</math>を合成していると捉えることができる。
よって、
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=\frac{\partial{F}}{\partial{r}}\frac{\partial{r}}{\partial{x}}+\frac{\partial{F}}{\partial{\theta}}\frac{\partial{\theta}}{\partial{x}}</math>
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{y}}=\frac{\partial{F}}{\partial{r}}\frac{\partial{r}}{\partial{y}}+\frac{\partial{F}}{\partial{\theta}}\frac{\partial{\theta}}{\partial{y}}</math>
先程求めた合成関数の二階偏微分の式から
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}=\frac{\partial^2{F}}{\partial{r^2}}\left(\frac{\partial{r}}{\partial{x}}\right)^2+\frac{\partial{F}}{\partial{r}}\frac{\partial^2{r}}{\partial{x^2}}+\frac{\partial^2{F}}{\partial{r}\partial{\theta}}\frac{\partial{r}}{\partial{x}}\frac{\partial{\theta}}{\partial{x}}+\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}\partial{r}}\frac{\partial{\theta}}{\partial{x}}\frac{\partial{r}}{\partial{x}}+\frac{\partial{F}}{\partial{\theta}}\frac{\partial^2{\theta}}{\partial{x^2}}+\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta^2}}\left(\frac{\partial{\theta}}{\partial{x}}\right)^2</math>
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}=\frac{\partial^2{F}}{\partial{r^2}}\left(\frac{\partial{r}}{\partial{y}}\right)^2+\frac{\partial{F}}{\partial{r}}\frac{\partial^2{r}}{\partial{y^2}}+\frac{\partial^2{F}}{\partial{r}\partial{\theta}}\frac{\partial{r}}{\partial{y}}\frac{\partial{\theta}}{\partial{y}}+\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}\partial{r}}\frac{\partial{\theta}}{\partial{y}}\frac{\partial{r}}{\partial{y}}+\frac{\partial{F}}{\partial{\theta}}\frac{\partial^2{\theta}}{\partial{y^2}}+\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta^2}}\left(\frac{\partial{\theta}}{\partial{y}}\right)^2</math>
ここで<math>r=\sqrt{x^2+y^2}, \theta=\arctan\frac{y}{x}</math>より
:<math>\frac{\partial{r}}{\partial{x}}=\frac{x}{r},~ \frac{\partial{r}}{\partial{y}}=\frac{y}{r},~ \frac{\partial{\theta}}{\partial{x}}=-\frac{y}{r^2},~ \frac{\partial{\theta}}{\partial{y}}=\frac{x}{r^2},~ \frac{\partial^2{r}}{\partial{x^2}}=\frac{y^2}{r^3},~ \frac{\partial^2{r}}{\partial{y^2}}=\frac{x^2}{r^3},~ \frac{\partial^2{\theta}}{\partial{x^2}}=\frac{2xy}{r^4},~ \frac{\partial^2{\theta}}{\partial{y^2}}=-\frac{2xy}{r^4}</math>
なので
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}=\frac{x^2}{r^2}\frac{\partial^2{F}}{\partial{r^2}}+\frac{y^2}{r^3}\frac{\partial{F}}{\partial{r}}-\frac{xy}{r^3}\frac{\partial^2{F}}{\partial{r}\partial{\theta}}+\frac{xy}{r^3}\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}\partial{r}}+\frac{2xy}{r^4}\frac{\partial{F}}{\partial{\theta}}+\frac{y^2}{r^4}\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}}</math>
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}=\frac{y^2}{r^2}\frac{\partial^2{F}}{\partial{r^2}}+\frac{x^2}{r^3}\frac{\partial{F}}{\partial{r}}-\frac{xy}{r^3}\frac{\partial^2{F}}{\partial{r}\partial{\theta}}+\frac{xy}{r^3}\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}\partial{r}}-\frac{2xy}{r^4}\frac{\partial{F}}{\partial{\theta}}+\frac{x^2}{r^4}\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}}</math>
故に
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}=\frac{\partial^2{F}}{\partial{r^2}}+\frac{1}{r}\frac{\partial{F}}{\partial{r}}-\frac{2xy}{r^3}\frac{\partial^2{F}}{\partial{r}\partial{\theta}}+\frac{2xy}{r^3}\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}\partial{r}}+\frac{1}{r^2}\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}}=0</math>
と変形される。
ここで<math>f \in C^2</math>ならば<math>\frac{\partial^2{F}}{\partial{r}\partial{\theta}}=\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}\partial{r}}</math>なので
:<math>\frac{\partial^2{F}}{\partial{r^2}}+\frac{1}{r}\frac{\partial{F}}{\partial{r}}+\frac{1}{r^2}\frac{\partial^2{F}}{\partial{\theta}}=0</math>
更に、<math>f</math>が回転対称性(<math>\theta</math>の項を無視できる性質)を持っている場合、
:<math>\frac{d^2F}{dr^2}+\frac{1}{r}\frac{dF}{dr}=0</math>
という(元の二変数線型偏微分方程式に比べ)圧倒的に簡単な二階線型常微分方程式に帰着できる。
なお、元の偏微分方程式はベクトル解析の知識を用いると<math>\text{∆} f = 0</math>と非常に簡潔に表され、これは座標系に依らない記法なので大変便利である。
===極値===
一変数関数の場合と同様に、二変数関数でもテイラーの定理を考えることが可能である。
但し、先程も見たように<math>f(x, y)</math>の<math>n</math>階偏導関数の最大個数は<math>{}_2 \Pi_{n}</math>であり、その全てを式に書いたのでは非常に煩雑となって収拾がつかなくなる。
そこで、以下のような略記法を考える。
:<math>f(x, y)</math>に対し、<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}</math>を形式的に<math>\left(\frac{\partial}{\partial{x}}+\frac{\partial}{\partial{y}}\right)f</math>と変形する。ここで、<math>D:=\frac{\partial}{\partial{x}}+\frac{\partial}{\partial{y}}</math>とすれば<math>Df</math>と表せる。
この<math>D</math>は「各独立変数に関して偏微分したそれぞれの偏導関数の総和をとる」という意味の演算子として定義され得る。一般に、偏微分演算子の一次結合として定義される演算子<math>D = \sum_{i} a_i\frac{\partial}{\partial{x_i}}</math>を'''一次の偏微分作用素'''という。各<math>a_i</math>のとり方で微分する方向が変わることから'''方向偏微分作用素'''ともいう。
<math>f</math>にこの<math>D</math>を複数回作用させることを考える。
:<math>D(Df)=\left(\frac{\partial}{\partial{x}}+\frac{\partial}{\partial{y}}\right)\left\{\left(\frac{\partial}{\partial{x}}+\frac{\partial}{\partial{y}}\right)f\right\}</math>
:<math>=\left(\frac{\partial}{\partial{x}}+\frac{\partial}{\partial{y}}\right)\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\right)</math>
:<math>=\frac{\partial}{\partial{x}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\right)+\frac{\partial}{\partial{y}}\left(\frac{\partial{f}}{\partial{x}}+\frac{\partial{f}}{\partial{y}}\right)</math>
:<math>=\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}</math>
と、四種類の二階偏導関数が全て現れている。
ここで形式的に
:<math>(D D)f=\left\{\left(\frac{\partial}{\partial{x}}+\frac{\partial}{\partial{y}}\right)\left(\frac{\partial}{\partial{x}}+\frac{\partial}{\partial{y}}\right)\right\}f</math>
:<math>=\left(\frac{\partial^2}{\partial{x^2}}+\frac{\partial^2}{\partial{x}\partial{y}}+\frac{\partial^2}{\partial{y}\partial{x}}+\frac{\partial^2}{\partial{y^2}}\right)f</math>
:<math>=\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}}+\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}</math>
なので、偏微分作用素<math>D</math>と作用素の対象となる関数<math>f</math>の間に結合法則が成り立っていると見做せる。
そこで、<math>D^2:=DD</math>と定義すると、同様の議論により一般に<math>n</math>階偏導関数の総和は<math>D^nf</math>で表される。
これを用いて、以下のテイラーの定理を証明しよう。
{{定理|(二変数に於けるテイラーの定理)}}
<math>f(x, y)</math>が<math>(a, b)</math>近傍で<math>C^n</math>級であるとき、<math>h:=x-a, k:=y-b, D:=h\frac{\partial}{\partial{x}}+k\frac{\partial}{\partial{y}}</math>とすると
:<math>f(a+h, b+k)=\sum_{i=0}^{n-1}\frac{1}{i!}D^if(a, b)+\frac{1}{n!}D^nf(a+\theta h, b+\theta k)</math>
を満たす<math>\theta \in (0, 1)</math>が存在する。
{{定理終わり}}
*証明
:<math>g(t):=f(a+ht, b+kt)</math>として<math>g(t)</math>の有限マクローリン展開より
::<math>g(t)=\sum_{i=0}^{n-1}\frac{t^i}{i!}g^{(i)}(0)+\frac{t^n}{n!}g^{(n)}(\theta t)</math>
:を満たす<math>\theta \in (0, 1)</math>が存在する。
:合成関数の偏微分より
::<math>\frac{d}{dt}g(t)=\frac{dx}{dt}\frac{\partial{f}}{\partial{x}}+\frac{dy}{dt}\frac{\partial{f}}{\partial{y}}=h\frac{\partial{f}}{\partial{x}}+k\frac{\partial{f}}{\partial{y}}=Df</math>
:なので<math>g(t)</math>を常微分することと<math>f</math>に<math>D</math>を作用させることは同値であり、非負整数<math>i</math>に対して
::<math>g^{(i)}(t)=D^if(a+ht, b+kt)</math>
:よって
::<math>g^{(i)}(0)=D^if(a, b)</math>
::<math>g^{n}(\theta t)=D^nf(a+\theta t h , b+\theta t k)</math>
:より
::<math>f(a+ht, b+kt)=\sum_{i=0}^{n-1}\frac{t^i}{i!}D^if(a, b)+\frac{t^n}{n!}D^n(a+\theta th, b+\theta tk)</math>
:ここで<math>t=1</math>とすれば定理の式を得る。//
この定理の応用として最も基本的なのが、極値である。
一変数関数と同様、極小値・極大値を求めることは最大値最小値問題を解く手掛かりになるが、その求め方は複雑である。
先ずは、極値を定義する。
:<math>\begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix}\neq\begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix}</math>として、
::<math>\exist \delta>0, \forall {\scriptstyle\left(\begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array}\right)} \in \mathbb{R}^2 \left( {\scriptstyle\left\| \left(\begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array}\right) - \left(\begin{array}{c} a \\[-6pt] b \end{array}\right) \right\|} < \delta \implies f(x, y) \leq f(a, b) \right)</math>
::ならば<math>f(x, y)</math>は<math>(a, b)</math>で'''極大'''という。
::<math>\exist \delta>0, \forall {\scriptstyle\left(\begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array}\right)} \in \mathbb{R}^2 \left( {\scriptstyle\left\| \left(\begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array}\right) - \left(\begin{array}{c} a \\[-6pt] b \end{array}\right) \right\|} < \delta \implies f(x, y) \geq f(a, b) \right)</math>
::ならば<math>f(x, y)</math>は<math>(a, b)</math>で'''極小'''という。
:極大/極小となるときの<math>f(a, b)</math>を'''極大値/極小値'''といい、纏めて'''極値'''と呼ぶ。
一変数の場合と異なるのは、'''どの方向から見ても極大/極小'''でなければならない点である。
例えば、曲面<math>z=x^2-y^2</math>を考える。
:この曲面を<math>zx</math>平面(則ち平面<math>y=0</math>)で切った切り口は拋物線<math>z=x^2</math>であり、<math>y=0</math>より原点で極小値をとる。
:然し、この曲面を<math>yz</math>平面(則ち平面<math>x=0</math>)で切った切り口は拋物線<math>z=-y^2</math>であり、<math>x=0</math>より原点で極大値をとる。
このように、方向によって極大・極小が変わるような点を、馬の{{ruby|鞍|くら}}に見えることから'''{{ruby|鞍点|あんてん}}'''といい、極値点とは区別する。極大方向・極小方向の少なくとも一方が存在しない場合は鞍点とは呼ばない。
極値をとる点を求める手掛かりとなるのが、次の定理である。
{{定理|(二変数に於けるフェルマーの定理)}}
<math>f(x, y)</math>が<math>(a, b)</math>で極値をとる<math>\implies \partial{x}f(a, b)=\partial{y}f(a, b)=0</math>
{{定理終わり}}
*証明
:<math>f(a, b)</math>が極値ならば、<math>x/y</math>軸方向で見ても極値になっている筈である。
:ここで<math>x/y</math>軸方向に見るとは、他の独立変数を固定した一変数関数として見ることだったので、<math>f(x, b), f(a, y)</math>を考えていることになる。
:このとき、一変数に於けるフェルマーの定理より
::<math>\frac{d}{dx}f(x, b)\Big|_{x=a}=0,~ \frac{d}{dy}f(a, y)\Big|_{y=b}=0</math>
:であるが、
:偏微分係数の定義より
::<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}(a, b)=\frac{d}{dx}f(x, b)\Big|_{x=a},~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}(a, b)=\frac{d}{dy}f(a, y)\Big|_{y=b}</math>
:だったので、
::<math>\partial{x}f(a, b)=\partial{y}f(a, b)=0</math>
:である。//
なお、<math>\partial{x}f(a, b)=\partial{y}f(a, b)=0</math>が成り立つ点<math>(a, b)</math>を'''停留点'''という。これは、ベクトル解析的に<math>\partial{x}f(a, b)=\partial{y}f(a, b)=0 \iff \mathrm{grad} f=\boldsymbol{0}</math>である(<math>f</math>の勾配がない)ことに由来する。
フェルマーの定理の対偶を取れば
:<math>(\partial{x}f(a, b)\neq0 \lor \partial{y}f(a, b)\neq0) \implies f(a, b)</math>は極値ではない
となるので、極値を取る点を求めるには停留点のみを考えればよいことになる。
停留点を求めるには、連立方程式<math>\begin{cases} \partial{x}f(a, b)=0 \\ \partial{y}f(a, b)=0 \end{cases}</math>を解けばよい。
但し、その解<math>(a, b)</math>が極値をとる点とは限らない(必要条件であって十分条件ではないため)。
一変数関数の場合は<math>f'(a)=0</math>を満たす<math>a</math>近傍の増減を調べればよかったが、二変数の場合はより複雑な手続きを要する。
一般に、多変数関数<math>f(x_1, x_2, \cdots, x_n)</math>に対して<math>(\mathbf{D})_{ij}=\frac{\partial^2{f}}{\partial{x_i}\partial{x_j}}</math>なるn次行列<math>\mathbf{D}</math>を'''ヘッセ行列'''という。
ヘッセ行列式(ヘッシアン)<math>D(x_1, x_2, \cdots, x_n)=\det\mathbf{D}</math>を'''判別式'''という。
二変数の場合、<math>\mathbf{D}=\begin{pmatrix} \frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}} & \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}} \\ \frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}} & \frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}} \end{pmatrix}</math>より判別式は<math>D(x, y)=\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}-\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}\frac{\partial^2{f}}{\partial{y}\partial{x}}</math>である。
この判別式の符号を調べることによって、極値の有無を判定することができる。
{{定理|(極値の判定)}}
<math>f\in C^2,~ (a, b)</math>を<math>f(x, y)</math>の停留点とすると、
:(1)<math>D(a, b)>0</math>のとき、<math>(a, b)</math>で<math>f(x, y)</math>は極値をとり、
::(ⅰ)<math>\partial{x^2}f<0 \implies f(a, b)</math>は極大値
::(ⅱ)<math>\partial{x^2}f>0 \implies f(a, b)</math>は極小値
:(2)<math>D(a, b)<0</math>のとき、<math>(a, b)</math>で<math>f(x, y)</math>は極値をとらない。
:(3)<math>D(a, b)=0</math>のとき、<math>(a, b)</math>で<math>f(x, y)</math>は極値をとることもとらないこともある。則ち、判別式では判定できない。
{{定理終わり}}
*証明
:テイラーの定理で<math>n=2</math>の場合を考えると、<math>f(x, y)</math>が<math>(a, b)</math>近傍で<math>C^2</math>級ならば<math>\theta \in (0, 1)</math>が存在して
:<math>f(a+h, k+b)=f(a, b)+h\frac{\partial{f}}{\partial{x}}(a, b)+k\frac{\partial{f}}{\partial{y}}(a, b)+\frac{1}{2}\left\{ h^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a+\theta h, b+\theta k)+2hk\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a+\theta h, b+\theta k)+k^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}(a+\theta h, b+\theta k) \right\}</math>
:<math>(a, b)</math>が停留点より変形して
:<math>f(a+h, b+k)-f(a, b)=\frac{1}{2}\left\{ h^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a+\theta h, b+\theta k)+2hk\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a+\theta h, b+\theta k)+k^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}(a+\theta h, b+\theta k) \right\}</math>
:ここで<math>f \in C^2</math>より<math>f</math>の二階偏導関数は何れも連続なので、<math>D(a, b)\gtrless0</math>ならば充分小さい<math>h, k</math>に対して<math>D(a+\theta h, b+\theta k)\gtrless0</math>となる。
:ここで<math>p = \frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a+\theta h, b+\theta k),~ q = \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a+\theta h, b+\theta k),~ r = \frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}(a+\theta h, b+\theta k)</math>とすると
:<math>f(a+h, b+k)-f(a, b)=\frac{1}{2}(ph^2+2khq+kr^2)</math>・・・(*)
:(1)<math>D(a, b)>0</math>のとき
::<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b)=0</math>とすると<math>D(a, b)\leq0</math>となって不適。<math>\therefore \frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b)\neq0</math>
::充分小さい<math>h, k</math>に対して<math>p\neq0</math>より(*)の右辺を平方完成して
::<math>f(a+h, b+k)-f(a, b)=\frac{1}{2}\left\{ p\left(h+\frac{qk}{p}\right)^2+\frac{pr-q^2}{p}k^2 \right\}</math>
::<math>=\frac{1}{2}\left\{ p\left(h+\frac{qk}{p}\right)^2+\frac{D(a+\theta h, b+\theta k)}{p}k^2 \right\}</math>
::ここで両辺<math>0 \iff h=k=0</math>に注意すると、
::上式の最右辺は<math>p</math>の符号と正負が一致する。
::これは<math>(a, b)</math>の充分近傍では<math>p>0</math>で<math>f(a, b)</math>が最小値、<math>p<0</math>で<math>f(a, b)</math>が最大値をとることを意味するので、<math>f(a, b)</math>は極値である。
:(2)<math>D(a, b)<0</math>のとき
::<math>p\gtrless0</math>のとき、平方完成した最右辺の波括弧の中身は、
:::<math>h+\frac{qk}{p}\neq0, k=0</math>を満たす<math>h, k</math>を充分小さくとると負/正
:::<math>h\neq0, k=0</math>を満たす<math>h, k</math>を充分小さくとると正/負
::であるので、<math>h, k</math>のとり方によって<math>f(a+h, b+k)\gtrless f(a, b)</math>のどちらにもなり得、<math>f(x, y)</math>は<math>(a, b)</math>近傍で最大でも最小でもない。
::則ち、<math>f(a, b)</math>は極値ではない。
::<math>p=0</math>のとき、<math>r\neq0</math>ならば<math>h, k</math>を二階偏導関数に置き換えることで同様の結論を得る。
::<math>r=0</math>のとき、
::<math>D(a+\theta h, b+\theta k)=-q^2<0</math>より<math>q\neq0</math>なので(*)より
::<math>f(a+h, b+k)-f(a, b)=qhk</math>
::これは<math>h, k</math>の符号によって正負のどちらもとり得るので同様に<math>f(a, b)</math>は極値ではない。
:(3)<math>D(a, b)=0</math>のとき、
::<math>h, k</math>のとり方により<math>D(a+\theta h, b+\theta k)</math>は正負のどちらもとり得る。
::よって(1), (2)より<math>f(a, b)</math>は極値であることも極値でないこともあるので、
::判別式では判定不能である。//
{{演習問題|次の関数に極値があるかどうか調べ、あるならば求めよ。
:1. <math>f(x, y)=x^2+y^2-2xy</math>
:2. <math>f(x, y)=x^2+2xy-3y^2+4x+4y+1</math>
:3. <math>f(x, y)=x^3+y^3</math>
|1.
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=2x-y,~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=2y-x</math>より
:停留点は<math>(0, 0)</math>
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}=\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}=2,~ \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}=-1</math>より
:<math>D(0, 0)=2\cdot2-(-1)^2=3>0</math>
:また、<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}>0</math>より
:<math>f(x, y)</math>は<math>(0, 0)</math>で極小値<math>0</math>をとる。
2.
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=2x+2y+4,~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=-6y+2x+4</math>より
:停留点は<math>(-2, 0)</math>
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}=2,~ \frac{\partial^2}{\partial{y^2}}=-6,~ \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}=2</math>より
:<math>D(-2, 0)=2\cdot(-6)-2^2=-16<0</math>
:よって<math>f(x, y)</math>は極値を持たない。
3.
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=3x^2,~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=3y^2</math>より
:停留点は<math>(0, 0)</math>
:<math>\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}=6x,~ \frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}=6y, \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}=0</math>より
:<math>D(0, 0)=0\cdot0-0^2=0</math>
:よって判別不能。
:ここで、直線<math>y=x</math>を経路として原点から点<math>(x, y)</math>を動かしてみる。
:<math>f(x, x)=x^3+x^3=2x^3</math>
:よって<math>x>0</math>で<math>f(x, y)>f(0, 0)</math>、<math>x<0</math>で<math>f(x, y)<f(0, 0)</math>より
:原点近傍で<math>f(0, 0)</math>は最大でも最小でもない、則ち<math>f(0, 0)</math>は極値ではない。
:よって<math>f(x, y)</math>は極値を持たない。}}
*発展問題
*:<math>f(x, y)=e^{xy}</math>を二次の項迄テイラー展開せよ。
停留点が鞍点である条件を補足しておく。
鞍点とは「関数が極大となる方向・極小となる方向の双方が存在する」ような点であった。
<math>f(x, y)</math>を停留点<math>(a, b)</math>に於けるテイラー展開で二次近似することを考える。
:テイラーの定理より厳密に
::<math>f(a+h, b+k)=\frac{1}{0!}D^0 f(a, b)+\frac{1}{1!}Df(a, b)+\frac{1}{2!}D^2f(a+\theta h, b+\theta k)</math>
:であるが、<math>\theta \in(0, 1)</math>より<math>\theta\fallingdotseq0</math>と見做して近似すると
::<math>f(a, b)\fallingdotseq f(a, b)+Df(a, b)+\frac{1}{2}D^2f(a, b)</math>
:<math>D=h\frac{\partial}{\partial{x}}+k\frac{\partial}{\partial{y}}</math>より
::<math>\mathrm{rhs}=f(a, b)+h\frac{\partial{f}}{\partial{x}}(a, b)+k\frac{\partial{f}}{\partial{y}}(a, b)+\frac{1}{2}\left(h^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b)+2hk\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b)+k^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}(a, b)\right)</math>
:<math>(a, b)</math>が停留点より<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}(a, b)=\frac{\partial{f}}{\partial{y}}(a, b)=0</math>なので
::<math>\mathrm{rhs}=f(a, b)+\frac{1}{2}\left(h^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b)+2hk\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b)+k^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}(a, b)\right)</math>
:ここで<math>\frac{1}{2}</math>で括られた部分に着目すると、
::<math>h^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b)+2hk\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b)+k^2\frac{\partial^2{f}}{\partial{y^2}}(a, b)</math>
::<math>=h\left(h\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b)+k\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b)\right)+k\left(h\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b)+k\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b)\right)</math>
::<math>=\begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix} \cdot \begin{pmatrix} h\frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b)+k\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) \\ h\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b)+k\frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) \end{pmatrix}</math>
::<math>=\begin{pmatrix} h & k \end{pmatrix} \left\{ \begin{pmatrix} \frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b) & \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) \\ \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) & \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) \end{pmatrix} \begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix} \right\}</math>
::<math>=\begin{pmatrix} h & k \end{pmatrix}\begin{pmatrix} \frac{\partial^2{f}}{\partial{x^2}}(a, b) & \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) \\ \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) & \frac{\partial^2{f}}{\partial{x}\partial{y}}(a, b) \end{pmatrix} \begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix}</math>
:ここで<math>\boldsymbol{v}:=\begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix}</math>とすると
::<math>f(a+h, b+k)\fallingdotseq f(a, b)+\frac{1}{2}({}^t \! \boldsymbol{v} \mathbf{D} \boldsymbol{v})\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>
:則ち
::<math>f(a+h, b+k) - f(a, b) \fallingdotseq \frac{1}{2}({}^t \! \boldsymbol{v} \mathbf{D} \boldsymbol{v})\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>
拠って、<math>\boldsymbol{v}</math>方向で極大・極小か見るには停留点から<math>\varepsilon\boldsymbol{v}</math>だけ動かしたときの
:<math>\frac{1}{2}\varepsilon^2({}^t \! \boldsymbol{v} \mathbf{D} \boldsymbol{v})\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>
の変化を見ればよいが、
:<math>\frac{1}{2}\varepsilon^2>0</math>
より、結局は[[線型代数学/二次形式|二次形式]]
:<math>({}^t \! \boldsymbol{v} \mathbf{D} \boldsymbol{v})\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>
の符号を見れば良いことになる。
ここでヘッセ行列<math>\mathbf{D}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>を対角化することを考える(ヘッセ行列は対称行列なので直交行列で対角化可能)。
:ヘッセ行列の各固有値を<math>\lambda_1, \lambda_2</math>とおくと、ある直交行列<math>\mathbf{P}</math>による相似変換で
::<math>({}^t \! \mathbf{P} \mathbf{D} \mathbf{P})\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}} = \mathrm{diag} (\lambda_1, \lambda_2)</math>
:と対角化できる。
:このとき、二次形式は<math>\boldsymbol{u}={}^t \! \mathbf{P} \boldsymbol{v}</math>という一次変換で
::<math>{}^t \! \boldsymbol{u} \mathrm{diag}(\lambda_1, \lambda_2) \boldsymbol{u}</math>
:と表される。
:すると<math>\boldsymbol{u}_x\times\boldsymbol{u}_y</math>の項は対角行列の零成分が掛かって消えるので、
::<math>{}^t \! \boldsymbol{u} \mathrm{diag}(\lambda_1, \lambda_2) \boldsymbol{u}=\lambda_1 (\boldsymbol{u}_x)^2+\lambda_2 (\boldsymbol{u}_y)^2</math>
:(つまりこの変換は主軸変換)
則ち、任意方向で極大か極小か調べるには'''ヘッセ行列の各固有値の符号を見ればよい'''。
固有値が全て正であるとき、どのような<math>h, k</math>に対しても<math>f(a+h, b+k) - f(a, b)>0</math>と考えられるので、<math>\boldsymbol{v}=\begin{pmatrix} h \\ k \end{pmatrix}</math>のとり方に依らず<math>f(a, b)</math>は極小値である。
固有値が全て負であるとき、同様に<math>f(a, b)</math>は極大値である。
固有値の符号が異なるとき、<math>\boldsymbol{v}</math>のとり方によって極大か極小か変わるので、<math>(a, b)</math>は鞍点である。
零固有値を持つときは、零固有値に対応する固有ベクトル方向の情報が近似の際に切り捨てられている(則ち<math>\theta</math>- 依存性が高い)ので極大・極小・鞍点・何れでもない、の全ての場合をとり得る。
纏めると、以下のようになる。
{{定理|(極値の判定Ⅱ)}}
<math>f\in C^2,~ (a, b)</math>を<math>f(x, y)</math>の停留点とすると、
:(1)<math>\mathbf{D}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>が負定値行列ならば<math>f(x, y)</math>は<math>(a, b)</math>で極大。
:(2)<math>\mathbf{D}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>が正定値行列ならば<math>f(x, y)</math>は<math>(a, b)</math>で極小。
:(3)<math>\mathbf{D}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>が不定行列ならば<math>(a, b)</math>は鞍点。
:(4)<math>\mathbf{D}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x=a \\[-6pt] y=b \end{array}}</math>が半正定値行列又は半負定値行列又は完全退化行列ならば<math>(a, b)</math>は極値点であることも鞍点であることもそうでないこともある。則ち、ヘッセ行列の定値性では判定できない。
{{定理終わり}}
近似の際に切り捨てた項の振舞によってはこの判定法が通用しない場合がある。特に、三変数以上で(3)を用いる場合は注意。
ヘッセ行列が正定値・負定値・半正定値・半負定値・不定値の何れであるかは、[[線型代数学/固有値と固有ベクトル|シルヴェスターの判定法]]を用いると固有値を求めることなく判別できる。
===陰関数===
<math>y=f(x)</math>という形で陽に表示される関数を'''陽関数'''という。
これに対し、方程式<math>f(x, y)=0</math>がある区間で定義が区分的でない関数<math>y=\varphi(x)</math>を表すとき、「<math>y=\varphi(x)</math>は<math>f(x, y)=0</math>で定義された'''陰関数'''」という。このとき、方程式<math>f(x, y)=0</math>を「<math>y=\varphi(x)</math>の'''陰関数表示'''」という。一般に、陰関数は陽に表示できるとは限らない。なお、陰関数表示のことを単に陰関数と呼ぶ場合もある。
例えば、単位円の方程式<math>x^2+y^2=1</math>に対し、<math>y=\sqrt{1-x^2},\quad y=-\sqrt{1-x^2}</math>はそれぞれ単位円の方程式で定義された陰関数である。ここで、点<math>(1, 0)</math>を内部に含む開区間を考える。このような区間をどんなに小さく取ったとしても、円の上半分と下半分を両方含んでしまうため、区分的に定義しなければ一意な関数で表せず、則ち陰関数が存在しない。
それでは、方程式<math>f(x, y)=0</math>の陰関数が点<math>(x, y)</math>の充分近傍で存在する条件は何であろうか?
先ずは、厳密なことを抜きにして考える。
形式的に、陰関数<math>y=\varphi(x)</math>は方程式<math>f(x, y)=0</math>を<math>y</math>に就て解いた解である。そのため、このような関数が存在するならば<math>f(x, \varphi(x))=0</math>という<math>x</math>の一変数方程式が成り立つ。
媒介変数を<math>t=x</math>と見て方程式の両辺を<math>x</math>で常微分すると合成関数微分の公式より<math>\frac{dz}{dx}=\frac{\partial{f}}{\partial{t}}\frac{dt}{dx}+\frac{\partial{f}}{\partial{\varphi}}\frac{d\varphi}{dx}=\frac{\partial{f}}{\partial{x}}+\frac{\partial{f}}{\partial{\varphi}}\frac{d\varphi}{dx}=0</math>
:<math>\therefore \frac{d\varphi}{dx}=-\frac{\frac{\partial{f}}{\partial{x}}}{\frac{\partial{f}}{\partial{\varphi}}}</math>
ここで、実際には <math>\Big|_{y=\varphi(x)}</math>が省略されていることに注意。
この式の主張を纏めると、以下の定理を得る。
{{定理|(陰関数の定理Ⅰ)}}
<math>f \in C^1,~ f(a, b)=0,~ \partial{y}f(a, b)\neq0</math>であるとき、<math>(a, b)</math>の充分近傍で<math>f(x, y)=0</math>の定義する陰関数<math>y=\varphi(x)</math>が唯一つ存在し、
:<math>b=\varphi(a)</math>
また、この陰関数は<math>x=a</math>の充分近傍で常微分可能で
:<math>\frac{d\varphi}{dx}=-\frac{\partial{x} f(x, \varphi(x))}{\partial{y} f(x, \varphi(x))}</math>
{{定理終わり}}
先程の考え方では「<math>\varphi(x)</math>の存在性・一意性・常微分可能性」を既に仮定してしまっているので、それらを担保するこの定理の証明としては用いることができない(循環論法になってしまう)。
実は、二変数の場合ならば今迄習った知識で証明可能である。以下に示す。
*証明
:<math>\Omega</math>を<math>\mathbb{R}^2</math>の開集合とする。
:<math>\partial{y}f(a, b)>0</math>とすると<math>f \in C^1</math>より<math>\partial{y}f(x, y)</math>は連続で
::<math>\exist \delta_1, \delta_2>0,~ U=\{ x\big|~ |x-a|\leq\delta_1 \},~ V=\{y\big|~ |y-b|\leq\delta_2\},\quad f(x, y)>0 \quad \left( {\scriptstyle \left( \begin{array}{c} x \\[-6pt] y \end{array} \right)} \in U \times V \subset \Omega \right)</math>
:<math>y \in V</math>で<math>f(a, y)>0</math>よりこの区間で単調増加し
::<math>f(a, y)=f(a, b)=0 \lor f(a, b-\delta_2)<0<f(a, b+\delta_2)</math>
:更に<math>f</math>が連続より<math>\delta_1</math>が十分小さければ
::<math>x \in U \implies f(x, b-\delta_2)<0<f(x, b+\delta_2)</math>
:中間値の定理より
::<math>\forall x\in U,~ \exist y \in V,~ f(x, y)=0</math>
:<math>\frac{d\varphi}{dy}>0</math>よりこのような<math>y</math>は一意に定まる。(仮に二つあるとしても、<math>f(x, y_1)=f(x, y_2)=0</math>なのでロルの定理より<math>\exist d \in [y_1, y_2],~ f(x, d)=0</math>。則ちこの<math>d</math>を<math>y</math>として新たにとれば良いことになるので一意である。)
:ここで<math>y=\varphi(x)</math>とおくと<math>\varphi(x)</math>は一意で<math>\mathrm{dom}\varphi = U,~ \mathrm{ran}\varphi = V</math>
:上記より<math>b=\varphi(a)</math>
:<math>\varphi</math>が<math>x_0 \in U</math>で連続でないとすると
::<math>\exist \varepsilon_0,~ \exist x\in U,~ \forall \delta>0,~ ( |x-x_0|<\delta \implies |\varphi(x)-\varphi(x_0)| \geq \varepsilon_0 )</math>
:<math>\delta:=\frac{1}{n} (n\in\mathbb{N})</math>とすると
::<math>\forall n\in\mathbb{N},~ \exist x_n\in U,~ ( |x-x_0|<\frac{1}{n} \implies |\varphi(x_n)-\varphi(a)| \geq \varepsilon_0 )</math>
:但し<math>\lim_{n\to\infty}x_n=x_0</math>に注意。
:ここで<math>\mathrm{ran}\varphi=V</math>より<math>\varphi(x_0)\in V</math>、則ち<math>\{\varphi(x_n)\}</math>は有界数列である。
:拠ってボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理より<math>\{x_n\}</math>の部分列<math>\{x_{n_k}\}</math>が存在して
::<math>\lim_{k\to\infty}\varphi(x_{n_k})=y_0 \in V</math>
:<math>f(x_{n_k}, \varphi(x_{n_k}))=0</math>且つ<math>f</math>が連続より<math>k\to\infty</math>で<math>f(x_0, y_0)=0</math>でなければならないので
::<math>y_0=\varphi(x_0)</math>
:一方、
::<math>\lim_{k\to\infty}|\varphi(x_{n_k})-\varphi(x_0)|=|y_0-\varphi(x_0)|\geq\varepsilon_0>0</math>
:これは<math>y=\varphi(x_0)</math>に矛盾する。
:従って<math>\varphi</math>は<math>x_0</math>で連続である。
:<math>\varphi(x_0+h)=\varphi(x_0)+k</math>とおくと<math>\varphi</math>が連続より<math>h\to0</math>で<math>k\to0</math>であり、
:<math>h</math>を充分小さくすると<math>(x_0, \varphi(x_0))</math>と<math>(x_0+h, \varphi(x_0)+k)</math>を結ぶ線分が<math>U\times V</math>に含まれる。
:拠ってテイラーの定理より
::<math>\exist \theta\in(0, 1), 0=f(x_0+h, \varphi(x_0)+k)=f(x_0, \varphi(x_0))+\partial{x} f(x_0+\theta h, \varphi(x_0)+\theta k)h + \partial{y} f(x_0+\theta h, \varphi(x_0)+\theta k)k</math>
:<math>k=\varphi(x_0+h)-\varphi(x_0)</math>と<math>f(x_0, \varphi(x_0))</math>より変形して
::<math>\frac{\varphi(x_0+h)-\varphi(x_0)}{h}=-\frac{\partial{x} f(x_0+\theta h, \varphi(x_0)+\theta k)}{\partial{y} f(x_0+\theta h, \varphi(x_0)+\theta k)}</math>
:<math>h\to0</math>とすれば
::<math>\varphi'(x_0)=-\frac{\partial{x} f(x_0, \varphi(x_0))}{\partial{y} f(x_0, \varphi(x_0))}</math>
:更に、
::<math>\varphi'(x)=-\frac{\partial{x} f(x, \varphi(x))}{\partial{y} f(x, \varphi(x))}</math>
:の右辺が連続関数なので
::<math>\varphi(x) \in C^1</math>
:<math>\partial{y}f(a, b)<0</math>の場合も同様に示される。//
この証明は「一次元での単調性」に依存しているため、三変数以上に拡張することができない。そのため、(「解析学基礎」の範囲を大幅に超えるが)一般の場合を補足しておく。[[位相空間論]]や[[多様体論]]を修得してから戻ってくるのが良いだろう。
{{定理|(ベクトル関数に於ける陰関数の定理)}}
<math>\mathbb{R}^n\times\mathbb{R}^m</math>上の開集合を<math>\Omega</math>とする。
<math>C^r</math>級関数<math>\boldsymbol{f}:\Omega\to\mathbb{R}^m</math>に対して
:<math>\begin{cases} \boldsymbol{f}(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})=\boldsymbol{0} \\ \det \left(\frac{\partial{\boldsymbol{f}}}{\partial{\boldsymbol{y}}}\Bigg|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} \boldsymbol{x} = \boldsymbol{\alpha} \\[-6pt] \boldsymbol{y} = \boldsymbol{\beta} \end{array} }\right)\neq0 \end{cases}</math>
なる<math>{\scriptstyle \left( \begin{array}{c} \boldsymbol{\alpha} \\[-6pt] \boldsymbol{\beta} \end{array} \right)} \in \Omega</math>が存在するとき、<br><math>\boldsymbol{\alpha}</math>の<math>\mathbb{R}^n</math>- 開近傍<math>U</math>、<math>\boldsymbol{\beta}</math>の<math>\mathbb{R}^m</math>- 開近傍<math>V</math>に対して<math>C^r</math>級微分同相写像<math>\boldsymbol{\varphi}:U \to V</math>が唯一つ存在して
:<math>\begin{cases} U \times V \subset \Omega \\ \boldsymbol{\beta} = \boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{\alpha}) \\ \forall {\scriptstyle \left( \begin{array}{c} \boldsymbol{x} \\[-6pt] \boldsymbol{y} \end{array} \right)} \in U \times V,~ \boldsymbol{f}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})=\boldsymbol{0} \iff \boldsymbol{y}=\boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{x}) \\ \forall \boldsymbol{x} \in U,~ \boldsymbol{\varphi}'(\boldsymbol{x})= - \left( \frac{\partial{\boldsymbol{f}}}{\partial{\boldsymbol{y}}}\Bigg|_{\boldsymbol{y}=\boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{x})} \right)^{-1} \frac{\partial{\boldsymbol{f}}}{\partial{\boldsymbol{x}}}\Bigg|_{\boldsymbol{y}=\boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{x})} \end{cases}</math>
を満たす。
{{定理終わり}}
*証明
:<math>\tilde{\boldsymbol{f}}:\Omega\to\mathbb{R}^{m+n}</math>を
::<math>\tilde{\boldsymbol{f}}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})=\begin{pmatrix} \boldsymbol{x} \\ \boldsymbol{f}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y}) \end{pmatrix}</math>
:と定義する。
:<math>{\scriptstyle \left( \begin{array}{c} \boldsymbol{\alpha} \\[-6pt] \boldsymbol{\beta} \end{array} \right)} \in \Omega</math>に就て<math>\boldsymbol{f}(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})=\boldsymbol{0}</math>より
::<math>\tilde{\boldsymbol{f}}(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})=\begin{pmatrix} \boldsymbol{\alpha} \\ \boldsymbol{0} \end{pmatrix}</math>
:従って
::<math>\tilde{\boldsymbol{f}}'(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})=\begin{pmatrix} \boldsymbol{E} & \boldsymbol{O} \\ \frac{\partial{\boldsymbol{f}}}{\partial{\boldsymbol{x}}}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} \boldsymbol{x} = \boldsymbol{\alpha} \\[-6pt] \boldsymbol{y} = \boldsymbol{\beta} \end{array} } & \frac{\partial{\boldsymbol{f}}}{\partial{\boldsymbol{y}}}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} \boldsymbol{x} = \boldsymbol{\alpha} \\[-6pt] \boldsymbol{y} = \boldsymbol{\beta} \end{array} } \end{pmatrix}</math>
:これは下三角行列なので
::<math>\mathrm{rank} \tilde{\boldsymbol{f}}'(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})=m+n</math>
:階数が行列の次数に等しいのでこの行列は正則行列、則ち
::<math>\det \tilde{\boldsymbol{f}}'(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})\neq0</math>
:(なお、三角行列に関する行列式の公式を用いると<math>\det \tilde{\boldsymbol{f}}'(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})=\det \boldsymbol{E} \det \left(\frac{\partial{\boldsymbol{f}}}{\partial{\boldsymbol{y}}}\Big|_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} \boldsymbol{x} = \boldsymbol{\alpha} \\[-6pt] \boldsymbol{y} = \boldsymbol{\beta} \end{array}}\right)\neq0</math>と導かれる。)
:よって逆写像定理を適用すると
:<math>(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{\beta})</math>の開近傍<math>U</math>と<math>(\boldsymbol{\alpha}, \boldsymbol{0})</math>の開近傍<math>V</math>が存在して
:<math>\tilde{\boldsymbol{f}}|_{U}:U \to V</math>は<math>C^r</math>級微分同相写像となる。
:ここで<math>\tilde{\boldsymbol{f}}|_{U}</math>の<math>C^r</math>級逆写像を<math>\boldsymbol{\psi}</math>とすると逆写像の定義より
::<math>(\tilde{\boldsymbol{f}}\circ\boldsymbol{\psi})(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})=(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})</math>
:また、<math>\boldsymbol{x}</math>は<math>\boldsymbol{\psi}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})</math>の<math>1\sim n</math>成分を並べたベクトル<math>\boldsymbol{\psi}_{1\sim n}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})</math>、<math>\boldsymbol{y}</math>は<math>\boldsymbol{f}(\boldsymbol{\psi}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y}))</math>の<math>1\sim m</math>成分を並べたベクトル<math>\boldsymbol{f}_{1\sim m}(\boldsymbol{\psi}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y}))</math>になるので、
::<math>\boldsymbol{\psi}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})=(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{\psi}_{1\sim m}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y}))</math>
:<math>\tilde{\boldsymbol{\varphi}}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})=\boldsymbol{\psi}_{1\sim m}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})</math>とすると定義より
::<math>\tilde{\boldsymbol{f}}(\boldsymbol{x}, \tilde{\boldsymbol{\varphi}}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y}))=(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})</math>
:<math>\boldsymbol{y}</math>に<math>\boldsymbol{0}</math>を代入して
::<math>\tilde{\boldsymbol{f}}(\boldsymbol{x}, \tilde{\boldsymbol{\varphi}}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{0}))=(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{0})</math>
:<math>\tilde{\boldsymbol{\varphi}}</math>の定義より<math>\boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{x}):=\tilde{\boldsymbol{\varphi}}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{0})</math>とすれば
:<math>\boldsymbol{f}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{x}))=\boldsymbol{0}</math>
:則ち<math>\boldsymbol{y}=\boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{x})</math>
:<math>\boldsymbol{\psi} \in C^r</math>より<math>\boldsymbol{\varphi} \in C^r</math>であり、逆写像の一意性より<math>\boldsymbol{\varphi}</math>は一意に定まるので、
:<math>\boldsymbol{y}=\boldsymbol{\varphi}(\boldsymbol{x})</math>は陰関数の満たすべき性質を全て満たす。//
(補足ここ迄)
陰関数の定理の応用として、陰関数表示で与えられた曲線の接線・法線の方程式を求めることが考えられる。
:円<math>x^2+y^2=r^2</math>を考える。
:<math>f(x, y)=x^2+y^2-r^2</math>とおくと<math>f\in C^2, f(x, y)=0</math>であり、何かしらの関数の陰関数表示となっている。
:よって陰関数定理より
:<math>\frac{dy}{dx}=-\frac{\frac{\partial{f}}{\partial{x}}}{\frac{\partial{f}}{\partial{y}}}</math>
:ここで
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=2x, \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=2y</math>
:より<math>y\neq0</math>で
:<math>\frac{dy}{dx}=-\frac{x}{y}</math>
:接点を<math>(x_0, y_0)</math>とすれば接線の方程式の公式より
:<math>y-y_0=-\frac{x_0}{y_0}(x-x_0)</math>
:変形すると
:<math>y_0(y-y_0)+x_0(x-x_0)=0</math>
:<math>xx_0+yy_0=x^2_0+y^2_0=r^2</math>
:ここで<math>\begin{pmatrix} x_0 \\ y_0 \end{pmatrix}</math>は明らかにこの接線の法線ベクトルなので
:<math>y=0</math>でも成り立つ。
:同様に法線の方程式は
:<math>y=\frac{y_0}{x_0}x</math>
:と求まる。//
高校数学では「<math>y</math>を<math>x</math>の関数とみて合成関数微分を行う」という考え方で求めたが、陰関数定理はそのような関数<math>y=\varphi(x)</math>の存在を保証していたのである。
一般の二次曲線やその他の陰関数曲線でもこの考え方を適用することが可能である。
二変数方程式で定義される陰関数は一変数関数であった。では、二変数関数もある三変数方程式で定義された陰関数とは考えられないだろうか?実は、一般に<math>n</math>変数方程式の定義する陰関数は<math>n-1</math>変数関数である。直観的には、「元の<math>n</math>変数方程式に陰関数<math>x_n=g(x_1, x_2, \cdots, x_{n-1})</math>を代入することで自由度が一個下がる」と理解される。
<math>xyz</math>空間で方程式<math>f(x, y, z)=0</math>は一般に曲面を表す。この曲面上の点<math>(a, b, c)</math>近傍で曲面の関数表示が二変数関数<math>z=\psi(x, y)</math>であるための十分条件も陰関数定理で与えられる。
{{定理|(陰関数の定理Ⅱ)}}
<math>f \in C^1</math>が<math>(a, b, c)</math>の<math>\mathbb{R}^3</math>- 開近傍で定義されているとしたとき、<math>f(a, b, c)=0,~ \partial{z} f(a, b, c)\neq0</math>ならば<math>(a, b)</math>の<math>\mathbb{R}^2</math>- 開近傍<math>U</math>で陰関数<math>z=\psi(x, y)</math>が唯一つ存在し
:<math>\begin{cases} \psi \in C^1 \\ c=\psi(a, b) \\ f(x, y, \psi(x, y))=0 \quad((x, y) \in U) \\ \frac{\partial{\psi}}{\partial{x}}=-\frac{\partial{x}f(x, y, z)}{\partial{z} f(x, y, z)} \\ \frac{\partial{\psi}}{\partial{y}}=-\frac{\partial{y}f(x, y, z)}{\partial{z} f(x, y, z)} \end{cases}</math>
を満たす。
{{定理終わり}}
<math>\partial{x} f(a, b, c) \partial{y} f(a, b, c) \partial{z} f(a, b, c)\neq0</math>のとき曲面<math>f(x, y, z)=0</math>の<math>(a, b, c)</math>に於ける接平面は
:<math>\partial{x}f(a, b, c)(x-a)+\partial{y}f(a, b, c)(y-b)+\partial{z}f(a, b, c)(z-c)=0</math>
である。
この定理を用いると
:<math>\begin{cases} \partial{x}f(a, b, c) = -\partial{x}\psi(a, b) \times \partial{z}f(a, b, c) \\ \partial{y}f(a, b, c) = -\partial{y}\psi(a, b) \times \partial{z}f(a, b, c) \\ \partial{z}f(a, b, c)\neq0 \end{cases}</math>
なので
:<math>z-c=\partial{x}\psi(a, b)(x-a)+\partial{y}\psi(a, b)(y-b)</math>
と、全微分の節で求めた接平面の方程式に一致する。
更に、以下も成り立つ。
{{定理|(陰関数の定理Ⅲ)}}
<math> f, g \in C^1</math>が<math>(a, b, c)</math>の<math>\mathbb{R}^3</math>- 開近傍で定義されているとしたとき、<math>f(a, b, c)=g(a, b, c)=0,~ \begin{vmatrix} \frac{\partial{f}_1}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_1}{\partial{z}} \\ \frac{\partial{f}_2}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_2}{\partial{z}} \end{vmatrix}_{\scriptscriptstyle \begin{array}{c} x = a \\[-6pt] y = b \\[-6pt] z = c \end{array}}\neq0</math>ならば<math>x=a</math>の<math>\mathbb{R}</math>- 開近傍<math>U</math>で陰関数の組<math>(y, z)=(\varphi(x), \psi(x))</math>が唯一つ存在し
:<math>\begin{cases} \varphi, \psi \in C^1 \\ b=\varphi(a) \\ c=\psi(a) \\ f(x, \varphi(x), \psi(x))=g(x, \varphi(x), \psi(x))=0 \\ \frac{d\varphi}{dx}=-\frac{\begin{vmatrix} \frac{\partial{f}_1}{\partial{x}} & \frac{\partial{f}_1}{\partial{z}} \\ \frac{\partial{f}_2}{\partial{x}} & \frac{\partial{f}_2}{\partial{z}} \end{vmatrix}}{\begin{vmatrix} \frac{\partial{f}_1}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_1}{\partial{z}} \\ \frac{\partial{f}_2}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_2}{\partial{z}} \end{vmatrix}} , \quad \frac{d\psi}{dx}=-\frac{\begin{vmatrix} \frac{\partial{f}_1}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_1}{\partial{x}} \\ \frac{\partial{f}_2}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_2}{\partial{x}} \end{vmatrix}}{\begin{vmatrix} \frac{\partial{f}_1}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_1}{\partial{z}} \\ \frac{\partial{f}_2}{\partial{y}} & \frac{\partial{f}_2}{\partial{z}} \end{vmatrix}} \end{cases}</math>
を満たす。
{{定理終わり}}
陰関数定理が成り立つ状況下に於て、原点近傍で以下のような変換を考える。
:<math>(s, t)=\vartheta(x, y)=(f(x, y), x)</math>
このとき逆写像定理により<math>\vartheta:(x, y)\to(s, t)</math>は微分同相写像なので、<math>F(s, t)=s</math>として
:<math>(F\circ\vartheta^{-1})(x, y)=x</math>
が成り立つ。
これは、<math>s=f(x, y)</math>を座標軸としてみる座標変換を考えていることになる。例えば二重積分で積分領域の境界が<math>f(x, y)=\mathrm{const}.</math>であるとき、これは一般に曲線を表すので扱いづらい。しかし、このような座標変換を行うことで<math>s=\mathrm{const}.</math>という非常に単純な<math>s</math>-単疆界領域となり、二重積分が容易となる。詳しくは「重積分」節で後述する。
{{演習問題|
:1. 双曲線<math>x^2-2\sqrt{3}xy-y^2+4y+4=0</math>の点<math>(0, 2+2\sqrt{2})</math>に於ける法線を求めよ。
:2. レムニスケート<math>r^2=2a^2\cos^2 2\theta</math>に就いて、円<math>r=|a|</math>上を除く領域で<math>y</math>が<math>x</math>の関数として単調であることを示せ。
:3. 曲面<math>x^2+3xy-2yz+xz-y^2=0</math>の点<math>(1, 2, 1)</math>に於ける接平面の方程式を求めよ。
:4. <math>f(x, y, z)=x+y+z-3,~ g(x, y, z)=y^2+z-2</math>とする。点<math>(1, 1, 1)</math>近傍の陰関数<math>y=\varphi(x),~ z=\psi(x)</math>を具体的に表示し、その微分係数を求めよ。
|
1.
:<math>f(x, y):=\mathrm{lhs}.</math>
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=2x-2\sqrt{3}y,~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=-2y-2\sqrt{3}x</math>
:<math>(0, 2+2\sqrt{2})</math>で
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=-4\sqrt{3}-4\sqrt{6},~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=-4-4\sqrt{2}\neq0</math>
:<math>\frac{dy}{dx}=-\frac{-4\sqrt{3}(1+\sqrt{2})}{-4(1+\sqrt{2})}=-\sqrt{3}</math>
:<math>y-(2+2\sqrt{2})=-\frac{1}{-\sqrt{3}}(x-0)</math>
:<math>y=\frac{1}{\sqrt{3}}x+2+2\sqrt{2}</math>
2.
:<math>r^2=x^2+y^2,~ \cos^2 2\theta = \cos^2 \theta - \sin^2 \theta=\left(\frac{x}{r}\right)^2-\left(\frac{y}{r}\right)^2</math>よりレムニスケートの方程式は
:<math>(x^2+y^2)^2-2a^2(x^2-y^2)=0</math>
:<math>f(x, y):=\mathrm{lhs}.</math>
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=2(x^2+y^2)(2x)-2a^2(2x)=4x(x^2+y^2-a^2)</math>
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{y}}=2(x^2+y^2)(2y)-2a^2(-2y)=4y(x^2+y^2+a^2)</math>
:<math>y\neq0</math>で
:<math>\frac{dy}{dx}=-\frac{x(x^2+y^2-a^2)}{y(x^2+y^2+a^2)}</math>
:ここで<math>xy</math>平面上の象限を固定して考えると、
:<math>\frac{dy}{dx}</math>の符号は<math>x^2+y^2-a^2</math>の正負で決まる。
:よって<math>x^2+y^2-a^2=0</math>則ち円<math>r=|a|</math>上を除く領域で、
:<math>y</math>は<math>x</math>の関数として単調である。
3.
:<math>f(x, y, z):=\mathrm{lhs}.</math>
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=2x+3y+z,~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=3x-2y-2z,~ \frac{\partial{f}}{\partial{z}}=x-2y</math>
:<math>(1, 2, 1)</math>で
:<math>\frac{\partial{f}}{\partial{x}}=9,~ \frac{\partial{f}}{\partial{y}}=-3,~ \frac{\partial{f}}{\partial{z}}=-3\neq0</math>
:<math>\frac{\partial{z}}{\partial{x}}=-\frac{9}{-3}=3,~ \frac{\partial{z}}{\partial{y}}=-\frac{-3}{-3}=-1</math>
:<math>z-1=3(x-1)-1(y-2)</math>
:<math>z=3x-y</math>
4.
:<math>f(x, y, z)=0</math>とすると<math>z=3-x-y</math>であり、<math>g(x, y, z)=0</math>に代入して
:<math>y^2-(3-x-y)-2=0</math>
:<math>y^2-y+1-x=0</math>
:<math>y=\frac{1\pm\sqrt{4x-3}}{2}</math>
:<math>(x, y)=(1, 1)</math>となるためには
:<math>y=\frac{1+\sqrt{4x-3}}{2}</math>
:<math>z=3-x-y=3-x-\frac{1+\sqrt{4x-3}}{2} = \frac{5-2x+\sqrt{4x-3}}{2}</math>
:これは<math>(x, z)=(1, 1)</math>を満たす。
:根号の実数条件より<math>x\geq\frac{3}{4}</math>より「<math>x=1</math>近傍」も満たす。
:よって<math>(\varphi(x), \psi(x))=\left(\frac{1+\sqrt{4x-3}}{2}, \frac{5-2x+\sqrt{4x-3}}{2}\right)</math>
:逆にこのように<math>(\varphi(x), \psi(x))</math>を定義すると条件を満たす。
:<math>\frac{d\varphi}{dx}=\frac{1}{2}\cdot\frac{4}{2\sqrt{4x-3}}=\frac{1}{\sqrt{4x-3}},~ \frac{d\psi}{dx}=-1-\frac{1}{\sqrt{4x-3}}</math>
:<math>x=1</math>で
:<math>\frac{d\varphi}{dx}=1,~ \frac{d\psi}{dx}=-2</math>
}}
===条件付極値===
== 重積分と線積分 ==
=== 重積分のイメージ ===
ここでは、多変数関数の積分について解説する。厳密な説明は煩雑な数式を要するので後に回して、まずは証明は抜きに定義と定理の大まかなイメージについて説明し、計算例を見る。
まず、1変数関数の積分について復習する。1変数関数の積分は、大まかに言えば次のような概念だった。直線(''x''軸)の一部である区間''I''と、''I''上で定義された関数''f''を考える。簡単のため''f''は正の値を取るとする。このとき、<math>\{(x,y)|y=f(x)\}</math>は''xy''平面内の曲線を表し、関数''f''のグラフと呼ばれる。このグラフ<math>y=f(x)</math>と''x''軸で挟まれた部分<math>\{(x,y)|x \in I,0 \le y \le f(x)\}</math>の面積を求めるのが定積分<math>\int_I f(x) dx</math>である。その厳密な定義は、領域を細長い長方形に分割して足し合わせると、長方形の幅を十分小さくしたときその面積の和は分割のしかたによらないことを示し、その和(リーマン和という)の極限値として定めるのだった。
これに対して2変数関数の重積分とは、大まかに言えば次のような概念である。平面(''xy''平面)の一部である領域''D''と、''D''上で定義された関数''f''を考える。簡単のため''f''は正の値を取るとする。このとき、<math>\{(x,y,z)|z=f(x,y)\}</math>は''xyz''空間内の曲面を表し、関数''f''のグラフと呼ばれる。このグラフ<math>z=f(x,y)</math>と''xy''平面で挟まれた部分<math>\{(x,y,z)|(x,y) \in D,0 \le z \le f(x,y)\}</math>の体積を求めるのが重積分<math>\int_D f(x,y) dxdy</math>である。その厳密な定義は、立体を細長い直方体に分割して足し合わせると、直方体の底面積を十分小さくしたときその体積の和は分割のしかたによらないことを示し、その和(リーマン和という)の極限値として定めるのである。
リーマン和の極限は分割のしかたによらないことを証明していないことはともかくとして、大まかな概念はつかめたと思う。しかし、この定義だけでは具体的な関数についての計算はできそうにない。具体的な計算には、次の定理が役に立つ。
'''定理'''(縦線領域の逐次積分) <math>D=\{(x,y) | a \le x \le b,\ p(x) \le y \le q(x) \}</math>のとき、
:<math>\int_D f(x,y) dxdy=\int_a^b \left(\int_{p(x)}^{q(x)} f(x,y) dy\right) dx </math>
証明の代わりに定理のイメージを説明する。<math>a \le c \le b</math>を満たすcについて、領域''D''と直線<math>x=c</math>の共通部分を''I''とする。このとき、立体を平面<math>x=c</math>で切った「断面」<math>\{(x,y,z)|(x,y) \in I,0 \le z \le f(x,y) \}</math>の面積は<math>\int_{p(c)}^{q(c)} f(c,y) dy</math>で与えられる。この面積を''x''軸方向に積分することで立体の体積が得られる。
この定理を使って、球の体積を計算してみよう。<math>\{(x,y,z)|x^2+y^2+z^2=1 \}</math>は半径1の球面を表す。この球面の「上半分」は<math>\left\{(x,y,z)|z=\sqrt{1-x^2-y^2}\right\}</math>なので、半径1の半球の体積''V''は<math>D=\{(x,y)|x^2+y^2 \le 1\}</math>とすると
:<math>V=\int_D \sqrt{1-x^2-y^2} dxdy</math>
で与えられる。逐次積分の公式を使うと、
:<math>
\begin{align}
V & = \int_{-1}^1\left(\int_{-\sqrt{1-x^2}}^\sqrt{1-x^2} \sqrt{1-x^2-y^2} dy\right)dx \\
& = \int_{-1}^1\left[y\sqrt{1-x^2-y^2}+(1-x^2)\arcsin\frac{y}{\sqrt{1-x^2}} \right]_0^\sqrt{1-x^2} dx \\
& = \int_{-1}^1\frac{\pi}{2} (1-x^2) dx \\
& = \pi \left[ x-\frac{x^3}{3} \right]_0^1 \\
& = \frac{2}{3} \pi
\end{align}
</math>
である。
=== 変数変換公式 ===
上の節でみた球の体積の計算のような場合には、実は直交座標ではなく極座標を用いた方が便利である。このような座標の変換を行う場合には、1変数関数の積分の場合には置換積分の公式があり、たとえば<math>x=x(u)</math>で定まる変数''u''を用いると
:<math>\int_I f(x) dx= \int_{I'} f(x(u)) \frac{dx}{du} du</math>
と計算できるのだった。2変数の場合には、積分の変数変換の公式は次のようになる。
'''定理'''(変数変換公式)
<math>x=x(u,v),y=y(u,v)</math>とするとき、行列
<math>J(u,v)=\begin{pmatrix}
\frac{\partial x}{\partial u} & \frac{\partial x}{\partial v} \\
\frac{\partial y}{\partial u} & \frac{\partial y}{\partial v}
\end{pmatrix}</math>
を考える。このとき、
:<math>\int_D f(x,y) dxdy = \int_{D'} f(x(u,v),y(u,v)) |J(u,v)| dudv</math>
である。ただし、<math>|J(u,v)|</math>は行列式を表す。
これもまずは証明は抜きにして、極座標の場合の計算をしてみよう。直交座標と極座標の変換は<math>x=r\cos\theta,y=r\sin\theta</math>であるから、
:<math>|J(u,v)|=\begin{vmatrix}
\frac{\partial x}{\partial r} & \frac{\partial x}{\partial \theta} \\
\frac{\partial y}{\partial r} & \frac{\partial y}{\partial \theta}
\end{vmatrix}=\begin{vmatrix}
\cos\theta & -r\sin\theta \\
\sin\theta & r\cos\theta
\end{vmatrix}
=r(\sin^2\theta+\cos^2\theta)=r</math>
である。これを用いて再び半球の体積を計算すると、
:<math>
\begin{align}
V & = \int_D \sqrt{1-x^2-y^2} dxdy \\
& = \int_0^{2\pi} \left( \int_0^1 r\sqrt{1-r^2} dr\right) d\theta \\
& = \int_0^{2\pi} \left[-\frac{1}{3}(1-r^2)^\frac{3}{2} \right]_0^1 d\theta \\
& = \int_0^{2\pi} \frac{1}{3} d\theta \\
& = \frac{2}{3} \pi
\end{align}
</math>
である。先ほどよりも簡単な計算になったことが分かる。
=== 線積分とグリーンの定理 ===
2つの2変数関数の組<math>(u(x,y),v(x,y))</math>と、パラメタ表示された滑らかな曲線<math>C:x=x(t),y=y(t) (0 \le t \le 1)</math>があるとき、次の(1変数関数の)定積分の値を''C''に沿った線積分という。
:<math>\int_0^1 \left(u(x(t),y(t)) \frac{dx}{dt} + v(x(t),y(t))\frac{dy}{dt}\right) dt</math>
この積分を、
:<math>\int_C (u(x,y) dx+ v(x,y) dy)</math>
という記号で表す。
<math>(x(0),y(0))=(x(1),y(1))</math>かつ<math>t \mapsto (x(t),y(t))</math>が半開区間[0,1)上で単射なとき、''C''は単純閉曲線であるという。単純閉曲線は平面の一部のある有界領域を囲む境界線となっている。単純閉曲線に沿った線積分とその内部の領域での重積分の間に、次のような関係式が成り立つことが知られている。
'''定理'''(グリーンの定理)
''C''は単純閉曲線で、''C''で囲まれる有界の領域を''D''とするとき、''D''で定義される連続微分可能な関数<math>u(x,y),v(x,y)</math>に対して、
:<math>\int_C (u(x,y) dx+v(x,y) dy)=\int_D \left(-\frac{\partial u}{\partial y}+\frac{\partial v}{\partial x}\right) dxdy</math>
である。ただし''C''は''D''の境界線を反時計回りに進むものとする。
グリーンの定理の適用例と適用できない例をあげる。
'''例'''(面積)
<math>u(x,y)=-y,v(x,y)=x</math>とすると<math>-\frac{\partial u}{\partial y}+\frac{\partial v}{\partial x}=2</math>である。
一方、重積分<math>\int_D dxdy</math>は領域''D''の面積を表す。よって、グリーンの定理より
:<math>\frac{1}{2}\int_C (-ydx+xdy)</math>
は単純閉曲線''C''で囲まれる有界領域の面積を表す。たとえば、<math>C:x=\cos 2\pi t,y=\sin 2\pi t</math>(単位円周)とすると
:<math>\frac{1}{2}\int_C (-ydx+xdy)=\frac{1}{2}\int_0^1 (-\sin 2\pi t(-2\pi\sin 2\pi t)+\cos 2\pi t (2\pi \cos 2 \pi t)) dt=\pi \int_0^1 dt=\pi</math>
は単位円板''D''の面積である。
'''例'''(領域''D''内で定義されない点がある)
<math>u(x,y)=-\frac{y}{x^2+y^2},v(x,y)=\frac{x}{x^2+y^2}</math>とすると<math>-\frac{\partial u}{\partial y}+\frac{\partial v}{\partial x}=\frac{x^2+y^2-2y^2}{(x^2+y^2)^2}+\frac{x^2+y^2-2x^2}{(x^2+y^2)^2}=0</math>であるから、任意の領域''D''について<math>\int_D \left(-\frac{\partial u}{\partial y}+\frac{\partial v}{\partial x}\right) dxdy=0</math>である。ところが、<math>C:x=\cos 2\pi t,y=\sin 2\pi t</math>(単位円周)とすると
:<math>\int_C \frac{-ydx+xdy}{x^2+y^2}=\int_0^1 \frac{-\sin 2\pi t(-2\pi\sin 2\pi t)+\cos 2\pi t (2\pi \cos 2 \pi t)}{\cos^2 2\pi t+\sin^2 2\pi t}dt=2\pi \int_0^1 dt=2\pi</math>
である。
[[カテゴリ:微分積分学|たへんすうかんすうのひせきふん]]
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高等学校倫理/ギリシャの思想Ⅱ
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== 古代ギリシア ==
古代ギリシア人は当初、古代エジプト文明の影響を受けて文化を発達させてきた。やがて、古代ギリシア人は独自の文化を作り上げ、建築や彫刻などの美術の世界にすぐれた創造力を発揮しただけでなく、今なお読み次がれる文学を生み出し、哲学を生み出した。また、ポリス(都市国家)という共同体の中で民主的な社会制度を作り上げていった。
ギリシア文化がその後の西洋思想や様々な学問に与えた影響は計り知れない。特に理性的にものごとを考察しようとする合理的精神や人間のあるべき姿を追求する理想主義の生き方は古代ギリシアが後世に伝えたすぐれた遺産である。
=== ポリス ===
古代ギリシアの文化を生み出し、育んだのがポリスの生活である。それぞれのポリスには国家の守護神を祭る神殿のほか、アゴラ(公共広場)や野外劇場などがあり、市民たちはそこでの生活を通じて所属するポリスへの愛着や他のポリスへの競争心を育てていった。
ポリスごとに政治体制などの違いがあり、絶えずポリス間の抗争はあったが、言語・宗教・デルフィの神託・オリンピックの元になったオリンピアの祭典などによって、一民族としての意識は持ち続けていた。また、古代ギリシア社会は多数の奴隷による労働によって支えられた奴隷制社会であり、市民だけが自由であった。市民たちにとっては、労働とは奴隷のすることとみなされた。市民は政治に参加したり、軍務に着いたり、学問や芸術についてアゴラで対話したりすることの方が大切だとされた。このようなポリスでの生活と文化がその後のギリシア哲学の形成に大きな影響を与えることになる。
== 哲学のはじまり ==
=== 自然哲学 ===
ギリシアで哲学が生まれたのは紀元前6世紀ごろである。人々は「人間とは何か」「世界はどうしてできているのか」といったことを考えるようになった。はじめ、人々はこれらを神々の働きを中心とした神話(ミュトス)によって説明しようとした('''神話的世界観''')。しかし、古代ギリシアの植民都市であったミレトスを中心として、自然を合理的に説明することで、世界や人間存在などの万物の'''根源'''('''アルケー''')について探求する動きが生まれた。そこで重視されたのが、人間固有の能力である理性('''ロゴス'''、logos)に基づいた合理的な考え方である。
そうした中、エジプトで数学を学んだ'''タレス'''は「'''万物の根源は水である'''」と主張し、「水」によって自然界の生成変化を説明しようとした。タレスによる説明の特徴は、ある一つのものを基準としてとらえること(一元論)、経験・観察に基づいていること、世界を感覚可能な自然物によって説明しようとしたことにある。
タレス以降、さまざまな哲学者があらわれ、タレスとは異なるアルケーを主張した。たとえば'''ヘラクレイトス'''は世界を動的にとらえたため、「万物は流転する」ととなえ、アルケーを「火」とした。
また、'''ピタゴラス'''は数学の比例などに注目し、アルケーは「数」であるとした。ピタゴラスは数学上の発見も多い。
'''デモクリトス'''はアルケーを分割不可能な「原子(アトム、アトモン)」であるとした。
このような哲学者たちが、ギリシアおよび周辺のイタリアやエーゲ海東岸の小アジアなどの植民都市に登場し、世界や人間についての自由で大胆な問いを発した。「哲学」はこのように、われわれをとりまく自然界の根源をさぐるいとなみ('''自然哲学''')として出発したのだ。
彼らの著作は長い歴史の中で様々な不運が積み重なって、現代ではまとまったものとして残ってはいない。しかし、その後の西洋哲学の基礎を作り上げたという事実に変わりはない。また、ピタゴラスやデモクリトスなどは数学や自然科学にも多大な影響を与え、近代科学の発展を準備することになった。
{| class="wikitable"
|-
! 自然哲学者 !! アルケー !! 出身地
|-
| タレス || 水 || ミレトス (エーゲ海東部の港湾都市)
|-
| ヘラクレイトス || 火 || エフェソス (エーゲ海東部の港湾都市)
|-
| ピタゴラス || 数(整数) || サモス島 (エーゲ海東部の島)
|-
| エンペドクレス || 火・風(空気)・土・水 || アクラガス (シチリア島の都市)
|-
| デモクリトス || 原子('''アトム''', アトモン) || アブデラ (エーゲ海北岸の都市)
|}
=== 発展・古代ギリシアと科学 ===
ピタゴラスは(直角三角形の)「三平方の定理」の発見者でもあるとされる。海外では、直角三角形のこの定理は「ピタゴラスの定理」(に相当する訳語)と言われるのが普通である。ピタゴラスのほかタレスも、幾何学の研究をしていた。このように古代ギリシアでは、数学が重視されていた。
歴史学では一般に、古代ギリシアでこのように数学が論理思考の手段として尊重されるようになった背景として、半島国家であるギリシアは異民族(地中海周辺の異民族)との貿易などのために世界共通の知識土台が必要となったこと、統一された「ギリシア」という国家が存在せず、ポリスごとに文化や社会制度が異なっていたことがあげられる。どこでも共通に必要とされることの多い計算法や作図手法などが、論理的な説明の手段として尊重されるようになっていき数学として論理的に体系化されただろう、と考える通説が、歴史学などではよく言われる。そして、数学と同様に、土などの物質や風などの自然現象も、民族にかかわらず共通であろう。このような背景のもと、自然哲学が古代ギリシアで盛んになっていったと思われる。
当時、エジプトなどギリシア以外の外国でも計算術や作図法はあったが、しかし、それら外国の計算法・作図法では、ギリシアほど論理的な厳密化はなされなかったようだ。そのため、論理的な証明を重んじる数学の発祥の有力な地として、古代ギリシアが発祥地だろうと考えられている。ギリシアで数学が論理的に整備された背景として、民主主義が言われる。民主制では、自らの意見を的確かつ誰でもわかるように説明することが求められたため論理学・数学が発展したのだろうと考えられている。
しかし、古代ギリシアの自然哲学は、自然の観察と経験を元にした考察が重視された反面、実験による検証法は確立していなかった。こうした制限があったため、後述するように、弁論をもてあそぶソフィストの流行を迎えることになる。
== ソフィスト ==
[[File:The_Parthenon_in_Athens.jpg|200px|thumb|パルテノン神殿。古代ギリシアのポリスの一つ、アテネの中心に建てられた神殿。]]
紀元前5世紀ごろになると、古代ギリシア社会がさらに発展し、特にアテネにて民主制が成立すると、人々の関心は自然から人間や社会へと移っていった。そうした中で活躍したのが'''ソフィスト'''とよばれる人々である。彼らは数学や自然哲学、政治、法律などを修め、市民たちに様々な学問を教えるようになった。かれらはポリスからポリスへと渡り歩いていたため、法律や道徳がポリスごとにちがうことをよく知っており、善悪や正邪の基準も決して絶対的ではないと論じた。特に'''プロタゴラス'''は「'''人間は万物の尺度である'''」という言葉を残した。物事の真偽をはかるものさし(尺度)は絶対的な何かではなく、ひとりひとりの人間の考え方や感じ方にあるというのである(人間中心主義)。
特にかれらが重視したのが弁論術である。ソフィストは人々を説得し、自分の主張を伝えるための方法を発達させていった。特にアテネのような民主政のポリスでは、民会や法廷で自分の考えを的確に伝え、説得する技術は非常に重要だったからである。しかし、ソフィストたちの議論はやがてわざと論理を誤用する詭弁を用いたり、巧妙な説得の技術を用いて人々の注目を集めるだけのものとなった。もともとソフィストたちには「真理とは何か」と問う気持ちは強くなかったのが原因である。
かれらの新しい思想は古いしきたりや権威から自由なものの考え方を広めるのに貢献した。その一方で、普遍的・客観的な真理を追究しようという姿勢は軽視された。
== まとめ ==
タレスは「万物の根源は水である」と主張した。エンペドクレスは「万物の根源は、火、水、空気、土の4つが万物の構成要素である」とした。もちろん現代の我々からしてみれば、この主張は化学的に間違っている事を知っている。また、デモクリトスは「万物の根源は原子(アトム)だ」と主張した。しかし、デモクリトスのいう「原子」は理科(化学)で習う「原子」とは大きく異なる。
では、どうして、古代ギリシアの自然哲学者たちについて学ぶのだろうか。「大昔はいまほど科学が発達してなかった」ことを確認するためだろうか。それならば、わざわざ彼らの考えたことを見るまでもないだろう。
古代ギリシアのあらゆる学問をまとめたアリストテレスによれば、「哲学する」ということは、この世界のありように驚きをもって接し、それが「何であるのか」「何ゆえか」というものごとの原理・原因・根拠への問いを行い、それを根気強く探求する営みだという。このことから言えることは、古代ギリシアの自然哲学者が'''何を'''考えたのかについて知ることは重要ではなく、'''どのように'''考えたのかが重要だということである。彼らは自然界の営みを「当たり前のこと」とせず、神話による説明にも止まらず、自然を観察することによって自然を理解しようとした。これはこの世界がどのようなものであるのかを探り、'''世界観'''を確立する試みの例である。それは神の意思や運命といった自然を越えたものから自由になろうとする試みでもあり、究極的には自分はどう生きるのかという問いかけにもつながっていく。
このことは、あとでソクラテス、プラトン、アリストテレスやルネサンス以降の思想家たちについて見ていくときにも思い起こしてほしい。
[[カテゴリ:高等学校教育|こたいきりしあのてつかく]]
[[カテゴリ:社会科教育|こたいきりしあのてつかく]]
[[カテゴリ:高等学校倫理|こたいきりしあのてつかく]]
[[カテゴリ:哲学史|こたいきりしあのてつかくこうこうりんり]]
[[カテゴリ:ギリシャ]]
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/* まとめ */
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== 古代ギリシア ==
古代ギリシア人は当初、古代エジプト文明の影響を受けて文化を発達させてきた。やがて、古代ギリシア人は独自の文化を作り上げ、建築や彫刻などの美術の世界にすぐれた創造力を発揮しただけでなく、今なお読み次がれる文学を生み出し、哲学を生み出した。また、ポリス(都市国家)という共同体の中で民主的な社会制度を作り上げていった。
ギリシア文化がその後の西洋思想や様々な学問に与えた影響は計り知れない。特に理性的にものごとを考察しようとする合理的精神や人間のあるべき姿を追求する理想主義の生き方は古代ギリシアが後世に伝えたすぐれた遺産である。
=== ポリス ===
古代ギリシアの文化を生み出し、育んだのがポリスの生活である。それぞれのポリスには国家の守護神を祭る神殿のほか、アゴラ(公共広場)や野外劇場などがあり、市民たちはそこでの生活を通じて所属するポリスへの愛着や他のポリスへの競争心を育てていった。
ポリスごとに政治体制などの違いがあり、絶えずポリス間の抗争はあったが、言語・宗教・デルフィの神託・オリンピックの元になったオリンピアの祭典などによって、一民族としての意識は持ち続けていた。また、古代ギリシア社会は多数の奴隷による労働によって支えられた奴隷制社会であり、市民だけが自由であった。市民たちにとっては、労働とは奴隷のすることとみなされた。市民は政治に参加したり、軍務に着いたり、学問や芸術についてアゴラで対話したりすることの方が大切だとされた。このようなポリスでの生活と文化がその後のギリシア哲学の形成に大きな影響を与えることになる。
== 哲学のはじまり ==
=== 自然哲学 ===
ギリシアで哲学が生まれたのは紀元前6世紀ごろである。人々は「人間とは何か」「世界はどうしてできているのか」といったことを考えるようになった。はじめ、人々はこれらを神々の働きを中心とした神話(ミュトス)によって説明しようとした('''神話的世界観''')。しかし、古代ギリシアの植民都市であったミレトスを中心として、自然を合理的に説明することで、世界や人間存在などの万物の'''根源'''('''アルケー''')について探求する動きが生まれた。そこで重視されたのが、人間固有の能力である理性('''ロゴス'''、logos)に基づいた合理的な考え方である。
そうした中、エジプトで数学を学んだ'''タレス'''は「'''万物の根源は水である'''」と主張し、「水」によって自然界の生成変化を説明しようとした。タレスによる説明の特徴は、ある一つのものを基準としてとらえること(一元論)、経験・観察に基づいていること、世界を感覚可能な自然物によって説明しようとしたことにある。
タレス以降、さまざまな哲学者があらわれ、タレスとは異なるアルケーを主張した。たとえば'''ヘラクレイトス'''は世界を動的にとらえたため、「万物は流転する」ととなえ、アルケーを「火」とした。
また、'''ピタゴラス'''は数学の比例などに注目し、アルケーは「数」であるとした。ピタゴラスは数学上の発見も多い。
'''デモクリトス'''はアルケーを分割不可能な「原子(アトム、アトモン)」であるとした。
このような哲学者たちが、ギリシアおよび周辺のイタリアやエーゲ海東岸の小アジアなどの植民都市に登場し、世界や人間についての自由で大胆な問いを発した。「哲学」はこのように、われわれをとりまく自然界の根源をさぐるいとなみ('''自然哲学''')として出発したのだ。
彼らの著作は長い歴史の中で様々な不運が積み重なって、現代ではまとまったものとして残ってはいない。しかし、その後の西洋哲学の基礎を作り上げたという事実に変わりはない。また、ピタゴラスやデモクリトスなどは数学や自然科学にも多大な影響を与え、近代科学の発展を準備することになった。
{| class="wikitable"
|-
! 自然哲学者 !! アルケー !! 出身地
|-
| タレス || 水 || ミレトス (エーゲ海東部の港湾都市)
|-
| ヘラクレイトス || 火 || エフェソス (エーゲ海東部の港湾都市)
|-
| ピタゴラス || 数(整数) || サモス島 (エーゲ海東部の島)
|-
| エンペドクレス || 火・風(空気)・土・水 || アクラガス (シチリア島の都市)
|-
| デモクリトス || 原子('''アトム''', アトモン) || アブデラ (エーゲ海北岸の都市)
|}
=== 発展・古代ギリシアと科学 ===
ピタゴラスは(直角三角形の)「三平方の定理」の発見者でもあるとされる。海外では、直角三角形のこの定理は「ピタゴラスの定理」(に相当する訳語)と言われるのが普通である。ピタゴラスのほかタレスも、幾何学の研究をしていた。このように古代ギリシアでは、数学が重視されていた。
歴史学では一般に、古代ギリシアでこのように数学が論理思考の手段として尊重されるようになった背景として、半島国家であるギリシアは異民族(地中海周辺の異民族)との貿易などのために世界共通の知識土台が必要となったこと、統一された「ギリシア」という国家が存在せず、ポリスごとに文化や社会制度が異なっていたことがあげられる。どこでも共通に必要とされることの多い計算法や作図手法などが、論理的な説明の手段として尊重されるようになっていき数学として論理的に体系化されただろう、と考える通説が、歴史学などではよく言われる。そして、数学と同様に、土などの物質や風などの自然現象も、民族にかかわらず共通であろう。このような背景のもと、自然哲学が古代ギリシアで盛んになっていったと思われる。
当時、エジプトなどギリシア以外の外国でも計算術や作図法はあったが、しかし、それら外国の計算法・作図法では、ギリシアほど論理的な厳密化はなされなかったようだ。そのため、論理的な証明を重んじる数学の発祥の有力な地として、古代ギリシアが発祥地だろうと考えられている。ギリシアで数学が論理的に整備された背景として、民主主義が言われる。民主制では、自らの意見を的確かつ誰でもわかるように説明することが求められたため論理学・数学が発展したのだろうと考えられている。
しかし、古代ギリシアの自然哲学は、自然の観察と経験を元にした考察が重視された反面、実験による検証法は確立していなかった。こうした制限があったため、後述するように、弁論をもてあそぶソフィストの流行を迎えることになる。
== ソフィスト ==
[[File:The_Parthenon_in_Athens.jpg|200px|thumb|パルテノン神殿。古代ギリシアのポリスの一つ、アテネの中心に建てられた神殿。]]
紀元前5世紀ごろになると、古代ギリシア社会がさらに発展し、特にアテネにて民主制が成立すると、人々の関心は自然から人間や社会へと移っていった。そうした中で活躍したのが'''ソフィスト'''とよばれる人々である。彼らは数学や自然哲学、政治、法律などを修め、市民たちに様々な学問を教えるようになった。かれらはポリスからポリスへと渡り歩いていたため、法律や道徳がポリスごとにちがうことをよく知っており、善悪や正邪の基準も決して絶対的ではないと論じた。特に'''プロタゴラス'''は「'''人間は万物の尺度である'''」という言葉を残した。物事の真偽をはかるものさし(尺度)は絶対的な何かではなく、ひとりひとりの人間の考え方や感じ方にあるというのである(人間中心主義)。
特にかれらが重視したのが弁論術である。ソフィストは人々を説得し、自分の主張を伝えるための方法を発達させていった。特にアテネのような民主政のポリスでは、民会や法廷で自分の考えを的確に伝え、説得する技術は非常に重要だったからである。しかし、ソフィストたちの議論はやがてわざと論理を誤用する詭弁を用いたり、巧妙な説得の技術を用いて人々の注目を集めるだけのものとなった。もともとソフィストたちには「真理とは何か」と問う気持ちは強くなかったのが原因である。
かれらの新しい思想は古いしきたりや権威から自由なものの考え方を広めるのに貢献した。その一方で、普遍的・客観的な真理を追究しようという姿勢は軽視された。
== まとめ ==
タレスは「万物の根源は水である」と主張した。エンペドクレスは「万物の根源は、火、水、空気、土の4つが万物の構成要素である」とした。もちろん現代の我々からしてみれば、この主張は化学的に間違っている事を知っている。また、デモクリトスは「万物の根源は原子(アトム)だ」と主張した。しかし、デモクリトスのいう「原子」は理科(化学)で習う「原子」とは大きく異なる。
では、どうして、古代ギリシアの自然哲学者たちについて学ぶのだろうか。「大昔はいまほど科学が発達してなかった」ことを確認するためだろうか。それならば、わざわざ彼らの考えたことを見るまでもないだろう。
古代ギリシアのあらゆる学問をまとめたアリストテレスによれば、「哲学する」ということは、この世界のありように驚きをもって接し、それが「何であるのか」「何ゆえか」というものごとの原理・原因・根拠への問いを行い、それを根気強く探求する営みだという。このことから言えることは、古代ギリシアの自然哲学者が'''何を'''考えたのかについて知ることは重要ではなく、'''どのように'''考えたのかが重要だということである。彼らは自然界の営みを「当たり前のこと」とせず、神話による説明にも止まらず、自然を観察することによって自然を理解しようとした。これはこの世界がどのようなものであるのかを探り、'''世界観'''を確立する試みの例である。それは神の意思や運命といった自然を越えたものから自由になろうとする試みでもあり、究極的には自分はどう生きるのかという問いかけにもつながっていく。
このことは、あとでソクラテス、プラトン、アリストテレスやルネサンス以降の思想家たちについて見ていくときにも思い起こしてほしい。
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高等学校倫理/先人たちの言葉
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椎楽
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/* 現代と倫理 */
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ここでは資料として、「倫理」で扱った先人たちの言葉を紹介する。
==凡例==
*ここでは原則として現代日本語訳を載せる。
*引用中の「……」は中略を示す。
== 青年期の課題と人間としての在り方生き方 ==
== 人間としての自覚 ==
=== ソクラテス以前のギリシア哲学 ===
*タレス
:「タレスは万物の始元を水であるとした。そして世界は生きた(生命をもつ)ものであり、神々(ダイモーン)に充ち満ちているとした。」(ディオゲネス・ラエルティオス(加来彰俊訳)『ギリシャ哲学者列伝(上)』岩波文庫)
*ヘラクレイトス
以下は『初期ギリシア哲学者断片集』(山本光雄訳, 岩波書店)による
:「河は同じだが、その中に入る者には、後から後から違った水が流れよってくる。」(断片12(p.33))
:「同じ河に二度はいることは出来ない」(断片91(同上))
:「この世界は、神にせよ人にせよ、これは誰が作ったのでもない、むしろそれは永遠に生きる火として、きまっただけ燃え、きまっただけ消えながら、つねにあったし、あるし、またあるだろう。」(断片30(同上))
:「万物は火の交換物であり、火は万物の交換物である(後略)」(断片90(同上))
*デモクリトス
:「ノモス(人間側の取り決め)において色はあり、ノモスにおいて甘さはあり、ノモスにおいて苦さはある。だが、真実においてあるのは原子と空虚。」(断片125)
===ソクラテス===
*無知の知
:「私はその神託(『ソクラテスよりも賢い者はいない』というもの――引用者)を聞いて、こう思案しました。『神は、一体何をおっしゃっているのだろう。何の謎かけをしておられるのだろう。私は、知恵ある者であるとは、自分で すこしも意識していないのだから。神は、私がもっとも知恵ある者だと主張されることで、一体何を言われているのか。まさか、噓をつかれるはずはない。 それは、神の掟 に適わないことなのだから」と。
:そして長い間、神が一体何を言っておられるのか、困惑していました。そしてその後で、まったく気が重いながらも、神の意図をめぐって次のような探求へと向かったの です。
:私は、知恵があると思われている人の一人を訪ねました。可能ならそこで神託を論駁して、神の託宣に対してこう示そうと思ったのです。『この人が、私より知恵ある者です。あなたは、私がそうだ、とおっしゃったのですが』と。
:そこで、その人をよく吟味しながら──名前を挙げてお話しする必要はないでしょうが、政治家の一人でした──その吟味で次のような経験をしました。アテナイの皆さん、その人と対話をしていて、私にはこう思われたのです。
:『この人は、他の多くの人間たちに知恵ある者だと思われ、とりわけ自分自身でそう思いこんでいるが、実際はそうではない』 と。
:そこで私は、その人が自分では知恵があると思っているが実際はそうでない、ということを当人に示そうと努めました。このことから、私はその人に憎まれ、また、そこ に居合わせた多くの人たちにも憎まれたのです。
:私は帰りながら、自分を相手にこう推論しまし た。
:『私はこの人間よりは知恵がある。それは、たぶん私たちのどちらも立派で善いことを何一つ知ってはいないのだが、この人は知らないのに知っていると思っているのに対して、私のほうは、知らないので、ちょうどそのとおり、知らないと思っているのだから。どうやら、なにかそのほんの小さな点で、私はこの人よりも知恵があるようだ。つまり、私は、知らないことを、知らないと思っているという点で』と。」(プラトン(納富信留訳)『ソクラテスの弁明』 (光文社古典新訳文庫) pp.21-23. 光文社)
=== プラトン ===
=== アリストテレス ===
=== ヘレニズムの哲学 ===
==== ストア派 ====
==== エピクロス ====
=== 儒教の思想 ===
==== 孔子 ====
==== 孟子 ====
==== 荀子 ====
=== 老荘思想 ===
==== 老子 ====
==== 荘子 ====
=== 諸子百家の思想 ===
==== 天の思想 ====
* 天=運命
:「天を楽しみ命を知る、故に憂へず。(天理の自然に従うことを楽しみ、天命の当然の分に安んずることを知っている、それ故にその心中には何の憂え恐れもない。)」(『新釈漢文大系 63 易経 下』p.1419)
==== 墨子 ====
==== 法家 ====
==== 兵家 ====
=== ブッダ ===
==== 大乗経典 ====
=== イエス ===
== 国際社会に生きる日本人としての自覚 ==
=== 法然 ===
=== 親鸞 ===
=== 道元 ===
=== 江戸時代の儒教 ===
=== 国学 ===
==== 賀茂真淵 ====
==== 本居宣長 ====
=== 庶民の思想 ===
==== 石田梅岩 ====
==== 安藤昌益 ====
=== 福沢諭吉 ===
=== 中江兆民 ===
=== 内村鑑三 ===
=== 近代文学者たち ===
=== 西田幾多郎 ===
=== 和辻哲郎 ===
=== 現代日本の思想家たち ===
== 現代に生きる人間の倫理と思想 ==
=== モラリスト ===
==== モンテーニュ ====
==== パスカル ====
=== 経験論 ===
==== ベーコン ====
以下の引用は全て『世界の大思想6 ベーコン』(河出書房新社,1969年)より。
*帰納法
:「諸学について大きな希望は、正しい段階を、中断や杜絶なく、連続的に、ここの事例から低次の一般的命題へ、それから中間の一般的命題へと、つぎつぎに高次の命題へ上って、最後にもっとも一般的な命題に到達するようになるとき、はじめていだくことができる。」(『ノヴム・オルガヌム』第一巻・104)
:「一般的命題をうちたてるさいには、これまで用いられてきたのとは別の形式の帰納法を考えださなければならない。……というは、単純枚挙による帰納法は子どもじみたものであって、その下す結論はあぶなっかしく、矛盾的事例によってくつがえされることを免れず、そしてたいていの場合、あまりにも少数の、それも手近にある事例だけによって断定を下すからである。しかしながら、諸学と技術の発見と証明に役立つ帰納法は、適当な排除と除外によって自然を分解し、そうしてから否定的事例を必要なだけ集めたのち、肯定的事例について結論を下さねばならぬ(後略)。」(『ノヴム・オルガヌム』第一巻・105)
*イドラ(幻影)論
:「人間の知性をすでにとらえてしまって、そこにふかく根をおろしているイドラと誤った概念は、ただ、人びとの精神をとりかこんで、真理がはいってくることをむずかしくしているだけではなく、真理がはいってくることを許され認められるようになったのちも、人びとがあらかじめ用心して、できるだけ、それらのものに対して身を守らないかぎり、それらは、いざ、学問を革新しようとすると、ふたたびあらわれてじゃまをするであろう。」(『ノヴム・オルガヌム』第一巻・38)
:「人間の精神をとりかこんでいるイドラには四種類ある。それらに(説明の便宜のために)名をつけて、わたくしは、第一のものを種族のイドラ、第二のものを洞窟のイドラ、第三のものを市場のイドラ、第四のものを劇場のイドラとよぶことにした。」(同第一巻・39)
:「種族のイドラは、その根基を人間性そのものに、人間という種族または類そのものにもっている。」(同第一巻・41)
:「洞窟のイドラは各個人のイドラである。各人は(人間性一般に共通の誤りのほかに)自然の光をさえぎったり弱めたりする個人的な洞窟や穴のようにものを持っているのであって……人間の精神は(各個人によって別々であるかぎり)さまざまにうつり変わり、動揺し、いわば偶然によって左右されるものであることは明らかである。」(同第一巻・42)
:「なおそのほかに、いわば人類相互の接触と交際からおこるイドラがあるのであって、わたくしはそれらのイドラを、人びととの結びつきと交わりのゆえに、市場のイドラとよぶ。人々は語ることによってたがいに結ばれるが、……言語がまちがって不適当に定められると、知性は実におどろくべきほど妨害されるわけである。」(同第一巻・43)
:「最後に、哲学のさまざまな学説から、そしてまた証明のまちがった法則から人びとの心に入ってきたイドラがあるのであって、わたくしはそれを劇場のイドラとよぶ。」(同第一巻・44)
==== ヒューム ====
=== 合理論 ===
==== デカルト ====
==== スピノザ ====
=== カント ===
=== ヘーゲル ===
=== ホッブズ ===
==== 唯物論 ====
:「世界、……即ち、存在するすべてのものの集まり全体は有形的である。つまり、物体であり、量的な大きさを持っている。すなわち、長さ、幅、奥行きである。また物体のすべての部分は物体であり、同様に大きさをもっている。したがって宇宙のすべての部分は物体であり、物体でないものは宇宙の部分ではない。そして宇宙はすべてであるから、その部分でないものは無であり、したがってどこにも存在しない」(『リヴァイアサン』第4部第46章)
==== 社会契約論 ====
以下の引用は全て『リヴァイアサン(1)』『リヴァイアサン(2)』(岩波文庫,1992年改訳版)より
*自然状態における人々
:「人びとが、かれらすべてを威圧しておく共通の権力なしに、生活しているときには、彼らは戦争とよばれる状態にあり、そういう戦争は各人の各人に対する戦争である……そのような状態においては、勤労のための余地はない。なぜなら、勤労の果実が確実ではないからであって、したがって土地の耕作はない。……学芸も文字もなく社会もなく、そしてもっともわるいことに、継続的な恐怖と暴力による死の危険があり、それで人間の生活は、孤独でまずしく、つらく残忍でみじかい。」(『リヴァイアサン』第1部第13章)
*社会契約
*国家の生成
=== ロック ===
==== 経験論 ====
*知性の研究について
:「私たちが自分自身の心を照らしだせる灯火はすべて、自分自身の知性について{{ruby|識|し}}ることのできるものはすべて、非常に楽しいだけでなく、他の物ごとの探求に当たって私たちの思惟を導くうえに大きな利益をもたらすだろう」(『人間知性論』第一巻・第一章・1)
*認識論の構想
:「私の目指すところは、人間の真知の起源と{{ruby|絶対確実性|サーティンティ}}と範囲を研究し、あわせて{{ruby|信念|ビリーフ}}・{{ruby|臆見|オピニオン}}・{{ruby|同意|アセント}}の根拠と程度を研究することである。したがって、心の物性的考察に立ち入らないだろう。……現在の私が目指すところにとっては、人間の認識機能が取り扱わなければならない対象にたずさわるようすを考察すれば十分だろう。」(同 第一巻・第一章・2)
*観念について
:「この語(観念)は、およそ人間が考えるとき、知性の対象であるものを表すのに最も役だつと私が思う名辞なので、私は{{ruby|心象|ファンタズム}}、{{ruby|思念|ノーション}}、{{ruby|形象|スピーシズ}}の意味するいっさいを、いいかえると、思考に際して心がたずさわることのできるいっさいを、表現するのにこの語を使ってしまい、頻繁に使わないわけにはいかなかったのである。……私たちの最初の研究は、どのようにして観念が心に入ってくるかということだろう。」(同 第一巻・第一章・8)
*生得原理の否定
==== 社会契約論 ====
=== ルソー ===
=== ミル ===
=== マルクス ===
=== ニーチェ ===
=== ハイデッガー ===
=== サルトル ===
=== デューイ ===
== 現代と倫理 ==
[[Category:高等学校教育|せんしんたちのことは]]
[[Category:社会科教育|せんしんたちのことは]]
[[Category:高等学校倫理|せんしんたちのことは]]
[[Category:哲学史|せんしんたちのことは]]
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ここでは資料として、「倫理」で扱った先人たちの言葉を紹介する。
==凡例==
*ここでは原則として現代日本語訳を載せる。
*引用中の「……」は中略を示す。
== 青年期の課題と人間としての在り方生き方 ==
== 人間としての自覚 ==
=== ソクラテス以前のギリシア哲学 ===
*タレス
:「タレスは万物の始元を水であるとした。そして世界は生きた(生命をもつ)ものであり、神々(ダイモーン)に充ち満ちているとした。」(ディオゲネス・ラエルティオス(加来彰俊訳)『ギリシャ哲学者列伝(上)』岩波文庫)
*ヘラクレイトス
以下は『初期ギリシア哲学者断片集』(山本光雄訳, 岩波書店)による
:「河は同じだが、その中に入る者には、後から後から違った水が流れよってくる。」(断片12(p.33))
:「同じ河に二度はいることは出来ない」(断片91(同上))
:「この世界は、神にせよ人にせよ、これは誰が作ったのでもない、むしろそれは永遠に生きる火として、きまっただけ燃え、きまっただけ消えながら、つねにあったし、あるし、またあるだろう。」(断片30(同上))
:「万物は火の交換物であり、火は万物の交換物である(後略)」(断片90(同上))
*デモクリトス
:「ノモス(人間側の取り決め)において色はあり、ノモスにおいて甘さはあり、ノモスにおいて苦さはある。だが、真実においてあるのは原子と空虚。」(断片125)
===ソクラテス===
*無知の知
:「私はその神託(『ソクラテスよりも賢い者はいない』というもの――引用者)を聞いて、こう思案しました。『神は、一体何をおっしゃっているのだろう。何の謎かけをしておられるのだろう。私は、知恵ある者であるとは、自分で すこしも意識していないのだから。神は、私がもっとも知恵ある者だと主張されることで、一体何を言われているのか。まさか、噓をつかれるはずはない。 それは、神の掟 に適わないことなのだから」と。
:そして長い間、神が一体何を言っておられるのか、困惑していました。そしてその後で、まったく気が重いながらも、神の意図をめぐって次のような探求へと向かったの です。
:私は、知恵があると思われている人の一人を訪ねました。可能ならそこで神託を論駁して、神の託宣に対してこう示そうと思ったのです。『この人が、私より知恵ある者です。あなたは、私がそうだ、とおっしゃったのですが』と。
:そこで、その人をよく吟味しながら──名前を挙げてお話しする必要はないでしょうが、政治家の一人でした──その吟味で次のような経験をしました。アテナイの皆さん、その人と対話をしていて、私にはこう思われたのです。
:『この人は、他の多くの人間たちに知恵ある者だと思われ、とりわけ自分自身でそう思いこんでいるが、実際はそうではない』 と。
:そこで私は、その人が自分では知恵があると思っているが実際はそうでない、ということを当人に示そうと努めました。このことから、私はその人に憎まれ、また、そこ に居合わせた多くの人たちにも憎まれたのです。
:私は帰りながら、自分を相手にこう推論しまし た。
:『私はこの人間よりは知恵がある。それは、たぶん私たちのどちらも立派で善いことを何一つ知ってはいないのだが、この人は知らないのに知っていると思っているのに対して、私のほうは、知らないので、ちょうどそのとおり、知らないと思っているのだから。どうやら、なにかそのほんの小さな点で、私はこの人よりも知恵があるようだ。つまり、私は、知らないことを、知らないと思っているという点で』と。」(プラトン(納富信留訳)『ソクラテスの弁明』 (光文社古典新訳文庫) pp.21-23. 光文社)
=== プラトン ===
=== アリストテレス ===
=== ヘレニズムの哲学 ===
==== ストア派 ====
==== エピクロス ====
=== 儒教の思想 ===
==== 孔子 ====
==== 孟子 ====
==== 荀子 ====
=== 老荘思想 ===
==== 老子 ====
==== 荘子 ====
=== 諸子百家の思想 ===
==== 天の思想 ====
* 天=運命
:「天を楽しみ命を知る、故に憂へず。(天理の自然に従うことを楽しみ、天命の当然の分に安んずることを知っている、それ故にその心中には何の憂え恐れもない。)」(『新釈漢文大系 63 易経 下』p.1419)
==== 墨子 ====
==== 法家 ====
==== 兵家 ====
=== ブッダ ===
==== 大乗経典 ====
=== イエス ===
== 国際社会に生きる日本人としての自覚 ==
=== 法然 ===
=== 親鸞 ===
=== 道元 ===
=== 江戸時代の儒教 ===
=== 国学 ===
==== 賀茂真淵 ====
==== 本居宣長 ====
=== 庶民の思想 ===
==== 石田梅岩 ====
==== 安藤昌益 ====
=== 福沢諭吉 ===
=== 中江兆民 ===
=== 内村鑑三 ===
=== 近代文学者たち ===
=== 西田幾多郎 ===
=== 和辻哲郎 ===
=== 現代日本の思想家たち ===
== 現代に生きる人間の倫理と思想 ==
=== モラリスト ===
==== モンテーニュ ====
==== パスカル ====
=== 経験論 ===
==== ベーコン ====
以下の引用は全て『世界の大思想6 ベーコン』(河出書房新社,1969年)より。
*帰納法
:「諸学について大きな希望は、正しい段階を、中断や杜絶なく、連続的に、ここの事例から低次の一般的命題へ、それから中間の一般的命題へと、つぎつぎに高次の命題へ上って、最後にもっとも一般的な命題に到達するようになるとき、はじめていだくことができる。」(『ノヴム・オルガヌム』第一巻・104)
:「一般的命題をうちたてるさいには、これまで用いられてきたのとは別の形式の帰納法を考えださなければならない。……というは、単純枚挙による帰納法は子どもじみたものであって、その下す結論はあぶなっかしく、矛盾的事例によってくつがえされることを免れず、そしてたいていの場合、あまりにも少数の、それも手近にある事例だけによって断定を下すからである。しかしながら、諸学と技術の発見と証明に役立つ帰納法は、適当な排除と除外によって自然を分解し、そうしてから否定的事例を必要なだけ集めたのち、肯定的事例について結論を下さねばならぬ(後略)。」(『ノヴム・オルガヌム』第一巻・105)
*イドラ(幻影)論
:「人間の知性をすでにとらえてしまって、そこにふかく根をおろしているイドラと誤った概念は、ただ、人びとの精神をとりかこんで、真理がはいってくることをむずかしくしているだけではなく、真理がはいってくることを許され認められるようになったのちも、人びとがあらかじめ用心して、できるだけ、それらのものに対して身を守らないかぎり、それらは、いざ、学問を革新しようとすると、ふたたびあらわれてじゃまをするであろう。」(『ノヴム・オルガヌム』第一巻・38)
:「人間の精神をとりかこんでいるイドラには四種類ある。それらに(説明の便宜のために)名をつけて、わたくしは、第一のものを種族のイドラ、第二のものを洞窟のイドラ、第三のものを市場のイドラ、第四のものを劇場のイドラとよぶことにした。」(同第一巻・39)
:「種族のイドラは、その根基を人間性そのものに、人間という種族または類そのものにもっている。」(同第一巻・41)
:「洞窟のイドラは各個人のイドラである。各人は(人間性一般に共通の誤りのほかに)自然の光をさえぎったり弱めたりする個人的な洞窟や穴のようにものを持っているのであって……人間の精神は(各個人によって別々であるかぎり)さまざまにうつり変わり、動揺し、いわば偶然によって左右されるものであることは明らかである。」(同第一巻・42)
:「なおそのほかに、いわば人類相互の接触と交際からおこるイドラがあるのであって、わたくしはそれらのイドラを、人びととの結びつきと交わりのゆえに、市場のイドラとよぶ。人々は語ることによってたがいに結ばれるが、……言語がまちがって不適当に定められると、知性は実におどろくべきほど妨害されるわけである。」(同第一巻・43)
:「最後に、哲学のさまざまな学説から、そしてまた証明のまちがった法則から人びとの心に入ってきたイドラがあるのであって、わたくしはそれを劇場のイドラとよぶ。」(同第一巻・44)
==== ヒューム ====
=== 合理論 ===
==== デカルト ====
==== スピノザ ====
=== カント ===
=== ヘーゲル ===
=== ホッブズ ===
==== 唯物論 ====
:「世界、……即ち、存在するすべてのものの集まり全体は有形的である。つまり、物体であり、量的な大きさを持っている。すなわち、長さ、幅、奥行きである。また物体のすべての部分は物体であり、同様に大きさをもっている。したがって宇宙のすべての部分は物体であり、物体でないものは宇宙の部分ではない。そして宇宙はすべてであるから、その部分でないものは無であり、したがってどこにも存在しない」(『リヴァイアサン』第4部第46章)
==== 社会契約論 ====
以下の引用は全て『リヴァイアサン(1)』『リヴァイアサン(2)』(岩波文庫,1992年改訳版)より
*自然状態における人々
:「人びとが、かれらすべてを威圧しておく共通の権力なしに、生活しているときには、彼らは戦争とよばれる状態にあり、そういう戦争は各人の各人に対する戦争である……そのような状態においては、勤労のための余地はない。なぜなら、勤労の果実が確実ではないからであって、したがって土地の耕作はない。……学芸も文字もなく社会もなく、そしてもっともわるいことに、継続的な恐怖と暴力による死の危険があり、それで人間の生活は、孤独でまずしく、つらく残忍でみじかい。」(『リヴァイアサン』第1部第13章)
*社会契約
*国家の生成
=== ロック ===
==== 経験論 ====
*知性の研究について
:「私たちが自分自身の心を照らしだせる灯火はすべて、自分自身の知性について{{ruby|識|し}}ることのできるものはすべて、非常に楽しいだけでなく、他の物ごとの探求に当たって私たちの思惟を導くうえに大きな利益をもたらすだろう」(『人間知性論』第一巻・第一章・1)
*認識論の構想
:「私の目指すところは、人間の真知の起源と{{ruby|絶対確実性|サーティンティ}}と範囲を研究し、あわせて{{ruby|信念|ビリーフ}}・{{ruby|臆見|オピニオン}}・{{ruby|同意|アセント}}の根拠と程度を研究することである。したがって、心の物性的考察に立ち入らないだろう。……現在の私が目指すところにとっては、人間の認識機能が取り扱わなければならない対象にたずさわるようすを考察すれば十分だろう。」(同 第一巻・第一章・2)
*観念について
:「この語(観念)は、およそ人間が考えるとき、知性の対象であるものを表すのに最も役だつと私が思う名辞なので、私は{{ruby|心象|ファンタズム}}、{{ruby|思念|ノーション}}、{{ruby|形象|スピーシズ}}の意味するいっさいを、いいかえると、思考に際して心がたずさわることのできるいっさいを、表現するのにこの語を使ってしまい、頻繁に使わないわけにはいかなかったのである。……私たちの最初の研究は、どのようにして観念が心に入ってくるかということだろう。」(同 第一巻・第一章・8)
*生得原理の否定
==== 社会契約論 ====
=== ルソー ===
=== ミル ===
=== マルクス ===
=== ニーチェ ===
=== ハイデッガー ===
=== サルトル ===
=== デューイ ===
== 現代と倫理 ==
[[Category:高等学校教育|せんしんたちのことは]]
[[Category:社会科教育|せんしんたちのことは]]
[[Category:高等学校倫理|せんしんたちのことは]]
[[Category:哲学史|こうこうりんりせんしんたちのことは]]
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トランプ/ブラックジャック
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AkiR27User
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カテゴリー追加
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== 基本的なルール ==
カードの数字の合計を21に近づけましょう。21を超えてしまったらアウトです。
=== 所要 ===
* プレイ人数は2~6人ほど ※おすすめは2~6人ほど
* 使用するカードはジョーカーを除いた52枚
* カードの点数
** Aは1点または11点 ※都合の良いほうとすることとできます。途中で切り替えることもできます。
** 2~10は数字通りですが、J・Q・Kは10点扱いとなります。
* チップ(なければ碁石・マッチ[引火に注意]・おはじきなど)を約100点分用意しましょう。ただしなくてもゲームとしては成立します。
=== 手順 ===
# 親は全員に1人2枚ずつカードを配ります。
# 子はチップを賭けます(ベット)。
# 子は親からもう1枚カードをもらう(ヒット)か、もうこれ以上もらわない(スタンド)かを選びます。
# このとき、カードの合計が22を超えてしまうとドボン(バースト)となり、チップは親に没収されます。
# 親も同じようにカードを追加していきます。※合計が16以下の時は必ずカードを追加しなければならず、17以上になると追加できません。
# ドボンではなく、親より点数が高い場合または親がドボンの場合は「勝ち」となり、賭けたチップと同額のチップがもらえます。
# ドボンの場合または親より点数が低い場合は負けとなり、チップは親に没収されます。
# ドボンしておらず、親と同じ点数である場合は引き分けとなり、チップのやり取りはありません。
{{デフォルトソート:ふらつくしやつく}}
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:カジノ系]]
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高等学校倫理/ギリシャの思想Ⅲ
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{{Nav}}
== ソクラテスの生涯 ==
[[ファイル:Socrate_du_Louvre.jpg|thumb|150px|ソクラテスの像]]
紀元前469年ごろ生~紀元前399年没。古代ギリシャのポリスの一つであるアテネで生まれた。父は石工で母は助産師であったと伝えられる。ソクラテスの生きた時代はアテネの黄金期と没落の時代であり、彼も[[w:ペロポネソス戦争]]にも従軍した。アテネがペロポネソス戦争に敗北したことをきっかけとして[[w:衆愚政治]]におちいる中、ポリスの市民に正しい生き方を説いた。そのため、ソクラテスは倫理学の創始者とされる。
しかし、ソクラテスの活動は少なくない人々の反感を買う。しかも、民主政治をめぐる対立に巻き込まれ、ソクラテスは「国家の神々を認めず、青年を堕落させた」と告発されて公開裁判にかけられた。そこで妥協しなかったソクラテスには死刑判決が出された。弟子たちや友人が逃亡を勧めるが、それを拒否して毒杯による死刑を受け入れた。
彼は生涯著作を書くことはなかった。彼の言行は弟子である[[w:クセノポン]]や[[高等学校倫理/プラトン|プラトン]]によって伝えられた。特にプラトンの『饗宴』『ソクラテスの弁明』『クリトン』『パイドン』にて、ソクラテスの思想がよく伝えられている。
== 無知の知 ==
=== デルフォイ神殿の神託 ===
ソクラテスの友人が[[w:デルフォイ]]のアポロン神殿に出向き、「ソクラテスよりも知恵のあるものはいるか」と問うた。それに対しての神託は「ソクラテスよりも賢い者はいない」というものだった。これに、ソクラテスは驚いた。なぜなら、彼は自分がそれほど知恵のある人物だとは思っていなかったからだった。
彼は神託の真意を求めて、賢者・知者と言われる各地の政治家や思想家たちを訪ねた。そして、人間にとって大切なことなどについて問うた。だが、彼を満足させるような答えを述べられたものは一人もいなかった。そこでソクラテスが気づいたのは、人間が生きるのに必要な「善」や「美」などについてだれも知らないということであった。
むしろ、世の中で賢者とか知者と呼ばれる人は知らないことに気付かず、知っていると思い込んでいるにすぎない。しかし、ソクラテスは'''自分が知らないと思っている'''。つまり、自らの無知を自覚している('''無知の知''')。
また、アポロン神殿には「'''汝自身を知れ'''」という格言が刻まれていた。これは本来、不死の神に対して、いつかは死ぬ人間が傲慢に陥ることなく、自らの分をわきまえるよううながすものであった。しかし、ソクラテスはこの言葉を自らへの神託と結びつけ、自らの無知の自覚を出発点として、善く美しい人の在り方について探求しようとした。
=== 問答法 ===
ソクラテスが真実の知の探究の方法としたのが'''問答法'''である。また、問答にあたって、ソクラテスは自らが無知であるかのようにふるまい、そこから相手の意見の矛盾点を導き出し、相手の無知を暴いた。この方法を'''エイロネイア'''(皮肉)という。この方法は相手を論破したりからかうのではない。無知の自覚をうながすことによって、相手の思考を相手自身に吟味させる方法である。
ソクラテスは知を直接教え込むことは出来ないと考えていた。そのため、彼はあくまで問答によって真理にたどり着くための手助けしかできないと考えていた。そのため、問答法は産婆法(術)ともよばれる<ref>このことはソクラテスの母が助産師(産婆)であったこととも関連していると指摘されている。</ref>。
== 善く生きること ==
=== 魂の配慮 ===
{| class="wikitable"
|-
! 魂の配慮
|-
| 息のつづく限り、可能な限り、私は知を愛し求めることをやめませんし、(中略)いつものようにこう言うのです。
『世にも優れた人よ。あなたは、知恵においても力においてももっとも偉大で最も評判の高いこのポリス・アテナイの人でありながら、恥ずかしくないのですか。金銭ができるだけ多くなるようにと配慮し、評判や名誉に配慮しながら、思惟や真理や、魂というものができるだけ良くなるように配慮せず、考慮もしないとは』と。
――プラトン著(納富信留訳)『ソクラテスの弁明』p.44(光文社古典新訳文庫、2012年)
|}
ギリシャ人は、あるゆるものに固有の役割があると考えた。そのための資質や能力を'''アテレー'''(卓越性)とよんだ。ソクラテスは人間にとってのアテレーを'''徳'''であると考えた。そして、徳とは人格や精神といった魂('''プシュケー''')をより優れたものにしていくことであり、それが'''魂への配慮'''であるという。ソクラテスは人間が日々の生活の中で、「よい」という言葉は「効率が良い」「自分の利益になる」などの貧弱な意味しか持たなくなることを指摘する。そして、「魂をできるだけ良い方向に導く」ための配慮について語るのである。
さて、「魂の配慮」に必要なものは何だろうか。まず、日常生活の中で意識されない本当の自分自身=魂に目を向けることが求められる。そして、正しいことや美しいことへの正しい知を必要とする。
=== 知ることと生きること ===
== ソクラテスの死 ==
[[ファイル:David - The Death of Socrates.jpg|thumb|250px|ソクラテスの最期を描いた『[[w:ソクラテスの死]]』(ジャック=ルイ・ダヴィッド画、1787年)]]
当時のアテネはペロポネソス戦争後の戦後処理をめぐり、激しい権力闘争がくり広げられていた。こうした社会情勢でのソクラテスの言動は当時の人々の価値観について厳しい批判を含むものであり、多くの知識人や政治家を敵に回すものであった。
やがて、ソクラテスは「国家の認める神々を認めず、新しい神を信じ、青年たちを腐敗・堕落させた者」として告発された<ref>この背景には、ソクラテスの言動もさることながら、当時のアテネをはじめとした古代ギリシャの動乱があった。詳しくは[[高等学校世界史探究|世界史探究]]の当該ページを参照されたい。</ref>。裁判でもソクラテスは自らの信念を曲げることはなく、祖国を愛するからこそ厳しく批判するのだと訴えた。だが、評決は死刑であった。
刑の執行までに時間があったため、友人たちはソクラテスに国外逃亡を勧めた。しかし、「'''よく生きること'''」を目標としていたソクラテスにとって、ポリスのおきてを破ることは不正であり、それをよしとはしなかった。こうして、ソクラテスは毒杯をあおいだ。
-----
[[カテゴリ:社会科教育|そくらてす]]
[[カテゴリ:高等学校倫理|そくらてす]]
[[カテゴリ:哲学史|そくらてすこうこうりんり]]
[[カテゴリ:ギリシャ]]
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== ソクラテスの生涯 ==
[[ファイル:Socrate_du_Louvre.jpg|thumb|150px|ソクラテスの像]]
紀元前469年ごろ生~紀元前399年没。古代ギリシャのポリスの一つであるアテネで生まれた。父は石工で母は助産師であったと伝えられる。ソクラテスの生きた時代はアテネの黄金期と没落の時代であり、彼も[[w:ペロポネソス戦争]]にも従軍した。アテネがペロポネソス戦争に敗北したことをきっかけとして[[w:衆愚政治]]におちいる中、ポリスの市民に正しい生き方を説いた。そのため、ソクラテスは倫理学の創始者とされる。
しかし、ソクラテスの活動は少なくない人々の反感を買う。しかも、民主政治をめぐる対立に巻き込まれ、ソクラテスは「国家の神々を認めず、青年を堕落させた」と告発されて公開裁判にかけられた。そこで妥協しなかったソクラテスには死刑判決が出された。弟子たちや友人が逃亡を勧めるが、それを拒否して毒杯による死刑を受け入れた。
彼は生涯著作を書くことはなかった。彼の言行は弟子である[[w:クセノポン]]や[[高等学校倫理/プラトン|プラトン]]によって伝えられた。特にプラトンの『饗宴』『ソクラテスの弁明』『クリトン』『パイドン』にて、ソクラテスの思想がよく伝えられている。
== 無知の知 ==
=== デルフォイ神殿の神託 ===
ソクラテスの友人が[[w:デルフォイ]]のアポロン神殿に出向き、「ソクラテスよりも知恵のあるものはいるか」と問うた。それに対しての神託は「ソクラテスよりも賢い者はいない」というものだった。これに、ソクラテスは驚いた。なぜなら、彼は自分がそれほど知恵のある人物だとは思っていなかったからだった。
彼は神託の真意を求めて、賢者・知者と言われる各地の政治家や思想家たちを訪ねた。そして、人間にとって大切なことなどについて問うた。だが、彼を満足させるような答えを述べられたものは一人もいなかった。そこでソクラテスが気づいたのは、人間が生きるのに必要な「善」や「美」などについてだれも知らないということであった。
むしろ、世の中で賢者とか知者と呼ばれる人は知らないことに気付かず、知っていると思い込んでいるにすぎない。しかし、ソクラテスは'''自分が知らないと思っている'''。つまり、自らの無知を自覚している('''無知の知''')。
また、アポロン神殿には「'''汝自身を知れ'''」という格言が刻まれていた。これは本来、不死の神に対して、いつかは死ぬ人間が傲慢に陥ることなく、自らの分をわきまえるよううながすものであった。しかし、ソクラテスはこの言葉を自らへの神託と結びつけ、自らの無知の自覚を出発点として、善く美しい人の在り方について探求しようとした。
=== 問答法 ===
ソクラテスが真実の知の探究の方法としたのが'''問答法'''である。また、問答にあたって、ソクラテスは自らが無知であるかのようにふるまい、そこから相手の意見の矛盾点を導き出し、相手の無知を暴いた。この方法を'''エイロネイア'''(皮肉)という。この方法は相手を論破したりからかうのではない。無知の自覚をうながすことによって、相手の思考を相手自身に吟味させる方法である。
ソクラテスは知を直接教え込むことは出来ないと考えていた。そのため、彼はあくまで問答によって真理にたどり着くための手助けしかできないと考えていた。そのため、問答法は産婆法(術)ともよばれる<ref>このことはソクラテスの母が助産師(産婆)であったこととも関連していると指摘されている。</ref>。
== 善く生きること ==
=== 魂の配慮 ===
{| class="wikitable"
|-
! 魂の配慮
|-
| 息のつづく限り、可能な限り、私は知を愛し求めることをやめませんし、(中略)いつものようにこう言うのです。
『世にも優れた人よ。あなたは、知恵においても力においてももっとも偉大で最も評判の高いこのポリス・アテナイの人でありながら、恥ずかしくないのですか。金銭ができるだけ多くなるようにと配慮し、評判や名誉に配慮しながら、思惟や真理や、魂というものができるだけ良くなるように配慮せず、考慮もしないとは』と。
――プラトン著(納富信留訳)『ソクラテスの弁明』p.44(光文社古典新訳文庫、2012年)
|}
ギリシャ人は、あるゆるものに固有の役割があると考えた。そのための資質や能力を'''アテレー'''(卓越性)とよんだ。ソクラテスは人間にとってのアテレーを'''徳'''であると考えた。そして、徳とは人格や精神といった魂('''プシュケー''')をより優れたものにしていくことであり、それが'''魂への配慮'''であるという。ソクラテスは人間が日々の生活の中で、「よい」という言葉は「効率が良い」「自分の利益になる」などの貧弱な意味しか持たなくなることを指摘する。そして、「魂をできるだけ良い方向に導く」ための配慮について語るのである。
さて、「魂の配慮」に必要なものは何だろうか。まず、日常生活の中で意識されない本当の自分自身=魂に目を向けることが求められる。そして、正しいことや美しいことへの正しい知を必要とする。
=== 知ることと生きること ===
== ソクラテスの死 ==
[[ファイル:David - The Death of Socrates.jpg|thumb|250px|ソクラテスの最期を描いた『[[w:ソクラテスの死]]』(ジャック=ルイ・ダヴィッド画、1787年)]]
当時のアテネはペロポネソス戦争後の戦後処理をめぐり、激しい権力闘争がくり広げられていた。こうした社会情勢でのソクラテスの言動は当時の人々の価値観について厳しい批判を含むものであり、多くの知識人や政治家を敵に回すものであった。
やがて、ソクラテスは「国家の認める神々を認めず、新しい神を信じ、青年たちを腐敗・堕落させた者」として告発された<ref>この背景には、ソクラテスの言動もさることながら、当時のアテネをはじめとした古代ギリシャの動乱があった。詳しくは[[高等学校世界史探究|世界史探究]]の当該ページを参照されたい。</ref>。裁判でもソクラテスは自らの信念を曲げることはなく、祖国を愛するからこそ厳しく批判するのだと訴えた。だが、評決は死刑であった。
刑の執行までに時間があったため、友人たちはソクラテスに国外逃亡を勧めた。しかし、「'''よく生きること'''」を目標としていたソクラテスにとって、ポリスのおきてを破ることは不正であり、それをよしとはしなかった。こうして、ソクラテスは毒杯をあおいだ。
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高等学校倫理/中国の思想Ⅰ
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== 天の思想 ==
中国思想において、宇宙を支配する者が'''天'''である。古代思想の基となった書の一つである『[[w:書経|書経]]』の時代には天は天帝として擬人化され、一種の神のような存在とされた。
戦国時代には再び抽象的な存在として認識されるようになり、人間と天との関連を説く天人相関、天人合一の考え方が生まれるようになった。
さて、天(天帝)は人間世界の望ましいあり方を天命として人間に命じる。そして、天命を受けて人々を導く存在が'''天子'''である。天子は周代には(周)王であったが、始皇帝による統一の後には皇帝が天子とみなされるようになった。
天子は社会の指導者であり、天命にしたがって人々に役割を与え、それを十分に果たせば人々は幸福に暮らせる。しかし、天子が天命に背く行いをすれば、人々はひどい政治だけでなく、災害や戦争などによって苦しめられる。そうなれば、天は別の人物に天命を下し、新たな天子となる。これが'''易姓革命'''である<ref>易姓革命の思想は後に、孟子によって儒家の思想に位置づけられる。</ref>。
そのため、指導者が天命を知ることは社会秩序を正し、人々の生活を平和にするために必要不可欠なことであった。
== 周王朝の制度 ==
こうした天の思想が確立したのが周王朝の時代であった。周の支配のベースとなったのは血族内の祭祀から生まれた慣習的ルールであった'''礼'''であった。天子たる周王は天の祭祀もつかさどっていた。
また、周は血族や盟約によって結ばれた氏族を諸侯に封じて土地や人民を世襲される封建制度を確立する。こうした制度は単なる社会制度にとどまらず、祭礼や共同体内の扶助とも結びついていた。
== 戦国時代の到来と諸子百家 ==
しかし、紀元前8世紀ごろになると周王朝の勢力が衰えてゆき、かわって諸侯が強い力を持つようになった。諸侯は富国強兵策をとり、領地の内外から優秀な人材を求めた。それに呼応した様々な思想家たちを'''諸子百家'''という。
現在の諸子百家の分類は『[[漢書]]』芸文志に準拠している。それによれば、次のように分類されている。
# 儒家
# 道家
# 陰陽家
# 法家
# 名家
# 墨家
# 縦横家
# 雑家
# 農家
# 小説家
ただし、この中から小説家を省き、九流百家ともいう<ref>浅野裕一『諸子百家』(講談社)p.12</ref>。また、兵家を入れて十流とすることもある。
儒家、道家、法家、墨家については別ページに譲ることとする。ここでは前述の4派以外の学派について紹介しよう。
陰陽家の思想家として、{{ruby|鄒衍|すうえん}}が挙げられる。彼の著作は残っていないが、『史記』などに概略が残されている。それによれば、世の栄枯盛衰と瑞祥との対応を検討する。その際に鄒衍は火・水・木・金・土の5つの徳の転移を見出す(五行思想)。
名家は論理学あるいは言語哲学の学派といえる。思想家には恵施と公孫龍が挙げられる。特に公孫龍は言葉と物の関係を考察し、分類分けを行った。その中でも有名なものが白馬非馬論である。これは、形に命名した「馬」と色彩に命名した「白」とは別のものであり、これらが複合した白馬は馬とは別のものであるという論である。公孫龍の説は現代哲学とも通底するテーマを持っていたが、難解であることやその後の発展が進まなかったこともあって単なる詭弁術と見なされた。
戦国時代の思想家たちは各国を渡り歩いて、自らの学説や理想的な政治のあり方を説いたが、特に外交交渉を重んじたのが{{ruby|縦横家|じゅうおうか}}(「しょうおうか」とも)である。その祖は[[w:鬼谷子|鬼谷]]とされるが、実在を疑われている。そのため、鬼谷の弟子と言われている蘇秦・張儀が縦横家の代表とされる。蘇秦は強大化した秦に対抗するために他の六国が連合する「合従策」を説いた。一方の張儀は六国がそれぞれ秦と和議を結ぶ「連衡策」を説いた。
農家は農耕を中心とする平等な社会の在り方を説く学派で、楚の許行が説いたといわれる。
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<references/>
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[[カテゴリ:高等学校倫理|しよしひやくかのしそう]]
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高等学校日本史探究/新たな世紀の日本へⅢ
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/* 憲法改正論と政権交代 */ 民主党政権(政権交代~普天間基地と政治不信)について叙述。
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[[小学校・中学校・高等学校の学習]]>[[高等学校の学習]]>[[高等学校地理歴史]]>[[高等学校日本史探究]]>新たな世紀の日本へⅢ
「新たな世紀の日本へ」の第3回目では、森喜朗内閣から高市早苗内閣までの国内政治と歴史全体の課題を見ていきます。なお、各資料出所は最新の政治史・国際関係・社会情勢史まで反映されていません<ref>実教出版日本史探究教科書では岸田文雄内閣の誕生までです。山川出版社の日本史探究は安倍内閣まで。東京書籍の日本史探究は菅義偉内閣までとなります。</ref>。そのため、当節は2026年4月までの政治史・国際関係・社会情勢史・経済史を入れて解説をしております。
== 「構造改革」と対テロ戦争 ==
[[ファイル:Postal service privatization of Japan.jpg|サムネイル|347x347px|郵政民営化の概念図]]2000年4月2日、小渕恵三内閣総理大臣が脳梗塞で倒れて入院しました。2000年4月5日、<span style="color:#f29100">'''森喜朗'''</span>が自由民主党総裁になりました。自由民主党と公明党と保守党で連立政権を組んで、そのまま内閣総理大臣になりました。しかし、森喜朗内閣総理大臣は長期不景気の回復を放置して、問題発言を何回もしました。2001年4月、森喜朗は国民の不支持も高まって内閣総理大臣を辞めました。次の<span style="color:#f29100">'''小泉純一郎'''</span>内閣総理大臣は自由民主党と公明党と保守党で連立政権を組んで、聖域なき構造改革の目標から新自由主義的な政策を大胆に進めました。<span style="color:#f29100">'''郵政事業の民営化'''</span>を進めたり、地方の税金と財政の仕組みを見直したり、市町村を合併させたり、金融制度と雇用制度を緩めたり、国立大学を法人に変えたり、不良債権を徹底的に処理したり、年金の負担・医療保険の加入者負担を増やしたり、補助金と地方交付税を減らしたり、市町村の税源移譲を進めたり、道路公団を民間に移したりしました。このように広い分野で構造改革を次々行いました。その結果、大企業は業績を回復しても、中小企業の赤字を長く消せませんでした。このため、派遣の働き方が広がって正社員以外の雇用[非正規雇用]も増えたり、社会保障費の削減から貧しい人も増えたりしました。以降、労働者の所得格差・地域格差が広がって福祉政策も遅れました。インターネット・バブルが崩壊しても、政府のお金を積極的に配るような対策を全く取りませんでした。だから大半の企業は大量の労働者を減らしました(リストラ)。特に正社員数を減らしたり、新しく正社員を雇わなかったりしました。2005年、'''郵政民営化関連法案'''が参議院で否決されました。構造改革の中心部分なので、小泉純一郎内閣総理大臣はすぐに衆議院を解散しました(郵政解散)。衆議院議員総選挙の結果、自由民主党は総議席の3分の2を超える大勝を収めました。郵政解散総選挙は小泉劇場として有名です。小泉純一郎内閣総理大臣が中心になって派手に劇場型政治を進めていました。<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="森喜朗・小泉純一郎・金正日総書記">
ファイル:Yoshiro Mori 20000405.jpg|森喜朗
ファイル:Junichiro Koizumi 20010426 (cropped).jpg|小泉純一郎
ファイル:Kim Jong il Portrait-2.jpg|金正日総書記
</gallery>2002年9月、小泉純一郎は日本の首相として大胆な行動を取りました。初めて北朝鮮[朝鮮民主主義人民共和国]へ直接行って、金正日総書記に会いました。小泉純一郎と金正日は現地で日朝平壌宣言を出しました。日朝平壌宣言は昔の植民地支配を反省しつつ日本と北朝鮮の国交正常化に向けて意見をまとめました。また、北朝鮮の核問題と日本人拉致問題も解決して、お互いの安全を守っていくと記しました。この時、数名の拉致被害者と家族が日本へ帰国しました。しかし、北朝鮮側が日本人拉致問題を認めると日本と北朝鮮の話し合いも止まりました。その後の北朝鮮は日本人拉致問題の完全な解決に全く応じなくなり、核開発とミサイル開発を現在も続けています。
[[ファイル:UA Flight 175 hits WTC south tower 9-11 edit.jpeg|サムネイル|アメリカ同時多発テロ事件|260x260ピクセル]]2001年9月11日、かなり大きなテロ攻撃がアメリカ合衆国の世界貿易センタービルと国防総省で起きました('''アメリカ同時多発テロ事件''')。その後、テロ集団はウサーマ・ビン・ラーディン容疑者含むアルカイダ[イスラーム過激派テロ組織]と分かり、証言からイスラーム原理主義の考えに基づいて実行されました。そのため、ジョージ・ウォーカー・ブッシュ大統領はもし国家ぐるみでテロ集団を隠したり、テロ集団を助けたりしたら仕返しとして武力を使うと伝えました。2001年10月7日、アメリカ政府などはアフガニスタンに対して空中爆撃を始めました(アフガニスタン紛争)。一方、日本はすぐにテロ対策特別措置法を成立させました。その後、アメリカ軍の後方支援として自衛隊をインド洋へ送って給油活動を行いました。自衛隊創設以来、初めて戦争中の海外派遣になりました。また、日本は武力攻撃事態法などの有事法制を定めました。1991年の湾岸戦争で豊富な財政支援をしても国際社会から「日本は何をやっているのか。」と言われたからです。だから、日本は急いで関連法律を整えて、その悔しさを平和に晴らしました。<gallery mode="packed" widths="200" heights="200">
ファイル:Osama bin Laden portrait.jpg|ウサーマ・ビン・ラーディン
ファイル:George-W-Bush.jpeg|ジョージ・ウォーカー・ブッシュ
</gallery>
== 憲法改正論と政権交代 ==
※当項目は時事的な要素が強いため毎年見直し更新があります。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="安倍晋三・福田康夫・麻生太郎">
ファイル:Shinzō Abe 20200101.jpg|安倍晋三
ファイル:Yasuo Fukuda 200709.jpg|福田康夫
ファイル:Tarō Asō 20121226.jpg|麻生太郎
</gallery>
2009年、民主党は第45回衆議院議員総選挙で大きく勝ちました。国民の投票は古い日本の政治を変えてほしいから民主党議員候補者に大半流れました。一方、自由民主党は国民の意見にほとんど耳を傾けなかったので議席まで大きく失いました。その結果、戦後初めて政権が自由民主党から民主党に替わりました。鳩山由紀夫は民主党・社会民主党・国民新党と連立政権を組んで、そのまま内閣総理大臣になりました。民主党政権は官僚中心体制から政治主導体制に変えようとしました。しかし、政策決定をどのように行うのか民主党内の各意見さえもかなり食い違っていました。そのため、民主党政権は早くも国家を上手くまとめにくくなりました。鳩山由紀夫は普天間基地移設問題から内閣総理大臣を辞めました。なお、普天間基地移設問題は日米関係にも影響を受けました。2010年6月、菅直人が民主党代表選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙でも菅直人が選ばれて内閣総理大臣になりました。しかし、民主党は2010年7月の参議院議員通常選挙で大幅に議席を減らしました。民主党はもう信頼出来ないと大半の国民から挙がりました。そのため、国内政治はさらに混乱しました。国内政治の混乱理由として2008年の世界金融危機(リーマンショック)が挙げられます。2008年の世界金融危機(リーマンショック)から日本経済も大きく傷つき、大量の企業倒産・派遣労働者の大量解雇を招いており、国民もこれを早く何とかしてほしいと思っていました。しかし、国民の声を政治家が誰一人全く聞かなかったから政府を信頼しなくなりました。
2011年3月11日、<span style="color:#f29100">'''東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)'''</span>が起きました。日本の地震観測から数えても最も大きな巨大地震[マグニチュード9.0]になり、地震の震源は三陸沖でした。黒褐色の巨大津波が東北地方太平洋沖地震で最も被害を大きくしました。津波は東日本太平洋沿岸[東北から関東まで]の家屋・車・人を次々飲み込みました。その結果、約2万人がこの地震で命を落としました。福島県の東京電力第一原子力発電所は地震と巨大津波の影響から大量の放射性物質を漏らしてしまいました(<span style="color:#f29100">'''福島第一原子力発電所事故'''</span>)。福島第一原子力発電所の近隣住民は全員実家を捨てて避難しました。世界各国は福島第一原子力発電所事故の影響から原子力発電所の安全神話を見直すようになりました。東北地方太平洋沖地震後、菅直人内閣総理大臣でも次の<span style="color:#f29100">'''野田佳彦'''</span>内閣総理大臣でもねじれ国会の後始末ばかりに追われました。2026年現在も被災地の復興と福島第一原子力発電所事故の後始末が続いています。民主党・自由民主党・公明党は社会保障費を集めるために消費税増税を認めました(三党合意)。しかし、民主党内から野田佳彦に対して不信任決議案まで出されました。2012年12月、野田佳彦は「近いうちに国民の意見を問う」と伝えて衆議院を解散しました(第46回衆議院議員総選挙へ)。第46回衆議院議員総選挙の結果、国民の投票は自民党議員候補者に大半流れました。一方、民主党はこれまでの行いから国民の投票を得られないまま議席まで大きく失いました。この選挙後、自由民主党と公明党が安倍晋三から石破茂内閣まで手を組みました。また、続く内閣総理大臣指名選挙でも自由民主党総裁の安倍晋三が選ばれて再び内閣総理大臣になりました(第2次安倍晋三内閣)。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="鳩山由紀夫・菅直人・野田佳彦">
ファイル:Hatoyama Yukio.jpg|鳩山由紀夫
ファイル:Naoto Kan 20071221.jpg|菅直人
ファイル:Yoshihiko Noda-3.jpg|野田佳彦
</gallery>
安倍晋三内閣総理大臣は「戦後レジームからの脱却」を目標にしていました。この目標の実現に向け、国会の閣議で集団的自衛権を使いたいと伝えました。2015年、日米の新ガイドラインと安全保障関連法を国会で通しました。これ以降は自衛隊法なども修正して、日本国憲法第9条の見方を大きく変えました。次に経済財政政策は3つの矢[金融緩和・財政出動・成長戦略]を軸に進めました(アベノミクス)。その結果、経済指標[円安進行・株価上昇など]に明らかな改善が見られました。また、安倍晋三は安全保障体制も見直しました。特定秘密保護法を作りつつ、首相官邸主導体制をさらに強化しました。新しく内閣人事局を作って中央省庁の幹部人事権を全て官邸にまとめました。こうして、首相の政策実行力を戦後最大水準まで上げました。少子高齢化対策のために選挙権の年齢を20歳から18歳に下げました(公職選挙法の改正)。さらに、女性活躍推進法から待機児童解消のために保育園数・保育所定員を増やすようにしました。安倍晋三内閣総理大臣の外交は日米同盟を一番大切にしました。一方、安倍晋三は周辺諸国の指導者とも積極的に交流しました。日露首脳会談で北方領土問題を解決して平和条約を結びたいと伝えても、ウラジーミル・プーチン大統領はこれを全く受け入れませんでした。[[ファイル:Yoshihide Suga announcing new imperial era Reiwa 2 (cropped).jpg|サムネイル|菅義偉内閣官房長官は新元号『令和』を発表]]
2016年、明仁天皇は「天皇の公務をこれ以上続けられない。」と日本国民に伝えました。皇室典範第4条は「天皇が亡くなったら、自動的に退位になります。」のみ記されていました。2017年、日本政府は皇室典範第4条の例外として皇室典範特例法を定めました。2019年4月30日、明仁天皇は皇室典範特例法を使って、徳仁へ天皇を譲りました。2019年5月1日、新しい元号は令和に変わりました。一方、明仁天皇は上皇として現在もいます。2020年から<span style="color:#f29100">'''新型コロナウイルス感染症(COVID−19)'''</span>が世界各地に広がりました。日本政府は新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を何度も出して、全ての日本国民に対してマスクを着けたり、手をしっかり洗ったり、外出自粛を行うように呼びかけられました。東京オリンピックと東京パラリンピックは新型コロナウイルスの社会的な混乱から2021年に開かれました。2020年、安倍晋三は健康上の理由で内閣総理大臣を辞めました。2020年9月、<span style="color:#f29100">'''菅義偉'''</span>が自由民主党総裁選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙でも菅義偉が選ばれて内閣総理大臣になりました。菅義偉内閣総理大臣は携帯電話の料金を安くしたり、デジタル庁を作ったり、国民生活に身近な政策を進めました。しかし、新型コロナウイルスの後始末ばかりに追われました。緊急事態宣言を何度も出しつつ、東京オリンピックを開催か中止かで菅義偉内閣総理大臣の信頼は大きく下がりました。2021年10月、菅義偉は自由民主党総裁選挙に出ないと伝えて内閣総理大臣を辞めました。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="明仁・徳仁・菅義偉">
ファイル:Emperor Akihito (2016).jpg|明仁
ファイル:Emperor Naruhito 20250611 (54582524056, cropped).jpg|徳仁[現在の天皇]
ファイル:Yoshihide Suga 20200924.jpg|菅義偉
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2021年10月、<span style="color:#f29100">'''岸田文雄'''</span>が内閣総理大臣に選ばれました。岸田文雄は自由民主党内で何度も集まって意見を合わせながら政治を進めました。経済を成長させながらお金を国民全員に行き渡るような新しい資本主義[成長と分配の両立]を目標にしました。経済安全保障推進法を作ったり、防衛費を増やしたりして安全保障政策を変えていきました。しかし、物価高問題の対応は大きく出遅れました。エネルギー価格・生活必需品の価格が上向くと、補助金を出しました。2023年12月、自民党派閥の政治資金問題が明らかになりましたその結果、岸田文雄内閣総理大臣の信頼は大きく下がりました。2024年9月、岸田文雄は自由民主党総裁選挙に出ないと伝えて内閣総理大臣を辞めました。2024年10月、<span style="color:#f29100">'''石破茂'''</span>が自由民主党総裁選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙でも石破茂が選ばれて内閣総理大臣になりました。石破茂内閣総理大臣は地方の人口減少対策と農林水産業の振興に取り組みました。しかし、自由民主党内で意見の食い違いは続きました。また、自由民主党は政治資金問題などから衆議院と参議院の両方で半数以上の議席を失いました。その結果、石破茂は少数与党の内閣総理大臣として政治を続けるようになりました。少数与党は1955年以降の自民党中心の政治まで変えました。以来、石破茂は政治資金規正法の改正と党内改革を進めました。さらに、地方創生・労働市場の改革にも取り組みました。結局、石破茂は短期政権で終わりました。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="岸田文雄・石破茂・高市早苗">
ファイル:Fumio Kishida 20211005 (cropped).jpg|岸田文雄
ファイル:Ishiba Shigeru 20241001 (cropped).jpg|石破茂
ファイル:Official portrait of Sanae Takaichi, Prime Minister of Japan (HD).jpg|高市早苗
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2025年10月、<span style="color:#f29100">'''高市早苗'''</span>が自由民主党総裁選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙の結果、明治時代以降の内閣総理大臣で初めて女性の高市早苗が内閣総理大臣に選ばれました。公明党は自由民主党と組まなくなり、高市早苗内閣で与党から抜けました。その結果、これまでの自公連立政権は完全に終わりました。2026年2月、自由民主党は衆議院議員総選挙で大きく勝ちました。2026年4月地点の高市早苗内閣は自民党単独政権で政治を行っています。高市早苗は自由民主党の政治資金問題で国民からの信頼を取り戻したいから政権の土台を新しく作り直しました。安全保障政策は従来の防衛費を増やしつつ、経済安全保障も同時に進めました。2026年3月以降、イランはアメリカ合衆国とイスラエルのイラン攻撃からホルムズ海峡を封鎖しました。一方、アメリカ合衆国も2026年4月からイラン領土内の港湾を海上封鎖しました。その結果、船がほとんど通れなくなりました。世界中で原油供給の不安が急速に広がりました。日本政府は原油の供給先を各国に広げて、国内のエネルギー体制を急いで強くしました。関係国と話し合いながら船を安全に通れるようにするための外交活動を続けました。
== 新しい世界を目指して ==
※当項目は時事的な要素が強いため毎年見直し更新があります。[[ファイル:Sustainable Development Goals.png|サムネイル|306x306ピクセル|17の持続可能な開発目標の一覧]]
== 資料出所 ==
* 平雅行、横田冬彦ほか編著『[https://www.jikkyo.co.jp/material/dbook/R5_chireki_20220510/?pNo=6 日本史探究]』実教出版株式会社 2023年
* 佐藤信、五味文彦ほか編著『[https://new-textbook.yamakawa.co.jp/j-history/ 詳説日本史探究]』株式会社山川出版社 2023年
* 高埜利彦、高村直助ほか編著『日本史A 改訂版』株式会社山川出版社 2016年
* 渡邊晃宏ほか編著『日本史探究』東京書籍株式会社 2023年
* 伊藤純郎ほか編著『高等学校日本史探究』株式会社清水書院 2023年
* 大橋幸泰ほか編著『高等学校日本史探究』株式会社第一学習社 2023年
* 山中裕典著'''『'''[https://www.amazon.co.jp/E6-94-B9-E8-A8-82-E7-89-88-E5-A4-A7-E5-AD-A6-E5-85-A5-E5-AD-A6-E5-85-B1-E9-80-9A-E3-83-86-E3-82-B/dp/4046062371/ref=dp_ob_title_bk 改訂版 大学入学共通テスト 歴史総合、日本史探究の点数が面白いほどとれる本]'''』'''株式会社KADOKAWA 2024年
* 佐藤信、五味文彦ほか編著『[https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%B3%E8%AA%AC%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E4%BF%A1/dp/4634010739/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2JVCFQ6ZSAM4W&keywords=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6&qid=1673018227&sprefix=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%2Caps%2C229&sr=8-1 詳説日本史研究]』株式会社山川出版社 2017年
* 河合敦著『[https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%B8%80%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8A%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%84-%E6%B2%B3%E5%90%88%E6%95%A6%E3%81%AE-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2B-%E8%BF%91%E3%83%BB%E7%8F%BE%E4%BB%A3-%E3%81%AE%E7%89%B9%E5%88%A5%E8%AC%9B%E5%BA%A7/dp/4046007958/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=CIMV7PTZ6B3F&dib=eyJ2IjoiMSJ9.GriK5xWW68LbAbZHswVPdqimlAqFE9XRzYHcmA6-aXbgBs4lHiDE3JrDnJhg7hgM6THOuzvFqoJWj5LM__qBEkf4SPj9wmjyWiCpP-Bf4TLh3f7M1OusImkZuxAPINcTtTy4SGykxYu3CvaRGZzXllucR9IQ0iJPLci04rcWZfa-gboh-ZlcPaIEtkFEdj9FZNBvPvqXdAY_VXJS4vT6yucslRIMWqtO4GI8M6Nb9yoP0QqP5m9GCRtkInz8qTxvyr8l6qRsA-e9Lfl80cbUjscmwh3Sl12uEPTQxVVKOgU.XE0Cesmpneib9NYC1punYV8aCOlOxs-YNy9ZDwz80xQ&dib_tag=se&keywords=%E6%B2%B3%E5%90%88%E6%95%A6+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2B&qid=1767634402&sprefix=%E6%B2%B3%E5%90%88%E6%95%A6+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2b%2Caps%2C189&sr=8-2 世界一わかりやすい河合敦の日本史B[近・現代]の特別講座]』株式会社KADOKAWA 2014年(絶版本)
* 全国歴史教育研究協議会編『[新課程版][https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%94%A8%E8%AA%9E%E9%9B%86-%E5%85%A8%E5%9B%BD%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%95%99%E8%82%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A/dp/4634013061/ref=sr_1_1?dib=eyJ2IjoiMSJ9.9cqMPrv4JguSwZrufwQIAe_lRu9cxj698nZUEZl4Y5cDtFKaem46FQO2wLSmvQRupkpC3yFkdZ2D8ul0aM8xa646b6UUXcLCXs0zCrc-3GjbfwW3vlpzcCamrYuN_ListS2g-RoPwJlODF-y37euvc5ISOhGmlPTMzl5-RBGHyBB6ALU88qvcFaW_Z76LSjHmfTf50ajn6y511_Lhs2nOWE4YdIvlGbHPaOCVS6jqdSS7cgx_GbrQcMzbR1JgPc-acP67EycAAeavd_OOwKrAiv-MY5SwadisZWeKrqMaUQ.ub6LmuF0OPhQ9zxqmRspK09lTJems1e2BxJZ4ZP-Uas&dib_tag=se&keywords=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%94%A8%E8%AA%9E%E9%9B%86&qid=1765288912&sr=8-1 日本史用語集]』株式会社山川出版社 2023年
* 各種新聞等資料・首相官邸ホームページ
== ここに注意!! ==
[[カテゴリ:高等学校日本史探究|あらたなせいきのにほんへ]]
[[カテゴリ:21世紀]]
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2026-04-19T05:51:32Z
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/* 憲法改正論と政権交代 */ 重要用語を色太字化。
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text/x-wiki
[[小学校・中学校・高等学校の学習]]>[[高等学校の学習]]>[[高等学校地理歴史]]>[[高等学校日本史探究]]>新たな世紀の日本へⅢ
「新たな世紀の日本へ」の第3回目では、森喜朗内閣から高市早苗内閣までの国内政治と歴史全体の課題を見ていきます。なお、各資料出所は最新の政治史・国際関係・社会情勢史まで反映されていません<ref>実教出版日本史探究教科書では岸田文雄内閣の誕生までです。山川出版社の日本史探究は安倍内閣まで。東京書籍の日本史探究は菅義偉内閣までとなります。</ref>。そのため、当節は2026年4月までの政治史・国際関係・社会情勢史・経済史を入れて解説をしております。
== 「構造改革」と対テロ戦争 ==
[[ファイル:Postal service privatization of Japan.jpg|サムネイル|347x347px|郵政民営化の概念図]]2000年4月2日、小渕恵三内閣総理大臣が脳梗塞で倒れて入院しました。2000年4月5日、<span style="color:#f29100">'''森喜朗'''</span>が自由民主党総裁になりました。自由民主党と公明党と保守党で連立政権を組んで、そのまま内閣総理大臣になりました。しかし、森喜朗内閣総理大臣は長期不景気の回復を放置して、問題発言を何回もしました。2001年4月、森喜朗は国民の不支持も高まって内閣総理大臣を辞めました。次の<span style="color:#f29100">'''小泉純一郎'''</span>内閣総理大臣は自由民主党と公明党と保守党で連立政権を組んで、聖域なき構造改革の目標から新自由主義的な政策を大胆に進めました。<span style="color:#f29100">'''郵政事業の民営化'''</span>を進めたり、地方の税金と財政の仕組みを見直したり、市町村を合併させたり、金融制度と雇用制度を緩めたり、国立大学を法人に変えたり、不良債権を徹底的に処理したり、年金の負担・医療保険の加入者負担を増やしたり、補助金と地方交付税を減らしたり、市町村の税源移譲を進めたり、道路公団を民間に移したりしました。このように広い分野で構造改革を次々行いました。その結果、大企業は業績を回復しても、中小企業の赤字を長く消せませんでした。このため、派遣の働き方が広がって正社員以外の雇用[非正規雇用]も増えたり、社会保障費の削減から貧しい人も増えたりしました。以降、労働者の所得格差・地域格差が広がって福祉政策も遅れました。インターネット・バブルが崩壊しても、政府のお金を積極的に配るような対策を全く取りませんでした。だから大半の企業は大量の労働者を減らしました(リストラ)。特に正社員数を減らしたり、新しく正社員を雇わなかったりしました。2005年、'''郵政民営化関連法案'''が参議院で否決されました。構造改革の中心部分なので、小泉純一郎内閣総理大臣はすぐに衆議院を解散しました(郵政解散)。衆議院議員総選挙の結果、自由民主党は総議席の3分の2を超える大勝を収めました。郵政解散総選挙は小泉劇場として有名です。小泉純一郎内閣総理大臣が中心になって派手に劇場型政治を進めていました。<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="森喜朗・小泉純一郎・金正日総書記">
ファイル:Yoshiro Mori 20000405.jpg|森喜朗
ファイル:Junichiro Koizumi 20010426 (cropped).jpg|小泉純一郎
ファイル:Kim Jong il Portrait-2.jpg|金正日総書記
</gallery>2002年9月、小泉純一郎は日本の首相として大胆な行動を取りました。初めて北朝鮮[朝鮮民主主義人民共和国]へ直接行って、金正日総書記に会いました。小泉純一郎と金正日は現地で日朝平壌宣言を出しました。日朝平壌宣言は昔の植民地支配を反省しつつ日本と北朝鮮の国交正常化に向けて意見をまとめました。また、北朝鮮の核問題と日本人拉致問題も解決して、お互いの安全を守っていくと記しました。この時、数名の拉致被害者と家族が日本へ帰国しました。しかし、北朝鮮側が日本人拉致問題を認めると日本と北朝鮮の話し合いも止まりました。その後の北朝鮮は日本人拉致問題の完全な解決に全く応じなくなり、核開発とミサイル開発を現在も続けています。
[[ファイル:UA Flight 175 hits WTC south tower 9-11 edit.jpeg|サムネイル|アメリカ同時多発テロ事件|260x260ピクセル]]2001年9月11日、かなり大きなテロ攻撃がアメリカ合衆国の世界貿易センタービルと国防総省で起きました('''アメリカ同時多発テロ事件''')。その後、テロ集団はウサーマ・ビン・ラーディン容疑者含むアルカイダ[イスラーム過激派テロ組織]と分かり、証言からイスラーム原理主義の考えに基づいて実行されました。そのため、ジョージ・ウォーカー・ブッシュ大統領はもし国家ぐるみでテロ集団を隠したり、テロ集団を助けたりしたら仕返しとして武力を使うと伝えました。2001年10月7日、アメリカ政府などはアフガニスタンに対して空中爆撃を始めました(アフガニスタン紛争)。一方、日本はすぐにテロ対策特別措置法を成立させました。その後、アメリカ軍の後方支援として自衛隊をインド洋へ送って給油活動を行いました。自衛隊創設以来、初めて戦争中の海外派遣になりました。また、日本は武力攻撃事態法などの有事法制を定めました。1991年の湾岸戦争で豊富な財政支援をしても国際社会から「日本は何をやっているのか。」と言われたからです。だから、日本は急いで関連法律を整えて、その悔しさを平和に晴らしました。<gallery mode="packed" widths="200" heights="200">
ファイル:Osama bin Laden portrait.jpg|ウサーマ・ビン・ラーディン
ファイル:George-W-Bush.jpeg|ジョージ・ウォーカー・ブッシュ
</gallery>
== 憲法改正論と政権交代 ==
※当項目は時事的な要素が強いため毎年見直し更新があります。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="安倍晋三・福田康夫・麻生太郎">
ファイル:Shinzō Abe 20200101.jpg|安倍晋三
ファイル:Yasuo Fukuda 200709.jpg|福田康夫
ファイル:Tarō Asō 20121226.jpg|麻生太郎
</gallery>
2009年、民主党は第45回衆議院議員総選挙で大きく勝ちました。国民の投票は古い日本の政治を変えてほしいから民主党議員候補者に大半流れました。一方、自由民主党は国民の意見にほとんど耳を傾けなかったので議席まで大きく失いました。その結果、戦後初めて政権が自由民主党から民主党に替わりました。<span style="color:#f29100">'''鳩山由紀夫'''</span>は民主党・社会民主党・国民新党と連立政権を組んで、そのまま内閣総理大臣になりました。民主党政権は官僚中心体制から政治主導体制に変えようとしました。しかし、政策決定をどのように行うのか民主党内の各意見さえもかなり食い違っていました。そのため、民主党政権は早くも国家を上手くまとめにくくなりました。鳩山由紀夫は普天間基地移設問題から内閣総理大臣を辞めました。なお、普天間基地移設問題は日米関係にも影響を受けました。2010年6月、<span style="color:#f29100">'''菅直人'''</span>が民主党代表選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙でも菅直人が選ばれて内閣総理大臣になりました。しかし、民主党は2010年7月の参議院議員通常選挙で大幅に議席を減らしました。民主党はもう信頼出来ないと大半の国民から挙がりました。そのため、国内政治はさらに混乱しました。国内政治の混乱理由として2008年の世界金融危機(リーマンショック)が挙げられます。2008年の世界金融危機(リーマンショック)から日本経済も大きく傷つき、大量の企業倒産・派遣労働者の大量解雇を招いており、国民もこれを早く何とかしてほしいと思っていました。しかし、国民の声を政治家が誰一人全く聞かなかったから政府を信頼しなくなりました。
2011年3月11日、<span style="color:#f29100">'''東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)'''</span>が起きました。日本の地震観測から数えても最も大きな巨大地震[マグニチュード9.0]になり、地震の震源は三陸沖でした。黒褐色の巨大津波が東北地方太平洋沖地震で最も被害を大きくしました。津波は東日本太平洋沿岸[東北から関東まで]の家屋・車・人を次々飲み込みました。その結果、約2万人がこの地震で命を落としました。福島県の東京電力第一原子力発電所は地震と巨大津波の影響から大量の放射性物質を漏らしてしまいました(<span style="color:#f29100">'''福島第一原子力発電所事故'''</span>)。福島第一原子力発電所の近隣住民は全員実家を捨てて避難しました。世界各国は福島第一原子力発電所事故の影響から原子力発電所の安全神話を見直すようになりました。東北地方太平洋沖地震後、菅直人内閣総理大臣でも次の<span style="color:#f29100">'''野田佳彦'''</span>内閣総理大臣でもねじれ国会の後始末ばかりに追われました。2026年現在も被災地の復興と福島第一原子力発電所事故の後始末が続いています。民主党・自由民主党・公明党は社会保障費を集めるために消費税増税を認めました(三党合意)。しかし、民主党内から野田佳彦に対して不信任決議案まで出されました。2012年12月、野田佳彦は「近いうちに国民の意見を問う」と伝えて衆議院を解散しました(第46回衆議院議員総選挙へ)。第46回衆議院議員総選挙の結果、国民の投票は自民党議員候補者に大半流れました。一方、民主党はこれまでの行いから国民の投票を得られないまま議席まで大きく失いました。この選挙後、自由民主党と公明党が安倍晋三から石破茂内閣まで手を組みました。また、続く内閣総理大臣指名選挙でも自由民主党総裁の安倍晋三が選ばれて再び内閣総理大臣になりました(第2次安倍晋三内閣)。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="鳩山由紀夫・菅直人・野田佳彦">
ファイル:Hatoyama Yukio.jpg|鳩山由紀夫
ファイル:Naoto Kan 20071221.jpg|菅直人
ファイル:Yoshihiko Noda-3.jpg|野田佳彦
</gallery>
安倍晋三内閣総理大臣は「戦後レジームからの脱却」を目標にしていました。この目標の実現に向け、国会の閣議で集団的自衛権を使いたいと伝えました。2015年、日米の新ガイドラインと安全保障関連法を国会で通しました。これ以降は自衛隊法なども修正して、日本国憲法第9条の見方を大きく変えました。次に経済財政政策は3つの矢[金融緩和・財政出動・成長戦略]を軸に進めました(アベノミクス)。その結果、経済指標[円安進行・株価上昇など]に明らかな改善が見られました。また、安倍晋三は安全保障体制も見直しました。特定秘密保護法を作りつつ、首相官邸主導体制をさらに強化しました。新しく内閣人事局を作って中央省庁の幹部人事権を全て官邸にまとめました。こうして、首相の政策実行力を戦後最大水準まで上げました。少子高齢化対策のために選挙権の年齢を20歳から18歳に下げました(公職選挙法の改正)。さらに、女性活躍推進法から待機児童解消のために保育園数・保育所定員を増やすようにしました。安倍晋三内閣総理大臣の外交は日米同盟を一番大切にしました。一方、安倍晋三は周辺諸国の指導者とも積極的に交流しました。日露首脳会談で北方領土問題を解決して平和条約を結びたいと伝えても、ウラジーミル・プーチン大統領はこれを全く受け入れませんでした。[[ファイル:Yoshihide Suga announcing new imperial era Reiwa 2 (cropped).jpg|サムネイル|菅義偉内閣官房長官は新元号『令和』を発表]]
2016年、明仁天皇は「天皇の公務をこれ以上続けられない。」と日本国民に伝えました。皇室典範第4条は「天皇が亡くなったら、自動的に退位になります。」のみ記されていました。2017年、日本政府は皇室典範第4条の例外として皇室典範特例法を定めました。2019年4月30日、明仁天皇は皇室典範特例法を使って、徳仁へ天皇を譲りました。2019年5月1日、新しい元号は令和に変わりました。一方、明仁天皇は上皇として現在もいます。2020年から<span style="color:#f29100">'''新型コロナウイルス感染症(COVID−19)'''</span>が世界各地に広がりました。日本政府は新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を何度も出して、全ての日本国民に対してマスクを着けたり、手をしっかり洗ったり、外出自粛を行うように呼びかけられました。東京オリンピックと東京パラリンピックは新型コロナウイルスの社会的な混乱から2021年に開かれました。2020年、安倍晋三は健康上の理由で内閣総理大臣を辞めました。2020年9月、<span style="color:#f29100">'''菅義偉'''</span>が自由民主党総裁選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙でも菅義偉が選ばれて内閣総理大臣になりました。菅義偉内閣総理大臣は携帯電話の料金を安くしたり、デジタル庁を作ったり、国民生活に身近な政策を進めました。しかし、新型コロナウイルスの後始末ばかりに追われました。緊急事態宣言を何度も出しつつ、東京オリンピックを開催か中止かで菅義偉内閣総理大臣の信頼は大きく下がりました。2021年10月、菅義偉は自由民主党総裁選挙に出ないと伝えて内閣総理大臣を辞めました。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="明仁・徳仁・菅義偉">
ファイル:Emperor Akihito (2016).jpg|明仁
ファイル:Emperor Naruhito 20250611 (54582524056, cropped).jpg|徳仁[現在の天皇]
ファイル:Yoshihide Suga 20200924.jpg|菅義偉
</gallery>
2021年10月、<span style="color:#f29100">'''岸田文雄'''</span>が内閣総理大臣に選ばれました。岸田文雄は自由民主党内で何度も集まって意見を合わせながら政治を進めました。経済を成長させながらお金を国民全員に行き渡るような新しい資本主義[成長と分配の両立]を目標にしました。経済安全保障推進法を作ったり、防衛費を増やしたりして安全保障政策を変えていきました。しかし、物価高問題の対応は大きく出遅れました。エネルギー価格・生活必需品の価格が上向くと、補助金を出しました。2023年12月、自民党派閥の政治資金問題が明らかになりましたその結果、岸田文雄内閣総理大臣の信頼は大きく下がりました。2024年9月、岸田文雄は自由民主党総裁選挙に出ないと伝えて内閣総理大臣を辞めました。2024年10月、<span style="color:#f29100">'''石破茂'''</span>が自由民主党総裁選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙でも石破茂が選ばれて内閣総理大臣になりました。石破茂内閣総理大臣は地方の人口減少対策と農林水産業の振興に取り組みました。しかし、自由民主党内で意見の食い違いは続きました。また、自由民主党は政治資金問題などから衆議院と参議院の両方で半数以上の議席を失いました。その結果、石破茂は少数与党の内閣総理大臣として政治を続けるようになりました。少数与党は1955年以降の自民党中心の政治まで変えました。以来、石破茂は政治資金規正法の改正と党内改革を進めました。さらに、地方創生・労働市場の改革にも取り組みました。結局、石破茂は短期政権で終わりました。
<gallery mode="packed" widths="200" heights="200" caption="岸田文雄・石破茂・高市早苗">
ファイル:Fumio Kishida 20211005 (cropped).jpg|岸田文雄
ファイル:Ishiba Shigeru 20241001 (cropped).jpg|石破茂
ファイル:Official portrait of Sanae Takaichi, Prime Minister of Japan (HD).jpg|高市早苗
</gallery>
2025年10月、<span style="color:#f29100">'''高市早苗'''</span>が自由民主党総裁選挙で勝ちました。続く内閣総理大臣指名選挙の結果、明治時代以降の内閣総理大臣で初めて女性の高市早苗が内閣総理大臣に選ばれました。公明党は自由民主党と組まなくなり、高市早苗内閣で与党から抜けました。その結果、これまでの自公連立政権は完全に終わりました。2026年2月、自由民主党は衆議院議員総選挙で大きく勝ちました。2026年4月地点の高市早苗内閣は自民党単独政権で政治を行っています。高市早苗は自由民主党の政治資金問題で国民からの信頼を取り戻したいから政権の土台を新しく作り直しました。安全保障政策は従来の防衛費を増やしつつ、経済安全保障も同時に進めました。2026年3月以降、イランはアメリカ合衆国とイスラエルのイラン攻撃からホルムズ海峡を封鎖しました。一方、アメリカ合衆国も2026年4月からイラン領土内の港湾を海上封鎖しました。その結果、船がほとんど通れなくなりました。世界中で原油供給の不安が急速に広がりました。日本政府は原油の供給先を各国に広げて、国内のエネルギー体制を急いで強くしました。関係国と話し合いながら船を安全に通れるようにするための外交活動を続けました。
== 新しい世界を目指して ==
※当項目は時事的な要素が強いため毎年見直し更新があります。[[ファイル:Sustainable Development Goals.png|サムネイル|306x306ピクセル|17の持続可能な開発目標の一覧]]
== 資料出所 ==
* 平雅行、横田冬彦ほか編著『[https://www.jikkyo.co.jp/material/dbook/R5_chireki_20220510/?pNo=6 日本史探究]』実教出版株式会社 2023年
* 佐藤信、五味文彦ほか編著『[https://new-textbook.yamakawa.co.jp/j-history/ 詳説日本史探究]』株式会社山川出版社 2023年
* 高埜利彦、高村直助ほか編著『日本史A 改訂版』株式会社山川出版社 2016年
* 渡邊晃宏ほか編著『日本史探究』東京書籍株式会社 2023年
* 伊藤純郎ほか編著『高等学校日本史探究』株式会社清水書院 2023年
* 大橋幸泰ほか編著『高等学校日本史探究』株式会社第一学習社 2023年
* 山中裕典著'''『'''[https://www.amazon.co.jp/E6-94-B9-E8-A8-82-E7-89-88-E5-A4-A7-E5-AD-A6-E5-85-A5-E5-AD-A6-E5-85-B1-E9-80-9A-E3-83-86-E3-82-B/dp/4046062371/ref=dp_ob_title_bk 改訂版 大学入学共通テスト 歴史総合、日本史探究の点数が面白いほどとれる本]'''』'''株式会社KADOKAWA 2024年
* 佐藤信、五味文彦ほか編著『[https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%B3%E8%AA%AC%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E4%BF%A1/dp/4634010739/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2JVCFQ6ZSAM4W&keywords=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6&qid=1673018227&sprefix=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%2Caps%2C229&sr=8-1 詳説日本史研究]』株式会社山川出版社 2017年
* 河合敦著『[https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%B8%80%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8A%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%84-%E6%B2%B3%E5%90%88%E6%95%A6%E3%81%AE-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2B-%E8%BF%91%E3%83%BB%E7%8F%BE%E4%BB%A3-%E3%81%AE%E7%89%B9%E5%88%A5%E8%AC%9B%E5%BA%A7/dp/4046007958/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=CIMV7PTZ6B3F&dib=eyJ2IjoiMSJ9.GriK5xWW68LbAbZHswVPdqimlAqFE9XRzYHcmA6-aXbgBs4lHiDE3JrDnJhg7hgM6THOuzvFqoJWj5LM__qBEkf4SPj9wmjyWiCpP-Bf4TLh3f7M1OusImkZuxAPINcTtTy4SGykxYu3CvaRGZzXllucR9IQ0iJPLci04rcWZfa-gboh-ZlcPaIEtkFEdj9FZNBvPvqXdAY_VXJS4vT6yucslRIMWqtO4GI8M6Nb9yoP0QqP5m9GCRtkInz8qTxvyr8l6qRsA-e9Lfl80cbUjscmwh3Sl12uEPTQxVVKOgU.XE0Cesmpneib9NYC1punYV8aCOlOxs-YNy9ZDwz80xQ&dib_tag=se&keywords=%E6%B2%B3%E5%90%88%E6%95%A6+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2B&qid=1767634402&sprefix=%E6%B2%B3%E5%90%88%E6%95%A6+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2b%2Caps%2C189&sr=8-2 世界一わかりやすい河合敦の日本史B[近・現代]の特別講座]』株式会社KADOKAWA 2014年(絶版本)
* 全国歴史教育研究協議会編『[新課程版][https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%94%A8%E8%AA%9E%E9%9B%86-%E5%85%A8%E5%9B%BD%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%95%99%E8%82%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A/dp/4634013061/ref=sr_1_1?dib=eyJ2IjoiMSJ9.9cqMPrv4JguSwZrufwQIAe_lRu9cxj698nZUEZl4Y5cDtFKaem46FQO2wLSmvQRupkpC3yFkdZ2D8ul0aM8xa646b6UUXcLCXs0zCrc-3GjbfwW3vlpzcCamrYuN_ListS2g-RoPwJlODF-y37euvc5ISOhGmlPTMzl5-RBGHyBB6ALU88qvcFaW_Z76LSjHmfTf50ajn6y511_Lhs2nOWE4YdIvlGbHPaOCVS6jqdSS7cgx_GbrQcMzbR1JgPc-acP67EycAAeavd_OOwKrAiv-MY5SwadisZWeKrqMaUQ.ub6LmuF0OPhQ9zxqmRspK09lTJems1e2BxJZ4ZP-Uas&dib_tag=se&keywords=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2%E7%94%A8%E8%AA%9E%E9%9B%86&qid=1765288912&sr=8-1 日本史用語集]』株式会社山川出版社 2023年
* 各種新聞等資料・首相官邸ホームページ
== ここに注意!! ==
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物理数学II/特殊関数
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wikitext
text/x-wiki
== Γ函数 ==
階乗を複素数にまで拡張することを考えてみよう。<math>x</math> を正の整数とする。このとき、
<math>\begin{align}
(x-1)! &= \frac{x!(n+x)!}{x(x+n)!}\\
&= \frac{(n+x)!}{x(x+1)\cdots(x+n)}\\
&= \frac{n^x n!}{x(x+1)\cdots(x+n)} \frac{n+1}{n}\frac{n+2}{n}\cdots \frac{n+x}{n}
\end{align}</math>
となる。ここで、<math>n</math> は任意の非負整数である。<math>\frac{n+1}{n}\frac{n+2}{n}\cdots \frac{n+x}{n}</math> の部分が定義されるには <math>x</math> が正の整数である必要があるが、<math>n</math> の極限を取ると、
<math>\lim_{n\to \infty}\frac{n+1}{n}\frac{n+2}{n}\cdots \frac{n+x}{n} = 1</math>
より、この部分が消えてくれるので
<math>(x-1)! = \lim_{n\to\infty}\frac{n^x n!}{x(x+1)\cdots(x+n)} </math>
となり、右辺は複素数に拡張可能な式が得られる。これを
<math>\Gamma(s) = \lim_{n\to\infty}\frac{n^s n!}{s(s+1)\cdots(s+n)} </math>
としてΓ函数を定義する。
Γ函数は定義より、 正の整数 <math>x </math> について <math>\Gamma(x) = (x-1)!</math> が成り立つ。特に、<math>\Gamma(1) = 1</math> である。
<math>\begin{align}
\Gamma(s+1) &= \lim_{n\to\infty}\frac{n^{s+1} n!}{(s+1)\cdots(s+1+n)}\\
&= \lim_{n\to\infty}\frac{s n}{s+1+n}\frac{n^{s} n!}{s(s+1)\cdots(s+n)}\\
&= s \Gamma(s)
\end{align} </math>
となる。これは、 <math>s! = s(s-1)!</math> に対応する。Γ函数の収束について議論するには無限積の形に変形するほうがやりやすい。
<math>\begin{align}
\frac{s(s+1)(s+2)\cdots (s+n)}{n^s n!} &= \frac{s}{n^s} \left(1+\frac s 1 \right)\left(1+\frac s 2 \right)\cdots \left(1+\frac s n \right)\\
&= se^{(\frac 1 + \frac 1 2 + \cdots + \frac 1 n -\ln n)s} \left(1+\frac s 1 \right)e^{-s}\left(1+\frac s 2 \right)e^{-\frac s 2}\cdots \left(1+\frac s n \right)e^{-\frac s n}
\end{align}</math>
となるから、
<math>\frac{1}{\Gamma(s)} = s e^{\gamma s} \prod_{n=1}^\infty \left(1 + \frac s n \right) e^{-\frac s n}</math>
を得る。与えられた <math>s</math> に対して<math>|s| \le \frac R 2</math> が成り立つ十分大きな正の整数 <math>R</math> を取る。任意の <math>n > R</math> について
<math>\begin{align}
\left|\ln\left(1+\frac s n\right) - \frac s n\right| &\le -\frac 1 2 \left|\frac s n\right|^2 +\frac 1 3 \left|\frac s n\right|^3 - \frac 1 4 \left|\frac s n\right|^4 + \cdots\\
&= \left|\frac s n\right|^2 \left(1+\left|\frac s n\right|+\left|\frac s n\right|^2+\cdots\right)\\
&= \frac 1 4 \left|\frac R n\right|^2\left\{1+\left(\frac 1 2\right)+\left(\frac 1 2\right)^2+\cdots\right\}\\
&\le \frac 1 2 \left(\frac R n\right)^2
\end{align}</math>
となる。<math>\sum_{n=R+1}^\infty \frac 1 2 \frac{R^2}{n^2}</math> は収束するから、
<math>\sum_{n=R+1}^\infty \left\{\ln\left(1+\frac s n\right) - \frac s n \right\}</math>
は <math>|s| \le \frac R 2</math> ならば絶対に一様収束する。従って、<math>\prod_{n=R+1}^\infty \left(1 + \frac s n \right) e^{-\frac s n}</math> は正則函数である。すなわち、<math>s e^{\gamma s} \prod_{n=1}^\infty \left(1 + \frac s n \right) e^{-\frac s n}</math> は正則函数である。<math>R</math> は任意であるから、すべての有限の <math>s</math> について成り立つ。
'''定理'''
実函数 <math>f(s)</math> が <math>s>0</math> で
# <math>f(s+1)=sf(s)</math>
# <math>f(s) > 0</math> であり <math>\ln f(s)</math> は凸函数
を満たせば、<math>f(s) = f(1) \Gamma(s)</math> である。
'''証明'''
凸函数 <math>g(x) = \ln f(x)</math> に対して <math>x_1 < x < x_2</math> とすると、
<math>\frac{g(x)-g(x_1)}{x-x_1} \le \frac{g(x_2)-g(x_1)}{x_2-x_1} \le \frac{g(x_2)-g(x)}{x_2-x}</math>
が成り立つ。<math>0 < s < 1</math> として、また <math>n\ge 2</math> を自然数として、不等式に <math>n < n+s < n+1</math> と <math>n-1 < n < n+s</math> を代入すると、
<math>\underline{\frac{\ln f(n+s)-\ln f(n)}{s}} \le \underline{\ln f(n+1)-\ln f(n)} \le \frac{\ln f(n+s)-\ln f(n+s)}{1-s}</math>
<math>\underline{\ln f(n)-\ln f(n-1)} \le \frac{\ln f(n+s)-f(n-1)}{s+1} \le \underline{\frac{\ln f(n+s)-\ln f(n)}{s}}</math>
となる。ここから下線部を抜き出して
<math>\ln f(n)-\ln f(n-1) \le \frac{\ln f(n+s)-\ln f(n)}{s} \le \ln f(n+1)-\ln f(n)</math>
を得る。<math>f(s+1)=sf(s)</math> を使うと、
<math>\ln (n-1) \le \frac{\ln f(n+s)-\ln f(n)}{s} \le \ln n</math>,
<math>(n-1)^s f(n) \le f(n+s) \le n^s f(n)</math>
となる。<math>f(n+s) = (n+s-1)(n+s-2)\cdots (s+1)sf(s) </math> より、
<math>\frac{(n-1)^s f(n)}{s(s+1)\cdots (n+s-1)} \le f(s) \le \frac{n^s f(n)}{s(s+1)\cdots (n+s-1)}</math>
左側の不等式で <math>n</math> を <math>n+1</math> に変えれば、
<math>\frac{n^s f(n+1)}{s(s+1)\cdots (n+s)} \le f(s) \le \frac{n^s f(n)}{s(s+1)\cdots (n+s-1)} = \frac{n^s f(n+1)}{s(s+1)\cdots (n+s)}\frac{s+n}{n} </math>
すなわち、
<math>f(s)\frac{n}{s+n} \le \frac{n^s f(n+1)}{s(s+1)\cdots (n+s)} \le f(s) </math>
となる。ここに、<math>f(n+1) = n! f(1) </math> を代入して、<math>n\to \infty </math> とすると、
<math>f(s) = f(1)\lim_{n\to\infty}\frac{n^s n!}{s(s+1)\cdots(s+n)} = f(1)\Gamma(s) </math>
が <math>0 < s < 1 </math> について成り立つ。<math>s =1 </math> では自明に成り立つから、<math>0 < s \le 1 </math> について成り立つ。任意の <math>s > 0 </math> については、<math>s = m + x, \, 0< x \le 1 ,\, m \in \mathbb N </math> と置いて、
<math>\begin{align}
\Gamma(s) &= \lim_{n\to\infty}\frac{n^s n!}{s(s+1)\cdots(s+n)}\\
&= \lim_{n\to\infty}\frac{n^x n!}{x(x+1)\cdots(x+n)} \frac{n^m x(x+1)\cdots(x+m-1)}{(x+n+1)\cdots(x+n+m)}\\
&= \frac{f(x)}{f(1)} x(x+1)\cdots(x+m-1)\\
&= \frac{f(s)}{f(1)}
\end{align} </math>
より成り立つ。
'''例1'''
<math>x > 0 </math> について、
<math>\Gamma(x) = \int_0^\infty t^{x-1}e^{-t}dt </math>
である。
<math>f(x) = \int_0^\infty t^{x-1}e^{-t}dt </math> とすると、
<math>\begin{align}
f(x+1) &= \int_0^\infty t^{x}e^{-t}dt\\
&= -t^x e^{-t}\Big|_0^\infty + x\int_0^\infty t^{x-1}e^{-t}dt\\
&= xf(x)
\end{align} </math>
が成り立つ。また、
<math>f'(x) = \int_0^\infty (\log t) t^{x-1}e^{-t}dt </math>
<math>f''(x) = \int_0^\infty (\log t)^2 t^{x-1}e^{-t}dt </math>
より、任意の実数 <math>u </math> について
<math>\begin{align}
u^2 f + 2u f' + f'' &= \int_0^\infty \left\{u^2 + 2u \ln t + (\ln t)^2\right\}t^{x-1}e^{-t}dt \\
&= \int_0^\infty (u + \ln t)^2 t^{x-1}e^{-t}dt\\
&\ge 0
\end{align} </math>
であるから、これを <math>u </math> についての二次式と考えると判別式は <math>f'^2 - f f'' \le 0 </math> となる。従って、
<math>\frac{d^2}{dx^2}\ln f(x) = \frac{ff''-f'^2}{f^2} \ge 0 </math>
より、<math>\ln f(x) </math> は凸函数である。<math>f(1) = \int_0^\infty e^{-t}dt = 1 </math> より、<math>f(x) = \Gamma(x) </math> を得る。
'''例2'''
<math>x > 0, \, y > 0 </math> について
<math>\Beta(x,y) = \int_0^1 t^{x-1}(1-t)^{y-1}dt </math> とすると、
<math>\Beta(x,y) = \frac{\Gamma(x)\Gamma(y)}{\Gamma(x+y)}</math>
である。
<math>y </math> を固定して <math>f(x) = \Gamma(x+y)\Beta(x,y) </math> と置くと、
<math>\begin{align}
\Beta(x+1,y) &= \int_0^1 t^x(1-t)^{y-1}dt\\
&= \int_0^1 (1-t)^{x+y-1}\left(\frac{t}{1-t}\right)^x dt\\
&= - \left.\frac{(1-t)^{x+y}}{x+y}\left(\frac{t}{1-t}\right)^x\right|_0^1 + \frac{x}{x+y}\int_0^1 (1-t)^{x+y}\frac{1}{(1-t)^2}\left(\frac{t}{1-t}\right)^{x-1} dt\\
&= \frac{x}{x+y}\Beta(x,y)
\end{align}</math>
となるから、<math>f(x+1) = \Gamma(x+y+1)\Beta(x,y) = x\Gamma(x+y)\Beta(x,y) = xf(x). </math>
また、<math>g(x) = \Beta(x,y) </math> に対し、
<math>g'(x) = \int_0^1 (\log t) t^{x-1}(1-t)^{y-1}dt </math>
<math>g''(x) = \int_0^1 (\log t)^2 t^{x-1}(1-t)^{y-1}dt </math>
となるから、
<math>u^2g + 2ug' + g'' = \int_0^1 (u+ \ln t)^2 t^{x-1}(1-t)^{y-1}dt \ge 0 </math>
より、例1と同じように <math>\ln g(x) </math> は凸函数である。従って、
<math>\ln f(x) = \ln \Gamma(x+y) + \ln \Beta(x,y) </math>
も凸函数である。<math>\Beta(1,y) = \int_0^1 (1-t)^{y-1}dt = \frac 1 y </math> より、<math>f(1) = \frac 1 y \Gamma(y+1) = \Gamma(y) </math> である。従って、
<math>f(x) = \Gamma(y)\Gamma(x) </math>
すなわち、
<math>\Beta(x,y) = \frac{\Gamma(x)\Gamma(y)}{\Gamma(x+y)} </math>
を得る。
'''相反公式'''
<math>\begin{align}
\frac{1}{\Gamma(s)\Gamma(1-s)} &= \frac{1}{-s\Gamma(s)\Gamma(-s)}\\
&= \frac{1}{-s}se^{\gamma s}(-se^{-\gamma s})\prod_{n=1}^\infty \left(1+ \frac s n\right) e^{-\frac s n}\left(1-\frac s n\right) e^{\frac s n}\\
&= s\prod_{n=1}^\infty\left(1-\frac{s^2}{n^2}\right)\\
&= \frac{\sin \pi s}{\pi}
\end{align} </math>
となる。ただし、三角函数の無限乗積展開 <math>\sin \pi z = \pi z \prod_{n=1}^\infty \left(1-\frac{z^2}{n^2}\right) </math> を使った。従って、
<math>\Gamma(s)\Gamma(1-s) = \frac{\pi}{\sin \pi s} </math>
を得る。これを相反公式という。<math>s=\frac 1 2 </math> とすると <math>\Gamma\left(\frac 1 2\right) = \sqrt{\pi} </math> がわかる。
<math>\begin{align}
\Gamma\left(\frac 1 2\right) &= \int_{0}^\infty t^{-\frac 1 2}e^{-t}dt\\
&= \frac 1 2 \int_{0}^\infty e^{-x^2}dx \quad (t = x^2)\\
&= \int_{-\infty}^\infty e^{-x^2}dx
\end{align} </math>
であるから、Gauss 積分 <math>\int_{-\infty}^\infty e^{-x^2}dx = \sqrt \pi </math> を得る。
'''Gaussの乗法公式'''
<math>\Gamma\left(\frac x n\right)\Gamma\left(\frac{x+1}{n}\right)\cdots \Gamma\left(\frac{x+n-1}{n}\right) = \frac{(2\pi)^{\frac{n-1}{2}}}{n^{x-\frac 1 2}} \Gamma(x).</math>
'''証明'''
<math>f(x) = n^x \Gamma\left(\frac x n\right)\Gamma\left(\frac{x+1}{n}\right)\cdots \Gamma\left(\frac{x+n-1}{n}\right)</math> とする。
このとき、
<math>\begin{align}
f(x+1) &= n^{x+1}\Gamma\left(\frac{x+1}{n}\right)\cdots \Gamma\left(\frac{x+n-1}{n}\right)\Gamma\left(\frac{x+n}{n}\right)\\
&= n^{x+1}\Gamma\left(\frac{x+1}{n}\right)\cdots \Gamma\left(\frac{x+n-1}{n}\right)\frac{x}{n}\Gamma\left(\frac{x}{n}\right)\\
&= xn^{x}\Gamma\left(\frac{x}{n}\right)\Gamma\left(\frac{x+1}{n}\right)\cdots \Gamma\left(\frac{x+n-1}{n}\right)\\
&= xf(x)
\end{align}</math>
である。また、
<math>\ln f(x) = x\ln n + \sum_{k=0}^{n-1}\ln \Gamma\left(\frac{x+k}{n}\right)</math>
は凸函数である。
<math>f(1) = n \Gamma\left(\frac{1}{n}\right)\Gamma\left(\frac{2}{n}\right)\cdots \Gamma\left(\frac{n-1}{n}\right)\Gamma(1)</math>
<math>\begin{align}
f(1)^2 &= n^2 \prod_{k=1}^{n-1}\Gamma\left(\frac{k}{n}\right)\Gamma\left(\frac{n-k}{n}\right)\\
&= n^2 \prod_{k=1}^{n-1}\frac{\pi}{\sin \frac{k\pi}{n}}\\
\end{align}</math>
となる。後に証明するが、 <math>\prod_{k=1}^{n-1}\sin \frac{k\pi}{n} = \frac{n}{2^{n-1}}</math> であることを使うと、
<math>f(1)= (2\pi)^{\frac{n-1}{2}} \sqrt{n}</math>
となるから、
<math>\frac{f(x)}{n^x} = \frac{f(1)\Gamma(x)}{n^x} = \frac{(2\pi)^{\frac{n-1}{2}}}{n^{x-\frac{1}{2}}}\Gamma(x) </math>
より、Gaussの乗法公式を得る。一般には <math> x \to nx </math> とした
<math>\Gamma\left(x\right)\Gamma\left(x+\frac{1}{n}\right)\cdots \Gamma\left(x+\frac{n-1}{n}\right) = (2\pi)^{\frac{n-1}{2}} n^{\frac 1 2 - nx} \Gamma(nx)</math>
がGaussの乗法公式と言われる。
Gauss の乗法公式で <math>n=2 </math> の場合は
<math>\Gamma(x)\Gamma\left(x + \frac 1 2\right) = \sqrt{\pi} 2^{1-2x}\Gamma(2x) </math>
となる。これは Legendre の倍数公式と言われる。
最後に、<math>\prod_{k=1}^{n-1}\sin \frac{k\pi}{n} = \frac{n}{2^{n-1}}</math> を証明する。<math>\zeta = e^{\frac{2\pi i}{n}}</math> とする。
<math>z^n - 1 = (z-1)(z-\zeta)\cdots (z-\zeta^{n-1})</math>
と
<math>\frac{z^n - 1}{z-1} = 1+z+z^2 + \cdots + z^{n-1}</math>
より、
<math>1+z+z^2 + \cdots + z^{n-1} = \prod_{k=1}^{n-1}(z-\zeta^k)</math>
となる。ここで、<math>z=1</math> とすると、
<math>n = \prod_{k=1}^{n-1}(1-\zeta^k)</math>
を得る。
<math>1 - \zeta^k = e^{\frac{\pi i k}{n}}\left(e^{-\frac{\pi i k}{n}} - e^{\frac{\pi i k}{n}}\right) = e^{\frac{\pi i k}{n}}\left(-2i\sin{\frac{\pi k}{n}}\right)</math>
であるから、
<math>\prod_{k=1}^{n-1}(1-\zeta^k) = \prod_{k=1}^{n-1}e^{\frac{\pi i k}{n}}\left(-2i\sin{\frac{\pi k}{n}}\right) = 2^{n-1}\prod_{k=1}^{n-1}\sin{\frac{\pi k}{n}} </math>
より、<math>\prod_{k=1}^{n-1}\sin \frac{k\pi}{n} = \frac{n}{2^{n-1}}</math> を得る。
'''Β函数の諸公式'''
<math>\Beta(x,y) = \frac{\Gamma(x)\Gamma(y)}{\Gamma(x+y)} </math>
から、
# <math>\Beta(x,y) = \Beta(y,x)</math>
# <math>\Beta(x+1,y) = \frac{x}{x+y}\Beta(x,y)
</math>
# <math>\Beta(1,y) = \frac 1 y</math>
がすぐにわかる。また、2, 3 は例2を証明するために既に証明している。
また、相反公式から、
<math>\Beta(x,1-x) = \frac{\pi}{\sin \pi x} \quad (0 < x < 1)</math>
となる。Legendre の倍数公式から
<math>\Beta\left(x,\frac 1 2 \right) = 2^{2x-1} \frac{\Gamma(x)^2}{\Gamma(2x)} = 2^{2x-1}\Beta(x,x)</math>
となる。
== 球函数 ==
=== Legendre 函数 ===
Legendre の微分方程式
<math>(1-x^2)\frac{d^2w}{dx^2} - 2x \frac{dw}{dx} + \nu (\nu+1)w = 0</math>
は、<math>z = \frac{1-x}{2}</math> と変換すると、
<math>z(1-z)\frac{d^2w}{dz^2} + (1-2z)\frac{dw}{dz} + \nu(\nu+1)w = 0</math>
となる。これは、Gauss の超幾何微分方程式で、<math>\alpha = \nu+1,\beta = -\nu,\gamma = 1</math> とした場合だから、微分方程式の解は超幾何函数を使って、
<math>w = F(\nu+1,-\nu,1,z) = \sum_{k=0}^\infty \frac{(\nu+1)_k(-\nu)_k}{(k!)^2}\left(\frac{1-x}{2}\right)^k</math>
とかける。これを <math>\nu</math> 次 Legendre 函数 <math>P_\nu(x)</math> という。
次に、<math>P_\nu(x)</math> に線型独立なもう一つの解を定数変化法で求める。
<math>w = P_\nu(x) v(x) </math>
とおいて、Legendre の微分方程式に代入すると、
<math>(1-x^2)P_\nu v'' + \{2(1-x^2)P_\nu' -2xP_\nu \}v' = 0</math>
これは、<math>v'</math> に対する微分方程式として
<math>\frac{dv'}{v'} + \frac{dx\{2(1-x^2)P_\nu'P_\nu-2x{P_\nu}^2 \}}{(1-x^2){P_\nu}^2} = 0</math>
即ち、
<math>\frac{dv'}{v'} + \frac{d[(1-x^2)P_\nu^2]}{(1-x^2){P_\nu}^2} = 0</math>
と変形できる。
これを積分して、
<math>v' = \frac{C}{(1-x^2){P_\nu}^2}</math>
を得る。もう一度積分すると、
<math>v(x) = C\int \frac{dx}{(1-x^2){P_\nu}^2} + C'</math>
となるから、
<math>w(x) = P_\nu(x) v(x) = CP_\nu(x)\int\frac{dx}{(1-x^2){P_\nu}^2} + C' P_\nu(x)</math>
である。今求めているのは、<math>P_\nu(x)</math> に独立な解であるから <math>C' = 0</math> としていい。<math>C = 1</math> とし、積分範囲を <math>\int_\infty^x</math> と取るときの <math>w(x)</math> を第二種 Legendre 函数 <math>Q_\nu(x)</math> と定義する。
すなわち、
<math>Q_\nu(x) = P_\nu(x)\int_\infty^x\frac{dx}{(1-x^2){P_\nu(x)}^2} </math>
である。
=== Legendre 多項式 ===
<math>k > n </math> ならば、<math>(-n)_k = 0 </math>となるから、Legendre 函数 <math>P_\nu(x) </math> は <math>\nu </math> が非負整数 <math>n </math> のとき多項式になる。
<math>P_n(x) = \sum_{k=0}^\infty \frac{(n+1)_k(-n)_k}{(k!)^2}\left(\frac{1-x}{2}\right)^k = \sum_{k=0}^n \frac{(n+1)_k(-n)_k}{(k!)^2}\left(\frac{1-x}{2}\right)^k</math>
Pochhammer 記号について、
<math>(n)_k = n(n+1)\cdots (n+k-1) = \frac{(n+k-1)!}{(n-1)!} </math>
<math>(-n)_k = (-n)(-n+1)\cdots(-n+k-1) = (-1)^kn(n-1)\cdots(n-k+1) = (-1)^k \frac{n!}{(n-k)!}</math> (ただし、<math>k \le n </math> のとき)
となる性質を用いると、
<math>P_n(x) = \sum_{k=0}^n \frac{(n+k)!}{(k!)^2(n-k)!}\left(\frac{x-1}{2}\right)^k </math>
を得る。Legendre 多項式は Rodrigues の公式
<math>P_n(x) = \frac{1}{2^n n!} \frac{d^n}{dx^n} (x^2-1)^n</math>
によっても表される。
実際、
<math>\begin{align}P_n(x) &= \frac{1}{2^n n!} \frac{d^n}{dx^n} \{(x-1)^n(2+x-1)^n\} \\
&= \frac{1}{2^n n!} \frac{d^n}{dx^n}\sum_{k=0}^n \binom{n}{k} 2^{n-k} (x-1)^{n+k} \\
&= \frac{1}{2^n n!} \sum_{k=0}^n \frac{n!}{k!(n-k)!}\frac{(n+k)!}{k!} 2^{n-k} (x-1)^{k} \\
&= \sum_{k=0}^n \frac{(n+k)!}{(k!)^2(n-k)!} \left(\frac{x-1}{2}\right)^k \\
\end{align}</math>
となる。
次に、Legendre 多項式の <math>x</math> の冪での表示を求める。Rodrigues の公式を展開して、
<math>\begin{align}P_n(x) &= \frac{1}{2^n n!} \frac{d^n}{dx^n} (x^2-1)^n \\
&= \frac{1}{2^n n!} \frac{d^n}{dx^n} \sum_{k=0}^n \frac{n!}{k!(n-k)!}(-1)^k x^{2n-2k} \\
&= \frac{1}{2^n} \sum_{k=0}^{\left[\frac n 2 \right]} \frac{(-1)^k}{k!(n-k)!} \frac{(2n-2k)!}{(n-2k)!}x^{n-2k}
\end{align}</math>
ここで、いくつかの項は微分で落ちる。項が残る条件は <math>n - 2k \ge 0</math> で、 <math>k</math> が整数だから、 <math>\left[\frac n 2\right] \ge k</math> である。
さらに、
<math>\begin{align}
P_n(x) &= \frac{1}{2^n} \sum_{k=0}^{\left[\frac n 2 \right]} \frac{(-1)^k(2n-2k)!}{k!(n-k)!(n-2k)!} x^{n-2k} \\
&= \sum_{k=0}^{\left[\frac n 2 \right]} \frac{(-1)^k}{2^k} \frac{(2n-2k)!}{2^{n-k}k!(n-k)!(n-2k)!} x^{n-2k} \\
&= \sum_{k=0}^{\left[\frac n 2 \right]} \frac{(-1)^k}{2^k} \frac{(2n-2k-1)!!}{k!(n-2k)!} x^{n-2k}
\end{align}</math>
として Legendre 多項式の表示が得られる。ここで、<math>(2k)!! = 2^kk!, (2k-1)!! = \frac{(2k)!}{(2k)!!} = \frac{(2k)!}{2^kk!}</math> となることを使った。
Rodrigues の公式に Goursat の公式を使うと、
<math>P_n(x) = \frac{1}{2\pi i} \oint_x \left\{\frac{t^2-1}{2(t-x)}\right\}^n \frac{dt}{t-x}</math>
となる。ここで、<math>\frac{t^2-1}{2(t-x)} = \frac{1}{\zeta}</math> と変換をすると、<math>\zeta t^2 -2t + 2x - \zeta = 0</math> となるから、<math>t</math> について解いて、 <math>t = \frac{1-\sqrt{1-2x\zeta + \zeta^2}}{\zeta} = \frac{1-R}{\zeta}</math> となる。ここで、<math>R = \sqrt{1-2x\zeta + \zeta^2}</math> と置いた。<math>dR = \frac{\zeta - x}{R}d\zeta</math> となるから、<math>t </math> の微分は<math>dt =-\frac{d\zeta}{\zeta^2}(1-R) - \frac{dR}{\zeta} = \frac{1-R-x\zeta}{\zeta^2R}d\zeta </math> となる。<math>t - x = \frac{1-R-x\zeta}{\zeta} </math> であったから、<math>\frac{dt}{t-x} = \frac{d \zeta}{R\zeta}. </math>
<math>P_n(x) = \frac{1}{2\pi i} \oint_0 \frac{1}{\sqrt{1-2x\zeta + \zeta^2}}\frac{d\zeta}{\zeta^{n+1}}</math>
これは、
<math>\frac{1}{\sqrt{1-2xt + t^2}} = \sum_{n=0}^\infty P_n(x) t^n</math>
ということを意味する。すなわち、これが Legendre 多項式の母函数である。
=== Legendre の陪函数 ===
Legendre の陪微分方程式
<math>(1-x^2)\frac{d^2w}{dx^2} - 2x\frac{dw}{dx} + \left\{n(n+1) - \frac{m^2}{1-x^2}\right\} w = 0</math>
の解を求めたい。
Legendre の微分方程式
<math>(1-x^2)\frac{d^2w}{dx^2} - 2x \frac{dw}{dx} + n(n+1)w = 0</math>
で
<math>w = (1-x^2)^{\frac m 2} v</math>
とおいて、Legendre の陪微分方程式に代入すると、
<math>\frac{dw}{dx} = (1-x^2)^{\frac m 2} v' -mx(1-x^2)^{\frac m 2} v</math>
<math>\frac{d^2w}{dx^2} = (1-x^2)^{\frac m 2}v'' - 2mx(1-x^2)^{{\frac m 2}-1}v' + m(1-x^2)^{{\frac m 2}-1} v + m(m -2)x^2(1-x^2)^{{\frac m 2}-2} v</math>
となるから、<math>(1-x^2)^{\frac m 2}</math> で割って、<math>\frac{x^2}{1-x^2} = -1 + \frac{1}{1-x^2}</math> に注意して計算すると、
<math>(1-x^2)v'' - 2(m+1)v' + (n-m)(n+m+1)v = 0</math>
を得る。
次に、Legendre の微分方程式を <math>w</math> の代わりに <math>u</math> とおいて、一回微分すると、
<math>(1-x^2)\frac{d^3u}{dx^3} - 2(1+1)x \frac{d^2u}{dx^2} + \{n(n+1) - 2\}\frac{du}{dx} = 0</math>
もう一回微分すると、
<math>(1-x^2)\frac{d^4u}{dx^3} - 2(1+1+1)x \frac{d^3u}{dx^2} + \{n(n+1) - 2 - 4\}\frac{d^2u}{dx^2} = 0</math>
すなわち、Legendre の微分方程式を <math>m</math> 階微分すると、<math>2(1+2+\cdots +m) = m(m+1)</math> となるから、
<math>(1-x^2)\frac{d^{m+2}u}{dx^{m+2}} - 2(m+1)x \frac{d^{m+1}u}{dx^{m+1}} + (n-m)(n+m+1)\frac{d^mu}{dx^m} = 0</math>
である。
よって、
<math>v = \frac{d^mu}{dx^m}</math>
の関係があることがわかる。ここで、<math>u</math> は Legendre の微分方程式の解だから、
<math>u = P_n(x),Q_n(x)</math>
を代入して、
Legendre の陪微分方程式の解として、
<math>w = (1-x^2)^{\frac m 2}\frac{d^mP_n}{dx^m},(1-x^2)^{\frac m 2}\frac{d^mQ_n}{dx^m}</math>
を得る。この解をLengendre 陪函数として、
<math>P^m_n(x) = (1-x^2)^{\frac m 2}\frac{d^mP_n}{dx^m},\, Q^m_n(x) = (1-x^2)^{\frac m 2}\frac{d^mQ_n}{dx^m}</math>
と定義する。
=== 直交関係 ===
<math>Q(x)</math> を <math>n-1</math> 次以下の次数の多項式とする。このとき、
<math>\int_{-1}^1 Q(x) P_n(x) dx = 0</math>
となる。実際、<math>F = (x^2-1)^n</math> とすれば、
<math>\int_{-1}^1 Q(x) P_n(x) dx = \frac{1}{2^nn!}[QF^{(n-1)} - Q'F^{(n-2)} + \cdots + (-1)^{n-1}Q^{(n-1)}F]_{-1}^1 = 0</math>
となる。
また、
<math>\int_{-1}^1 P_n P_{n+1}' dx = P_nP_{n+1}|_{-1}^1 - \int_{-1}^1 P_n' P_{n+1} dx</math>
となる。ここで、<math>P_n</math> の <math>x^n</math> の係数は <math>\frac{(2n-1)!!}{n!}</math> となる。また、<math>P_{n+1}'</math> の <math>x^n</math> の係数は、<math>\frac{(2(n+1)-1)!!}{(n+1)!}(n+1) = \frac{(2n+1)!!}{n!}</math> となる。よって、<math>n-1</math> 次の多項式 <math>Q</math> が存在して
<math>P_{n+1}' = (2n+1)P_n + Q</math>
と書くことができる。従って、
<math>\int_{-1}^1 P_n P_{n+1}' dx = (2n+1)\int_{-1}^1 (P_n)^2 dx</math>
<math>P_nP_{n+1}|_{-1}^1 - \int_{-1}^1 P_n' P_{n+1} dx = 2</math>
より、
<math>\int_{-1}^1 (P_n)^2 dx = \frac{2}{2n+1}</math>
となる。最終的に、直交関係
<math>\int_{-1}^1 P_m(x) P_n(x) dx = \frac{2}{2m+1}\delta_{mn}</math>
を得る。
Legendre の陪函数の直交性は
<math>\int_{-1}^1 P^m_k P^m_l dx = \frac{(k+m)!}{(k-m)!} \frac{2}{2k+1}\delta_{kl}
</math>
となる。
<math>(1-x^2)v'' - 2(m+1)v' + (n-m)(n+m+1)v = 0</math>
で <math>m \to m-1</math> に置き換えると、
<math>(1-x^2)v'' - 2mv' + (n-m+1)(n+m)v = 0</math>
となる。ここで、<math>v = D^{m-1}P_n</math> を代入して <math>(1-x^2)^{m-1}</math> を掛けると
<math>(1-x^2)^mD^{m+1}P_n - 2m(1-x^2)^{m-1}D^mP_n + (n-m+1)(n+m)(1-x^2)^{m-1}D^{m-1}P_n = 0</math>
<math>D[(1-x^2)^mD^mP_n] + (n-m+1)(n+m)(1-x^2)^{m-1}D^{m-1}P_n = 0</math>
となる。部分積分をして
<math>\begin{align}
\int_{-1}^1 P^m_k P^m_l dx &= \int_{-1}^1 (1-x^2)^m D^mP_k D^mP_l dx\\
&= (k-m+1)(k+m)\int_{-1}^1 (1-x^2)^{m-1} D^{m-1}P_k D^{m-1}P_l dx \\
&= \cdots \\
&= \frac{(k+m)!}{(k-m)!} \int_{-1}^1 P_kP_l dx \\
&= \frac{(k+m)!}{(k-m)!} \frac{2}{2k+1}\delta_{kl}
\end{align}</math>
を得る。
=== 球面調和函数 ===
Laplace 方程式
<math>\triangle \Psi = 0</math>
を球座標で表すと、
<math>\frac{1}{r^2}\frac{\partial}{\partial r} \left(r^2 \frac{\partial \Psi}{\partial r} \right) + \frac{1}{r^2} \Lambda \Psi = 0</math>
となる。だたし、
<math>\Lambda = \frac{1}{\sin \theta} \frac{\partial}{\partial \theta} \left(\sin \theta \frac{\partial} {\partial \theta} \right) + \frac{1}{\sin^2\theta}\frac{\partial^2}{\partial \varphi^2}</math>
である。<math>\Psi</math> が <math>C^2</math> 級函数で、
<math>\Psi(r,\theta, \varphi) = r^nY_n(\theta,\varphi)</math>
の形であるとき、<math>Y_n(\theta, \varphi)</math> を <math>n</math> 次の球面調和函数という。これを Laplace 方程式に代入すると、<math>Y_n(\theta, \varphi)</math> の方程式として
<math>-\Lambda Y_n = n(n+1)Y_n</math>
すなわち、
<math>\frac{1}{\sin \theta} \frac{\partial}{\partial \theta} \left(\sin \theta \frac{\partial Y_n} {\partial \theta} \right) + \frac{1}{\sin^2\theta}\frac{\partial^2 Y_n}{\partial \varphi^2} + n(n+1)Y_n = 0</math>
を得る。
<math>Y_n(\theta, \varphi) = \Theta(\theta)\Phi(\varphi)</math>
と変数分離を仮定して、
<math>\frac{1}{\Theta \sin \theta} \frac{d}{d\theta}\left(\sin \theta \frac{d\Theta}{d\theta}\right) + n(n+1) = -\frac{1}{\Phi \sin^2\theta}\frac{d^2\Phi}{d\varphi^2}</math>
あるいは、
<math>\frac{\sin \theta}{\Theta} \frac{d}{d\theta}\left(\sin \theta \frac{d\Theta}{d \theta}\right) + n(n+1) \sin^2 \theta = -\frac{1}{\Phi}\frac{d^2 \Phi}{d \varphi^2} = m^2</math>
となる。両辺は <math>\theta ,\varphi</math> のいずれにも依存しないから、定数であるからこれを <math>m^2</math> と置くと、
<math>\frac{d^2 \Phi}{d \varphi^2} = -m^2\Phi</math>
この解は、
<math>\Phi = C_1 \sin m \varphi + C_2 \cos m \varphi</math>
となる。<math>\Phi(\varphi)</math> は一価函数であるから、<math>\Phi(\varphi + 2\pi) = \Phi(\varphi)</math> より、 <math>m</math> は整数である。また、 <math>m,-m</math> は同じ函数を与えるから、<math>m \ge 0</math> とする。
次に、 <math>\Theta</math> に関する微分方程式
<math>\frac{1}{\sin\theta} \frac{d}{d \theta}\left(\sin \theta \frac{d \Theta}{d \theta}\right) + n(n+1)\Theta - \frac{m^2}{\sin^2\theta}\Theta = 0</math>
は、 <math>x = \cos \theta</math> と変換すると、
<math>\frac{d}{dx}\left\{(1-x^2)\frac{d\Theta}{dx}\right\} + \left\{n(n+1)- \frac{m^2}{1-x^2} \right\}\Theta = 0</math>
となる。これは、Legendre の陪微分方程式だから、
<math>\Theta = P^m_n(x)</math>
あるいは、
<math>\Theta(\theta) = P^m_n(\cos \theta)</math>
を得る。ここで、<math>\Theta(\theta) = Q^m_n(\cos \theta)</math> も陪微分方程式の解であるが、<math>\theta = 0</math> で連続ではない。
結局、<math>n</math> 次球面調和函数として、
<math>Y_n(\theta,\varphi) = P_n(\cos\theta), P^m_n(\cos\theta) \begin{align} \cos m \varphi \\ \sin m \varphi \end{align}</math> (<math>m = 1,2,\cdots , n</math>)
の <math>2n+1</math> 個の解を得る。
== 円柱函数 ==
=== Bessel 函数 ===
電磁気学や量子力学などで、微分方程式
<math>\frac{d^2w}{dz^2} + \frac 1 z \frac{dw}{dz} + \left(1 - \frac{\nu^2}{z^2}\right)w = 0 </math>
を解く必要が発生する。この微分方程式の解を Bessel 函数という。
<math>w = \sum_{k=0}^\infty c_k z^{\rho + k}</math>
の形の級数展開を仮定する。
このとき、
<math> \frac{d^2w}{dz^2} =\sum_{k=0}^\infty (\rho + k)(\rho + k - 1)c_k z^{\rho + k-2} </math>
<math> \frac 1 z \frac{dw}{dz} =\sum_{k=0}^\infty (\rho + k)c_k z^{\rho + k-2} </math>
であるから、微分方程式は、
<math>\sum_{k=0}^\infty \left[\{(\rho+k)^2 - \nu^2\}c_kz^{\rho+k-2} + c_kz^{\rho + k}\right] = 0</math>
となる。
<math>\frac{1}{z^2}</math> の項は、<math>(\rho^2 - \nu^2)c_0 = 0</math> であるから、<math>\rho = \pm \nu</math>.
<math>\frac{1}{z}</math> の項は、<math>\{(\rho+1) - \nu^2\}c_1 = 0</math> であるから、<math>c_1 = 0</math>.
<math>k \ge 0</math> について、<math>-c_{k-2} = \{(\rho+k)^2 - \nu^2\}c_k</math> を得る。これより、<math>c_{2k+1} = 0</math> がわかる。
<math>\rho = \nu</math> のときは、
<math>c_{2k} = \frac{-c_{2(k-1)}}{2(\nu+k)\cdot 2k}</math>
であるから、
<math>c_{2k} = \frac{(-1)^k}{2^{2k}k!(\nu+k)(\nu+k-1)\cdots(\nu+1)} = \frac{(-1)^k\Gamma(\nu+1)}{2^{2k}k!\Gamma(\nu+k+1)}</math>
である。すなわち、
<math>w = c_0\sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^k\Gamma(\nu+1)}{2^{2k}k!\Gamma(\nu+k+1)} z^{2k}</math>
ここで、<math>c_0 = \frac{1}{2^{\nu} \Gamma(\nu+1)}</math> に選んだものを <math>\nu</math> 次 Bessel 函数 <math>J_\nu(z)</math> とする。
すなわち、
<math>J_\nu(z) = \sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^k}{k!\Gamma(\nu+k+1)} \left(\frac z 2\right)^{2k+\nu} </math>
である。<math>\rho = -\nu</math> のときも同様に計算することで、同じ式になる。
==== 性質 ====
負の整数 <math>-n</math> 次の Bessel 函数について、
<math>J_{-n}(z) = \sum_{k=n}^\infty \frac{(-1)^k}{k!\Gamma(-n+k+1)} \left(\frac z 2\right)^{2k-n} = \sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^{k+n}}{(k+n)!\Gamma(k+1)} \left(\frac z 2\right)^{2k+n} = (-1)^nJ_{n}(z) </math>
Bessel 函数の母函数は、
<math>\begin{align}\sum_{n=-\infty}^\infty J_n(z)t^n &= \sum_{n=0}^\infty J_n(z)t^n + \sum_{n=1}^\infty (-1)^nJ_n(z)t^{-n} \\
&= \sum_{n=0}^\infty \sum_{m=0}^\infty \frac{(-1)^m}{m!(n+m)!} \left(\frac z 2\right)^{2m+n}t^n + \sum_{n=1}^\infty \sum_{l=0}^\infty \frac{(-1)^{l+n}}{l!(n+l)!} \left(\frac z 2\right)^{2l+n}t^{-n}
\end{align}</math>
ここで、第一の総和で、<math>l = m + n</math> 、第二の総和で、<math>m = l + n</math> と置くと、
<math>\begin{align}\sum_{n=-\infty}^\infty J_n(z)t^n &=
\sum_{m=0}^\infty \sum_{l=m}^\infty \frac{(-1)^m}{m!l!} \left(\frac z 2\right)^{m+l}t^{l-m} + \sum_{l=0}^\infty \sum_{m=l+1}^\infty \frac{(-1)^{m}}{l!m!} \left(\frac z 2\right)^{l+m}t^{l-m}\\
&= \sum_{m,l = 0}^{\infty} \frac{1}{m!l!} \left(\frac{zt}{2}\right)^l \left(-\frac{z}{2t}\right)^m \\
&= \sum_{l = 0}^{\infty} \frac{1}{l!} \left(\frac{zt}{2}\right)^l \sum_{m = 0}^{\infty} \frac{1}{m!}\left(-\frac{z}{2t}\right)^m \\
&= e^{\frac z 2 \left(t - \frac 1 t\right)}
\end{align}</math>
となる。
また、母函数を <math>t^{n+1}</math> で割ると、
<math>\frac{e^{\frac z 2 \left(t - \frac 1 t\right)}}{t^{n+1}} = \frac{J_n(z)}{t} + \sum_{k=-\infty,k \neq n}^\infty J_k(z)t^{k-n-1} </math>
となるから、<math>t</math> について原点反時計回りに積分すると、
<math>J_n(z) = \frac{1}{2\pi i} \oint_0 \frac{e^{\frac z 2 \left(t - \frac 1 t\right)}}{t^{n+1}} dt</math>
が得られる。<math>t = e^{i\theta}</math> とすると、
<math>J_n(z) = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}e^{z\frac{e^{i\theta}- e^{-i\theta}}{2}}e^{-in\theta}d\theta = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}e^{iz\sin\theta - in\theta}d\theta = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}[\cos(z\sin\theta - n\theta) + i\sin(z\sin\theta - n\theta)]d\theta</math>
ここで、<math>\sin(z\sin\theta - n\theta)</math> は奇函数だから積分は0。<math>\cos(z\sin\theta - n\theta)</math> は偶函数だから、
<math>J_n(z) = \frac 1 \pi \int_0^\pi\cos(n\theta - z\sin\theta)d\theta</math>
を得る。Bessel はこの積分により Bessel 函数を定義した。
また、
<math>J_n(z) = \frac{1}{2\pi} \int_{-\pi}^{\pi} e^{iz \sin \theta - i n \theta} d\theta</math>
で、<math>\theta = \varphi + \frac \pi 2</math> と変換すると、積分範囲は被積分函数の周期性より変更する必要はないから、
<math>J_n(z) = \frac{1}{2\pi i^n} \int_{-\pi}^{\pi} e^{iz \cos \varphi}(\cos n\varphi - i \sin n\varphi) d\varphi</math>
となる。前のように奇函数と偶函数の性質を利用すると、
Hansen の積分表示
<math>J_n(z) = \frac{1}{\pi i^n} \int_{0}^{\pi} e^{iz \cos\varphi}\cos n \varphi \, d\varphi</math>
を得る。
母函数に<math>t=1</math> を代入すると、
<math>\sum_{k=-\infty}^{\infty} J_k(z) = 1</math>
あるいは、
<math>J_0(z) + 2\sum_{k=1}^\infty J_{2k}(z) =1</math>
を得る。
<math>e^{\frac{x+y}{2}(t-1/t)} = e^{\frac{x}{2}(t-1/t)}e^{\frac{y}{2}(t-1/t)}</math>
であるから、Bessel 函数の加法定理
<math>J_n(x+y) = \sum_{m=-\infty}^\infty J_{n-m}(x)J_m(y)</math>
を得る。
上昇演算子と <math>\overset{(\nu)}{T} </math> 下降演算子 <math>\underset{(\nu)}{T} </math> を次のように定義する。
<math>\overset{(\nu)}{T} = z^\nu\frac{d}{dz}z^{-\nu} =\frac{d}{dz} -\frac{\nu}{z} </math>
<math>\underset{(\nu)}{T} = z^{-\nu}\frac{d}{dz}z^\nu = \frac{d}{dz} + \frac{\nu}{z} </math>
ここで、右辺は、<math>\overset{(\nu)}{T}f = z^\nu\frac{d}{dz}(z^{-\nu}f) = z^\nu\left(-\nu z^{-\nu-1}f+ z^{-\nu}\frac{df}{dz} \right) =\left(\frac{d}{dz} -\frac{\nu}{z}\right)f </math> から成り立つ。下降演算子についても同様である。
これを Bessel 函数に作用させると、
<math>\begin{align}\overset{(\nu)}{T} J_\nu(z) &= z^\nu \frac{d}{dz} \sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^k z^{2k}}{2^{2k+\nu}k!\Gamma(\nu+k+1)} \\
&= z^\nu \sum_{k=1}^\infty \frac{(-1)^k z^{2k-1}}{2^{2k+\nu-1}(k-1)!\Gamma(\nu+k+1)} \\
&= -\sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^k z^{2k+1+\nu}}{2^{2k+\nu+1}k!\Gamma(\nu+1+k+1)} \\
&= -J_{\nu+1}(z)
\end{align} </math>
となる。また、
<math>\begin{align}\underset{(\nu)}{T} J_\nu(z) &= z^{-\nu} \frac{d}{dz} \sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^k z^{2k+2\nu}}{2^{2k+\nu}k!\Gamma(\nu+k+1)} \\
&= z^{-\nu} \sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^k (k+\nu) z^{2k+2\nu-1}}{2^{2k+\nu-1}k!\Gamma(\nu+k+1)} \\
&= \sum_{k=0}^\infty \frac{(-1)^k z^{2k+\nu-1}}{2^{2k+\nu-1}k!\Gamma(\nu+k)} \\
&= J_{\nu-1}(z)
\end{align} </math>
である。すなわち、
<math>J^'_\nu(z) - \frac{\nu}{z}J_\nu(z) = -J_{\nu+1}(z)</math>
<math>J^'_\nu(z) + \frac{\nu}{z}J_\nu(z) = J_{\nu-1}(z) </math>
二式を辺々加えて、
<math>2J^'_{\nu}(z) = J_{\nu-1}(z) - J_{\nu+1}(z) </math>
または、辺々引いて、
<math>\frac{2\nu}{z}J_\nu(z) = J_{\nu-1}(z) + J_{\nu+1}(z) </math>
を得る。
ところで、明らかに
<math>\underset{(\nu+1)}{T}\overset{(\nu)}{T}J_\nu(z) = - J_\nu(z)</math>
となる。この式は二階の微分方程式であるから、Bessel の微分方程式に帰着するはずである。実際、左辺を展開すると、
<math>\underset{(\nu+1)}{T}\overset{(\nu)}{T} = \left(\frac{d}{dz} +\frac{\nu+1}{z}\right) \left(\frac{d}{dz} -\frac{\nu}{z}\right) = \frac{d^2}{dz^2} +\frac{1}{z}\frac{d}{dz} - \frac{\nu^2}{z^2} </math>
となる。逆に考えると、昇降演算子とは微分方程式を因数分解したものだとも考えられる。
=== 第二種 Bessel 函数 ===
<math>\nu</math> が非整数のときは、<math>J_\nu(z),J_{-\nu}(z)</math> が独立な2解を与えるが、整数のときは、<math>J_{-n}(z) = (-1)^nJ_{n}(z) </math> という関係があるから、独立ではない。そこで、位数 <math>n</math> のときの Bessel の微分方程式の独立なもうひとつの解が存在する。Bessel の微分方程式を <math>\nu </math> で偏微分すれば、
<math>\frac{d^2}{dz^2} \left.\left(\frac{\partial J_\nu(z)} {\partial \nu}\right) \right|_{\nu=n} + \frac 1 z \frac{d}{dz}\left.\left(\frac{\partial J_\nu(z)} {\partial \nu}\right) \right|_{\nu=n} + \left(1 - \frac{n^2}{z^2}\right) \left.\left(\frac{\partial J_\nu(z)} {\partial \nu}\right) \right|_{\nu=n} = 0 </math>
となるから、<math>\left.\left(\frac{\partial J_\nu(z)} {\partial \nu} \right) \right|_{\nu=n} </math> は微分方程式の解である。<math>\left.\left(\frac{\partial J_{-\nu}(z)} {\partial \nu} \right) \right|_{\nu=n} </math> も同じ微分方程式を満たすから、その線形結合として、
<math>Y_n(z) = \frac 1 \pi \left(\left.\left(\frac{\partial J_\nu(z)} {\partial \nu}\right) \right|_{\nu=n} - (-1)^n \left.\left(\frac{\partial J_{-\nu(z)}} {\partial \nu} \right) \right|_{\nu=n} \right) </math>
を定義すると、<math>J_n (z) </math> に独立な解を与える。非整数の <math>\nu </math> に対しては、
<math>Y_\nu (z) = \frac{\cos \nu \pi J_\nu (z) - J_{-\nu} (z)}{\sin \nu \pi} </math>
と定義すると、 <math>\nu \rightarrow n </math> の極限として、 <math>Y_n(z) </math> を得ることができる。
第一種、第二種 Hankel 函数をそれぞれ
<math>H^{(1)}_\nu(z) = J_\nu(z) + i Y_\nu(z)</math>
<math>H^{(2)}_\nu(z) = J_\nu(z) - i Y_\nu(z) </math>
で定義する。
== 楕円積分と楕円函数 ==
第一種完全楕円積分 <math>K(k)</math> と第二種完全楕円積分 <math>E(k)</math> は
<math>K(k) = \int_0^{\frac \pi 2} \frac{d\theta}{\sqrt{1-k^2\sin^2\theta}}</math>
<math>E(k) = \int_0^{\frac \pi 2} {\sqrt{1-k^2\sin^2\theta}}d\theta</math>
で定義される。
Taylor 展開して、
<math>\begin{align}K(k) &= \int_0^{\frac \pi 2} \frac{d\theta}{\sqrt{1-k^2\sin^2\theta}} \\
&= \int_0^{\frac \pi 2} \sum_{n=0}^\infty \binom{-\frac 1 2}{n}(-1)^n k^{2n}\sin^{2n}\theta d\theta \\
&= \sum_{n=0}^\infty \frac{(2n-1)!!}{{(2n)!!}}k^{2n}\int_0^{\frac \pi 2}\sin^{2n}\theta d\theta \\
&= \frac \pi 2 \sum_{n=0}^\infty \left(\frac{(2n-1)!!}{{(2n)!!}}\right)^2 k^{2n} \\
\end{align}</math>
<math>\begin{align}E(k) &= \int_0^{\frac \pi 2} {\sqrt{1-k^2\sin^2\theta}}d\theta \\
&= \int_0^{\frac \pi 2} \sum_{n=0}^\infty \binom{\frac 1 2}{n}(-1)^n k^{2n}\sin^{2n}\theta d\theta \\
&= \sum_{n=0}^\infty \frac{-(2n-1)!!}{{(2n-1)(2n)!!}} k^{2n}\int_0^{\frac \pi 2}\sin^{2n}\theta d\theta \\
&= \frac \pi 2 \sum_{n=0}^\infty \left(\frac{(2n-1)!!}{{(2n)!!}}\right)^2 \frac{k^{2n}}{1-2n} \\
\end{align}</math>
となる。あるいは、超幾何函数を使うと、
<math>K(k) = \frac \pi 2 F\left(\frac 1 2, \frac 1 2; 1; k^2 \right)</math>
<math>E(k) = \frac \pi 2 F\left(\frac 1 2, -\frac 1 2; 1; k^2 \right)</math>
となる。この変形に、
<math>\left(\frac 1 2 \right)_n = \left(\frac{1}{2}\right)\left(\frac{1+2}{2}\right)\cdots \left(\frac{1+2n-2}{2}\right) = \frac{(2n-1)
!!}{2^n}</math>
<math>\left(-\frac 1 2 \right)_n = \left(-\frac{1}{2}\right)\left(\frac{1}{2}\right)\left(\frac{1+2}{2}\right)\cdots \left(\frac{1+2n-4}{2}\right) = -\frac{(2n-3)
!!}{2^n} </math>
を使う。
=== Theta函数 ===
<math>\vartheta(z,\tau) = \sum_{n=-\infty}^{\infty} e^{\pi in^2\tau + 2\pi inz}</math>
<math>\vartheta_{01}(z, \tau) = \sum_{n=-\infty}^{\infty} e^{\pi in^2\tau + 2\pi in\left(z+\frac 1 2\right)} = \vartheta\left(z+\frac 1 2, \tau\right)</math>
<math>\vartheta_{10}(z, \tau) = \sum_{n=-\infty}^{\infty} e^{\pi i\left(n + \frac 1 2 \right)^2\tau + 2\pi i\left(n+\frac 1 2\right)z} = e^{\frac 1 4 \pi i \tau + \pi i z}\vartheta\left(z+\frac 1 2, \tau\right)</math>
<math>\vartheta_{11}(z, \tau) = \sum_{n=-\infty}^{\infty} e^{\pi i\left(n + \frac 1 2 \right)^2\tau + 2\pi i\left(n+\frac 1 2\right)\left(z+\frac 1 2\right)} = e^{\frac 1 4 \pi i \tau + \pi i \left(z + \frac 1 2\right)}\vartheta\left(z+\frac 1 2, \tau\right)</math>
と定義する。<math>\vartheta_{00}(z,\tau) = \vartheta(z,\tau)
</math> とする。
<math>\vartheta(z+1,\tau) = \vartheta(z,\tau)</math>
<math>\vartheta(z+\tau,\tau) = e^{-\pi i (\tau + 2z)}\vartheta(z,\tau)</math>
さらに、
<math>\vartheta_{00}(z+1,\tau) = \vartheta_{00}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{01}(z+1,\tau) = \vartheta_{01}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{10}(z+1,\tau) = -\vartheta_{10}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{11}(z+1,\tau) = -\vartheta_{11}(z,\tau)</math>
また、
<math>\vartheta_{00}(z+\tau,\tau) = e^{-\pi i (\tau + 2z)}\vartheta_{00}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{01}(z+\tau,\tau) = -e^{-\pi i (\tau + 2z)} \vartheta_{01}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{10}(z+\tau,\tau) = e^{-\pi i (\tau + 2z)}\vartheta_{10}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{11}(z+\tau,\tau) = -e^{-\pi i (\tau + 2z)} \vartheta_{11}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{00}\left(z+\frac 1 2,\tau\right) = \vartheta_{01}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{01}\left(z+\frac 1 2,\tau\right) = \vartheta_{00}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{10}\left(z+\frac 1 2,\tau\right) = -\vartheta_{11}(z,\tau)</math>
<math>\vartheta_{11}\left(z+\frac 1 2,\tau\right) = -\vartheta_{10}(z,\tau)</math>
=== 楕円函数 ===
Jacobi の楕円函数を
<math>\operatorname{sn} u = -\frac{\vartheta_{00} \vartheta_{11}(\zeta)}{\vartheta_{10}\vartheta_{01}(\zeta)}</math>
<math>\operatorname{cn} u = \frac{\vartheta_{01} \vartheta_{10}(\zeta)}{\vartheta_{10}\vartheta_{01}(\zeta)}</math>
<math>\operatorname{dn} u = \frac{\vartheta_{01} \vartheta_{00}(\zeta)}{\vartheta_{00}\vartheta_{01}(\zeta)}</math>
で定義する。ただし、<math>k = \left(\frac{\vartheta_{10}}{\vartheta_{00}}\right)^2</math> ,<math>u = \pi \vartheta_{00}^2 \zeta</math> である。
第一種不完全楕円積分<math>u(x) = \int_{0}^{x} \frac{dz}{\sqrt{1-z^2} \sqrt{1-l^2z^2}} (l \in [0, 1])</math>を用いると、
<math>\operatorname{sn} x = u^{-1} (x)</math>
<math>\operatorname{cn} x = \sqrt{1 - ( \operatorname{sn} x )^2 }</math>
<math>\operatorname{dn} x = \sqrt{1 - (l \operatorname{sn} x )^2 }</math>
と定義することもできる。
定義より
<math>( \operatorname{sn} x )^2 + ( \operatorname{cn} x )^2 = 1</math>
<math>( \operatorname{sn} x )^2 + ( l \operatorname{dn} x )^2 = 1</math>
は直ちに成り立つ。
また、以下の加法定理が成り立つ。
<math>\operatorname{sn} (x+y) = \frac{\operatorname{sn} x \operatorname{cn} y \operatorname{dn} y - \operatorname{sn} y \operatorname{cn} x \operatorname{dn} x}{1-(l\operatorname{sn} x \operatorname{sn} y)^2}</math>
<math>\operatorname{cn} (x+y) = \frac{\operatorname{cn} x \operatorname{cn} y - \operatorname{sn} x \operatorname{sn} y \operatorname{dn} x \operatorname{dn} y}{1 - (l \operatorname{sn} x \operatorname{sn} y)^2}</math>
<math>\operatorname{dn} (x+y) = \frac{\operatorname{dn} x \operatorname{dn} y - l^2 \operatorname{sn} x \operatorname{sn}y \operatorname{cn} x \operatorname{cn} y}{1-(l\operatorname{sn} x \operatorname{sn} y)^2}</math>
それぞれの函数の微分は以下のようになる。
<math>\frac{d}{dx} \operatorname{sn} x = \operatorname{cn} x \operatorname{dn} x</math>
<math>\frac{d}{dx} \operatorname{cn} x = - \operatorname{sn} x \operatorname{dn} x</math>
<math>\frac{d}{dx} \operatorname{dn} x = -l^2 \operatorname{sn} x \operatorname{cn} x</math>
先ほどの第一種不完全楕円積分の式において、<math>l = 0</math>を代入すると<math>u (x) = \int_{0}^{x} \frac{dz}{\sqrt{1-z^2}} = \arcsin x</math>となる。このとき、<math>\operatorname{sn} x = \sin x, \operatorname{cn} x = \cos x</math>が恒等的に成り立つ。
今度は<math>l=1</math>を代入すると、<math>u(x) = \int_{0}^{x} \frac{dz}{1-z^2} = \mathrm{artanh} x</math>となる。このとき、<math>\operatorname{sn} x = \tanh x, \operatorname{cn} x = \operatorname{dn} x = \frac{1}{\cosh x}</math>が恒等的に成り立つ。
すなわち、三角関数と双曲線関数は楕円函数の一種である。
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{Notelist}}
{{Reflist}}
=== 参考文献 ===
* 寺沢寛一『自然科学者のための数学概論(増訂版)』岩波書店、1983年。
* 高木貞治『定本 解析概論』岩波書店、2010年。
* 犬井鉄郎『特殊函数』岩波書店、1962年。
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[[Category:物理数学]]
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朝鮮語/文章と統合
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2026-04-19T07:42:44Z
Gminky
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/* 語彙論的結合(成句・連語) */
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wikitext
text/x-wiki
== 文章 ==
文章とは、完結した思想や感情を表すために、1又は数個の単語(統合)から構成される言語行為の基本単位をいいます。
1又は数個の単語(統合)の並びが文章として成立するためには、①完結した思想又は感情を表すものであること、②1又は数個の単語(統合)が文法的に配列されていることの2つの要件を充たす必要があります。
== 統合(文章論的結合) ==
統合とは、数個の単語が文章論的に結合して文章の成分となったものをいいます。
例えば、次の文章は、いずれも主語・述語の2つの成分からなりますが、前者は主語・述語がいずれも1単語からなるのに対して、後者は主語が2単語からなります。このように、数個の自立的単語が合わさって1つの成分となったものが統合です。
# 「<u>진달래가</u> <u>아름답다</u>」
## 진달래가:単純主語
## 아름답다:単純述語
# 「<u>붉은 진달래가</u> <u>아름답다</u>」
## 붉은 진달래가:拡大主語
## 아름답다:単純述語
=== 統合の種類 ===
統合には、等統合と従統合の2種類があります。
==== 等統合 ====
等統合は、数個の単語(統合)が互いに対等な資格をもって結合するもので、単語(統合)相互の関係性によって、更に3種類に分けられます。
{| class="wikitable"
|+等統合の例示
!区分
!'''例示'''
|-
|並列等統合
|<u>너와 내가</u> 아니면 누가 지키랴.
|-
|対立等統合
|그는 <u>어리나 용감한</u> 소년이였다.
|-
|選択等統合
|<u>가든지 말든지</u> 마음대로 하세요.
|}
==== 従統合 ====
従統合は、数個の単語(統合)が従属的関係性をもって結合するもので、単語(統合)相互の関係性によって、更に6種類に分けられます。
{| class="wikitable"
|+従統合の例示
!区分
!'''例示'''
|-
|主体従統合
|조선은 <u>해가 뜨는</u> 나라이다.
|-
|客体従統合
|피아니스트는 <u>피아노를 치는</u> 사람이다.
|-
|関係従統合
|<u>학교로 가는</u> 길에 강아지를 찾았다.
|-
|状況従統合
|겨울은 <u>몹시 아름다운</u> 계절이다.
|-
|規定従統合
|방안에 <u>수상한 사람이</u> 있었다.
|-
|引用従統合
|그는 <u>고맙다는 말만</u> 남기였다.
|}
==== 拡大統合 ====
また、統合は、単語同士だけでなく、単語と統合、統合と統合の間でも起こります。これを拡大統合といい、これに対して単語同士の統合を単純統合ということもあります。
{| class="wikitable"
|+拡大統合の例示
!区分
!'''例示'''
!備考
|-
|拡大等統合
|나라와 국가, 사람과 인간은 서로 뜻같은말이라고 할수 있다.
|「나라와」と「국가」、「사람과」と「인간」の間で並列等統合
「나라와 국가」「사람과 인간」の間で並列等統合
|-
|拡大従統合
|원쑤를 무찌른 병사
|「원쑤를」と「무찌르다」の間で客体従統合
「원수를 무찌른」と「병사」の間で規定従統合
|-
|拡大合統合
|사상, 기술, 문화의 3대혁명
|「사상」「기술」「문화」の間で並列等統合
「사상, 기술, 문화의」と「3대혁명」の間で規定従統合
|}
== 統合以外の結合 ==
=== 非成分的結合 ===
統合は、文章の成分となるものを対象とすることから、文章の成分とならない単語の結合は、統合には該当しません。
例えば、次の文章では、いずれも「대단히」が「아름답다」に結合して状況的意味を補充していますが、前者は「대단히」と「아름답다」がそれぞれ独立した単純成分となり、後者は「경치가 대단히 아름답다」が1つの拡大成分となります。
したがって、後者は統合ですが、前者は統合ではありません。
# 「한나산은 <u>대단히 아름답다</u>」
## 한나산은:単純主語
## 대단히:単純状況語
## 아름답다:単純述語
# 「한나산은 <u>경치가 대단히 아름답다</u>」
## 한나산은:単純主語
## 경치가 대단히 아름답다:拡大述語
### 경치가:単純主語
### 대단히:単純状況語
### 아름답다:単純述語
=== 形態論的結合 ===
統合は、文章論的結合によるものを対象とすることから、形態論的結合によるものは、統合には該当しません。
例えば、次の文章では、前者は「위하여」が「조국을」に結合して文法的意味(関係的意味や様態的意味)を補充し、後者は「힘을」が「합치다」に結合して主体的意味を補充しています。
したがって、後者は統合ですが、前者は統合ではありません。
# 「조국을 위하여 복무한다」
## 조국을 위하여:単純補語
## 복무한다:単純述語
# 「힘을 합쳐 싸운다」
## 힘을 합쳐:拡大補語
## 싸운다:単純述語
なお、朝鮮語では、語彙的意味は順行的(例:統合)に、文法的意味は逆行的(例:吐)に補充される傾向がありますが、形態的な結合についても同様であることから、統合と形態論的結合とは、順行的であるか逆行的であるかによっても、区別することができます。
=== 語彙論的結合(成句・連語) ===
統合は、語彙的意味を補充するものを対象とすることから、語彙的意味を補充しないものは、統合には該当しません。
例えば、次の文章では、1.は、「수포로」「돌아가다」それぞれの意味からは完全に離れて、「수포로 돌아가다」全体として一の語彙的意味を表しています。したがって、「수포로」は、「돌아가다」に対する何らの語彙的意味をも補充しません。このように、数個の単語が結合して、全体として一の語彙的意味を表すに至った(各単語の原義が失われ、結合的意味と使用的意味とがほとんど相関しない)ものを成句といいます。
また、2.は、「받다」本来の受け取るという意味からは少し離れていますが、「전화를」「받다」それぞれの意義が完全に失われるには至っていません。このため、「전화를」が「받다」の関係的意味を補充しているといえます。このように、数個の単語が結合して、各単語の意義から離れた意味を表すに至りつつも、未だ全体として一の語彙的意味を表すには至らない(各単語の原義が一応生きている)ものを連語といいます。
これに対し、3.は、「려수로」「돌아오다」がそれぞれの意味を維持しており、「려수로」が「돌아오다」に対する関係的意味を補充しています。
したがって、3.と2.は統合ですが、1.は統合ではありません。
# 「계획이 수포로 돌아갔다」(成句)
## 계획이:単純主語
## 수포로 돌아갔다:単純述語
# 「형민이 전화를 받았다」(連語)
## 형민이:単純主語
## 전화를:単純補語
## 받았다:単純述語
#「철수가 려수로 돌아왔다」(統合)
## 철수가:単純主語
## 려수로:単純補語
## 돌아왔다:単純述語
語彙論的結合は、形式上は、数個の単語が結合しているものの、結合全体で(あたかも一の単語のように)一つの全一的意義を表すものであることから、語彙論の対象となります。
=== 反復的結合 ===
反復的結合は、語彙的意味を補充しないことから、成句と同じく統合には該当しません。
例えば、次の文章では、前者は「멀다」同士が反復的に結合し、後者は「맑다」と「푸르다」が並列的に結合しています。
したがって、後者は統合ですが、前者は統合ではありません。
# 우리는 머나먼 길을 걸어왔다
# 우리는 맑고 푸른 하늘을 바라보았다
== 注釈 ==
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利用者:AkiR27User
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* [[:カテゴリ:2人専用のトランプゲーム|2人専用のトランプゲーム]]
== '''利用者の声''' ==
2026/03/15:wikibooksをやり続けて、デフォルトソートが理解できました。今まで私が過去に作成したページを編集してデフォルトソートを追加・編集してくれた方々、ありがとうございます。
2026/03/20:100回編集達成しました。これからもよろしくお願いします
2026/03/29:まだ未熟なところもありますが、頑張ります!1000回編集目指します!!
2026/04/05:1か月間ページ作成・編集を行っていましたが、口調が堅かったですね…もうちょっとやさしめな感じで、作成します!!
2026/04/10:作成したページに出典を付けてページの信頼度を高めます!
2026/04/17:300回編集達成しました!話変わりますが、“自動承認された利用者”は、アカウントし、初編集から4日かつ10回編集が条件なのですが…。まだ「自動承認されました」が来てないのでわかりません…(通知来るのかな…)。
2026/04/19:400回編集達成しました!!
== '''概要''' ==
2026/03/03:アカウント作成&初編集
2026/03/04:10回編集達成
2026/03/20:100回編集達成
== '''謝罪''' ==
※2026/03/24の活動休止宣言について、混乱を招いてしまい申し訳ありません。気持ちが落ち着いたため、編集を続けることにしました。今後は軽率な宣言を控え、落ち着いて活動していきます。
謝罪ページ知らぬ間に削除していました…申し訳ございません。
== '''お知らせ''' ==
2026/04/18:トランプゲームに関する沢山のページに、私が新しく作ったカテゴリ[3人以上で遊べるトランプゲーム]を追加します。編集履歴(あるのかはわかりませんが…)の同じ時間帯に編集したことが沢山出てくると思いますが、荒らしではないということをご了承ください。
すみません。また新しいカテゴリを作成しましたのでよろしくお願いいたします。
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text/x-wiki
AkiR27Userです。主に趣味の'''[[トランプ]]'''に関したページを作成・編集を行っています。初心者で拙いところもありますが、どうぞよろしくお願いします。
作成・編集ページに関して気になることや、ご指摘がありましたら、ぜひ[[利用者・トーク:AkiR27User|'''トークページ''']]までお願いします。今後の改善に役立てたいと思います。
== '''作成・編集ページ''' ==
※4/15時点
以下のページに気になることがございましたら[[利用者・トーク:AkiR27User|'''トークページ''']]までお願いします。
'''編集'''
* [[トランプ]]
* [[トランプ/クロンダイク|クロンダイク]]
* [[トランプ/スピード|スピード]]
* [[トランプ/ジンラミー|ジンラミー]]
* [[トランプ/15点|15点]]
* [[トランプ/ババ抜き|ババ抜き]]
* [[トランプ/七並べ|七並べ]]
* [[トランプ/神経衰弱|神経衰弱]]
* [[トランプ/戦争|戦争]]
* [[トランプ/ページワン|ページワン]]
* [[トランプ/うすのろ|うすのろ]]
* [[トランプ/ダウト|ダウト]]
* [[トランプ/ぶたのしっぽ|ぶたのしっぽ]]
* [[トランプ/たこ焼き|たこ焼き]]
* [[トランプ/アメリカンページワン|アメリカンページワン]]
* [[トランプ/セブンブリッジ|セブンブリッジ]]
* [[トランプ/ハーツ|ハーツ]]
* [[トランプ/ノー・カード|ノー・カード]]
* [[トランプ/フォア・ジャックス|フォア・ジャックス]]
* [[トランプ/29|29]]
* [[トランプ/51|51]]
* [[トランプ/ローリング・ストーン|ローリング・ストーン]]
* [[トランプ/銀行|銀行]]
* [[トランプ/お金|お金]]
* [[トランプ/ホイスト|ホイスト]]
* [[トランプ/大富豪|大富豪]]([[トランプ/大富豪|大貧民]])
* [[トランプ/ナポレオン|ナポレオン]]
* [[トランプ/ポーカー|ポーカー]]
* [[トランプ/ブラックジャック|ブラックジャック]]
* [[コントラクトブリッジ]]
* [[トランプ/ニックネーム|ニックネーム]]
* [[トランプ/ウインクキラー|ウインクキラー]]
'''作成'''
* [[トランプ/クロック|クロック]]
* [[スラップジャック]]
* [[トランプ/かぶ|かぶ]]
* [[ペアーズ]]
* [[エジプシャン・ラットスクリュー]]
* [[カシノ]]
* [[トランプ/99|99]]
* [[トランプ/スプーン|スプーン]]
* [[トランプ/スナップ|スナップ]]
* [[スカット]]
* [[カナスタ]]
* [[トランプ/ユーカ|ユーカ]]
* [[トランプ/ピノクル|ピノクル]]
* [[トランプ/サブリナ|サブリナ]]
* [[トランプ/ブリスコラ・チアマータ|ブリスコラ・チアマータ]]
* [[トランプ/ユッシ|ユッシ]]
* [[トランプ/インディアン・ポーカー|インディアン・ポーカー]]
* [[トランプ/ケンプス|ケンプス]]
* [[トランプ/ピッグ|ピッグ]]
* [[トランプ/キャッチ・ザ・エース|キャッチ・ザ・エース]]
* [[トランプ/カシノ・ウォー|カシノ・ウォー]]
* [[トランプ/カウントアップ|カウントアップ]]
* [[トランプ/カウントダウン|カウントダウン]]
* [[トランプ/カットサート|カットサート]]
* [[トランプ/カットスロート・ユーカー|カットスロート・ユーカー]]
* [[トランプ/カット・ザ・ナイン|カット・ザ・ナイン]]
* [[トランプ/ハイアンドロー|ハイアンドロー]]
* [[トランプ/ハイロー|ハイロー]]
* [[トランプ/カット・ザ・デック|カット・ザ・デック]]
* [[トランプ/オー・ヘル|オー・ヘル]]
* [[トランプ/アップ・アンド・ダウン・ザ・リバー|アップ・アンド・ダウン・ザ・リバー]]__インデックス__
* [[トランプ/チェイス・ザ・エース|チェイス・ザ・エース]]
* [[トランプ/シェリフ|シェリフ]]
* [[トランプ/クレイジーエイト|クレイジーエイト]]
* [[トランプ/マフィア|マフィア]]
* [[トランプゲームの分類]]
* [[トランプ/マナー・エチケット|マナー・エチケット]]
* [[トランプ/芋ほり|芋掘り]]
* [[トランプ/ジャック叩き|ジャック叩き]]
* [[トランプ/ラミー500|ラミー500]]
* [[トランプ/31|31]]
* [[トランプ/スペード|スペード]]
* [[トランプ/500ラミー|500ラミー]]
* [[トランプ/ポーカー|ポーカー]]
* [[トランプ/スラム|スラム]]
* [[トランプ/ナーツ|ナーツ]]
* [[トランプ/エジプシャン・ウォー|エジプシャン・ウォー]]
* [[トランプ/ビガー・マイ・ネイバー|ビガー・マイ・ネイバー]]
* [[トランプ/クリスプ|クリスプ]]
* [[トランプ/ジャーマンホイスト|ジャーマンホイスト]]
* [[トランプ/スコパ|スコパ]]
'''総合ページ'''
* [[トランプ/トランプ教科書|トランプ教科書]]
* [[トランプ/トランプゲームの分類|トランプゲームの分類]]
* [[トランプ/マオ|マオ]]
'''カテゴリ'''
* [[:カテゴリ:マオ|マオ]]
* [[:カテゴリ:ソリティア|ソリティア]]
* [[:カテゴリ:心理戦・ブラフ系|心理戦・ブラフ系]]
* [[:カテゴリ:パーティー系|パーティー系]]
* [[:カテゴリ:反射神経|反射神経]]
* [[:カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム|3人以上で遊べるトランプゲーム]]
* [[:カテゴリ:2人専用のトランプゲーム|2人専用のトランプゲーム]]
* [[:カテゴリ:トリックテイキング|トリックテイキング]]
* [[:カテゴリ:ラミー系|ラミー系]]
* [[:カテゴリ:カジノ系]]
== '''利用者の声''' ==
2026/03/15:wikibooksをやり続けて、デフォルトソートが理解できました。今まで私が過去に作成したページを編集してデフォルトソートを追加・編集してくれた方々、ありがとうございます。
2026/03/20:100回編集達成しました。これからもよろしくお願いします
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== '''概要''' ==
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== '''謝罪''' ==
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text/x-wiki
AkiR27Userです。主に趣味の'''[[トランプ]]'''に関したページを作成・編集を行っています。初心者で拙いところもありますが、どうぞよろしくお願いします。
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== '''作成・編集ページ''' ==
※4/15時点
以下のページに気になることがございましたら[[利用者・トーク:AkiR27User|'''トークページ''']]までお願いします。
'''編集'''
* [[トランプ]]
* [[トランプ/クロンダイク|クロンダイク]]
* [[トランプ/スピード|スピード]]
* [[トランプ/ジンラミー|ジンラミー]]
* [[トランプ/15点|15点]]
* [[トランプ/ババ抜き|ババ抜き]]
* [[トランプ/七並べ|七並べ]]
* [[トランプ/神経衰弱|神経衰弱]]
* [[トランプ/戦争|戦争]]
* [[トランプ/ページワン|ページワン]]
* [[トランプ/うすのろ|うすのろ]]
* [[トランプ/ダウト|ダウト]]
* [[トランプ/ぶたのしっぽ|ぶたのしっぽ]]
* [[トランプ/たこ焼き|たこ焼き]]
* [[トランプ/アメリカンページワン|アメリカンページワン]]
* [[トランプ/セブンブリッジ|セブンブリッジ]]
* [[トランプ/ハーツ|ハーツ]]
* [[トランプ/ノー・カード|ノー・カード]]
* [[トランプ/フォア・ジャックス|フォア・ジャックス]]
* [[トランプ/29|29]]
* [[トランプ/51|51]]
* [[トランプ/ローリング・ストーン|ローリング・ストーン]]
* [[トランプ/銀行|銀行]]
* [[トランプ/お金|お金]]
* [[トランプ/ホイスト|ホイスト]]
* [[トランプ/大富豪|大富豪]]([[トランプ/大富豪|大貧民]])
* [[トランプ/ナポレオン|ナポレオン]]
* [[トランプ/ポーカー|ポーカー]]
* [[トランプ/ブラックジャック|ブラックジャック]]
* [[コントラクトブリッジ]]
* [[トランプ/ニックネーム|ニックネーム]]
* [[トランプ/ウインクキラー|ウインクキラー]]
'''作成'''
* [[トランプ/クロック|クロック]]
* [[スラップジャック]]
* [[トランプ/かぶ|かぶ]]
* [[ペアーズ]]
* [[エジプシャン・ラットスクリュー]]
* [[カシノ]]
* [[トランプ/99|99]]
* [[トランプ/スプーン|スプーン]]
* [[トランプ/スナップ|スナップ]]
* [[スカット]]
* [[カナスタ]]
* [[トランプ/ユーカ|ユーカ]]
* [[トランプ/ピノクル|ピノクル]]
* [[トランプ/サブリナ|サブリナ]]
* [[トランプ/ブリスコラ・チアマータ|ブリスコラ・チアマータ]]
* [[トランプ/ユッシ|ユッシ]]
* [[トランプ/インディアン・ポーカー|インディアン・ポーカー]]
* [[トランプ/ケンプス|ケンプス]]
* [[トランプ/ピッグ|ピッグ]]
* [[トランプ/キャッチ・ザ・エース|キャッチ・ザ・エース]]
* [[トランプ/カシノ・ウォー|カシノ・ウォー]]
* [[トランプ/カウントアップ|カウントアップ]]
* [[トランプ/カウントダウン|カウントダウン]]
* [[トランプ/カットサート|カットサート]]
* [[トランプ/カットスロート・ユーカー|カットスロート・ユーカー]]
* [[トランプ/カット・ザ・ナイン|カット・ザ・ナイン]]
* [[トランプ/ハイアンドロー|ハイアンドロー]]
* [[トランプ/ハイロー|ハイロー]]
* [[トランプ/カット・ザ・デック|カット・ザ・デック]]
* [[トランプ/オー・ヘル|オー・ヘル]]
* [[トランプ/アップ・アンド・ダウン・ザ・リバー|アップ・アンド・ダウン・ザ・リバー]]__インデックス__
* [[トランプ/チェイス・ザ・エース|チェイス・ザ・エース]]
* [[トランプ/シェリフ|シェリフ]]
* [[トランプ/クレイジーエイト|クレイジーエイト]]
* [[トランプ/マフィア|マフィア]]
* [[トランプゲームの分類]]
* [[トランプ/マナー・エチケット|マナー・エチケット]]
* [[トランプ/芋ほり|芋掘り]]
* [[トランプ/ジャック叩き|ジャック叩き]]
* [[トランプ/ラミー500|ラミー500]]
* [[トランプ/31|31]]
* [[トランプ/スペード|スペード]]
* [[トランプ/500ラミー|500ラミー]]
* [[トランプ/ポーカー|ポーカー]]
* [[トランプ/スラム|スラム]]
* [[トランプ/ナーツ|ナーツ]]
* [[トランプ/エジプシャン・ウォー|エジプシャン・ウォー]]
* [[トランプ/ビガー・マイ・ネイバー|ビガー・マイ・ネイバー]]
* [[トランプ/クリスプ|クリスプ]]
* [[トランプ/ジャーマンホイスト|ジャーマンホイスト]]
* [[トランプ/スコパ|スコパ]]
'''総合ページ'''
* [[トランプ/トランプ教科書|トランプ教科書]]
* [[トランプ/トランプゲームの分類|トランプゲームの分類]]
* [[トランプ/マオ|マオ]]
'''カテゴリ'''
* [[:カテゴリ:マオ|マオ]]
* [[:カテゴリ:ソリティア|ソリティア]]
* [[:カテゴリ:心理戦・ブラフ系|心理戦・ブラフ系]]
* [[:カテゴリ:パーティー系|パーティー系]]
* [[:カテゴリ:反射神経|反射神経]]
* [[:カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム|3人以上で遊べるトランプゲーム]]
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* [[:カテゴリ:ラミー系|ラミー系]]
* [[:カテゴリ:カジノ系|カジノ系]]
== '''利用者の声''' ==
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== '''謝罪''' ==
※2026/03/24の活動休止宣言について、混乱を招いてしまい申し訳ありません。気持ちが落ち着いたため、編集を続けることにしました。今後は軽率な宣言を控え、落ち着いて活動していきます。
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* [[トランプ]]
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* [[トランプ/七並べ|七並べ]]
* [[トランプ/神経衰弱|神経衰弱]]
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* [[トランプ/ハーツ|ハーツ]]
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* [[トランプ/29|29]]
* [[トランプ/51|51]]
* [[トランプ/ローリング・ストーン|ローリング・ストーン]]
* [[トランプ/銀行|銀行]]
* [[トランプ/お金|お金]]
* [[トランプ/ホイスト|ホイスト]]
* [[トランプ/大富豪|大富豪]]([[トランプ/大富豪|大貧民]])
* [[トランプ/ナポレオン|ナポレオン]]
* [[トランプ/ポーカー|ポーカー]]
* [[トランプ/ブラックジャック|ブラックジャック]]
* [[コントラクトブリッジ]]
* [[トランプ/ニックネーム|ニックネーム]]
* [[トランプ/ウインクキラー|ウインクキラー]]
'''作成'''
* [[トランプ/クロック|クロック]]
* [[スラップジャック]]
* [[トランプ/かぶ|かぶ]]
* [[ペアーズ]]
* [[エジプシャン・ラットスクリュー]]
* [[カシノ]]
* [[トランプ/99|99]]
* [[トランプ/スプーン|スプーン]]
* [[トランプ/スナップ|スナップ]]
* [[スカット]]
* [[カナスタ]]
* [[トランプ/ユーカ|ユーカ]]
* [[トランプ/ピノクル|ピノクル]]
* [[トランプ/サブリナ|サブリナ]]
* [[トランプ/ブリスコラ・チアマータ|ブリスコラ・チアマータ]]
* [[トランプ/ユッシ|ユッシ]]
* [[トランプ/インディアン・ポーカー|インディアン・ポーカー]]
* [[トランプ/ケンプス|ケンプス]]
* [[トランプ/ピッグ|ピッグ]]
* [[トランプ/キャッチ・ザ・エース|キャッチ・ザ・エース]]
* [[トランプ/カシノ・ウォー|カシノ・ウォー]]
* [[トランプ/カウントアップ|カウントアップ]]
* [[トランプ/カウントダウン|カウントダウン]]
* [[トランプ/カットサート|カットサート]]
* [[トランプ/カットスロート・ユーカー|カットスロート・ユーカー]]
* [[トランプ/カット・ザ・ナイン|カット・ザ・ナイン]]
* [[トランプ/ハイアンドロー|ハイアンドロー]]
* [[トランプ/ハイロー|ハイロー]]
* [[トランプ/カット・ザ・デック|カット・ザ・デック]]
* [[トランプ/オー・ヘル|オー・ヘル]]
* [[トランプ/アップ・アンド・ダウン・ザ・リバー|アップ・アンド・ダウン・ザ・リバー]]__インデックス__
* [[トランプ/チェイス・ザ・エース|チェイス・ザ・エース]]
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* [[トランプ/クレイジーエイト|クレイジーエイト]]
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* [[トランプ/ジャック叩き|ジャック叩き]]
* [[トランプ/ラミー500|ラミー500]]
* [[トランプ/31|31]]
* [[トランプ/スペード|スペード]]
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'''総合ページ'''
* [[トランプ/トランプ教科書|トランプ教科書]]
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'''カテゴリ'''
* [[:カテゴリ:マオ|マオ]]
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* [[:カテゴリ:パーティー系|パーティー系]]
* [[:カテゴリ:反射神経|反射神経]]
* [[:カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム|3人以上で遊べるトランプゲーム]]
* [[:カテゴリ:2人専用のトランプゲーム|2人専用のトランプゲーム]]
* [[:カテゴリ:トリックテイキング|トリックテイキング]]
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* [[:カテゴリ:カジノ系|カジノ系]]
== '''利用者の声''' ==
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2026/04/10:作成したページに出典を付けてページの信頼度を高めます!
2026/04/17:300回編集達成しました!話変わりますが、“自動承認された利用者”は、アカウントし、初編集から4日かつ10回編集が条件なのですが…。まだ「自動承認されました」が来てないのでわかりません…(通知来るのかな…)。
2026/04/19:400回編集達成しました!!
== '''概要''' ==
2026/03/03:アカウント作成&初編集
2026/03/04:10回編集達成
2026/03/20:100回編集達成
== '''謝罪''' ==
※2026/03/24の活動休止宣言について、混乱を招いてしまい申し訳ありません。気持ちが落ち着いたため、編集を続けることにしました。今後は軽率な宣言を控え、落ち着いて活動していきます。
謝罪ページ知らぬ間に削除していました…申し訳ございません。
== '''お知らせ''' ==
2026/04/18:トランプゲームに関する沢山のページに、私が新しく作ったカテゴリ[3人以上で遊べるトランプゲーム]を追加します。編集履歴(あるのかはわかりませんが…)の同じ時間帯に編集したことが沢山出てくると思いますが、荒らしではないということをご了承ください。
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トランプ/ピノクル
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text/x-wiki
ピノクル(Pinochle)は、アメリカで人気のあるトリックテイキングゲームで、メルド(組札)による得点とトリックでの得点の両方を競うのが特徴。2人戦・3人戦・4人戦があり、特に4人戦(2対2) が一般的。
== 所要 ==
トランプ2セットの中の A・10・K・Q・J・9[すべてのスート]を使う。人数は2~4人で遊べる。4人の場合は2対2のチーム戦となる。
メルド(組札)やトリック(勝負)でも得点を獲得。合計点が150点または500点(地域差あり)に先に到達したチームが勝者となる。
'''カードの強さ(トリック時)'''<blockquote>(強い順)
# A
# 10
# K
# Q
# J
# 9
※Aと10が上位なのが特徴。</blockquote>ラウンド開始時に、手札から特定の組み合わせを公開して得点する。
各トリックの勝者がカードを獲得できる。点数は以下の通り。
{| class="wikitable"
!カード
!点数
|-
|A
|11
|-
|10
|10
|-
|K
|4
|-
|Q
|3
|-
|J
|2
|-
|9
|0
|}
'''主なメルド'''
{| class="wikitable"
!メルド名
!内容
!点数
|-
|Run(ラン)
|トランプの A・10・K・Q・J
|15点
|-
|Marriage(マリッジ)
|K+Q(同スート)
|2点(トランプなら4点)
|-
|Pinochle(ピノクル)
|♦J+♠Q
|4点
|-
|Double Pinochle
|♦J×2+♠Q×2
|30点
|-
|Aces Around
|A×4スート
|10点
|-
|Kings Around
|K×4スート
|8点
|-
|Queens Around
|Q×4スート
|6点
|-
|Jacks Around
|J×4スート
|4点
|}
※同じカード2枚ずつだと点数が倍以上になる。
ディーラーがカードを配る(4人戦では各プレイヤーに12枚)残りは使わない。
== ゲーム ==
どのチームがトランプを決めるかを競い、最も高いビッドをしたプレイヤーがトランプスートを宣言宣言したチームはビッド点数以上を取らないと敗北となる。
各プレイヤーが手札からメルドを公開し得点を記録する。メルドしたカードは手札に戻してよい[戻したカードは使える]
最初の人がカードを出し、他の人は同じスートを出さなければならない。全員出した後、出されたカードの中で最も強かったカードを出した人がトリックをとることができる。
メルド点+トリック点を合計し、ビッドしたチームが目標点に届かなければマイナスとなる。規定点に達するまでゲームを繰り返す。
{{デフォルトソート:ひのくる}}
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:トリックテイキング]]
[[カテゴリ:ラミー系]]
9vlmk8pfqjh0kgu27p8d2nuwu9562m1
トランプ/インディアン・ポーカー
0
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298637
298543
2026-04-19T07:31:04Z
AkiR27User
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text/x-wiki
インディアン・ポーカーは、自分のカードだけ見えない状態で勝負する心理戦中心のトランプゲームである。他人のカードは見えるが、自分のカードは見えないため、相手の表情・反応・賭け方を読み取ることが重要。今回はチップを使わない簡易版も紹介する。
== 所要 ==
ジョーカー抜きのトランプ52枚。一般的に2〜10人。
自分のカードの強さを推理し、勝負に勝ってまたはポイントを増やす。
== ゲーム ==
各プレイヤーに1枚ずつカードを配り、プレイヤーはカードを見ずに額に掲げる【他人のカードは見えるが、自分のカードは見えない】<blockquote>ポーカーと同様に、以下の行動が可能:
# '''ベット'''(賭ける)
# '''コール'''(続ける)
# '''レイズ'''(賭け金を上げる)
# '''フォールド'''(降りる)
</blockquote>チップを使わない簡易版では <blockquote>以下の行動が可能
# 勝負する
# 降りる
</blockquote>最後まで勝負に残ったプレイヤー同士でカードを公開。最も強いカードを持つプレイヤーが勝利。場に出ているチップ[簡易版の場合はポイント]をすべて獲得。カードの強さは通常のポーカーと同じ:A > K > Q > J > 10 > … > 2
カードを回収し、再び1枚ずつ配って同じ手順を繰り返す。
{{デフォルトソート:いんていあんほおかあ}}
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:心理戦・ブラフ系]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:カジノ系]]
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トランプ/カシノ・ウォー
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2026-04-19T07:29:31Z
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カシノ・ウォー(Casino War)は、「1枚ずつカードを出して、強い方が勝つ」というシンプルなゲーム。カジノにも存在する。
== 所要 ==
ジョーカー抜きのトランプ52枚。プレイ人数は2人以上。[ディーラーvsプレイヤー]
===== カードの強さ =====
A > K > Q > J > 10 > … > 2
== ゲーム ==
=== '''ベット[賭け]''' ===
* チップの代わりに、ポイント[例:最初のポイントは10点]を賭けたい数だけ賭ける。
* ディーラー(親)とプレイヤーに1枚ずつ裏向きに配り、同時に表向きにし、強いカードを出した方が勝利となる。もしプレイヤーが勝利できたら、賭けた分だけ2倍になる。
=== '''ウォー''' ===
同じ数字が出たら'''ウォー'''と言う。
* 追加で3枚伏せて配り、4枚目を表にし、そのカードで勝った方が勝利。
{{デフォルトソート:かしのうおお}}
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:トランプ]]
__インデックス__
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:カジノ系]]
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トランプ/スカット
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2026-04-19T07:29:58Z
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スカット(Scat)は、トランプを使って遊ぶ「31点系」のゲームで、手札3枚の合計を31点に近づけることを目的とする。ブラックジャックより簡単で、短時間で遊べるのが特徴。
== 所要 ==
ジョーカー抜きのトランプ52枚。プレイ人数は2~9人推奨
* 手札3枚のうち、'''同じスート'''で31点に最も近い合計を作る。
* ラウンドごとに最下位のプレイヤーが脱落し、最後まで残った人が勝者
{| class="wikitable"
!カード
!点数
|-
|A
|11
|-
|K / Q / J
|10
|-
|10〜2
|数字のまま
|}
'''同じスート'''(♥♦♣♠)'''の合計のみ'''を使う。
== ゲーム ==
各プレイヤーに3枚ずつ配り、残りを山札として中央に置く。それに加え、捨て札置き場を用意する。
自分の番になったら、以下のどちらかを行う。
* 山札から1枚引き、不要な1枚を捨てる
* 捨て札の一番上を取って、不要な1枚を捨てる
手札は常に3枚にする。
=== ノック(Knock) ===
<blockquote>手札が十分強いと思ったら、'''「ノック」'''と宣言してラウンドを終了させる。
* ノック後、他のプレイヤーは1回だけ行動できる
* その後、全員が手札を公開する
</blockquote>31点に最も近いプレイヤーが勝ち。最下位のプレイヤーは脱落する。そして次のラウンドに移る。
最後まで残ったプレイヤーが勝者となる。
== ルール ==
'''31点ちょうど'''を作った場合、即座に「スカット!」と宣言し、そのラウンドは自動勝利
同点の場合は引き分けとなる。
ローカルルールとして、ノック後の行動を「引くのみ」に制限する場合もある。
== バリエーション ==
{| class="wikitable"
|}
'''Blitz(ブリッツ)''':31が出た場合、他の全員が脱落する。
'''Ride the Bus''':ノックなしで全員が勝負する。
'''31(サーティワン)''':日本でも遊ばれる簡易版。
{{デフォルトソート:すかつと}}
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:カジノ系]]
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トランプ/カナスタ
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2026-04-19T07:14:53Z
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カナスタ(Canasta) は、ラミー系のカードゲームで、 同じ数字のカードを7枚以上集める「メルド」 を作ることを目的とする。 2人戦・4人戦(2対2)が一般的で、戦略性が高く、世界中で遊ばれている。
== 所要 ==
ジョーカー含めた'''トランプ2組'''(108枚)プレイ人数は2人または4人(2対2のチーム戦)
同じ数字のカードを集めてメルド(組札)を作る。特に7枚以上のメルド「'''カナスタ」'''を作ると高得点規定点数(例:5000点)に先に到達したプレイヤー(またはチーム)が勝者
カードの点数は以下の通り
{| class="wikitable"
!カード
!点数
|-
|ジョーカー
|50
|-
|2(ワイルド)
|20
|-
|A
|20
|-
|K / Q / J / 10 / 9 / 8
|10
|-
|7〜4
|5
|-
|3(赤)
|100(ボーナス)
|-
|3(黒)
|捨て札に置けない特殊カード
|}
各プレイヤーに11枚配り、残りを山札として中央に置き、捨て札置き場も作る。
== ゲーム ==
自分の番では以下を行う。
'''山札から1枚引く'''
* または捨て札の山全体を取る(条件あり)
<blockquote>メルドを作る(任意)
* 同じ数字のカードを'''3枚以上'''で場に出す
* ワイルドカード(ジョーカー・2)は使用可能だが、ワイルドカードの数は自然カードより少なくなければならない
</blockquote>手札から1枚捨てて終了
=== カナスタ ===
同じ数字のカードを7枚以上集めたメルド
* '''赤カナスタ''':ワイルドカードなし(高得点)
* '''黒カナスタ''':ワイルドカードあり
== ゲーム終了 ==
誰かが手札を出し切るとラウンド終了となる。チーム戦では、味方の許可が必要な場合がある。メルドの点数+ボーナス点を合計する
=== 点数 ===
基本点…メルドに含まれるカードの点数の合計
ボーナス点…
{| class="wikitable"
!内容
!点数
|-
|赤カナスタ
|500
|-
|黒カナスタ
|300
|-
|赤い3(1枚)
|100
|-
|すべての赤い3を集めた
|800
|-
|上がり(手札を出し切る)
|100
|}
{{デフォルトソート:かなすた}}
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:トリックテイキング]]
[[カテゴリ:ラミー系]]
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トランプ/カシノ
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47671
298634
298532
2026-04-19T07:27:37Z
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text/x-wiki
カシノ(Casino)は、トランプを用いて遊ぶ伝統的なカード獲得ゲームである。 場に出ているカードと手札のカードを組み合わせ、'''数字の合計が一致するようにカードを取る'''のが特徴である。 イタリアやアメリカで古くから遊ばれているが、日本では比較的知られていない。
== 所要 ==
ジョーカー抜きの52枚。一般的なプレイ人数は2〜4人。
カードの点数、A…1点、2~10…数字通りの点数、J…11点、Q…12点、K…13点
得点計算は別で行う[詳しくは[[カシノ#得点|'''得点''']]で]
プレイヤーに4枚ずつカードを配る。場にも4枚を表向きに並べ、残りは山札として置く。
== ゲーム ==
プレイヤーは手番で以下のいずれかを行う。
===== '''1,場のカードを取る(キャプチャ)''' =====
手札のカードを使い、場のカードと '''数字の合計が一致'''するように取る。
「例」手札:8、場:5・3・7→”5+3=8”なので、5と3を取れる→7は取れない
===== 2,場にカードを出す(ビルド)※ローカルルール[完全に必須ではない] =====
ビルドについて詳しい方、加筆をお願いします。
===== 3,何も取れない場合はカードを出す =====
場にカードを追加するだけのターンになる。
全員の手札がなくなったら、山札から再び 4 枚ずつ配り続行する。山札が尽きたらラウンド終了。
※ラウンド数は自由に決めていい。
== 得点 ==
ラウンド終了後、獲得したカードに応じて得点を計算する。
最も多くのカードをとったプレイヤー…+3点
最も多くのスペードをとったプレイヤー…+1点
スペードの2[ビッグツー]…+1点
ダイヤの10[ビッグテン]…+2点
最終的に得点が最も高いプレイヤーが勝者となる。
{{Stub}}{{デフォルトソート:かしの}}
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:スタブ]]
[[カテゴリ:カジノ系]]
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トランプ/トランプゲームの分類
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2026-04-19T07:19:02Z
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text/x-wiki
このぺージでは、さまざまなトランプゲームをジャンルや人数ごとに分類します。
リンクをクリックすると、そのカテゴリに飛ぶことができます。
=== ジャンル系 ===
* [[:カテゴリ:ソリティア|ソリティア系]]
* [[:カテゴリ:心理戦・ブラフ系|心理戦・ブラフ系]]
* [[:カテゴリ:トリックテイキング|トリックテイキング系]]
* [[:カテゴリ:パーティー系|パーティー系]]
* [[:カテゴリ:ラミー系|ラミー系]]
* [[トランプ/トランプゲーム分類:カジノ|カジノ系]]
* [[:カテゴリ:反射神経|反射神経系]]
=== 人数系分類 ===
* [[:カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム|3人以上で遊べるトランプゲーム]]
* [[:カテゴリ:2人専用のトランプゲーム|2人専用のトランプゲーム]]
{{Stub}}{{デフォルトソート:とらんふけえむのふんるい}}
[[カテゴリ:トランプ|*]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:ボードゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:スタブ]]
j3rrxpxbl7w3c4smqb2iagw86j219e1
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2026-04-19T07:33:04Z
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text/x-wiki
このぺージでは、さまざまなトランプゲームをジャンルや人数ごとに分類します。
リンクをクリックすると、そのカテゴリに飛ぶことができます。
=== ジャンル系 ===
* [[:カテゴリ:ソリティア|ソリティア系]]
* [[:カテゴリ:心理戦・ブラフ系|心理戦・ブラフ系]]
* [[:カテゴリ:トリックテイキング|トリックテイキング系]]
* [[:カテゴリ:パーティー系|パーティー系]]
* [[:カテゴリ:ラミー系|ラミー系]]
* [[:カテゴリ:カジノ系|カジノ系]]
* [[:カテゴリ:反射神経|反射神経系]]
=== 人数系分類 ===
* [[:カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム|3人以上で遊べるトランプゲーム]]
* [[:カテゴリ:2人専用のトランプゲーム|2人専用のトランプゲーム]]
{{Stub}}{{デフォルトソート:とらんふけえむのふんるい}}
[[カテゴリ:トランプ|*]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:ボードゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:スタブ]]
amrgps21mnl2lwzkv233jh2drwivq2y
初等数学公式集/解析幾何/証明
0
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298619
298231
2026-04-18T21:06:28Z
Tomzo
248
/* 2直線がねじれの位置にある場合 */
298619
wikitext
text/x-wiki
==平面==
===直線===
====平面上の点と直線との距離====
;距離の公式の証明
点<math>P(x_0, y_0)</math>と直線<math>L:ax + by + c = 0</math>との距離: <math> l</math>を求める。
:
:直線<math>L</math> 上の点<math>Q(x_1, y_1)</math> は媒介変数<math>t</math>を用いて、以下のように表される([[初等数学公式集/解析幾何#直線上の点の媒介変数表示(平面)|直線上の点の媒介変数表示]])
::<math>x_1 = bt</math>
::<math>y_1 = -at + C</math> <math>(-\frac{c}b = C</math> とおいた<math>)</math>
:
:<math>\overline{PQ}^2=(x_1-x_0)^2+(y_1-y_0)^2</math> であるから、<math>\overline{PQ}^2</math> は媒介変数<math>t</math> の関数<math>f(t)</math>として、
:<math>f(t) = (bt-x_0)^2+(-at + C -y_0)^2</math> と表すことができる。
:<math>f(t)</math> は<math>t</math> の正の二次関数であるので、<math>f'(t_0) = 0</math> となる変数<math>t_0</math> で最小値をとる。
::<math>f'(t) = 2b(bt-x_0)+2(-a)(-at + C -y_0) = 2(a^2+b^2)t-2bx_0-2aC+2ay_0</math>
::<math>f'(t_0) = 0</math> となる変数<math>t_0=\frac{bx_0-ay_0+aC}{a^2+b^2}</math>
:これを<math>f(t) = (bt-x_0)^2+(-at + C -y_0)^2</math>に代入する。
::<math>f(t_0) = \left(b\left(\frac{bx_0-ay_0+aC}{a^2+b^2}\right)-x_0\right)^2+\left(-a\left(\frac{bx_0-ay_0+aC}{a^2+b^2}\right) + C -y_0\right)^2</math>
:<math>(a^2+b^2)^{2}f(t_0) = F(t_0)</math> として、
::<math>F(t_0) =(b(bx_0-ay_0+aC)-x_0(a^2+b^2))^2+(-a(bx_0-ay_0+aC) + (C -y_0)(a^2+b^2))^2</math>
:::<math>= (-aby_0-ac-a^{2}x_0)^2+(abx_0 + bc +b^{2}y_0)^2 = a^{2}(-ax_0-by_0-c)^2+b^{2}(ax_0+by_0+c)^2= (a^2+b^2)(ax_0 + by_0 + c)^2</math>
:<math>(a^2+b^2)^{2}f(t_0) = F(t_0)</math> なので、
::<math>(a^2+b^2)^{2}f(t_0) = (a^2+b^2)(ax_0 + by_0 + c)^2</math>
::<math>f(t_0) = \frac{(ax_0 + by_0 + c)^2}{a^2+b^2}</math>
:したがって、<math>\overline{PQ}^2</math> の最小値は:<math>\frac{(ax_0 + by_0 + c)^2}{a^2+b^2}</math>
:平方根をとって、点<math>P</math>と直線<math>L</math>との距離<math>l</math> = <math> \frac{\left|ax_0 + by_0 + c\right\vert}{\sqrt{a^2 + b^2}}</math>となる。
;直線<math>L</math>上で最短となる点
:点<math>P</math>と直線<math>L</math>との距離<math>l</math>を形成する、直線<math>L</math> 上の点を<math>Q_{m}(x_m, y_m)</math>とすると、
:上記媒介変数表示において、<math>Q_{m}</math>は、<math>t_0=\frac{bx_0-ay_0+aC}{a^2+b^2}</math> の時であるので、
:<math>x</math>成分について、<math>x_m = bt_0</math>
::<math>(a^2+b^2)x_m = b(bx_0-ay_0+aC) = b^{2}x_0 - aby_0 - ac</math>
::<math>x_m = \frac{b^{2}x_0 - aby_0 - ac}{a^2+b^2}</math>
:<math>y</math>成分については、<math>y_m = \frac{-ax -c }{b}</math>
::<math>b(a^2+b^2)y_m = -a(b^{2}x_0 - aby_0 - ac) -c(a^2+b^2) = -ab^{2}x_0 + a^{2}by_0 + a^{2}c - a^{2}c -b^{2}c = -ab^{2}x_0 + a^{2}by_0 -b^{2}c</math>
::<math>y_m = \frac{-abx_0 + a^{2}y_0 -bc}{a^2+b^2}</math>
:以上より、
:<span id="※"></span><math>Q_{m}(x_m, y_m) = \left( \frac{b^{2}x_0 - aby_0 - ac}{a^2+b^2} , \frac{-abx_0 + a^{2}y_0 -bc}{a^2+b^2} \right)</math>…(※)
:さらに、<math>\overrightarrow{PQ_{m}}=(x_m - x_0,y_m - y_0)</math> であるので
:<math>\overrightarrow{PQ_{m}}=\left( \frac{b^{2}x_0 - aby_0 - ac}{a^2+b^2} - x_0, \frac{-abx_0 + a^{2}y_0 -bc}{a^2+b^2} - y_0 \right)</math>
:ここでは、方向を議論したいので、<math>a^2+b^2 \neq 0</math>である分母は払うことができて、
::<math>\overrightarrow{PQ_{m}} \parallel ( b^{2}x_0 - aby_0 - ac - x_0(a^2+b^2), -abx_0 + a^{2}y_0 -bc - y_0(a^2+b^2) ) </math>
:::<math>= ( - a^{2}x_0 - aby_0 - ac, -abx_0 - b^{2}y_0 -bc ) = ( - a(ax_0 + by_0 + c), - b(ax_0 + by_0 + c ) \parallel (a, b)</math>
::::<math>\because</math> 点<math>P(x_0, y_0)</math>は直線<math>L:ax + by + c = 0</math>上の点ではないから、<math>ax_0 + by_0 + c \neq 0</math>となり払える。
:となり、<math>\overrightarrow{PQ_{m}}</math>は、直線<math>L</math>に直行することがわかる。
:
:以上から、点<math>P</math>と直線<math>L</math>との最短距離<math>l</math>を形成する直線の方程式は、<math>\frac{x-x_0}a=\frac{y-y_0}b </math>となる。
;<span id="幾何的な証明"></span>幾何的な証明
:上記は、解析的に直線<math>L</math>外の点<math>P</math>と直線<math>L</math>上の点<math>Q</math>でその間の距離が最短となる点<math>Q_m</math>を求め、直線<math>\overline{PQ_m}</math> は直線<math>L</math>に垂直であると言うアプローチ(これをここでは、「解析的な証明」と言う)であるが、点<math>P</math>から直線<math>L</math>上の点<math>Q</math>を結んだ線が直線<math>L</math>と直行していれば、線分<math>\overline{PQ}</math>は、点<math>P</math>と直線<math>L</math>上の点を結ぶ最短距離である、という幾何的なアプローチからの証明も可能である。
:すなわち、
:点<math>P</math>と直線<math>L</math>上に下ろした垂線の足を点<math>H</math>とし、これを含んだ直線<math>L</math>上の点を<math>Q</math>とする。
:この時、三平方の定理から<math>\overline{PQ}^2 = \overline{PH}^2 + \overline{HQ}^2</math> が成り立っている。
:したがって、<math>\overline{PQ}^2</math> が最小となるのは、<math>Q</math>が<math>H</math>に一致して<math>\overline{HQ}^2 = 0</math>となる時であり、すなわち、点<math>P</math>と直線<math>L</math>上に下ろした垂線となるということである。
:この性質を用いて、点<math>P</math>をとおり直線<math>L</math>に直交する(法線ベクトルが<math>(a, b)</math>)である直線:<math>\frac{x-x_0}a=\frac{y-y_0}b </math>と線<math>L</math> との交点<math>Q_m</math>([[#※|上記※となる]])を求め、長さ<math>\overline{PQ_m}</math>を求めることにより、距離<math>l</math> の公式を得ることができる。
:ただし、実際の計算は煩雑であるため詳細は割愛する。
;解析的な証明と幾何的な証明の関係
:解析的な証明により、以下の関係が証明されている。
:*直線<math>L</math>外の点<math>P</math>と直線<math>L</math>上の点<math>Q</math>でその間の距離が最短となる点は<math>Q_m</math>である。<math>\Rightarrow</math> <math>Q_m</math>直線<math>\overline{PQ_m}</math> は直線<math>L</math>に垂直である。
:幾何的な証明により、以下の関係が証明されている。
:*直線<math>L</math>外の点<math>P</math>と直線<math>L</math>上の点<math>Q</math>でその間の距離が最短となる点は<math>Q_m</math>である。<math>\Leftarrow</math> <math>Q_m</math>直線<math>\overline{PQ_m}</math> は直線<math>L</math>に垂直である。
:
:これにより、左右の命題は[[必要十分条件]]であると言うことが証明された。
:*直線<math>L</math>外の点<math>P</math>と直線<math>L</math>上の点<math>Q</math>でその間の距離が最短となる点は<math>Q_m</math>である。<math>\Leftrightarrow</math> <math>Q_m</math>直線<math>\overline{PQ_m}</math> は直線<math>L</math>に垂直である。
;その他の証明
:点<math>P</math>を中心とする半径<math>R</math>の円を想定し、直線<math>L</math>との交点が1となる(接する)場合の<math>R</math>を判別式を用いて求めると言う証明法もある。
:すなわち、
:点Pを中心とする半径<math>R</math>の円は、<math>(x-x_0)^2 + (y-y_0)^2 = R^2</math>と表されるが、この円と直線<math>L:ax + by + c = 0</math>の交点は、この2式の連立方程式を解くことによって得られる。
:この過程で<math>x</math>又は<math>y</math>の2次方程式を解くことになるが、円と直線が1個のみ交点を持つ場合、その2次方程式の判別式は<math>=0</math>となる性質を利用する。
:この方法も、実際の計算は煩雑であるため詳細は割愛する。
==三次元空間==
===平面の式===
同一直線上にない3点 <math>P_1(x_1, y_1, z_1)</math>, <math>P_2(x_2, y_2, z_2)</math>, <math>P_3(x_3, y_3, z_3)</math> を通る平面の式の別形([[初等数学公式集/解析幾何#同一直線上にない3点を通る平面の式|→本文]])。
:(解法の指針)
::3点が同一平面にあるのであれば、この平面は<math>P_1(x_1, y_1, z_1)</math>をとおり、ベクトル<math>\overrightarrow{P_1 P_2}</math>および<math>\overrightarrow{P_1 P_3}</math>に直交するベクトル<math>\vec{n}=(a, b, c)</math>をとした場合、<math>a(x - x_1)+ b(y - y_1) + c(z - z_1) = 0</math>として表される。
:(導出)
::<math>\overrightarrow{P_1 P_2}</math>および<math>\overrightarrow{P_1 P_3}</math>に直交するベクトル<math>\vec{n}=(a, b, c)</math>を求める。
:::<math>\overrightarrow{P_1 P_2}=(x_2 - x_1, y_2 - y_1, z_2 - z_1)</math>
:::<math>\overrightarrow{P_1 P_3}=(x_3 - x_1, y_3 - y_1, z_3 - z_1)</math>
::直交条件から
:::<math>\overrightarrow{P_1 P_2} \cdot \vec{n} = a(x_2 - x_1) + b(y_2 - y_1) + c(z_2 - z_1) = 0</math>
:::<math>\overrightarrow{P_1 P_3} \cdot \vec{n} = a(x_3 - x_1) + b(y_3 - y_1) + c(z_3 - z_1) = 0</math>
::<span id="外積4"></span>これを満たす<math>a,b,c</math>は、例えば、
:::<math>a = (y_2 - y_1)(z_3 - z_1) - (z_2 - z_1)(y_3 - y_1)</math>
:::<math>b = (z_2 - z_1)(x_3 - x_1) - (x_2 - x_1)(z_3 - z_1)</math>
:::<math>c = (x_2 - x_1)(y_3 - y_1) - (y_2 - y_1)(x_3 - x_1)</math>
::である。したがって、点<math>P_1, P_2, P_3</math>を含む平面は、
:::<math>((y_2 - y_1)(z_3 - z_1) - (z_2 - z_1)(y_3 - y_1))(x - x_1)+ ((z_2 - z_1)(x_3 - x_1) - (x_2 - x_1)(z_3 - z_1))(y - y_1)+ ((x_2 - x_1)(y_3 - y_1) - (y_2 - y_1)(x_3 - x_1))(z - z_1)= 0</math>
===点・直線・平面の関係===
====三次元空間上の点と直線との距離====
点<math>P(x_0, y_0, z_0)</math>と直線<math>l: \frac{x-x_1}p=\frac{y-y_1}q=\frac{z-z_1}r</math> の距離<math>d</math>を求める([[初等数学公式集/解析幾何#点と直線の距離|→本文]])。
:直線<math>l</math>の点を媒介変数<math>t</math>を用いて表すと<math>(pt + x_1, qt + y_1, rt + z_1)</math>
:<math>Q(x_1, y_1, z_1) \quad (t=0)</math>、点<math>P</math>から直線<math>l</math>におろした垂線の足を<math>H(x_h, y_h, z_h)</math>とし、各々のベクトルを定義する。
::<math>\overrightarrow{PQ} = \vec{a_1} = (x_1 - x_0, y_1 - y_0 , z_1 - z_0) = (a , b , c)</math>
::<math>\overrightarrow{PH} = \vec{a_2} = (x_h - x_0, y_h - y_0 , z_h - z_0)</math>
::<math>\overrightarrow{QH} = \vec{a_2} - \vec{a_1} = (x_h - x_1, y_h - y_1 , z_h - z_1)</math>
:<math>PH \perp l</math>(または <math>PH \perp QH</math>) であるから、
::<math>\vec{a_2}(\vec{a_2} - \vec{a_1})=0</math>、従って、<math>|\vec{a_2}|^2 = \vec{a_1} \vec{a_2}</math>
:ここで、<math>H(x_h, y_h, z_h) = (pt + x_1, qt + y_1, rt + z_1)</math> であるので、
::<math>\overrightarrow{PH} ( = \vec{a_2}) = (pt + x_1 - x_0, qt + y_1 - y_0 , rt + z_1 - z_0) </math>
::<math>\overline{PH} = \sqrt{(pt + a)^2 + (qt + b)^2 + (rt + c)^2}</math>
:根号内を<math>f(t)</math>とおくと、
::<math>f'(t) = 2p(pt + a) + 2q(qt + b) + 2r(rt + c) = 2((p^2 + q^2 + r^2)t + pa + qb + rc)</math>
:となり、最小値は、<math>t_h = -\frac{pa + qb + rc}{p^2 + q^2 + r^2}</math> の時であることがわかる。これは <math>PH^2</math> を最小にする問題に帰着している。
:この時、
::<math>(p^2 + q^2 + r^2)\vec{a_2} = (-p(pa + qb + rc) + a (p^2 + q^2 + r^2), -q(pa + qb + rc) + b (p^2 + q^2 + r^2) , -r(pa + qb + rc) + c (p^2 + q^2 + r^2)) </math>
:::<math>= (q^2 a + r^2 a -pqb - prc , p^2 b+ r^2 b - pqa - qrc , p^2 c + q^2 c - pra - qrb) </math>
:内積<math>\vec{a_1} \vec{a_2}</math> を求める(上記の式から、直接<math>|\vec{a_2}|^2</math> を求めるよりは簡易になる)。
::<math>(p^2 + q^2 + r^2)\vec{a_1} \vec{a_2}=q^2 a^2 + r^2 a^2 -pqab - prac + p^2 b^2+ r^2 b^2 - pqab - qrbc + p^2 c^2 + q^2 c^2 - prac - qrbc</math>
:::<math>=q^2 a^2 -2pqab + p^2 b^2 + r^2 a^2 - 2prac + p^2 c^2 + r^2 b^2 - 2qrbc + q^2 c^2= (qa - pb)^2 + (ra - pc)^2 + (rb - qc)^2</math>
::したがって、
:::<math>\vec{a_1} \vec{a_2}= \frac{(qa - pb)^2 + (ra - pc)^2 + (rb - qc)^2}{p^2 + q^2 + r^2}</math>
::<math>\vec{a_1} = (a , b , c) = (x_1 - x_0, y_1 - y_0 , z_1 - z_0)</math> を各成分戻して、
:::<math>\vec{a_1} \vec{a_2}= \frac{(q(x_1 - x_0) - p(y_1 - y_0))^2 + (r(x_1 - x_0) - p(z_1 - z_0))^2 + (r(y_1 - y_0) - q(z_1 - z_0))^2}{p^2 + q^2 + r^2}</math>
::<math>|\vec{a_2}|^2 = \vec{a_1} \vec{a_2}</math>であったので、順序を整理し、
:::<math>|\vec{a_2}| = d = \frac{ \sqrt{ \{(y_0 - y_1)r - (z_0 - z_1)q\}^2 + \{(z_0 - z_1)p - (x_0 - x_1)r\}^2 + \{(x_0 - x_1)q - (y_0 - y_1)p\}^2 } }{ \sqrt{p^2 + q^2 + r^2} } </math>
この結果は公式となっているが、暗記する必要はないし、高校レベルで出題される場合は、計算しやすい数値が当てられるものであり、解法に従い解けば極端に苦労することはない。ただ、この分子の形は偶然ではなく、ある幾何的意味を持っていることには注目しておいてほしい。
====点と直線がなす平面====
点<math>P(x_0, y_0, z_0)</math>と直線<math>l: \frac{x-x_1}p=\frac{y-y_1}q=\frac{z-z_1}r</math> を含む平面の方程式(ただし、点<math>P</math>は直線<math>l</math>上にはない)の方程式を求める([[初等数学公式集/解析幾何#点と直線がなす平面|→本文]])。
:点<math>P</math>と直線<math>l</math>が、同一平面上にあるならば、この平面は点<math>P</math> をとおる平面<math>a(x - x_0)+ b(y - y_0) + c(z - z_0) = 0</math>として表される。
:この時、平面の法線ベクトル<math>\vec{n}</math>は<math>(a,b,c)</math>であり、直線<math>l</math>の方向ベクトル<math>\vec{d}=(p,q,r)</math>に直交する。
:また、直線<math>l</math>上の点の一つに<math>Q(x_1, y_1, z_1)</math>があり、<math>\overrightarrow{PQ} = (x_1 - x_0,y_1 - y_0,z_1 -z_0)</math>とすると、点<math>P</math>と直線<math>l</math>を含む平面は、方向ベクトル<math>\vec{d}</math>とベクトル<math>\overrightarrow{PQ}</math>によって張られるので、法線ベクトル<math>\vec{n}</math>はこれらの両方に直交する。したがって、
::<math>\vec{n} \cdot \vec{d} = ap + bq + cr = 0</math>
::<math>\vec{n} \cdot \overrightarrow{PQ} = a(x_1 - x_0) + b(y_1 - y_0) + c(z_1 -z_0) = 0</math>
:<span id="外積1"></span>これを満たす<math>a,b,c</math>は、例えば、
::<math>a = r (y_1 - y_0) - q (z_1 - z_0)</math>
::<math>b = p (z_1 - z_0) - r (x_1 - x_0)</math>
::<math>c = q (x_1 - x_0) - p (y_1 - y_0)</math>
:である。したがって、点<math>P</math>をとおり、<math>l</math>を含む平面は、
::<math>(r (y_1 - y_0) - q (z_1 - z_0))(x - x_0)+ (p (z_1 - z_0) - r (x_1 - x_0))(y - y_0) + (q (x_1 - x_0) - p (y_1 - y_0))(z - z_0) = 0</math>として表される。
:
:なお、この平面は<math>l</math>上の点<math>Q</math> をとおる平面でもあるから、同様の計算をして、
::<math>(r (y_1 - y_0) - q (z_1 - z_0))(x - x_1)+ (p (z_1 - z_0) - r (x_1 - x_0))(y - y_1) + (q (x_1 - x_0) - p (y_1 - y_0))(z - z_1) = 0</math>としても表される。
====点と平面との距離====
;距離の公式の証明
点''<math>P</math>'' <math>(p, q, r)</math>と平面<math>\Pi :ax + by + cz + d = 0</math>(ただし<math>abc \neq 0</math>とする)の距離<math> l</math>を求める。
:ある点と平面の距離は、点からの垂線の交点<math>H:(x_h,y_h,z_h)</math>までの距離であることを利用する([[#幾何的な証明|上記「幾何的な証明」]]の拡張)。
::点<math>P(p, q, r)</math>をとおり、平面<math>\Pi</math>に直交する直線は、平面の法線ベクトルが<math>(a,b,c)</math>であるので、以下の式で表される。
:::<math>l: \frac{x-p}a=\frac{y-q}b=\frac{z-r}c</math>
::媒介変数<math>t</math> を用いると、直線上の点は<math>(at+p,bt+q,ct+r)</math>となる。これを、平面<math>\Pi</math>の式に代入すると、
:::<math>ax + by + cz + d = a(at+p) + b(bt+q) + c(ct+r) + d = (a^2 + b^2 + c^2)t +ap +bq + cr + d = 0</math>
::したがって、
:::<math>t = -\frac{ap +bq + cr + d}{a^2 + b^2 + c^2}</math>
::これを、<math>(at+p,bt+q,ct+r)</math>に代入し点<math>H</math> の座標を求める。以下、各成分について計算。
:::<math>x_h=at+p=-\frac{a(ap +bq + cr + d)}{a^2 + b^2 + c^2}+p=\frac{-a^{2}p -abq - acr - ad + a^{2}p + b^{2}p + c^{2}p}{a^2 + b^2 + c^2}=\frac{ -abq - acr - ad + b^{2}p + c^{2}p}{a^2 + b^2 + c^2}</math>
:::<math>y_h=bt+q=-\frac{b(ap +bq + cr + d)}{a^2 + b^2 + c^2}+q=\frac{-abp -b^{2}q - bcr - bd + a^{2}q + b^{2}q + c^{2}q}{a^2 + b^2 + c^2}=\frac{ -abp - bcr - bd + a^{2}q + c^{2}q}{a^2 + b^2 + c^2}</math>
:::<math>z_h=ct+r=-\frac{c(ap +bq + cr + d)}{a^2 + b^2 + c^2}+r=\frac{-acp -bcq - c^{2}r - cd + a^{2}r + b^{2}r + c^{2}r}{a^2 + b^2 + c^2}=\frac{ -acp - bcq - cd + a^{2}r + b^{2}r}{a^2 + b^2 + c^2}</math>
::<math>\overline{PH} = \sqrt{(x_h - p)^2 + (y_h - q)^2 + (z_h - r)^2}</math> であるので、
:::<math>(a^2 + b^2 + c^2)(x_h - p) = -abq - acr - ad + b^{2}p + c^{2}p -a^{2}p - b^{2}p - c^{2}p = -a^{2}p -abq - acr - ad = -a(ap +bq +cr +d)</math>
:::<math>(a^2 + b^2 + c^2)(y_h - q) = -abp - bcr - bd + a^{2}q + c^{2}q -a^{2}q - b^{2}q - c^{2}q = -b^{2}q -abp - bcr - bd = -b(ap +bq +cr +d)</math>
:::<math>(a^2 + b^2 + c^2)(z_h - r) = -acp - bcq - cd + a^{2}r + b^{2}r -a^{2}r - b^{2}r - c^{2}r = -c^{2}r -acp - bcq - cd = -c(ap +bq +cr +d)</math>
::したがって、
:::<math>(x_h - p)^2 + (y_h - q)^2 + (z_h - r)^2 = \frac{a^{2}(ap +bq +cr +d)^2 + b^{2}(ap +bq +cr +d)^2 + c^{2}(ap +bq +cr +d)^2}{(a^2 + b^2 + c^2)^2}</math>
::::<math>= \frac{(a^2 + b^2 + c^2)(ap +bq +cr +d)^2}{(a^2 + b^2 + c^2)^2}= \frac{(ap +bq +cr +d)^2}{a^2 + b^2 + c^2}</math>
::<math>\overline{PH} = \sqrt{(x_h - p)^2 + (y_h - q)^2 + (z_h - r)^2} = \frac{|ap +bq +cr +d|}{\sqrt{a^2 + b^2 + c^2}}</math>
====平行な2直線が属する平面====
:<math>l_1: \frac{x-x_1}{p}=\frac{y-y_1}{q}=\frac{z-z_1}{r}</math>
:<math>l_2: \frac{x-x_2}{p}=\frac{y-y_2}{q}=\frac{z-z_2}{r}</math>
::なお、各々の直線上の点を<math>P_1 (x_1,y_1,z_1), P_2 (x_2,y_2,z_2)</math>とする。この時、<math> \vec{d}=(p,q,r),\quad \overrightarrow{P_1P_2}=(x_2-x_1,y_2-y_1,z_2-z_1) </math>
:が、同一平面上にあるならば、この平面は<math>l_1</math>上の点<math>P_1</math> をとおる平面<math>a(x - x_1)+ b(y - y_1) + c(z - z_1) = 0</math>として表される。
:この時、平面の法線ベクトル<math>\vec{n}</math>は<math>(a,b,c)</math>であり、<math>l_1, l_2</math>の方向ベクトル<math>\vec{d}=(p,q,r)</math> 及び<math>\overrightarrow{P_1 P_2} = (x_2 - x_1,y_2 - y_1,z_2 -z_1)</math>と直交する。したがって、
::<math>\vec{n} \cdot \vec{d} = ap + bq + cr = 0</math>
::<math>\vec{n} \cdot \overrightarrow{P_1 P_2} = a(x_2 - x_1) + b(y_2 - y_1) + c(z_2 -z_1) = 0</math>
:<span id="外積2"></span>これを満たす<math>a,b,c</math>は、例えば、
::<math>a = r(y_2 - y_1) - q(z_2 - z_1)</math>
::<math>b = p(z_2 - z_1) - r(x_2 - x_1)</math>
::<math>c = q(x_2 - x_1) - p(y_2 - y_1)</math>
:である。したがって、<math>l_1, l_2</math>が属する平面は、
::<math>(r(y_2 - y_1) - q(z_2 - z_1))(x - x_1)+ (p(z_2 - z_1) - r(x_2 - x_1))(y - y_1) + (q(x_2 - x_1) - p(y_2 - y_1))(z - z_1) = 0</math>として表される。
:
:なお、この平面は<math>l_2</math>上の点<math>P_2</math> をとおる平面でもあるから、同様の計算をして、
::<math>(r(y_1 - y_2) - q(z_1 - z_2))(x - x_2)+ (p(z_1 - z_2) - r(x_1 - x_2))(y - y_2) + (q(x_1 - x_2) - p(y_1 - y_2))(z - z_2) = 0</math>としても表される。これは前の式と符号が異なるだけで、同一の平面を表している。
====交点を持つ2直線が属する平面====
交点を持つ2直線(2直線は一点で交わるので、その交点を通る平面は一意に定まる。)
:<math>l_1: \frac{x-x_1}{p_1}=\frac{y-y_1}{q_1}=\frac{z-z_1}{r_1}</math>, <math>l_2: \frac{x-x_2}{p}=\frac{y-y_2}{q}=\frac{z-z_2}{r}</math>
について、それがともに属する平面を<math>a(x - x_0)+ b(y - y_0) + c(z - z_0) = 0</math>、すなわち、法線ベクトルが<math>\vec{n} = (a,b,c)</math>であり、点<math>(x_0,y_0,z_0)</math>をとおる平面について考察する。
:<math>l_1, l_2</math>の方向ベクトルは各々<math>\vec{v_1}=(p_1,q_1,r_1), \vec{v_2}=(p_2,q_2,r_2)</math> であり、
:この時、<math>\vec{v_1}=(p_1,q_1,r_1), \vec{v_2}=(p_2,q_2,r_2)</math> は<math>\vec{n} = (a,b,c)</math>と直交している。したがって、
::<math>\vec{v_1} \cdot \vec{n} = ap_1 + bq_1 + cr_1 = 0</math>
::<math>\vec{v_2} \cdot \vec{n} = ap_2 + bq_2 + cr_2 = 0</math>
:<span id="外積3"></span>これを満たす<math>a,b,c</math>は、例えば、
::<math>a = q_2 r_1 - q_1 r_2</math>
::<math>b = r_2 p_1 - r_1 p_2</math>
::<math>c = p_2 q_1 - p_1 q_2</math>
:である。したがって、この平面の法線ベクトル<math>\vec{n} = (a,b,c) = (q_2 r_1 - q_1 r_2,r_2 p_1 - r_1 p_2,p_2 q_1 - p_1 q_2)</math>であり(なお、この場合必要なのはベクトルの方向のみ)、また、点<math>P_1 (x_1,y_1,z_1)</math> は<math>l_1</math>上の点であり、この平面は<math>l_1</math>を含むので当然この平面上にある。したがって、この平面は、
::<math>(q_2 r_1 - q_1 r_2)(x - x_1)+ (r_2 p_1 - r_1 p_2)(y - y_1) + (p_2 q_1 - p_1 q_2)(z - z_1) = 0</math>
:と表すことができる。なお、この平面は、<math>l_2</math>上の点である点<math>P_2 (x_2,y_2,z_2)</math> も含んでいるので、
::<math>(q_2 r_1 - q_1 r_2)(x - x_2)+ (r_2 p_1 - r_1 p_2)(y - y_2) + (p_2 q_1 - p_1 q_2)(z - z_2) = 0</math>
:と表すこともできる。
====2直線がねじれの位置にある場合====
:以下、<math>l_1, l_2</math>については、以下の式であるとする。
::<math>l_1: \frac{x-x_1}{p_1}=\frac{y-y_1}{q_1}=\frac{z-z_1}{r_1}</math>, <math>l_2: \frac{x-x_2}{p_2}=\frac{y-y_2}{q_2}=\frac{z-z_2}{r_2}</math>
:なお、各々の直線上の点<math>P,Q</math>を媒介変数<math>s,t</math>を用い表すと、<math>P(sp_1+x_1, sq_1+y_1 ,sr_1+z_1),Q(tp_2+x_2, tq_2+y_2 ,tr_2+z_2)</math>
;「2直線が最も接近する箇所は、各々の直線と直交する共通垂線の箇所である」ことの証明
:<math>l_1</math>上の任意の点<math>P_r</math>から、<math>l_2</math>に下ろした垂線の足を<math>Q_h (x_{h2},y_{h2},z_{h2})</math>とし、それ以外の<math>l_2</math>上の点を<math>Q_r</math>とするとき、上記、[[#幾何的な証明|平面上の点と直線との距離における幾何学的証明]]と同様に考えると、全ての<math>Q_r</math>について、<math>\overline{P_r Q_h} < \overline{P_r Q_r}</math>。
:同様に、<math>l_2</math>上の点である<math>Q_h</math>から、<math>l_1</math>に下ろした垂線の足を<math>P_h (x_{h1},y_{h1},z_{h1})</math>とし、それ以外の<math>l_1</math>上の点を<math>P_r</math>とするとき、全ての<math>P_r</math>について<math>\overline{P_h Q_h} < \overline{P_r Q_h}</math>であるので、2直線が最も接近する箇所は、各々の直線と直交する共通垂線<math>\overline{P_h Q_h}</math>となる。
;共通垂線の長さ
:#各係数等に具体的な数値が与えられた場合の解法の指針
:##共通垂線の属する直線の式<math>l_h</math>を、<math>P_h</math>をとおり、方向ベクトル<math>\vec{n} = (a,b,c)</math>である以下のものとする。
:##:<math>l_h: \frac{x-x_{h1}}{a}=\frac{y-y_{h1}}{b}=\frac{z-z_{h1}}{c}</math>
:##各々の直線に直交する直線の方程式を求める。
:##:<math>l_1, l_2</math>の方向ベクトルは各々<math>\vec{v_1}=(p_1,q_1,r_1), \vec{v_2}=(p_2,q_2,r_2)</math> であり、これは、<math>\vec{n}</math>と直交しているので、
:##::<math>\vec{v_1} \cdot \vec{n} = ap_1 + bq_1 + cr_1 = 0</math>
:##::<math>\vec{v_2} \cdot \vec{n} = ap_2 + bq_2 + cr_2 = 0</math>
:##:これを満たす<math>a,b,c</math>は、例えば、
:##::<math>a = q_2 r_1 - q_1 r_2</math>
:##::<math>b = r_2 p_1 - r_1 p_2</math>
:##::<math>c = p_2 q_1 - p_1 q_2</math>
:##:である。したがって、<math>l_h</math>は、
:##::<math>\frac{x-x_{h1}}{q_2 r_1 - q_1 r_2}=\frac{y-y_{h1}}{r_2 p_1 - r_1 p_2}=\frac{z-z_{h1}}{p_2 q_1 - p_1 q_2}</math>
:##:となる。
:##以降、<math>P_h</math>は、<math>l_1</math>及び<math>l_h</math>上にあるので、<math>P_h</math>の座標を求め、①上記「[[#三次元空間上の点と直線との距離|三次元空間上の点と直線との距離]]」を用いる、または、②<math>Q_h</math>が<math>l_2</math>及び<math>l_h</math>上にあることを利用し<math>Q_h</math>の座標を求め、共通垂線<math>\overline{P_h Q_h}</math>の長さを求める。
:##:以上は、各係数等に具体的数値が入っている場合は、比較的単純な計算で処理できるが、一般式を文字式で表すのは煩雑になるため割愛する。
:#ベクトルを利用した解法
:#:<math>P_0 (x_1, y_1, z_1),\, Q_0(x_2, y_2, z_2)</math>として、<math>\overrightarrow{P_0 Q_0} = \vec{v_0} =(x_2 - x_1, y_2 - y_1, z_2 - z_1)</math>を考える。なお、直行するベクトルに上記<math>\overrightarrow{P_h Q_h}(=\vec{n})</math>を用い、また、<math>\vec{v_0}, \vec{n}</math>のなす角を<math>\theta</math>とする。
:#:ここで、<math>d = |\vec{v_0}| \cos \theta</math>。<math>\cos \theta = \frac{|\vec{v_0} \cdot \vec{n}|}{|\vec{v_0}| \, |\vec{n}|} = \frac{|\vec{v_0} \cdot \vec{n}|}{|\vec{v_0}| \, |\vec{n}|}</math>であるから、代入して<math>d = |\vec{v_0}| \left( \frac{|\vec{v_0} \cdot \vec{n}|}{|\vec{v_0}| \, |\vec{n}|} \right) = \frac{|\vec{v_0} \cdot \vec{n}|}{|\vec{n}|} </math>
:#:したがって、
:#::<math> d = \frac{|(x_2 - x_1)(q_2 r_1 - q_1 r_2) + (y_2 - y_1)(r_2 p_1 - r_1 p_2) + (z_2 - z_1)(p_2 q_1 - p_1 q_2) |}{ \sqrt{(q_2 r_1 - q_1 r_2)^2 + (r_2 p_1 - r_1 p_2)^2 + (p_2 q_1 - p_1 q_2)^2} } </math>
[[Category:初等数学公式集|かいせききかしようめい]]
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トーク:初等数学公式集/解析幾何
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/* 「点と直線の関係」 内の 「点と直線がなす平面」 は、平面の定義だと思いました。 */ 新しい節
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wikitext
text/x-wiki
== wikibooksの方言ですか。事例を探しています。 ==
事例を探しています。カテゴリー、ジャンルは何でも。法文でも。
>...厳密性は求められません。(コンメンタール執筆ガイドラインより)
①コロン:: 使い方について。
座標にコロンが多数あります。F:(,)不要に思いました。←←←多数
平面
2点間の関係
・距離:AB= ←←← 距離AB: 又は 距離AB=
・m:nに内分する点P:( ←←← コロンが紛らわしい
双曲線: ←←← コロン不要
媒介変数:t ←←← コロン不要
②セミコロン;の使い方について。
その他の; x軸対称移動 の行 他←←← : の意味ですか。多数
③中点・ の使い方について。
3点A・B・Cを結んで →→→ カンマ、への意味です。
参考.2点(,)、(,)を通る式
参考 同一直線にない3点(.)...
④「捉えられる文」? 3箇所
と捉える →→→とする
捉えることができる →→→となる
⑤理解しても良い。→→→ となる。
⑥?「ことが文」
と表すことができる。→→→ と表せる。又は となる。
双曲線であることがわかる。→→→ 双曲線である。
平面上にあることとなる。
得ることができる。
一意に決めることができる。
⑦⑧?「なおである時またならば文」
平面の式の一般式
d≠の時...=1 ??? 1の意味がわかりました。
d=の時
⑨「有さない文」
⑩直行する。→→→直交する。--[[利用者:Tkkn46tkkn46|Tkkn46tkkn46]] ([[利用者・トーク:Tkkn46tkkn46|トーク]]) 2026年3月31日 (火) 10:54 (UTC)
:変だと思ったら自分で直してください。それが編集に参加するということです。--[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2026年3月31日 (火) 11:59 (UTC)
:なお、誤字は直しますが、ご指摘は基本的に考えて編集したものなので強い根拠がなければ拒否します(多分AIに相談しましたね。あれは結構嘘をつきますよ)。--[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2026年3月31日 (火) 12:08 (UTC)
== 媒介変数表示の行頭の記号について、高校数学で、中点・でなく 中括弧の左?{でした。 ==
(状況・状態の報告)
<math>\begin{cases} x = x_1 + at \\ y = y_1 + bt \end{cases}</math>と表せ、
(状況等の評価)
初等数学 と 高校数学 は異なる数学である。
(状況等の改善の提案)
ページ最後に、関連項目の追加の検討をお願いします。
<nowiki>== 関連項目 ==</nowiki>
<nowiki>*</nowiki> <nowiki>[[高等学校数学C/平面上の曲線#媒介変数表示]]</nowiki>
(提案の理由)
ページ最後に関連項目の追加が、わかりやすい。修正は不要です。
>...(中点は?)基本的に考えて編集したもの...
参考例 [[トランプ#関連項目]]
>...論理的な問いかけをもらえれば、..(利用者・トーク:Tomzoより)
でした。--[[利用者:Tkkn46tkkn46|Tkkn46tkkn46]] ([[利用者・トーク:Tkkn46tkkn46|トーク]]) 2026年4月5日 (日) 10:04 (UTC)
:論理が一貫していません。
::(状況・状態の報告)-現在ページの記述はこうなっている(A)と言う報告。
::(状況等の評価)AはBという観点から不適当であるという評価
:::現在の記述では「報告」と「評価」は無関係です。
::(状況等の改善の提案)
:::Aに対する改善を言っていません。
::(提案の理由)
:::「関連項目」の追加を行っているのであれば、その理由として感覚にしかなっていません。
:いじょう、あなたの記述が論理的でないことを説明しました。--[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2026年4月5日 (日) 12:43 (UTC)
== 目次ページと条文ページ? の見出しの数が不揃い。 ==
目次ページ [[初等数学公式集]]
条文ページ? [[初等数学公式集/解析幾何]]
判例ページ? [[初等数学公式集/解析幾何/コラム]]
①目次ページと条文ページ? の見出しの数が不揃い。
過不足があるのは、わかりにくい。レベルも一致して下さい。
②条文ページ?は、条数?始まりが望ましい。目次の見出しに揃える。
③判例ページ?(コラム)が目次ページに載っていない。
そのため、条文ページを思いつきで作成しているように見えます。
条文ページ内の構成:解析幾何
1. 平面 レベル2
1.1 2点間の関係 レベル3
1.2 関数のグラフの移動 レベル3
1.2.1 平行移動 レベル4
??? その他 目次ページにない。
??? 離心率
??? コラム 目次ページのどこ
>...感覚にしかなっていません。
でした。--[[利用者:Tkkn46tkkn46|Tkkn46tkkn46]] ([[利用者・トーク:Tkkn46tkkn46|トーク]]) 2026年4月11日 (土) 03:13 (UTC)
== 表示の検討よろしくお願いします。 ==
①その他 内で、 a b のフォント? 統一。異なった記号に見えます。
②2平面の交線 内で、 1.平面1及び平面2 → 平面Π1及び平面Π2--[[利用者:Tkkn46tkkn46|Tkkn46tkkn46]] ([[利用者・トーク:Tkkn46tkkn46|トーク]]) 2026年4月13日 (月) 03:55 (UTC)
== 「における_文」「とき_時_文」「を表す_文」==
における接線→の接線
における法線→の法線
のとき の時
グラフを表す式→グラフの式
直線の式 → ないです。直線を表す式
--[[利用者:Tkkn46tkkn46|Tkkn46tkkn46]] ([[利用者・トーク:Tkkn46tkkn46|トーク]]) 2026年4月13日 (月) 13:49 (UTC)
== 「点と直線の関係」 内の 「点と直線がなす平面」 は、平面の定義だと思いました。 ==
:点 と 直線 と 平面。3つ。平面は、余計。
:検討よろしくお願いします。
--[[利用者:Tkkn46tkkn46|Tkkn46tkkn46]] ([[利用者・トーク:Tkkn46tkkn46|トーク]]) 2026年4月19日 (日) 03:18 (UTC)
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トランプ/ラミー500
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2026-04-19T07:13:14Z
AkiR27User
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wikitext
text/x-wiki
ラミー500(Rummy 500)、手札から「セット」や「ラン」と呼ばれる組み合わせを作り、それらの価値を点数として積み上げていくカードゲーム。複数のラミー系ゲームの中でも、捨て札の山を自由度高く利用できる点が特徴で、運と戦略の両方が求められる。
== 所要 ==
ジョーカー抜きの52枚を使用。プレイ人数は2~8人。
* ラウンドごとに獲得した点数を積み重ね、最初に500点以上に到達することが目的。
ディーラーを決め、カードを配る「2人なら13枚、3人以上なら7枚」残りのカードを山札にし、上から1枚を表向きにして捨て札置き場を作る。
== ゲーム ==
'''1.カードを引く'''
手版のプレイヤーは以下の行動のどちらかを選択する。<blockquote>'''山札から引く'''
* 最も基本的な行動。
'''捨て札置き場からカードを取る'''
* 取りたいカードより上に積まれているカードは'''すべて一緒に取る'''。
* 取りたいカードはその手番中に'''必ず組み合わせに使う'''必要がある。
* 上に乗っていたカードは使っても使わなくてもよい。
</blockquote>'''2.メルド(組み合わせを場に出す)'''
手札から次のいずれかを作って場に置く。<blockquote>'''セット'''
* 同じ数字のカード3〜4枚。例:8を3枚、Jを4枚
'''ラン'''
* 同じスートで数字が連続するカード3枚以上。例:♥2-3-4、♠9-10-J-Q
* A は2の前にもKの後にも置けるが、K–A–2を場に出すことは出来ない。
</blockquote>'''3.レイオフ(セットやランに追加する)'''
場にある既存の組み合わせにカードを追加できる。
* 他のプレイヤーの組み合わせにも追加できるが、 追加したカードは自分の得点として扱われる。
<blockquote>例:
8が3枚のセットに、8を追加。
♥3-4-5のランに、♥2(又は♥6)を追加。</blockquote>'''4.捨て札'''
手札から1枚を捨てて手番終了。
=== ラウンド終了条件 ===
<blockquote>次のいずれかでラウンドが終わる。
* 誰かが手札をすべて使い切った場合。
* 山札が尽きた場合
</blockquote>
== 得点計算 ==
'''加点(プラス点)'''
{| class="wikitable"
!カード
!点数
|-
|数字(2~10)カード
| +数字の値点「例:2なら+2点」
|-
|絵札(J,Q,K)カード
| +10点
|-
|A
| +15点
|-
|ジョーカー(ワイルドカードとして使った場合)
| +15点
|}
'''減点(マイナス点)'''
* 手札に残ったカードは上記と同じ点数をマイナスとして計算する。
=== 勝利条件 ===
* 合計点が'''500点以上'''になったプレイヤーが勝ち。
* 同じラウンドで複数が500点を超えた場合は、最も高い点数のプレイヤーが勝つ。
== ローカルルール ==
'''30点ルール''':一定点数(例:30点)以上を出さないと加算できない。
'''山札が尽きた場合のルール''':山札が尽きたら捨て札をシャッフルして続行。
'''捨て札ルール''':捨て札が他の組み合わせに使える場合に宣言して取るルール。
{{デフォルトソート:らみい500}}
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:ボードゲーム]]
[[カテゴリ:ゲーム]]
__インデックス__
__新しい節リンク__
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:ラミー系]]
7v3jf0xvpi9dijhwf0sog9opki4kble
トランプ/ポーカー
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298522
2026-04-19T07:25:42Z
AkiR27User
90873
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298633
wikitext
text/x-wiki
ポーカーは、複数のプレイヤーがカードを組み合わせ、“役”を作り、手札の強さを競い合うゲームです。ここでは点数を使ったゲーム進行(賭けなし)のトランプ遊びとして説明します。{{wikipedia|ポーカー}}
== 所要 ==
[[ファイル:Poker hands - Fr.png|代替文=ポーカーの役一覧|サムネイル|355x355px|ポーカーの役一覧]]
ジョーカーを抜いたトランプ52枚を使用。プレイ人数は2人以上。
ポーカーの勝敗は、役の組み合わせの強さにあります。
以下は強い順に並べた役の一覧です。
* '''ロイヤルフラッシュ:'''A・K・Q・J・10 が同じスート
* '''ストレートフラッシュ:'''同じスートで連続した5枚
* '''フォーカード:'''同じランク4枚
* '''フルハウス:'''スリーカード+ワンペア
* '''フラッシュ:'''同じスート5枚
* '''ストレート:'''連続した5枚(スート不問)
* '''スリーカード:'''同じランク3枚
* '''ツーペア:'''2種類のペア
* '''ワンペア:'''同じランク2枚
* '''ハイカード:'''役がない場合、最も高いカードで比較
[[ファイル:Two Pair - Aces and Twos - Poker Hand (15094740846).jpg|代替文=ツーペア|左|サムネイル|239x239ピクセル|ポーカーの役、ツーペアの例]]
'''練習'''
左のカードは、何の役と思いますか?下から選んでください。
ツーペア、ストレート、スリーカード
答え:”A,A,2,2,9”のカード5枚。Aのペアに、2のペア、つまり2種類のペアが5枚のカードに含まれているので、'''ツーペア'''ということが分かります。
== ゲーム ==
'''1,カードを配る'''
* 各プレイヤーに一定枚数の手札を配ります。
'''2,交換または公開の段階'''
* ゲームの種類に応じて、カード交換や場札の公開が行われます。
'''3,点数のやり取り'''
* 最終的に役を比べて、順位に応じて点数をやり取りします。
== 勝敗 ==
点数の例「4人で遊ぶ場合」
{| class="wikitable"
!順位
!点数
|-
|勝者「1位」
| +3
|-
|2位
| +1
|-
|3位
| -1
|-
|最下位
| -3
|}
{{デフォルトソート:ほおかあ}}
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:ボードゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
[[カテゴリ:ゲーム]]
[[カテゴリ:心理戦・ブラフ系]]
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:カジノ系]]
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初等数学公式集/解析幾何/コラム
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2026-04-18T21:29:36Z
Tomzo
248
/* 外積の成分表示 */
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wikitext
text/x-wiki
このページは、[[初等数学公式集/解析幾何|初等数学公式集の解析幾何に関係する数学的な事項]]についてのコラムである。
高校数学における三次元の問題の多くは、「計算すれば求まる」ように作られている。しかしその計算は、しばしば試行錯誤的であり、どこに向かっているのか見えにくい場合もある。
本コラムで扱う内容は、そのような計算の背後にある構造を示すものである。すなわち、「なぜその形の計算をすればよいのか」「どの方向に進めばよいのか」という見通しを与える“地図”のような役割を果たすものである。
学習指導要領に定められた高校数学の範囲を超える事項について言及する場合があり、このページの内容や登場する数式を暗記することはもちろん必要ないし、すべてを理解することを目的とはしていない。しかし、入試問題をはじめとした高校数学に隠された意図等について伝わることによって、この単元の理解が深まることが期待できる。それを踏まえ、本ページに記載されたことが理解できるか否かを気にせず、直観を養うための一種の頭の体操として読んでほしい。
なお、ここで現れる関係式は公式として暗記することも可能であるが、本来は計算によって導くことができるものであり、その構造を理解することが重要である。このような見通しを持つことで、個々の計算は単なる作業ではなく、一定の方向性をもった操作として理解できるようになる。
==三次元空間上で一次独立である2つのベクトルと直行するベクトル==
:本節のタイトルである「三次元空間上で一次独立である2つのベクトルと直行するベクトル」は本章の「三次元空間」節に繰り返し登場するものである。
:この方向ベクトル(大きさは考慮する必要がない)の計算は、数値が与えられていれば、ごく簡単に求められ、一般式にしても比較的容易に求めることができる。
:
:(計算例)
::<math>\vec{v}=(p,q,r), \vec{V}=(P,Q,R)</math> とするとき、各々に直行するベクトル<math>\vec{n} = (a,b,c)</math>を求める(なお、法線は英語でnormal又はnormal line、フランス語でnormaleであるので、しばしば、法線ベクトルは<math>\vec{n}</math>と表される。)。
:::直行の条件から
::::<math>\vec{v} \cdot \vec{n} = ap + bq + cr = 0</math> - ①
::::<math>\vec{V} \cdot \vec{n} = aP + bQ + cR = 0</math> - ②
:::これを満たす<math>a,b,c</math>を求めるのに、①× <math>R</math> - ②× <math>r</math> として、
::::<math>apR + bqR + crR = aPr + bQr + cRr</math>
::::<math>apR + bqR = aPr + bQr</math>
::::<math>(pR - Pr)a = (Qr - qR)b</math> - ③
:::<math>a,b</math> 2変数を解くものであるが、方向ベクトルを得ることが目的であるので、この場合、<math>a,b</math> の比が求まれば足りる。したがって、③を満たす<math>a,b</math>の一つは、
::::<math>a = Qr - qR</math>
::::<math>b = pR - Pr</math> (符号を揃えるために順序を入れ替えた)
:::となる。これを①に代入して、
::::<math>cr = -ap - bq = -(Qr - qR)p - (pR - Pr)q = -pQr + pqR - pqR + Pqr = -pQr + Pqr </math>
::::辺々<math>r</math> で割って <math>c = Pq -pQ</math>
:::これらは、<math>p,q,r,P,Q,R</math> に関して、対称性を示しているので整理すると、
::::<span id="外積式1"></span><math>a = Qr - qR</math>
::::<math>b = Rp - rP</math>
::::<math>c = Pq - pQ</math>
:::と表すことができ、これが「<math>\vec{v}=(p,q,r), \vec{V}=(P,Q,R)</math> 各々に直行するベクトル<math>\vec{n}</math>の『ひとつ』<sup>※</sup>」である。
::::::※このようなベクトルは無数に存在し、ここで求めたものはその一例である(定数倍しても同様に直交する)。
:
:このベクトルは、<math>\vec{v}, \vec{V}</math>の <math>x</math>成分、<math>y</math>成分、<math>z</math>成分の6個の要素により構成されてるが、単純なルールにより構成されており、比較的覚えやすい(ただし、繰り返し述べるが、高校範囲における試験等の出題では、この関係は計算で出すことができるようになっており、公式として形を暗記することを目的としてはいけない)。
::ここで、<math>\vec{n}</math>の<math>x</math>成分(<math>a</math>)を例にとると以下のようになっていることがわかる。なお、前提として、ここに登場する成分は<math>p \to q \to r \to p, P \to Q \to R \to P</math>のような循環順序とする。
::*<math>x</math>成分には、<math>\vec{v}, \vec{V}</math>の <math>x</math>成分は含まれない。
::*2番めのベクトル(<math>\vec{V}</math>)の2番め(<math>y</math>成分)と1番めのベクトル(<math>\vec{v}</math>)の3番め(<math>z</math>成分)の積から、1番めのベクトル(<math>\vec{v}</math>)の2番め(<math>y</math>成分)と2番めのベクトル(<math>\vec{V}</math>)の3番め(<math>z</math>成分)の積を引いたものとなる。
::同じ、性質が<math>y</math>成分(<math>b</math>)にも<math>z</math>成分(<math>c</math>)にも当てはまっていることがわかる。
:
:ここで、添字を使って表記すると対称性がより明らかになる。
::<span id="外積式2"></span><math>\vec{v_1}=(p_1,q_1,r_1), \vec{v_2}=(p_2,q_2,r_2)</math> とするとき、各々に直行するベクトルを<math>\vec{n} = (x,y,z)</math>とすると。
:::<math>x = q_2 r_1 - q_1 r_2</math>
:::<math>y = r_2 p_1 - r_1 p_2</math>
:::<math>z = p_2 q_1 - p_1 q_2</math>
:
:'''注目点'''
:#「三次元空間において2個のベクトルに直交するベクトル」は、三次元空間を扱う場合、頻繁に利用される。公式集とその証明においては、以下のように繰り返し微妙に形を変えて登場している。
:##点と直線がなす平面
:##:直線<math>l</math>の方向ベクトル<math>\vec{d}=(p,q,r)</math>と直線外の点<math>P</math>と直線上の点<math>Q</math>による方向ベクトル<math>\overrightarrow{PQ} = (x_1 - x_0,y_1 - y_0,z_1 -z_0)</math>に直交するベクトル<math>\vec{d}=(a,b,c)</math>として、
:##::<math>a = r (y_1 - y_0) - q (z_1 - z_0)</math>
:##::<math>b = p (z_1 - z_0) - r (x_1 - x_0)</math>
:##::<math>c = q (x_1 - x_0) - p (y_1 - y_0)</math>
:##:を得ている([[初等数学公式集/解析幾何/証明#外積1|→参照]])。ここで、<math>x_1 - x_0 = P, y_1 - y_0 = Q , z_1 -z_0 = R</math>とすれば、[[#外積式1|上で示した式]]に一致する。
:##平行な2直線が属する平面
:##:平行な2直線<math>l_1.l_2</math>において方向ベクトル<math> \vec{d}=(p,q,r)</math>であり、<math>l_1.l_2</math>上の点を<math>P_1 (x_1,y_1,z_1), P_2 (x_2,y_2,z_2)</math>とするとき、<math>\overrightarrow{P_1P_2}=(x_2-x_1,y_2-y_1,z_2-z_1) </math>。この2つのベクトルに直交するベクトルを<math>\vec{n}=(a,b,c)</math>とすると、その例として、
:##::<math>a = r(y_2 - y_1) - q(z_2 - z_1)</math>
:##::<math>b = p(z_2 - z_1) - r(x_2 - x_1)</math>
:##::<math>c = q(x_2 - x_1) - p(y_2 - y_1)</math>
:##:を得ている([[初等数学公式集/解析幾何/証明#外積2|→参照]])。ここで、<math>x_2 - x_1 = P, y_2 - y_1 = Q , z_2 -z_1 = R</math>とすれば、やはり、[[#外積式1|上で示した式]]に一致する。
:##交点を持つ2直線が属する平面
:##:交点を持つ各々の方向ベクトルが<math>\vec{v_1}=(p_1,q_1,r_1), \vec{v_2}=(p_2,q_2,r_2)</math> である2直線<math>l_1, l_2</math>について、<math>l_1, l_2</math>に直行するベクトルを<math>\vec{n} = (a,b,c)</math>とすると、これを満たす例としてのベクトルは、
:##::<math>a = q_2 r_1 - q_1 r_2</math>
:##::<math>b = r_2 p_1 - r_1 p_2</math>
:##::<math>c = p_2 q_1 - p_1 q_2</math>
:##:であり([[初等数学公式集/解析幾何/証明#外積2|→参照]])、まさに、[[#外積式2|添字を使って上で示した式]]に一致する。「[[初等数学公式集/解析幾何/証明#直線がねじれの位置にある場合|直線がねじれの位置にある場合]]」の解法にも用いる。
:##同一直線上にない3点を通る平面の式
:##:[[初等数学公式集/解析幾何/証明#外積4|証明]]参照。
:#ところで、上記の3例では、「三次元空間において2個のベクトルに直交する」ということで、その方向ベクトルの性質が利用されてきた。ところが、この形の係数の組み合わせが、長さや面積といった量の表現にも出てくる。
:##点と直線の距離([[初等数学公式集/解析幾何#点と直線の距離|公式集]]、[[初等数学公式集/解析幾何/証明#三次元空間上の点と直線との距離|証明]])
:##:<math> d = \frac{ \sqrt{ \{(y_0 - y_1)r - (z_0 - z_1)q\}^2 + \{(z_0 - z_1)p - (x_0 - x_1)r\}^2 + \{(x_0 - x_1)q - (y_0 - y_1)p\}^2 } }{ \sqrt{p^2 + q^2 + r^2} } </math>
:##::ここに登場する数式を以下のように置く。
:##:::<math>(y_0 - y_1)r - (z_0 - z_1)q = s</math>
:##:::<math>(z_0 - z_1)p - (x_0 - x_1)r = t</math>
:##:::<math>(x_0 - x_1)q - (y_0 - y_1)p = u</math>
:##::そうすると、<math>\vec{v}=(s,t,u)</math>は、直線の方向ベクトル<math>\vec{p}=(p,q,r)</math>と直線外の点<math>P</math>と直線上の所与の点<math>Q_0</math>によるベクトル<math>\overrightarrow{PQ_0} = \vec{a_1} = (x_1 - x_0, y_1 - y_0 , z_1 - z_0)</math>と直交するベクトルの形をしていることがわかる。
:##<span id="2直線がねじれの位置にある場合"></span>2直線がねじれの位置にある場合
:##:ねじれの位置にある2直線の各々の方向ベクトルが<math>\vec{v_1} = (p_1,q_1,r_1), \vec{v_2} = (p_2,q_2,r_2)</math> であって、各々、点<math>P_1 (x_1,y_1,z_1), P_2 (x_2,y_2,z_2)</math> をとおる場合、この2直線<math>l_1,l_2</math> は以下の式で表される。
:##::<math>l_1: \frac{x-x_1}{p_1}=\frac{y-y_1}{q_1}=\frac{z-z_1}{r_1}</math>, <math>l_2: \frac{x-x_2}{p_2}=\frac{y-y_2}{q_2}=\frac{z-z_2}{r_2}</math>
:##:また、<math>\overrightarrow{P_1 P_2} = \vec{a} = (x_2 - x_1, y_2 - y_1 , z_2 - z_1)</math>である。
:##::2直線が最も接近する箇所は、各々の直線と直行する共通垂線の箇所であり、その距離<math>d</math>は以下の式で表される。
:##:::<math> d = \frac{|(x_2 - x_1)(q_2 r_1 - q_1 r_2) + (y_2 - y_1)(r_2 p_1 - r_1 p_2) + (z_2 - z_1)(p_2 q_1 - p_1 q_2) |}{ \sqrt{(q_2 r_1 - q_1 r_2)^2 + (r_2 p_1 - r_1 p_2)^2 + (p_2 q_1 - p_1 q_2)^2} } </math> - ①
:##:<math>\vec{v_1}, \vec{v_2}</math>に直行するベクトルのひとつは、今まで述べてきたことから、
:##::<math>\vec{n}=(q_2 r_1 - q_1 r_2, r_2 p_1 - r_1 p_2, p_2 q_1 - p_1 q_2)</math> であることがわかる。
:##:登場する数式を再構成すると、①式の分子は、<math>\vec{a}</math> と<math>\vec{n}</math> の内積であり、分母は <math>\vec{n}</math>の大きさ(長さ)となっていることがわかる。
:##:この理由については、「[[/証明#2直線がねじれの位置にある場合|証明]]」にて解説する。
:
:実は、<math>\vec{v_1}, \vec{v_2}</math> の各成分を用いて<math>\vec{n}</math> のように表す操作は「外積」と言って、高等数学(大学以上の課程で取り扱う数学)で用いる重要な操作、すなわち、「2つのベクトルに直交するベクトルを系統的に与える公式」であり、外積ではこれを一つの演算としてまとめて扱うものであるが、高校数学では範囲外であるので、その操作が直接教えられることはない。しかし、三次元空間での取り扱いでは、点・直線・平面の関係を表す操作として各種出題に埋め込まれている場合が少なくない。この背景を理解しておくことで、出題意図の見通しが多少でも良くなることを期待して、次節以降で入門編として解説したい。
==外積とは==
===定義に先立って===
さて、ここで「外積」について考えるが、「外積とは何か」という定義に先立って、これから取り扱うものは、あくまでも高校数学における三次元空間の具体的な成分計算による演算に関するものである。
すなわち、このコラムで想定する「外積」とは、成分表示された2個の空間ベクトル<math>\vec{v_1}=(p_1,q_1,r_1), \vec{v_2}=(p_2,q_2,r_2)</math> の各成分を用いて、以下の形式で表されるものである、
:<math>\vec{n} = (x,y,z)</math>
::<math>x = q_2 r_1 - q_1 r_2</math>
::<math>y = r_2 p_1 - r_1 p_2</math>
::<math>z = p_2 q_1 - p_1 q_2</math>
ここでは、この形により外積を具体的に理解することを目的とする。
ここでは、「外積」の利用法の一つとして、三次元空間の問題にどのように現れるかを中心に扱うが、「外積」の本質は、空間幾何に限らず、さまざまな局面で利用される概念であり、成分による表示は、その一つの具体的な表現に過ぎないからである。さらに、これまで、外積によって得られるベクトルは「向き」に注目して扱ってきた。しかし実際には、このベクトルは「大きさ」にも重要な意味を持っている。さらに、この成分表示そのものが計算の中で直接用いられることにも注意が必要である。
===外積の定義===
{{wikipedia|クロス積}}
[[ファイル:Cross_product_parallelogram.svg|右|260px|サムネイル|3次元ベクトル <math>\vec{a}, \vec{b}</math>の外積(<math>\vec{a} \times \vec{b} </math>)。]]
あらためて、ここで「外積」を定義する。外積とは、
:<span id="定義"></span>'''3次元空間において定義される、2つのベクトルから新たなベクトルを与える二項演算(2つの対象から新たな対象を決定する規則)であり、3次元空間の2つのベクトルに対し、①両者に垂直で②右手系の方向に、③両ベクトルのなす平行四辺形の面積と等しい長さにとったベクトルを得るもの(二項演算)である。'''
::2つのベクトルを<math>\vec{a}, \vec{b}</math>として、外積は乗算記号または角括弧を用いて以下のように表される。
::* 乗算記号を用いる場合:<math>\vec{a} \times \vec{b} </math>
::* 角括弧を用いる場合:<math>[\vec{a}, \vec{b}] </math>
:;「外積」の呼称
::ここまで、[[#定義|上の定義]]によるものを「外積」と呼んできたが、「外積」は"exterior product"の訳だけではなく、さらに高次の高等数学で用いられる関連概念である"outer product"の訳(ただし、一般には「直積」や「テンソル積」と訳される)に当てられる場合もあり、明確に区別するため「'''クロス積'''(ウィキペディアの見出しにはこちらが用いられている)」と呼んだり「'''ベクトル積'''」と呼んだりすることもあるが、本稿においては「外積」で統一する。
:以下、定義について解説する。ここでは、2つのベクトルを<math>\vec{a}, \vec{b}</math>として、外積となるベクトル <math>\vec{e} = \vec{a} \times \vec{b} </math>とする。
:#3次元空間の2つのベクトルに対し、両者に垂直 - ①
:#:これは、今まで繰り返し出てきた性質である。すなわち、
:#::<math>\vec{a} \cdot \vec{e} = 0</math>
:#::<math>\vec{b} \cdot \vec{e} = 0</math>
:#:となる。
:#2つのベクトルに対し、右手系の方向 - ②
:#:[[File:Right hand rule cross product.svg|サムネイル|右|200px|右手の法則による外積の向き]]
:#:「2つのベクトルに対し、両者に垂直」という場合、方向が2つあるということがイメージできるだろうか。すなわち、3次元空間において、<math>z</math>軸は、<math>xy</math>平面<math>(z=0)</math>に対して垂直であるが、<math>z>0</math>の領域と<math>z<0</math>の領域を持っている。ベクトルの始点からの方向は一意に決まる必要があるから、いずれかの方向に決めなければならない。
:#:外積においては、「[[w:右手系|右手系]]」(右図で、<math>\vec{a}</math>を人差し指、<math>\vec{b}</math>を中指の方向とした時、親指の方向)の方向と定める。
:#:このように方向を定めることは単なる約束ではなく、空間における向きの一貫性(向きづけ)を保つために必要なものである。
:#:
:#:これを決めることにより、何が起こるかというと、<math>\vec{a} \times \vec{b} \neq \vec{b} \times \vec{a}</math> ということ、すなわち、外積には交換法則は適用できないということである。
:#:すなわち、2つのベクトルのうち、どちらを先に扱うかで正負が逆転し、<math>\vec{a} \times \vec{b} = - \vec{b} \times \vec{a}</math> ということになる。これを交換法則に代えて、'''反交換法則'''と呼ぶことがある。
:#:これは、ベクトルの並び順そのものが幾何的な意味(向き)を持つことを示している。
:#ベクトルの長さは両ベクトルのなす平行四辺形の面積と等しい長さ - ③
:#:すなわち、
:#::<math>|\vec{e}| = | \vec{a} | | \vec{b} |\sin \theta </math>(<math>\theta</math>は、<math>\vec{a}</math>と<math>\vec{b}</math>がなす角)
:#:ということになる。この計算の形は、内積の形が<math>| \vec{a} | | \vec{b} |\cos \theta </math>であることと、好対照である。
:#::(コラム in コラム)
:#:::外積の大きさが面積に等しいとされることに違和感を覚えるかもしれない。「長さ」と「面積」という異なる「次元」の量が対応しているように見えるためである。
:#:::しかし、数学においては、このように異なる意味を持つ量であっても、共通の構造に基づいて同一の形式で扱われることがある。すなわち、対象の「属性」そのものよりも、それらの間に成り立つ関係や構造が重視されるのである。
:#:::外積の場合、2つのベクトルが張る平面の「向き」と「広がり」を同時に表す量として、その大きさが面積に対応し、その方向が平面に垂直な方向を与える。
:#:::このように、外積は「向き」と「面積」という異なる意味を同時に扱う量であり、数学における抽象化の考え方と、現実の計算(例えば三次元空間における図形の扱い)における有用性とを結びつける代表的な例の一つである。
:以上をまとめると、
::<math> \vec{a} \times \vec{b} = \left| \vec{a} \right| \left| \vec{b} \right| \sin \theta \ \vec{n}</math>
:::なお、<math>\theta</math>は、<math>\vec{a}</math>と<math>\vec{b}</math>がなす角、<math>\vec{n}</math>は<math>\vec{a}, \vec{b}</math>に直交する右手系に従って定まる方向の単位ベクトル(<math>\vec{a} \cdot \vec{n} = \vec{b} \cdot \vec{n} = 0, |\vec{n}|=1</math>)である。
====外積の計算====
外積の計算は、上記の通り交換法則が成り立たないなど、スカラーの計算を主とする初等数学とは、かなり異なっている。以下に外積の計算のパターンを示すが、高校の数学の範囲で、本来、外積の計算(ベクトル演算)をすることはないので、これも参考程度で眺めておけば良い。なお、"・"は、内積を表す。
#<math>\lambda \vec{a} \times \vec{b} = \vec{a} \times \lambda \vec{b} = \lambda (\vec{a} \times \vec{b})</math>
#<math>\vec{a} \times \vec{b} = - \vec{b} \times \vec{a}</math>
#:[[交換法則]]は成り立たない。
#<math>\vec{a} \times (\vec{b} + \vec{c})= \vec{a} \times \vec{b} + \vec{a} \times \vec{c}</math>、また、<math>(\vec{a} + \vec{b})\times \vec{c}= \vec{a} \times \vec{c} + \vec{b} \times \vec{c}</math>
#:[[分配法則]]は成り立っている。
#:*定義に従った簡易な証明
#:*:<math>\vec{a}</math>を固定し、<math>\vec{b}, \vec{c}</math>を考えると、<math>\vec{a} \times \vec{b} , \vec{a} \times \vec{c}</math>はそれぞれ、<math>\vec{a}</math>と各ベクトルが張る平行四辺形の向き付き面積を表す。一方、<math>\vec{a} \times (\vec{b} + \vec{c})</math>は、<math>\vec{a}</math>と<math>\vec{b} + \vec{c}</math>による平行四辺形を表すが、この図形は、<math>\vec{b}</math>による部分と<math>\vec{c}</math>による部分に分解することができる。
#:*:したがって、面積は加法的であり、向きも一致することから、<math>\vec{a} \times (\vec{b} + \vec{c})= \vec{a} \times \vec{b} + \vec{a} \times \vec{c}</math>が成り立つ。
#<math> \vec{a}\times (\vec{b}\times \vec{c}) \ne (\vec{a} \times \vec{b}) \times \vec{c}</math>
#:すなわち、[[結合法則]]は成り立っていない。これらは、以下の等式となる([[ベクトル三重積の公式]]・ラグランジュの公式)。
#::<math>\vec{a}\times (\vec{b}\times \vec{c}) = (\vec{a}\cdot\vec{c})\vec{b} - (\vec{a}\cdot\vec{b})\vec{c}</math>
#::<math>(\vec{a}\times\vec{b})\times \vec{c} = (\vec{a}\cdot\vec{c})\vec{b} - (\vec{b}\cdot\vec{c})\vec{a}</math>
#<math>\vec{a} \times \vec{a} = \vec{0}</math>
#:<math>\because</math> <math>\vec{a}</math>と<math>\vec{a}</math>がなす角<math> \theta = 0</math>であるので、<math> \vec{a} \times \vec{a} = \left| \vec{a} \right| \left| \vec{a} \right| \sin \theta \ \vec{n} = \vec{0}</math>
#<math> \vec{a}\cdot (\vec{a} \times \vec{b}) = 0</math>
#<math> \vec{a}\cdot (\vec{b}\times \vec{c}) = (\vec{a} \times \vec{b}) \cdot \vec{c}</math>
====外積の成分表示====
:成分表示された空間ベクトル<math>\vec{a}=(x_1,y_1,z_1), \vec{b}=(x_2,y_2,z_2)</math> を用いて<math>\vec{a} \times \vec{b}</math>の定義を検証する。
:ここでは、<math>\vec{a} \times \vec{b} = \vec{e} = (x_e,y_e,z_e)</math>とする。
:
:成分表示による計算にあたって、基本ベクトル([[標準基底]])<math>\vec{e_1}=(1,0,0), \vec{e_2}=(0,1,0), \vec{e_3}=(0,0,1)</math>相互の計算結果について確認し、これを利用する。
:#<math>\vec{e_1} \times \vec{e_2} = \vec{e_3}</math> が成り立っている。
:#::なぜならば、<math>\vec{e_1} \times \vec{e_2}</math> は、定義から<math>\vec{e_1}=(1,0,0), \vec{e_2}=(0,1,0)</math> に垂直、すなわち、<math>z</math>軸上にある位置ベクトル<math>(0,0,z)</math>であり、右手系であることから、<math>z>0</math>である。また、<math>\vec{e_1}, \vec{e_2}</math>が形成する平行四辺形の面積は、1辺が1である正方形であるので1。従って、<math>\vec{e_1} \times \vec{e_2} =(0,0,1)=\vec{e_3}</math>となる。同様にして、基本ベクトル間には以下の関係(<span id="※"></span>※)が成立している。
:#::*<math>\vec{e_1} \times \vec{e_2} = \vec{e_3}</math>
:#::*<math>\vec{e_2} \times \vec{e_3} = \vec{e_1}</math>
:#::*<math>\vec{e_3} \times \vec{e_1} = \vec{e_2}</math>
:#<math>\vec{e_1}, \vec{e_2}, \vec{e_3}</math>を用いると、
:#::<math>\vec{a}=x_1 \vec{e_1} + y_1 \vec{e_2} +z_1 \vec{e_3}</math>
:#::<math>\vec{b}=x_2 \vec{e_1} + y_2 \vec{e_2} +z_2 \vec{e_3}</math>
:#:と表すことができる。外積は一般には結合法則を満たさないが、ここで行う計算は分配法則とスカラー倍に関する性質、および基底ベクトル間の関係を用いることで展開することができる。
:#::<math>\vec{a} \times \vec{b} = (x_1 \vec{e_1} + y_1 \vec{e_2} +z_1 \vec{e_3})(x_2 \vec{e_1} + y_2 \vec{e_2} +z_2 \vec{e_3})</math>
:#:::<math> = x_1 x_2 \vec{e_1} \times \vec{e_1} + x_1 y_2 \vec{e_1} \times \vec{e_2} + x_1 z_2 \vec{e_1} \times \vec{e_3} + y_1 x_2 \vec{e_2} \times \vec{e_1} + y_1 y_2 \vec{e_2} \times \vec{e_2} + y_1 z_2 \vec{e_2} \times \vec{e_3} + z_1 x_2 \vec{e_3} \times \vec{e_1} + z_1 y_2 \vec{e_3} \times \vec{e_2} + z_1 z_2 \vec{e_3} \times \vec{e_3}</math>
:#:::<math> = x_1 y_2 \vec{e_1} \times \vec{e_2} + x_1 z_2 \vec{e_1} \times \vec{e_3} + y_1 x_2 \vec{e_2} \times \vec{e_1} + y_1 z_2 \vec{e_2} \times \vec{e_3} + z_1 x_2 \vec{e_3} \times \vec{e_1} + z_1 y_2 \vec{e_3} \times \vec{e_2}</math>(<math>\because \vec{v} \times \vec{v} = \vec{0}</math>)
:#:::<math> = x_1 y_2 \vec{e_1} \times \vec{e_2} - x_1 z_2 \vec{e_3} \times \vec{e_1} - y_1 x_2 \vec{e_1} \times \vec{e_2} + y_1 z_2 \vec{e_2} \times \vec{e_3} + z_1 x_2 \vec{e_3} \times \vec{e_1} - z_1 y_2 \vec{e_2} \times \vec{e_3}</math>(<math>\because \vec{v} \times \vec{u} = - \vec{u} \times \vec{v}</math>)
:#:::<math> = x_1 y_2 \vec{e_3} - x_1 z_2 \vec{e_2} - y_1 x_2 \vec{e_3} + y_1 z_2 \vec{e_1} + z_1 x_2 \vec{e_2} - z_1 y_2 \vec{e_1}</math>(<math>\because</math> [[#※|上記※より]])
:#:::<math> = (y_1 z_2 - z_1 y_2) \vec{e_1} + (z_1 x_2 - x_1 z_2)\vec{e_2} + (x_1 y_2 - y_1 x_2)\vec{e_3} </math>
:#:文字順を揃え、
:#::<math>\vec{a} \times \vec{b} = ( y_1 z_2 - y_2 z_1,\; z_1 x_2 - z_2 x_1,\; x_1 y_2 - x_2 y_1 )</math>
:#:となる。
:以上を踏まえて、
:#3次元空間の2つのベクトルに対し、両者に垂直であれば、以下の式を満たす。
:#::<math>\vec{a} \cdot \vec{e} = \vec{b} \cdot \vec{e} = 0</math>
:#:上記の結果を代入すると、
:#::<math>\vec{a} \cdot \vec{e} = x_1 x_e + y_1 y_e + z_1 z_e = x_1 (y_1 z_2 - y_2 z_1) + y_1 (z_1 x_2 - z_2 x_1) + z_1 (x_1 y_2 - x_2 y_1) = 0</math>
:#::<math>\vec{b} \cdot \vec{e} = x_2 x_e + y_2 y_e + z_2 z_e = x_2 (y_1 z_2 - y_2 z_1) + y_2 (z_1 x_2 - z_2 x_1) + z_2 (x_1 y_2 - x_2 y_1) = 0</math>
:#:となり、成立している。
:#外積<math>\vec{e}</math>の長さ<math>|\vec{e}|</math>はベクトル<math>\vec{a},\vec{b}</math>のなす平行四辺形の面積<math>S</math>と等しい長さである。
:#:<math>S = | \vec{a} | | \vec{b} |\sin \theta = | \vec{a} | | \vec{b} | \sqrt{1 - {\cos \theta}^2} </math>。ここで、<math>\vec{a}\cdot\vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}| \cos \theta </math> より <math>\cos \theta = \frac{\vec{a}\cdot\vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|} </math>
:#:与式に代入して、<math>S= |\vec{a}||\vec{b}|\sqrt{ 1 - \frac{(\vec{a}\cdot\vec{b}) ^2 }{|\vec{a}| ^2 |\vec{b}| ^2 } } =\sqrt{|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2-(\vec{a}\cdot\vec{b})^2} </math>
:#:<math>|\vec{a}|^2 = {x_1}^2 + {y_1}^2 + {z_1}^2</math>、<math>|\vec{b}|^2 = {x_2}^2 + {y_2}^2 + {z_2}^2</math>、<math>\vec{a}\cdot\vec{b} = {x_1}{x_2} + {y_1}{y_2} + {z_1}{z_2}</math> であるから、
:#::<math>S= \sqrt{({x_1}^2 + {y_1}^2 + {z_1}^2)({x_2}^2 + {y_2}^2 + {z_2}^2)-({x_1}{x_2} + {y_1}{y_2} + {z_1}{z_2})^2}=\sqrt{(y_1 z_2 - y_2 z_1)^2+(z_1 x_2 - z_2 x_1)^2+(x_1 y_2 - x_2 y_1)^2}</math>
:#:となり([[初等数学公式集/初等代数#式の変形]]の[[w:ラグランジュの恒等式 (曖昧さ回避)|ラグランジュの恒等式]]参照)、これは、成分表示した<math>\vec{e}</math>の長さ<math>|\vec{e}|</math>に一致する。
===外積の応用と用途===
====平行六面体====
{{wikipedia|平行六面体}}
[[File:Parallelepiped volume - dot and cross products.svg|右|250px|サムネイル|ベクトル <math>\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}</math>による平行六面体]]
:原点<math>O</math>ではない、空間上の異なる点<math>A, B, C</math>について<math>\overrightarrow{OA} = \vec{a}, \overrightarrow{OB} = \vec{b}, \overrightarrow{OC} = \vec{c}</math> として、点<math>D, E, F, G</math>を<math>\overrightarrow{OD} = \vec{a}+\vec{b}, \overrightarrow{OE} = \vec{b}+\vec{c}, \overrightarrow{OF} = \vec{c}+ \vec{a}, \overrightarrow{OG} = \vec{a}+\vec{b}+ \vec{c}</math> となるようにとる。
:この、点<math>O, A, B, C, D, E, F, G</math>で囲まれる立体は、6面の平行四辺形で構成されている立体であり平行六面体と呼ばれる。なお、直方体や立方体も平行六面体の一種である。
:(ベクトル方程式としては、<math>s\vec{a} + t\vec{b} + u\vec{c}</math>(ただし<math>0 \le s, t, u \le 1</math>)を領域とする立体とも表現される)
:;平行六面体の体積
::この平行六面体の体積は、平行四辺形<math>OADB</math>の面積<math>S</math>に、平行四辺形<math>OADB</math>に相対する平行四辺形<math>CFEG</math>までの距離(高さ)<math>h</math>をかけた<math>Sh</math>である。
::この値は、外積を使うことにより、簡単に求められる。
:::平行四辺形<math>OADB</math>は、ベクトル<math>\vec{a}, \vec{b}</math>により、作られる図形であり、外積の定義から<math>|\vec{a} \times \vec{b}|</math>はベクトル<math>\vec{a},\vec{b}</math>のなす平行四辺形の面積<math>S</math>と等しい。
:::また、<math>\vec{a} \times \vec{b}</math>は、平行四辺形<math>OADB</math>に垂直であることから、高さの方向ベクトルの向きになっている。ここで、<math>\vec{a} \times \vec{b}</math>ともう一つの要素である<math>\vec{c}</math>の成す角を<math>\theta</math>とすると、<math>h = |\vec{c}| \cos \theta</math>となる。
:::<math>\cos \theta</math> を得るのには内積を用いれば良いので、<math>\vec{a} \times \vec{b}</math>と<math>\vec{c}</math>の内積を計算する。
::::<math>| (\vec{a} \times \vec{b}) \cdot \vec{c} |= ||\vec{a} \times \vec{b}| |\vec{c}| \cos \theta| = Sh</math>
:::と、<math>\cos \theta</math>の値を得るまでもなく、体積を得ることができた。
:したがって、ベクトル <math>\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}</math>による平行六面体の体積は、<math> |(\vec{a} \times \vec{b}) \cdot \vec{c}|</math> と表すことができる。
===さらに発展:外積と行列===
{{stub|高}}
[[Category:初等数学公式集|かいせききかこらむ]]
7dedtkvdf275lxismaoh8xjtliwhqfo
トランプ/ナーツ
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2026-04-19T07:16:24Z
AkiR27User
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カテゴリー追加
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wikitext
text/x-wiki
ナーツ(Nertz)は、複数人で同時にプレイする高速カードゲームです。スピード(Speed)とソリティア(クロンダイク)を合わせたような遊びです。全員が同時にカードを出し合い、自分の山札(ナーツ山)をすべてなくすことを目指します。
== 所要 ==
* プレイヤーごとに1組のジョーカー抜きのトランプ52枚
* 人数分のデッキが必要
* プレイ人数は2~6人
* 自分のナーツ山(13枚の山札)を誰よりも早く全部なくすこと。
各プレイヤーは自分のデッキをよく混ぜて、13枚を裏向きで積みます。(これがナーツ山)ナーツ山一番上のカードだけ表にします。デッキのうち、手札として4枚を表向きに並べます。残りは自分の山札として手元に置きます。
== ゲーム ==
[[ファイル:Klondike (solitare).png|代替文=クロンダイク|サムネイル|クロンダイク]]
ターン制はなく、出せると思った瞬間に出す(全員同時にプレイ)。
出せる場所は2種類あります。
<u>'''1,中央の共有場('''</u>右の画像の右上)
* A(エース)から順に積み上げる。スートごとにA→2→3→…→Kと重ねることができて、誰でも置けます。
2,自分の場(右の画像の下半分)(ワークパイル)
* 色(赤/黒)を交互に数字を1つずつ下げて重ねます。ソリティアのルールと同じです。
* ソリティアのルールは[[トランプ/クロンダイク|'''こちら''']]まで。
'''ナーツ山のカードを出す'''
* ナーツ山の表向きカードは 出せる場所があればすぐ出すことができます。出したら次のカードをめくります。
'''山札のからの補充'''
* 自分の山札をめくり、 ワークパイルに置けるカードがあれば置く。
== 勝利条件 ==
誰かがナーツ山をすべて出し切ったらラウンド終了。
得点計算はローカルルールが多いが、一般的には
* 中央の共有場に置いたカード:1枚1点
* ナーツ山に残ったカード:1枚−2点
合計点が最も高いプレイヤーが勝利。
== ローカルルール ==
* ナーツ山を10枚にする
* ワークパイルを5列にする
* 山札のめくり方を「3枚めくり」にする
{{デフォルトソート:なあつ}}
[[カテゴリ:トランプ]]
[[カテゴリ:カードゲーム]]
[[カテゴリ:ボードゲーム]]
[[カテゴリ:テーブルゲーム]]
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[[カテゴリ:反射神経]]
[[カテゴリ:ソリティア]]
__インデックス__
[[カテゴリ:3人以上で遊べるトランプゲーム]]
[[カテゴリ:ラミー系]]
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ベクトル三重積
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Tomzo
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転送先を [[w:ベクトル三重積の公式]] から [[w:ベクトル三重積]] に変更しました
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text/x-wiki
#redirect[[w:ベクトル三重積]]
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Tomzo
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Tomzo がページ「[[ベクトル三重積の公式]]」を「[[ベクトル三重積]]」に移動しました: 不適当な命名、命名の過誤
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text/x-wiki
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ソクラテス以前の哲学
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椎楽
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text/x-wiki
== 哲学の起こり ==
書店などに行けば「経営哲学」「人生哲学」など「○○哲学」と題された書籍を目にすることは多い。だが、これらの書籍の大半は著者の生き様などの回顧録や人生訓・処世訓と言ってよい。
では改めて問いたい。「哲学とは何か」と。
所謂「哲学書」と呼ばれるものを開けば、先ほどのような人生訓や処世訓はほとんど出てこない。何やら小難しい表現で、いかにも著者がしかめっ面をして、考えても仕方のなさそうなことを延々と論じているかのようだ。
こうしたズレはとどのつまり「哲学とは何か」が確定されていないことと無縁ではない。他の学問――例えば物理学、医学、法学などでは、まずその学問そのものが確定されていないことはない。融通無碍のように見られがちな社会学ですら、「社会学」そのものが何を探究の対象としているのかは確定されている。
現在、私たちが「哲学」と呼んでいる学問は古代ギリシア由来の思想に寄るところが多いと言われる。だから、中にはわざわざ「西洋哲学」と呼び、仏教や儒教、ヒンドゥーなどのアジア圏の思想を「東洋哲学(インド哲学、中国哲学など)」と呼ぶことへの批判や違和感の表明も決して珍しいものではない。
確かに「哲学」においては、ユダヤ・キリスト教思想(ヘブライズム)とギリシア思想(ヘレニズム)抜きに考察することは大変難しい。「哲学」は批判的にせよ肯定的にせよ、この二つを取り込んできたからだ。
だが、そのことは「哲学のルーツ」と位置付けられたソクラテス以前の哲学を探究すること自体が、「哲学とは何か」を探究することをも内在することを示している。すなわち、古代ギリシア哲学は哲学史的な始まりであると共に、私たちの哲学の試みの出発点でもある。
とはいえ、ソクラテス以前の哲学者たちの思想の全容を知ることは大変困難である。というのは、彼らが直接著述したもののほとんどは残されておらず、わずかな断片が残っているにすぎないためである。
また、ソクラテス以前の思想を知る重要な手がかりであるアリストテレスの『形而上学』の第一巻は、「アリストテレス哲学史」であると言わざるを得ない。そのため、アリストテレスの哲学史観から逃れることができない。読者の中には高校で「倫理」を履修した方もいるだろう。もちろん、高校「倫理」で習った自然哲学者たちの記述もまたアリストテレスによる哲学史的な整理の影響の下にある。一般向けの哲学史の教科書もまた大抵は同じである。
だが、そのことを差し引いても、ソクラテス以前の哲学者の探究の試みを知ることの意義は大きいのは前述の通りである。
まずは、私たちもこの世界の有り様に驚きをもって接し、「すべての事物の{{ruby|原理|アルケー}}」を求める飽くなき探究の旅に出ることにしよう。
[[ファイル:Greek_Colonization_Archaic_Period.svg|thumb|200px|古代ギリシアの植民地]]
{{clear}}
== ミレトス学派 ==
[[Image:Thales.jpg|thumb|100px|タレス]]
普通、小アジアはイオニア地方のミレトス出身のタレス(Thalēs, 紀元前624年頃 - 紀元前546年頃)を哲学の起源とするのが一般的である。さらに、アナクシマンドロス(Anaximandros,紀元前610年頃 - 紀元前546年)、アナクシメネス(Anaximenēs, 紀元前585年頃 - 紀元前525年頃)を加えた3人はミレトス学派とよばれる。
タレスを哲学の祖として位置付けたのはアリストテレスであった<ref>『形而上学』Α3.983b6(岩波文庫版p.32)</ref>。アリストテレスの言葉に耳を傾けてみよう。
「あの最初に哲学した人々のうち、その大部分は、{{ruby|質料|ヒレー}}の意味でのそれのみをすべての事物の{{ruby|もとのもの|アルケー}}〔原理〕であると考えた。(中略)タレスは、あの知恵の愛求〔哲学〕の始祖であるが、「{{ruby|水|ヒドール}}」がそれであると言っている。(それゆえに大地も水のうえにあると唱えた。)そして、かれがこの見解をいだくに至ったのは、おそらく、すべてのものの養分が水気のあるものであり、熱そのものさえもこれから生じまたこれによって生存しているのを見てであろう、しかるに、すべてのものが'''それから'''生成するところの'''それ'''こそは、すべてのものの{{ruby|原理|アルケー}}〔始まり・もと〕だから、というのであろう。たしかにこうした理由でこの見解をいだくに至ったのであろうが、さらにまた、すべてのものの種子は水気のある{{ruby|自然性|フイシス}}をもち、そして水こそは水気のあるものにとってその自然の原理であるという理由からであろう。」(『形而上学』岩波文庫版pp.32-33, ルビ・句読点・カッコは原文ママ。また、引用にあたり、原文の傍点は太字化している)
ここで注意したいのは、この文においてアリストテレスは自らの四原因論の質料因にタレスを位置付けているということである。
また、タレスを「神話的な思考を超えた、学問的精神のはじまり」<ref>『高等学校 新倫理』(清水書院, 2016年検定済)p.24</ref>と言われることがあるが、これはいささか贔屓の引き倒しの感がある。というのも、タレスは「世界は生きた(生命をもつ)ものであり、神々(ダイモーン)に充ち満ちている」<ref>『ギリシア哲学者列伝(上)』p.31, カッコは原文ママ。</ref>としたと言われているからである。
ミレトス学派の提示した世界観の特徴は以下の3点にまとめられる。
* 一元論的
* 経験・観察に基づく探究
* この世界を感覚可能な自然物によって説明する
{{clear}}
== コスモスの思想 ==
=== ピュタゴラス派 ===
=== ヘラクレイトス ===
== エレア派 ==
== 多元論 ==
=== エンペドクレス ===
=== アナクサゴラス ===
=== デモクリトス ===
== 関連項目 ==
== 脚注 ==
<references/>
== 参考文献 ==
* 『原典による 哲学の歴史』(久保陽一・河合淳編, 公論社, 2002年)
* 『ギリシア哲学者列伝(上)(中)(下)』(ディオゲネス・ラエルティオス著・加来彰俊訳, 岩波書店, 1984年)
* 『形而上学』(アリストテレス著・出 隆訳, 岩波書店, 1959年)
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== 哲学の起こり ==
[[ファイル:Greek_Colonization_Archaic_Period.svg|thumb|400px|古代ギリシアの植民地]]
書店などに行けば「経営哲学」「人生哲学」など「○○哲学」と題された書籍を目にすることは多い。だが、これらの書籍の大半は著者の生き様などの回顧録や人生訓・処世訓と言ってよい。
では改めて問いたい。「哲学とは何か」と。
所謂「哲学書」と呼ばれるものを開けば、先ほどのような人生訓や処世訓はほとんど出てこない。何やら小難しい表現で、いかにも著者がしかめっ面をして、考えても仕方のなさそうなことを延々と論じているかのようだ。
こうしたズレはとどのつまり「哲学とは何か」が確定されていないことと無縁ではない。他の学問――例えば物理学、医学、法学などでは、まずその学問そのものが確定されていないことはない。融通無碍のように見られがちな社会学ですら、「社会学」そのものが何を探究の対象としているのかは確定されている。
現在、私たちが「哲学」と呼んでいる学問は古代ギリシア由来の思想に寄るところが多いと言われる。だから、中にはわざわざ「西洋哲学」と呼び、仏教や儒教、ヒンドゥーなどのアジア圏の思想を「東洋哲学(インド哲学、中国哲学など)」と呼ぶことへの批判や違和感の表明も決して珍しいものではない。
確かに「哲学」においては、ユダヤ・キリスト教思想(ヘブライズム)とギリシア思想(ヘレニズム)抜きに考察することは大変難しい。「哲学」は批判的にせよ肯定的にせよ、この二つを取り込んできたからだ。
だが、そのことは「哲学のルーツ」と位置付けられたソクラテス以前の哲学を探究すること自体が、「哲学とは何か」を探究することをも内在することを示している。すなわち、古代ギリシア哲学は哲学史的な始まりであると共に、私たちの哲学の試みの出発点でもある。
とはいえ、ソクラテス以前の哲学者たちの思想の全容を知ることは大変困難である。というのは、彼らが直接著述したもののほとんどは残されておらず、わずかな断片が残っているにすぎないためである。
また、ソクラテス以前の思想を知る重要な手がかりであるアリストテレスの『形而上学』の第一巻は、「アリストテレス哲学史」であると言わざるを得ない。そのため、アリストテレスの哲学史観から逃れることができない。読者の中には高校で「倫理」を履修した方もいるだろう。もちろん、高校「倫理」で習った自然哲学者たちの記述もまたアリストテレスによる哲学史的な整理の影響の下にある。一般向けの哲学史の教科書もまた大抵は同じである。
だが、そのことを差し引いても、ソクラテス以前の哲学者の探究の試みを知ることの意義は大きいのは前述の通りである。
まずは、私たちもこの世界の有り様に驚きをもって接し、「すべての事物の{{ruby|原理|アルケー}}」を求める飽くなき探究の旅に出ることにしよう。
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== ミレトス学派 ==
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普通、小アジアはイオニア地方のミレトス出身のタレス(Thalēs, 紀元前624年頃 - 紀元前546年頃)を哲学の起源とするのが一般的である。さらに、アナクシマンドロス(Anaximandros,紀元前610年頃 - 紀元前546年)、アナクシメネス(Anaximenēs, 紀元前585年頃 - 紀元前525年頃)を加えた3人はミレトス学派とよばれる。
タレスを哲学の祖として位置付けたのはアリストテレスであった<ref>『形而上学』Α3.983b6(岩波文庫版p.32)</ref>。アリストテレスの言葉に耳を傾けてみよう。
「あの最初に哲学した人々のうち、その大部分は、{{ruby|質料|ヒレー}}の意味でのそれのみをすべての事物の{{ruby|もとのもの|アルケー}}〔原理〕であると考えた。(中略)タレスは、あの知恵の愛求〔哲学〕の始祖であるが、「{{ruby|水|ヒドール}}」がそれであると言っている。(それゆえに大地も水のうえにあると唱えた。)そして、かれがこの見解をいだくに至ったのは、おそらく、すべてのものの養分が水気のあるものであり、熱そのものさえもこれから生じまたこれによって生存しているのを見てであろう、しかるに、すべてのものが'''それから'''生成するところの'''それ'''こそは、すべてのものの{{ruby|原理|アルケー}}〔始まり・もと〕だから、というのであろう。たしかにこうした理由でこの見解をいだくに至ったのであろうが、さらにまた、すべてのものの種子は水気のある{{ruby|自然性|フイシス}}をもち、そして水こそは水気のあるものにとってその自然の原理であるという理由からであろう。」(『形而上学』岩波文庫版pp.32-33, ルビ・句読点・カッコは原文ママ。また、引用にあたり、原文の傍点は太字化している)
ここで注意したいのは、この文においてアリストテレスは自らの四原因論の質料因にタレスを位置付けているということである。
また、タレスを「神話的な思考を超えた、学問的精神のはじまり」<ref>『高等学校 新倫理』(清水書院, 2016年検定済)p.24</ref>と言われることがあるが、これはいささか贔屓の引き倒しの感がある。というのも、タレスは「世界は生きた(生命をもつ)ものであり、神々(ダイモーン)に充ち満ちている」<ref>『ギリシア哲学者列伝(上)』p.31, カッコは原文ママ。</ref>としたと言われているからである。
ミレトス学派の提示した世界観の特徴は以下の3点にまとめられる。
* 一元論的
* 経験・観察に基づく探究
* この世界を感覚可能な自然物によって説明する
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== コスモスの思想 ==
=== ピュタゴラス派 ===
=== ヘラクレイトス ===
== エレア派 ==
== 多元論 ==
=== エンペドクレス ===
=== アナクサゴラス ===
=== デモクリトス ===
== 関連項目 ==
== 脚注 ==
<references/>
== 参考文献 ==
* 『原典による 哲学の歴史』(久保陽一・河合淳編, 公論社, 2002年)
* 『ギリシア哲学者列伝(上)(中)(下)』(ディオゲネス・ラエルティオス著・加来彰俊訳, 岩波書店, 1984年)
* 『形而上学』(アリストテレス著・出 隆訳, 岩波書店, 1959年)
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== 哲学の起こり ==
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書店などに行けば「経営哲学」「人生哲学」など「○○哲学」と題された書籍を目にすることは多い。だが、これらの書籍の大半は著者の生き様などの回顧録や人生訓・処世訓と言ってよい。
では改めて問いたい。「哲学とは何か」と。
所謂「哲学書」と呼ばれるものを開けば、先ほどのような人生訓や処世訓はほとんど出てこない。何やら小難しい表現で、いかにも著者がしかめっ面をして、考えても仕方のなさそうなことを延々と論じているかのようだ。
こうしたズレはとどのつまり「哲学とは何か」が確定されていないことと無縁ではない。他の学問――例えば物理学、医学、法学などでは、まずその学問そのものが確定されていないことはない。融通無碍のように見られがちな社会学ですら、「社会学」そのものが何を探究の対象としているのかは確定されている。
現在、私たちが「哲学」と呼んでいる学問は古代ギリシア由来の思想に寄るところが多いと言われる。だから、中にはわざわざ「西洋哲学」と呼び、仏教や儒教、ヒンドゥーなどのアジア圏の思想を「東洋哲学(インド哲学、中国哲学など)」と呼ぶことへの批判や違和感の表明も決して珍しいものではない。
確かに「哲学」においては、ユダヤ・キリスト教思想(ヘブライズム)とギリシア思想(ヘレニズム)抜きに考察することは大変難しい。「哲学」は批判的にせよ肯定的にせよ、この二つを取り込んできたからだ。
だが、そのことは「哲学のルーツ」と位置付けられたソクラテス以前の哲学を探究すること自体が、「哲学とは何か」を探究することをも内在することを示している。すなわち、古代ギリシア哲学は哲学史的な始まりであると共に、私たちの哲学の試みの出発点でもある。
とはいえ、ソクラテス以前の哲学者たちの思想の全容を知ることは大変困難である。というのは、彼らが直接著述したもののほとんどは残されておらず、わずかな断片が残っているにすぎないためである。
また、ソクラテス以前の思想を知る重要な手がかりであるアリストテレスの『形而上学』の第一巻は、「アリストテレス哲学史」であると言わざるを得ない。そのため、アリストテレスの哲学史観から逃れることができない。読者の中には高校で「倫理」を履修した方もいるだろう。もちろん、高校「倫理」で習った自然哲学者たちの記述もまたアリストテレスによる哲学史的な整理の影響の下にある。一般向けの哲学史の教科書もまた大抵は同じである。
だが、そのことを差し引いても、ソクラテス以前の哲学者の探究の試みを知ることの意義は大きいのは前述の通りである。
まずは、私たちもこの世界の有り様に驚きをもって接し、「すべての事物の{{ruby|原理|アルケー}}」を求める飽くなき探究の旅に出ることにしよう。
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== ミレトス学派 ==
[[Image:Thales.jpg|thumb|200px|タレス]]
普通、小アジアはイオニア地方のミレトス出身のタレス(Thalēs, 紀元前624年頃 - 紀元前546年頃)を哲学の起源とするのが一般的である。さらに、アナクシマンドロス(Anaximandros,紀元前610年頃 - 紀元前546年)、アナクシメネス(Anaximenēs, 紀元前585年頃 - 紀元前525年頃)を加えた3人はミレトス学派とよばれる。
タレスを哲学の祖として位置付けたのはアリストテレスであった<ref>『形而上学』Α3.983b6(岩波文庫版p.32)</ref>。アリストテレスの言葉に耳を傾けてみよう。
「あの最初に哲学した人々のうち、その大部分は、{{ruby|質料|ヒレー}}の意味でのそれのみをすべての事物の{{ruby|もとのもの|アルケー}}〔原理〕であると考えた。(中略)タレスは、あの知恵の愛求〔哲学〕の始祖であるが、「{{ruby|水|ヒドール}}」がそれであると言っている。(それゆえに大地も水のうえにあると唱えた。)そして、かれがこの見解をいだくに至ったのは、おそらく、すべてのものの養分が水気のあるものであり、熱そのものさえもこれから生じまたこれによって生存しているのを見てであろう、しかるに、すべてのものが'''それから'''生成するところの'''それ'''こそは、すべてのものの{{ruby|原理|アルケー}}〔始まり・もと〕だから、というのであろう。たしかにこうした理由でこの見解をいだくに至ったのであろうが、さらにまた、すべてのものの種子は水気のある{{ruby|自然性|フイシス}}をもち、そして水こそは水気のあるものにとってその自然の原理であるという理由からであろう。」(『形而上学』岩波文庫版pp.32-33, ルビ・句読点・カッコは原文ママ。また、引用にあたり、原文の傍点は太字化している)
ここで注意したいのは、この文においてアリストテレスは自らの四原因論の質料因にタレスを位置付けているということである。
また、タレスを「神話的な思考を超えた、学問的精神のはじまり」<ref>『高等学校 新倫理』(清水書院, 2016年検定済)p.24</ref>と言われることがあるが、これはいささか贔屓の引き倒しの感がある。というのも、タレスは「世界は生きた(生命をもつ)ものであり、神々(ダイモーン)に充ち満ちている」<ref>『ギリシア哲学者列伝(上)』p.31, カッコは原文ママ。</ref>としたと言われているからである。
ミレトス学派の提示した世界観の特徴は以下の3点にまとめられる。
* 一元論的
* 経験・観察に基づく探究
* この世界を感覚可能な自然物によって説明する
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== コスモスの思想 ==
=== ピュタゴラス派 ===
=== ヘラクレイトス ===
== エレア派 ==
== 多元論 ==
=== エンペドクレス ===
=== アナクサゴラス ===
=== デモクリトス ===
== 関連項目 ==
== 脚注 ==
<references/>
== 参考文献 ==
* 『原典による 哲学の歴史』(久保陽一・河合淳編, 公論社, 2002年)
* 『ギリシア哲学者列伝(上)(中)(下)』(ディオゲネス・ラエルティオス著・加来彰俊訳, 岩波書店, 1984年)
* 『形而上学』(アリストテレス著・出 隆訳, 岩波書店, 1959年)
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[[category:古代ギリシア哲学|そくらてすいせんのてつかくしや]]
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[[category:哲学史|そくらてすいせんのてつかくしや]]
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カテゴリ:哲学史
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Tomzo
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Tomzo がページ「[[ベクトル三重積の公式]]」を「[[ベクトル三重積]]」に移動しました: 不適当な命名、命名の過誤
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